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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド
12cリリース4 (12.1.0.4)
B65084-14
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8 その他のOracle Management Serviceの追加

この章では、既存のEnterprise Manager Cloud Control環境への追加のOracle Management Service(OMS)のインストール方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。


注意:

この章では、追加のOMSをインタラクティブなグラフィカル・モードでインストールする方法について説明します。同じ操作をサイレント・モードで行う場合、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。


注意:

ソースOMSで、Enterprise Managerソフトウェア(DVDまたはダウンロード・ソフトウェア)の一部ではない追加のプラグインをデプロイした場合、『Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』に記載された手順に従ってください。


警告:

Enterprise Manager Cloud Control 12cを、SPARCシリーズのサーバー(T1000、T2000、T5xx0およびT3-*)にインストールしないでください。詳細は、My Oracle Supportのノート1590556.1を参照してください。


8.1 追加Oracle Management Serviceの追加の概要

Oracle Management Service (OMS)は、Oracle Management Agent (管理エージェント)およびプラグインとともに編成するEnterprise Manager Cloud Controlのコア・コンポーネントの1つで、ターゲットを検出し、監視および管理します。今後の参照および分析のために、収集された情報をリポジトリ内に格納します。

Enterprise Managerを初めてインストールする際に、インストーラによって、デフォルトで1つのManagement Agentとともに1つのOMSがインストールされます。このデフォルト構成は小さな環境に適しており、通常、より大規模な本番環境では、単一のOMSの負荷を軽減し、データ・フローの効率を向上させるため、追加のOMSインスタンスをインストールする必要があります。


注意:

複数のOMSインスタンスを所持し、さらに1つのOracle Management Repository (Management Repository)に接続できます。

「管理サービスの追加」デプロイメント・プロシージャは、こうした高可用性の要件を満たす上で役に立ちます。このデプロイメント・プロシージャにはウィザードが用意されており、これを使用してAdminServerホスト上で実行中の既存のOMSをクローニングすることにより、追加のOracle Management Service 12cをインストールできます。ソースのOMSのミドルウェア・ホーム全体が、接続先ホストにクローニングされます。OMSのミドルウェア・ホームの内容の詳細は、第6.1項を参照してください。

図8-1に、その他のOMS追加デプロイメント・ウィザードに移動する方法を示します。

図8-1 その他のOMS追加デプロイメント・プロシージャ

その他のOMS追加デプロイメント・プロシージャ

注意:

完全なEnterprise ManagerインストールからOMSをクローニングする場合、Enterprise Managerシステムとともにインストールされた管理エージェントは宛先ホストにクローニングされません。

8.2 追加Oracle Management Serviceの追加を開始する前に

追加Oracle Management Service (OMS)の追加を開始する前に、次の点に注意してください。

  • AdminServerホストに関連する既存かつ実行中のOracle Management Service 12cのみをクローニングできます。ソースOMSに適用されたパッチは、クローニング済インスタンスに自動的に引き継がれます。

  • 一度に1つのOMSのみを1つの接続先ホストのみにクローニングできます。複数のOMSインスタンスを追加する場合、各ホストでインストール・プロシージャを繰り返す必要があります。

  • ソース・ホストと接続先ホストが同じオペレーティング・システムおよびアーキテクチャ上で実行されているときのみ、クローニングが可能です。たとえば、ソース・ホストがLinux 32ビットのホストである場合、接続先ホストもLinux 32ビットのホストである必要があります。同様に、ソース・ホストがLinux 64ビットのホストである場合、接続先ホストもLinux 64ビットのホストである必要があります。

  • OCFS2やACFSなどのすべての汎用ファイル・システムを、Enterprise Manager Cloud Control 12cソフトウェア・バイナリおよびOMSインスタンス・ホーム・ファイル(gc_instの構成ファイル)の格納に使用できます。一方、OCFSは汎用ファイル・システムとはみなされないため、この使用は許容されないものとみなされます。

