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Oracle® Enterprise Manager Oracle Database Plug-inメトリック・リファレンス・マニュアル
プラグイン・リリース12.1.0.7
B69689-08
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3 Oracle高可用性サービス

この章では、Oracle高可用性サービスのメトリックに関する情報を提供します。

各メトリックの次の情報を提供します。

3.1 CRS Nodeappのステータス

このカテゴリのメトリックは、Oracle Cluster Ready Services (CRS)ノード・アプリケーション(nodeapps)、仮想インターネット・プロトコル(IP)、Global Services Daemon (GSD)およびOracle Notification System (ONS)のステータスを監視します。

3.1.1 Nodeappのステータス

このメトリックは、nodeapps、IP、GSDおよびONSのステータスを監視します。nodeappのステータスがOFFLINE NOT RESTARTINGの場合、クリティカル・アラートが生成されます。nodeappのステータスがUNKNOWNまたはOFFLINEの場合、警告アラートが生成されます。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
10g、11gR1 5分ごと UNKNOWN|OFFLINE OFFLINE NOT RESTARTING CRSリソース%nodeapps%は%status%です

複数のしきい値

このメトリックでは、nodeappオブジェクトごとに異なる警告およびクリティカルのしきい値を設定できます。

警告またはクリティカルのしきい値が現在すべてのnodeappオブジェクトに対して設定されている場合、それらのしきい値は、このメトリックの「メトリック詳細」ページで確認できます。

nodeappオブジェクトごとに警告またはクリティカルのしきい値を指定するには、「しきい値の編集」ページを使用します。

データ・ソース

該当なし。

ユーザーの処理

ノード・アプリケーションの起動およびトラブルシューティングの情報に関しては、『Oracle Real Application Clusters管理者および開発者ガイド』を参照してください。

3.2 CRS仮想IP再配置ステータス

このカテゴリのメトリックは、再配置されている仮想IPがあるかどうかに関する情報を提供します。初めに構成されていたホスト(ノード)から仮想IPが再配置されると、クリティカル・アラートが生成されます。

3.2.1 再配置された仮想IP

このメトリックは、仮想IPが最初に構成されたホスト(ノード)から再配置されたかどうかを示します。再配置が発生した場合、この値はTRUEになります。それ以外では、FALSEになります。値がTRUEになると、クリティカル・アラートが生成されます。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
10g、11gR1 5分ごと 定義なし TRUE CRSリソース%vip%は%current_node%に再配置されました

複数のしきい値

このメトリックでは、仮想IP名オブジェクトごとに異なる警告およびクリティカルのしきい値を設定できます。

警告またはクリティカルのしきい値が現在すべての仮想IP名オブジェクトに対して設定されている場合、それらのしきい値は、このメトリックの「メトリック詳細」ページで確認できます。

仮想IP名オブジェクトごとに警告またはクリティカルのしきい値を指定するには、「しきい値の編集」ページを使用します。

データ・ソース

該当なし。

ユーザーの処理

必要なアクションはサイト固有です。

3.3 インシデント

このメトリック・カテゴリは、インシデント・ターゲットに関する情報を提供します。

3.3.1 アラート・ログ・エラーのトレース・ファイル

アラート・ログ・エラーのトレース・ファイルは、このインシデントを発生させる問題が発生した場合に生成される関連付けられたサーバー・トレース・ファイルの名前です。追加のトレース・ファイルが生成されなかった場合、このフィールドは空です。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 5分ごと

データ・ソース

アラート・ログ・エラーのトレース・ファイル名は、データベース・アラート・ログから抽出されます。

ユーザーの処理

発生した問題の詳細は、アラート・ログ・エラーのトレース・ファイルを確認します。

3.3.2 アラート・ログ名

このメトリックには、現在のXMLアラート・ログ・ファイルの完全指定された(ディレクトリ・パスを含む)名前が含まれます。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 15分ごと

