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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
12cリリース1 (12.1.0.1)
B65085-03
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3 サイレント・モードでのEnterprise Managerシステムのインストール

この章では、動作保証済の既存のOracle Databaseを使用して、サイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlをインストールする方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。


注意:

OCFSファイル・システムにEnterprise Managerシステムをインストールしないでください。このファイル・システムは、サポートされていません。

概要

Enterprise Managerのインストール方法に慣れていて、インストール・ウィザードの質問画面を表示しないでインストールする場合、サイレント・モードのインストールが最適なオプションです。

サイレント・モードでは、正常にインストールを完了する必要があるすべての情報を取得するレスポンス・ファイルを使用します。他の複数のホストのインストールに移動および再利用できる単一のファイルにインストール詳細が一度だけ取得されるため、時間と労力が節約されます。

ただし、グラフィック・モードまたはサイレント・モードでEnterprise Managerをインストールしているかどうかに関係なく、インストール・プロセス、インストールされたコンポーネントおよび構成プロセスは同じです。そのため、サイレント・モードのEnterprise Managerのインストールは、提供される単なるオプションになります。

インストールされるコンポーネント、実行されるコンフィギュレーション・アシスタントおよびインストール後のディレクトリ構造の表示方法を理解するには、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章を参照してください。

開始前

開始する前に、次のことに注意してください。

前提条件

Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章に示されている前提条件を満たしてください。

インストール手順

内容は次のとおりです。

Enterprise Managerのインストール

サイレント・モードで完全なEnterprise Managerシステムをインストールするには、次の手順を実行します。


注意:

インストーラを起動する前にEM前提条件キットを実行し、リポジトリの前提条件をすべて満たしていることをあらかじめ確認することをお薦めします。これは、インストールまたはアップグレード・プロセスを開始する前にあらかじめ管理リポジトリを設定することに役立ちます。キットの詳細とその実行方法、キットで実行される前提条件チェックについては、『Oracle Enterprise Manager基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

  1. 次のレスポンス・ファイルをローカル・ホスト上のアクセス可能な場所にコピーします。

    <Software_Location>/response/new_install.rsp

    このコマンドの<Software_Location>は、DVDの場所またはソフトウェア・キットをダウンロードした場所です。

  2. レスポンス・ファイルを編集し、表3-2に示された変数に適切な値を指定します。

  3. 作成したoinstallグループに属するユーザーとしてインストーラを起動します。オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドを参照してください。

    • これがホストにインストールする最初のOracle製品である場合は、次のコマンドを実行します。

      ./runInstaller -silent -responseFile <absolute_path>/new_install.rsp [-invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>]


      注意:

      入力する中央インベントリの場所を共有ファイル・システム上に指定しないでください。-invPtrLocパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

    • 最初のOracle製品でない場合は、次のコマンドを実行します。

      ./runInstaller -silent -responseFile <absolute_path>/new_install.rsp


    注意:

    UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、runInstallerを起動します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup.exeを起動します。


    注意:

    インストーラの起動中に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、「拡張インストーラ・オプションの使用」を参照してください。


    注意:

    runInstallerまたはsetup.exeを起動したとき、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードが表示されない場合、/stageディレクトリにアクセスしていない可能性があります。

    インストール・ウィザードは、クラスパス変数をOPatch用に../stage/Components/として処理します。TEMP変数が/tmpに設定されているとき、インストール・ウィザードはopatchのJARファイルを/tmp/../stageディレクトリ(/stageと同様)で検索しようとします。しかし、ユーザーに/stageへの権限がないと、インストール・ウィザードはハングします。このような場合、/stageディレクトリへのアクセス権があるかどうかを確認します。アクセス権がない場合、TEMP変数を、インストール・ユーザーがアクセス権を持つ場所に設定し、インストール・ウィザードを再起動します。



注意:

  • リポジトリ関連の前提条件チェックに失敗した場合、手動でチェックを実行してください。手順は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのEM前提条件キットに関する付録を参照してください。

  • コンフィギュレーション・アシスタントに失敗した場合、インストーラが停止し、後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。問題を解決してコンフィギュレーション・アシスタントを再実行してください。詳細は、付録Eを参照してください。