  • NFSマウントされたドライブにインストールし、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ((gc_inst))をNFSマウントされたドライブに作成する場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。詳細は、8.5項を参照してください。

  • OMSとManagement Agentのエントリは、HPUNIX、HPia64、Solaris Sparcを除くすべてのUNIXプラットフォームの/etc/oragchomelistファイルにあります。

    HPUNIX、HPia64、Solaris Sparcの各プラットフォームでは、エントリは/var/opt/oracle/oragchomelistにあります。

  • ソースOMS (追加のOMSのクローニング元となる場所)にすでにOracle BI Publisherがインストールされ、構成されている場合、Oracle BI Publisherは自動的に追加のOMSに構成されます。それ以外の場合は、Oracle BI Publisherを追加のOMSだけでなくソースOMSにも手動で構成する必要があります。インストール手順は、第8.5項のOracle BI Publisherのインストールに関するポイントを参照してください。

    Microsoft Windowsでは、追加のOMSインスタンスでOracle BI Publisherを使用できません。

  • JVM診断(JVMD)エンジンがソースOMSホストにデプロイされた場合、クローンされた追加のOMSホストには引き継がれません。この場合、追加のOMSホストにもJVMDエンジンが必要であれば、追加のOMSがデプロイされた後に、そのホストに手動でJVMDエンジンをデプロイします。

    JVMDエンジンがソースOMSホストにデプロイされていないが、追加のOMSホストのみでなく、ソースOMSにもJVMDエンジンが必要になった場合には、次のいずれかの手順を実行することができます。

    • まず、ソースOMSホストにJVMDエンジンをデプロイしてから、OMSをクローンし、その後、クローンされたOMSホストにJVMDエンジンをデプロイします。

    • まず、ソースOMSホストをクローンしてから、クローンされたOMSホストのみでなく、ソースOMSホストにもJVMDエンジンをデプロイします。

8.3 追加Oracle Management Serviceを追加するための前提条件

表8-1に、追加のOracle Management Service (OMS)を追加する前に満たす必要がある前提条件を示します。

表8-1 追加Oracle Management Serviceを追加するための前提条件

要件 説明

ハードウェア要件

第2章に示されているハード・ディスク領域と物理メモリーの要件を満たしていることを確認します。

オペレーティング・システム要件

  • My Oracle Supportから入手できるEnterprise Manager動作保証マトリックスに記載されているように、Enterprise Manager Cloud Controlは、動作保証されているオペレーティング・システムのみにインストールしてください。

    Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスするには、付録Eで概説する手順に従います。

    将来サポートされるプラットフォームについては、My Oracle SupportのNote 793512.1を参照してください。

    注意: Solarisゾーンはサポートされていません。

  • 接続先ホスト(追加のOMSをインストールするホスト)が、ソース・ホスト(最初のOMSをクローニングする元のホスト)と同じオぺレーティング・システム上で実行されているか確認します。

    注意: Oracle Solaris 10を使用する場合、アップデート9以上がインストールされているか確認してください。インストールされたかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。

    cat /etc/release

    次のような出力が表示されます。ここで、s10s_u6は、インストールのサポートに適した更新レベルでないアップデート6がインストールされていることを示します。

    Solaris 10 10/08 s10s_u6wos_07b SPARC

パッケージ、カーネル・パラメータおよびライブラリの要件

第3章で説明するように、必ずすべてのオペレーティング・システム固有のパッケージ、カーネル・パラメータおよびライブラリをインストールしてください。

オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの要件

第4章の説明に従って、必要なオペレーティング・システムのグループとユーザーを作成します。

NFSマウント・ポイントの場所の要件

  • NFS共有の場所へのインストールを計画している場合、次の操作を行います。

    • インストールを実行するホスト上での実行権限とともにroot squashが有効になっていることを確認します。

    • アクセス制御リスト処理がNFSマウントポイントに対して無効になっていることを確認します。言い換えると、マウント・ポイントは、/etc/fstabファイルでnoaclオプションを使用して定義する必要があるということになります。これを行わない場合、インストールが失敗することがあります。