データ・ソース

最新(現在)のログ・ファイルに対してOMS ADR_HOME/alertディレクトリを検索して、この名前を取得します。

ユーザーの処理

発生した問題の詳細は、アラート・ログ・ファイルを確認します。

3.3.3 ECID

実行コンテキストID(ECID)は、アプリケーション・サーバーを介して移動する場合のリクエストを追跡します。この情報は、単一のタスクを実行する単一のユーザーに検出された関連する問題の関連付けに使用できるため、診断目的に役立ちます。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 15分ごと

データ・ソース

ECIDは、データベース・アラート・ログから抽出されます。

ユーザーの処理

診断インシデントは通常ソフトウェア・エラーを示し、Enterprise Managerサポート・ワークベンチを使用してOracleに報告する必要があります。サポート・ワークベンチを使用して問題をパッケージ化する場合、追加の問題をパッケージに関連付けて含めるため、サポート・ワークベンチでECIDを使用します。

3.3.4 影響

このメトリックは、発生した問題の影響を報告するオプションのフィールドを示します。空にはできます。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 15分ごと

データ・ソース

影響は、データベース・アラート・ログから抽出されます。

ユーザーの処理

このフィールドは、情報を表示しています。診断インシデントは通常ソフトウェア・エラーを示し、Enterprise Managerサポート・ワークベンチを使用してOracleに報告する必要があります。

3.3.5 インシデントID

このメトリックは、診断インシデント(問題の1回の発生)を一意に識別する番号である、インシデントIDを報告します。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 15分ごと

データ・ソース

インシデントIDは、データベース・アラート・ログから抽出されます。

ユーザーの処理

診断インシデントは通常ソフトウェア・エラーを示し、Enterprise Managerサポート・ワークベンチを使用してOracleに報告する必要があります。問題は、同じインシデントの1回以上の発生です。サポート・ワークベンチを使用する場合、インシデントIDを使用して、パッケージ化してOracleに送信する適切な問題を選択できます。コマンドライン・ツールADRCIを使用する場合、Show IncidentコマンドとインシデントIDを使用して、インシデントに関する詳細を取得できます。

3.3.6 一般的なインシデント

このメトリックは、Enterprise Managerで最後にアラート・ログをスキャンしたときに確認された「一般的なインシデント」タイプのインシデントの数を報告します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
12c 5分ごと 定義なし .* 時間/行番号: %timeLine%でインシデント(%adr_problemKey%)が%alertLogName%で検出されました。

データ・ソース

このメトリックのソースは、インシデント・メトリックです。

ユーザーの処理

Enterprise Managerのサポート・ワークベンチを使用してインシデントの詳細を調べます。

3.3.7 一般的な内部エラー

このメトリックは、Enterprise Managerで最後にアラート・ログをスキャンしたときに確認された「一般的な内部エラー」インシデントの数を示します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
12c 5分ごと 定義なし .* 時間/行番号: %timeLine%で内部エラー(%adr_problemKey%)が%alertLogName%で検出されました。

データ・ソース

このメトリックのソースは、インシデント・メトリックです。

ユーザーの処理

Enterprise Managerのサポート・ワークベンチを使用してインシデントの詳細を調べます。

3.4 操作エラー

このメトリック・カテゴリには、データベース・アラート・ログ・ファイルに記録される、データベースの動作に影響を及ぼす可能性があるエラーを示すメトリックが含まれます。アラート・ログ・ファイルには、メッセージやエラーの発生順のログが含まれます。

3.4.1 一般的な操作エラー

このメトリックは、Enterprise Managerで最後にアラート・ログ・ファイルをスキャンしたときに確認された一般的な操作エラーの数を報告します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
12c 5分ごと 定義なし .* 時間/行番号: %timeLine%で操作エラー(%errorCodes%)が%alertLogName%で検出されました。