拡張インストーラ・オプションの使用

インストーラの起動中に渡すことができる追加の拡張オプションの一部は、次のとおりです。

  • 複数のホスト名(仮想ホストなど)を持つホストにインストールする場合、インストーラの起動中にORACLE_HOSTNAME引数を使用して完全修飾名を渡します。入力するホスト名にアンダースコアがないことを確認します。

    次に例を示します。

    ./runInstaller ORACLE_HOSTNAME=example.com -silent -responseFile <absolute_path>/new_install.rsp


    注意:

    入力するホスト名にアンダースコアがないことを確認します。

  • デフォルトでは、デプロイメント・プロシージャに関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするためにプロビジョニング・アドバイザ・フレームワーク(PAF)ステージング・ディレクトリが作成されます。デフォルトでは、この場所はスクラッチ・パスの場所(/tmp)です。この場所はプロビジョニングのアクティビティにのみ使用されます。エンティティはデプロイメント・プロシージャ用にコピーされ、デプロイメント・プロシージャが終了すると削除されます。

    カスタムの場所でこの場所をオーバーライドする場合、EM_STAGE_DIRオプションを使用してインストーラを起動し、一意のカスタムの場所を入力します。

    次に例を示します。

    ./runInstaller EM_STAGE_DIR=/home/john/software/oracle/pafdir -silent -responseFile <absolute_path>/new_install.rsp

  • インストールが正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動的に起動しない場合、START_OMSおよびb_startAgentオプションを使用してインストーラを起動し、制御する内容に応じてTRUEまたはFALSEに設定します。

    たとえば、管理エージェントを自動的に起動しない場合、次のコマンドを実行します。

    ./runInstaller START_OMS=TRUE b_startAgent=FALSE -silent -responseFile <absolute_path>/new_install.rsp

    この拡張オプションに含まれる制限事項を理解するには、「制限事項の理解」を参照してください。

制限事項の理解

拡張オプションとしてSTART_OMSおよびb_startAgentを使用してOMSおよび管理エージェントを自動的に起動する方法を制御する場合、管理エージェントおよび管理エージェントがインストールされたホストは、Cloud Controlコンソールのターゲットとして表示されないことがあります。

表3-1は、これらの拡張オプションの異なる組合せおよび各組合せの回避策を示しています。

表3-1 拡張オプションおよび回避策

拡張オプション 回避策

START_OMS=FALSE

b_startAgent=FALSE

  1. OMSを起動します。

    $<OMS_HOME>/bin/emctl start oms

  2. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  3. 管理エージェントを起動します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl start agent

  4. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  5. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent

START_OMS=TRUE

b_startAgent=FALSE

  1. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  2. 管理エージェントを起動します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl start agent

  3. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  4. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent

START_OMS=FALSE

b_startAgent=TRUE

  1. OMSを起動します。

    $<OMS_HOME>/bin/emctl start oms

  2. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  3. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  4. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent


ソフトウェアをインストールするためのレスポンス・ファイルの編集

表3-2は、編集する必要がある変数およびサイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlをインストールするためのnew_install.rspレスポンス・ファイルでの編集方法を示しています。

表3-2 Enterprise Managerシステムをインストールするためのレスポンス・ファイルの編集

パラメータ 説明

UNIX_GROUP_NAME

属するUNIXグループの名前を入力します。

たとえば、"dba"などです。

注意: このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

INVENTORY_LOCATION

中央インベントリの絶対パスを入力します。

たとえば、/scratch/oracle/oraInventoryなどです。

注意: このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT

  • セキュリティ更新をダウンロードしてインストールする場合は、TRUEを入力します。次に、次の変数の資格証明を入力します。

    MYORACLESUPPORT_USERNAME

    MYORACLESUPPORT_PASSWORD

  • セキュリティ更新をダウンロードしてインストールする場合は、FALSEを入力します。

DECLINE_SECURITY_UPDATES

  • セキュリティ更新を拒否する場合は、TRUEを入力します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTFalseを入力する必要があります。

  • セキュリティ更新を拒否しない場合は、FALSEを入力します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTTRUEを入力する必要があります。

INSTALL_UPDATES_SELECTION

この変数はデフォルトで、インストール中にソフトウェア更新がインストールされないことを示す"skip"に設定されています。

  • My Oracle Supportからソフトウェア更新をインストールする場合、この変数を"download"に設定します。続いて、次のパラメータの資格証明を入力します。

    MYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATES

    MYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATES

  • ステージングされた場所からソフトウェア更新をインストールする場合、この変数を"staged"に設定します。続いてSTAGE_LOCATIONパラメータには、ソフトウェア更新が含まれるUpdatesディレクトリまで含めた絶対パスを入力します。

PROXY_USER

プロキシ・サーバーにアクセスするために使用できるユーザー名を入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTION変数を"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

PROXY_PWD

プロキシ・サーバーにアクセスするために使用できるパスワードを入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTIONパラメータを"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

PROXY_HOST

プロキシ・ホストの名前を入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTIONパラメータを"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

PROXY_PORT

プロキシ・サーバーで使用されるポートを入力します。

注意: SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT変数をTRUEに設定しているか、INSTALL_UPDATES_SELECTIONパラメータを"download"に設定している場合およびインターネット接続でプロキシ経由の接続が必要な場合のみ適用されます。

ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATION

インストーラでOracle WebLogic Server 11gリリース1 (10.3.5)およびJava Development Kit 1.6 v24をインストールする場所を入力します。

たとえば、/u01/app/Oracle/Middlewareです。

ミドルウェアの場所に書込み権限があることを確認します。NFSマウント場所ではないことも確認します。

すでに手動でインストールしている場合、インストールした場所を入力します。

この場所の詳細は、「Oracleミドルウェア・ホームとは」を参照してください。

注意: ここで入力されるミドルウェア・ホームがEnterprise Manager Cloud Controlにのみ使用されていることを確認してください。同じミドルウェア・ホームに、他のOracle Fusion Middleware製品またはコンポーネントがインストールされていないことを確認してください。

WLS_ADMIN_SERVER_USERNAME

デフォルトでは、weblogicは、Oracle WebLogicドメインに作成されているデフォルトのユーザー・アカウントに割り当てられた名前です。デフォルトの名前を受け入れる場合は、この変数をスキップします。ただし、カスタム名を使用する場合は、任意の名前を入力します。

WLS_ADMIN_SERVER_PASSWORD

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

WLS_ADMIN_SERVER_CONFIRM_PASSWORD

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

NODE_MANAGER_PASSWORD

デフォルトでは、nodemanagerは、ノード・マネージャに作成されているデフォルトのユーザー・アカウントに割り当てられた名前です。このノード・マネージャのユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

NODE_MANAGER_CONFIRM_PASSWORD

ノード・マネージャのユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION

デフォルトでは、gc_instがすべてのOMS関連構成ファイルを格納するためのOMSインスタンス・ベース・ディレクトリとしてみなされ、ミドルウェア・ホームに作成されます。デフォルトの場所およびディレクトリの名前を受け入れる場合は、この変数をスキップします。ただし、カスタムの場所およびカスタム・ディレクトリ名を使用する場合、カスタム・ディレクトリ名までのカスタムの場所の絶対パスを入力します。

この場所の詳細は、「Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所とは」を参照してください。

注意: ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATIONパラメータのNFSマウント場所を入力した場合、このパラメータに入力される場所がNFS以外でマウントされた場所であることを確認します。

DATABASE_HOSTNAME

既存のデータベースが常駐するホストの完全修飾名を入力します。ホスト名にアンダースコアがないことを確認します。

たとえば、example.comです。

Oracle RAC Databaseに接続する場合、ノードに仮想ホスト名が含まれていれば、ノードの1つの仮想ホスト名を指定します。

この仮想ホスト名のみで構成された接続文字列を使用してデータベースへの接続が確立され、インストールは正常に終了します。

ただし、クラスタの他のノードの接続文字列を更新する場合、インストール後に次のコマンドを実行します。

$<OMS_HOME>/bin/emctl config oms -store_repos_details -repos_conndesc "(DESCRIPTION= (ADDRESS_LIST=(FAILOVER=ON) (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=node1-vip.example.com)(PORT=1521)) (ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=node2-vip.example.com)(PORT=1521))) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=EMREP)))" -repos_user sysman