      これを確認するには、インストール・ユーザーで、次のコマンドを実行し、/etc/fstabファイルの内容をチェックします。Enterprise Managerのインストールを計画しているマウント・ポイントにnoaclオプションが設定されていることを確認します。

      cat /etc/fstab

      たとえば、次の出力では、マウント・ポイント/u01/app/share1にはnoaclオプションが設定されています。この場合、インストールを続行できます。

      nas.example.com:/export/share1 /u01/app/share1 nfs rw,bg,rsize=32768,wsize=32768,hard,nointr,tcp,noacl,vers=3,timeo=600 0 0

      noaclオプションが設定されていない場合、システム管理者に連絡して/etc/fstabファイルに必要な変更を依頼してください。

  • NFS共有ミドルウェアの場所にインストールを計画しており、その場所がファイルの複数読込みおよび書込みを同時に実行できるオプションconcurrent I/O (CIO)を使用してマウントされている場合、インストールが失敗しリンク・エラーが報告されます。

    マウント済のファイル・システムを検証する場合、次のCIOオプションが有効になります。

    node mounted mounted over vfs date options

    /dev/host1 /host1/oracle jfs2 Feb 14 18:20 rw,cio,log=/dev/xd891loglv

    有効なCIOオプションがある場合、ドライブをアンマウントし、CIOオプションを無効にしてから、ドライブを再度マウントします。

既存のOracle Management Serviceの要件

Oracle Management Service 12cリリース2がインストール済で、クローニングの用意ができていることを確認します。また、OMSを構成するAdminServerが稼働中であることも確認してください。symlinkにインストールされていないことも確認します。このような場所にインストールすると、パッチ適用やスケール・アウトなどのライフ・サイクル操作に影響が及ぶ場合があります。

既存のOracle Management Serviceのバックアップ要件

クローニングする既存のOracle Management Service 12cに、通常のバックアップがスケジュールされていることを確認します。

既存の高可用性構成の要件

使用する環境において、オラクル社が推奨する高可用性の要件をすべて満たしていることを確認してください。詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の高可用性の要件についての章を参照してください。

共有記憶域の要件

(UNIXのみ)Oracle BI Publisherが最初のOMS上で構成された場合、レポート・カタログおよび最初のOMSとこれからインストールする追加のOMSに関連する管理情報を格納するための共通の場所として機能する共有記憶域を構成します。

  • 任意のサーバーに共有のディレクトリを作成し、最初のOMSがインストールされたホストおよび追加ホストが常駐するホストからそれが参照できるようにします。

    インストールが成功するように、インストール時に共有ディレクトリ用のハードディスク・ドライブを約400MB予約できます。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の要件は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも10GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。

  • 次のコマンドを実行して共有記憶域の場所を構成します。今作成した共有記憶域の場所へのパスを指定します。提供した共有場所は最初のOMSのインストールに使用されたユーザー・アカウントに所有されるようにします。また、このユーザー・アカウントはこの共有の場所への読取りおよび書込み権限を持つようにします。管理者ユーザー・アカウントのパスワードおよびSYSMANアカウントのパスワードが求められます。

    emctl config oms -bip_shared_storage -cluster_volume <shared_location> -config_volume <shared_location>

    次に例を示します。

    emctl config oms -bip_shared_storage -cluster_volume /scratch/aime/examplehost/BIP/cluster -config_volume /scratch/aime/examplehost/BIP/config

既存のOracle Management Agentの要件

接続先ホストにOracle Management Agentがインストール済で、稼働していることを確認します。

  • このOMSのインストールにエイリアス・ホスト名を使用する場合は、Management Agentがそのエイリアス・ホスト名を使用してインストールされたことを確認します。