3.4.2 ユーザー定義のエラー

このメトリックは、Enterprise Managerで最後にアラート・ログ・ファイルをスキャンしたときに確認されたユーザー定義のエラーの数を報告します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
12c 5分ごと 定義なし 定義なし 時間/行番号: %timeLine%でエラー(%errorCodes%)が%alertLogName%で検出されました。

3.4.3 ユーザー定義の警告

このメトリックは、Enterprise Managerで最後にアラート・ログ・ファイルをスキャンしたときに発見されたユーザー定義の警告の数を示します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
12c 5分ごと 定義なし 定義なし 時間/行番号: %timeLine%で警告(%errorCodes%)が%alertLogName%で検出されました。

3.5 Oracle高可用性サービスのアラート・ログ

このカテゴリのメトリックは、Oracle高可用性サービスのアラート・ログに関する情報を提供します。

3.5.1 アラート・ログ名

このメトリックは、CRSアラート・ログの名前およびフルパスを報告します。

ターゲットのリリース 収集頻度
すべてのリリース 5分ごと

データ・ソース

該当なし。

ユーザーの処理

必要なアクションはサイト固有です。

3.5.2 CRSリソースのアラート・ログ・エラー

このリソースは、ホスト・レベルでCRSアラート・ログのCRS-1203、CRS-1205およびCRS-1206メッセージを収集し、クリティカル・レベルのCRSリソースのアラート・ログ・エラーのアラートを発行します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
10gR2、11gR1 5分ごと 定義なし CRS-120(3|5|6) %resourceErrStack% 詳細は%alertLogName%を参照してください。
11gR2、12c 5分ごと CRS-(2765|2878) CRS-120(3|5|6)|CRS-(2768|2769|2771) %resourceErrStack% 詳細は%alertLogName%を参照してください。


注意:

このメトリックに対してアラートがトリガーされた場合、手動で消去する必要があります。

複数のしきい値

このメトリックでは、時間/行番号オブジェクトごとに異なる警告およびクリティカルのしきい値を設定できます。

警告またはクリティカルのしきい値が、いずれかの時間/行番号オブジェクトに対して現在設定されている場合、それらのしきい値は、このメトリックの「メトリック詳細」ページで確認できます。

時間/行番号オブジェクトごとに警告またはクリティカルのしきい値を指定または変更するには、「しきい値の編集」ページを使用します。

データ・ソース

該当なし。

ユーザーの処理

必要なアクションはサイト固有です。

3.5.3 OCRアラート・ログ・エラー

このメトリックは、ホスト・レベルでCRSアラート・ログのCRS-1009メッセージを収集し、OCRアラート・ログ・エラー・タイプのアラートを発行します。OCRは、Oracle Cluster Registryを意味しています。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
10gR2、11gR1 5分ごと CRS-100 (1|2|3|4|5|7) CRS-(1006|1008|1010|1011|1009) %ocrErrStack% 詳細は%alertLogName%を参照してください。
11gR2、12c 5分ごと CRS-(1021|1022) CRS-(1006|1009|1011|1013|1015|1016|1017|1018|1019|1021) %ocrErrStack% 詳細は%alertLogName%を参照してください。


注意:

このメトリックに対してアラートがトリガーされた場合、手動で消去する必要があります。

複数のしきい値

このメトリックでは、時間/行番号オブジェクトごとに異なる警告およびクリティカルのしきい値を設定できます。

警告またはクリティカルのしきい値が、いずれかの時間/行番号オブジェクトに対して現在設定されている場合、それらのしきい値は、このメトリックの「メトリック詳細」ページで確認できます。

時間/行番号オブジェクトごとに警告またはクリティカルのしきい値を指定または変更するには、「しきい値の編集」ページを使用します。

データ・ソース

該当なし。

ユーザーの処理

必要なアクションはサイト固有です。

3.5.4 OLRアラート・ログ・エラー

このOracle Local Registry (OLR)のアラート・ログ・エラーのメトリックは、特定のCRSのエラー・メッセージを収集し、OLRアラート・ログ・エラー・タイプのアラートを発行します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
10gR2、11g、12c 5分ごと CRS-(2106) -* %olrErrStack% 詳細は%alertLogName%を参照してください。