単一クライアント・アクセス名(SCAN)リスナーを使用するようOracle RACデータベースが構成されている場合、SCANリスナーを使用した接続文字列を入力できます。

LISTENER_PORT

既存のデータベースに接続するためのリスナー・ポートを入力します。

たとえば、1532などです。

SERVICENAME_OR_SID

既存のデータベースのサービス名またはシステムID (SID)を入力します。

たとえば、orclと入力します。

SYS_PASSWORD

SYSユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

SYSMAN_PASSWORD

SYSMANユーザー・アカウントを作成するパスワードを入力します。このパスワードは、SYSMANユーザー(管理リポジトリ・スキーマのプライマリ所有者)を作成する場合に使用します。

パスワードはスペースを含めず8文字以上で、先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

SYSMAN_CONFIRM_PASSWORD

SYSMANユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

MANAGEMENT_TABLESPACE_LOCATION

管理表領域用のデータ・ファイル(mgmt.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

次に例を示します。

  • データベースがファイル・システム上にある場合、パスは/u01/oracle/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。

  • データベースが自動ストレージ管理(ASM)上にある場合、パスは+<disk_group1>/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。ここで、disk_group1はASM上に作成されるディスクグループで、prodはサービスID (SID)です。

  • データベースがRAWデバイス上にある場合、パスは</dev/raw1>/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。ここで、/dev/raw1はRAWデバイスで、prodはSIDです。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、監視対象ターゲットやそのメトリックなどに関する情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。基本的に、構成データ、ソフトウェア・ライブラリ・データおよび監査データ以外の情報はすべてこのデータ・ファイルに格納されます。

CONFIGURATION_DATA_TABLESPACE_LOCATION

構成データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_ecm_depot1.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

たとえば、/home/john/oradata/mgmt_ecm_depot1.dbfのように指定します。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、監視対象ターゲットから収集された構成情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。

JVM_DIAGNOSTICS_TABLESPACE_LOCATION

JVM診断データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_ad4j.dbf)を格納できる場所の絶対パスを入力します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。

たとえば、/home/john/oradata/mgmt_ad4j.dbfのようになります。

Enterprise Manager Cloud Controlでは、JVM診断およびアプリケーション依存性とパフォーマンス(ADP)に関連する監視データを格納するために、このデータ・ファイルが必要です。

AGENT_REGISTRATION_PASSWORD

OMSと管理エージェントの間の通信を保護するには、パスワードを入力します。管理エージェントを保護するためのパスワードと同じ登録パスワードを入力する必要があります。

AGENT_REGISTRATION_CONFIRM_PASSWORD

エージェント登録パスワードを確認します。

STATIC_PORTS_FILE

デフォルトでは、「インストールに使用されるポート」に示されているポートが適用されます。デフォルトのポートを受け入れる場合は、このフィールドを空白のままにしておきます。

カスタム・ポートを使用する場合、インストールに使用されるカスタム・ポートをリストしているstaticports.iniファイルの絶対パスを入力します。

PLUGIN_SELECTION

Oracle Database管理プラグイン、Oracle Fusion Middleware管理プラグイン、My Oracle Support管理プラグイン、Oracle Exadata管理プラグインなどの必須のプラグインがEnterprise Managerシステムに自動的にインストールされます。

ただし、ソフトウェア・キット(DVDまたはダウンロードされたソフトウェア)で利用できる他のオプションのプラグインをインストールする場合、この変数にそれらのプラグインの名前を入力します。

次に例を示します。

PLUGIN_SELECTION={"oracle.sysman.empa","oracle.sysman.vt"}

ソフトウェア・キットで利用できないプラグインをインストールする場合、次の手順を実行します。

  1. OTNのEnterprise Managerダウンロード・ページからプラグインを手動でダウンロードして、アクセス可能な場所に格納します。

    http://www.oracle.com/technetwork/oem/grid-control/downloads/oem-upgrade-console-502238.html

  2. ダウンロードしたプラグインの名前でこの変数(PLUGIN_SELECTION)を更新します。

  3. 次のオプションでインストーラを起動して、プラグインをダウンロードした場所を渡します。

    ./runInstaller -pluginLocation <absolute_path_to_plugin_software_location>


インストール後

Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのEnterprise Managerシステムのインストールに関する章に示されているインストール後の手順を実行します。