3.5.5 Oracle高可用性サービスのアラート・ログ・エラー

このメトリックは、ホスト・レベルでCRSアラート・ログのCRS-1012、CRS-1201、CRS-1202、CRS-1401、CRS-1402、CRS-1602およびCRS-1603メッセージを収集します。

CRS-1201、CRS-1401およびCRS-1012アラート・ログ・メッセージにより、警告アラートが発行されます。

CRS-1202、CRS-1402、CRS-1602およびCRS-1603アラート・ログ・メッセージにより、クリティカル・アラートが発行されます。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
10gR2、11gR1 5分ごと CRS-(1601|1201|1401|1012) CRS-(1202|1402|1602|1603|1604) %clusterwareErrStack% 詳細は%alertLogName%を参照してください。
11gR2、12c 5分ごと CRS-(2412|8000|8001|8002|8003|8004|8005|8006|8007|8009|80010|8016|8018|8019|8020|1601) CRS-(2402|2406|2413|2414|1202|1207|1208|1209|1210|1212|1213|1214|1215|1216|1217|1218|1219|1220|1221|1223|1229|1231|1232|1233|1234|1235|1236|1237|1238|1239|1305|1306|1307|1308|1308|1310|1339|1402|1403|2301|2302|2303|2304|2305|2306|2307|2308|2309|2310|2311|2312|2313|2314|2315|2316|2317|2318|2319|2320|2321|2322|2323|2324\2325|2326|2327|2330|2331|2332|2333|2334|2335|2336|2337|2338|2339|2340|2341|2342|5601||10100|10101|10102|10103|1602|1603|1604) %clusterwareErrStack% 詳細は%alertLogName%を参照してください。


注意:

このメトリックに対してアラートがトリガーされた場合、手動で消去する必要があります。

複数のしきい値

このメトリックでは、時間/行番号オブジェクトごとに異なる警告およびクリティカルのしきい値を設定できます。

警告またはクリティカルのしきい値が、いずれかの時間/行番号オブジェクトに対して現在設定されている場合、それらのしきい値は、このメトリックの「メトリック詳細」ページで確認できます。

時間/行番号オブジェクトごとに警告またはクリティカルのしきい値を指定または変更するには、「しきい値の編集」ページを使用します。

データ・ソース

該当なし。

ユーザーの処理

必要なアクションはサイト固有です。

3.6 リソース状態

このメトリック・カテゴリは、状態が変更されたリソースに関する情報を示します。

3.6.1 状態の変更

このメトリックは、リソースがしきい値で定義された状態に変更された場合、アラートを追跡し生成します。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
11gR2、12c 30分ごと COMPLETE_INTERMEDIATE|PARTIALLY_UNKNOWN|
PARTIALLY_OFFLINE|
PARTIALLY_INTERMEDIATE
COMPLETE_UNKNOWN|
COMPLETE_OFFLINE|ADD|DOWN
%crs_entity_name%には%resource_status_alert_state%状態の%resource_status_additional_mesg%インスタンスが%resource_status_alert_count%個あります

3.7 レスポンス

このカテゴリのメトリックは、ホストのステータス(稼働中か停止中か)を報告します。

3.7.1 ステータス

このメトリックは、ホストが使用可能かどうかを示します。ホストは、ネットワークが停止していたり、ホスト上の管理エージェントが停止している(これはホスト自体が停止したことが原因である可能性があります)場合など、様々な理由で使用できなくなることがあります。

ターゲットのリリース 評価および収集頻度 デフォルトの警告のしきい値 デフォルトのクリティカルのしきい値 アラート・テキスト
すべてのリリース 30分ごと 定義なし 0 このホストでOracle高可用性サービスに問題が発生しました。%CRS_output%