  • このManagement Agentが接続先ホストに手動でインストールされた場合、root.shスクリプトを実行してインストールが完了したことを確認してください。これを行わないと、Add Management Serviceデプロイメント・プロシージャは、ルート権限を必要とする一部のスクリプトを実行できません。

Oracle Configuration Managerのステータス

(Microsoft Windowsのみ)既存のOMSで、Oracle Configuration Managerが構成済の場合、次の手順を実行して、OMSホームとWeb層のホームの両方から停止されていることを確認してください。

  1. OMSホームに移動します。

    cd $<MIDDLEWARE_HOME>/oms/

  2. 環境変数ORACLE_CONFIG_HOMEに次の場所を設定します。

    $<OMS_INSTANCE_HOME>/em/EMGC_OMS1

    次に例を示します。

    set ORACLE_CONFIG_HOME=C:\win0224\emgc\gc_inst\em\EMGC_OMS1

  3. 次の場所に移動します。

    $<MIDDLEWARE_HOME>/oms/ccr/bin

  4. 次のスクリプトを実行して、OCMを停止します。

    emCCR.bat stop

  5. 環境変数ORACLE_CONFIG_HOMEに次の場所を設定します。

    $<OMS_INSTANCE_HOME>/WebTierIH1

    次に例を示します。

    set ORACLE_CONFIG_HOME=C:\win0224\emgc\gc_inst\WebTierIH1

  6. 次の場所に移動します。

    $<MIDDLEWARE_HOME>/Oracle_WT/ccr/bin

  7. 次のスクリプトを実行して、OCMを停止します。

    emCCR.bat stop

ソース・ホストと接続先ホストの一時ステージ・ディレクトリの領域要件

ソース・ホストと接続先ホストに、一時ステージ・ディレクトリを作成するための8GBの領域があることを確認します。

デフォルトで作成される一時ディレクトリは、ADD_MANAGEMENT_SERVICE_<TimeStamp>です。

ソース・ホストの一時ステージ・ディレクトリは、デプロイメント・プロシージャのバックアップやクローニングの手順に関連するファイルを一時的にステージングするために使用します。接続先ホストの一時ステージ・ディレクトリは、クローニングされたイメージや他の関連ファイルを一時的にステージングするために使用します。

共有ディレクトリの領域要件

ソフトウェアと構成ファイルを中央の共有の場所に転送する場合、その共有ディレクトリに4GBの領域があることを確認してください。

ミドルウェア・ホームの場所の要件

接続先ホストでは、ソース・ホスト上のホームと同じミドルウェア・ホーム(絶対パス)が作成され、ソースOMSがその場所にクローニングされます。このミドルウェア・ホームが接続先ホストにまだ存在しないことを確認してください。

たとえば、ソース・ホストのミドルウェア・ホームが/home/john/Oracle/Middlewareの場合、同じパスが接続先ホストにまだ存在しないことを確認します。

Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所の領域要件

接続先ホストに、Oracle Management Serviceインスタンス・ベース・ディレクトリのための1GBの領域があることを確認してください。OMSの構成ファイルがここに作成されます。

管理エージェントのインストール・ステータスの要件

(Microsoft Windowsのみ)ホスト・ターゲットの追加ウィザードによる管理エージェントのインストールがソースOMS上で進行中の場合、完了してからOMSのクローニングを開始します。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードによる管理エージェントのインストールが進行中かどうかを確認するには、次の場所で.lckファイルを検索します。これらのファイルが存在するということは、インストール処理が進行中であることを示します。

$<OMS_HOME>/sysman/prov/agentpush/

サーバー・ロード・バランサの要件

  • ネットワークにサーバー・ロード・バランサ(SLB)がインストール済で、最初のOMSとともに動作するよう設定されていることを確認します。最初のOMSと通信するすべての管理エージェントは、このSLBのみを介してデータをアップロードする必要があります。

    SLBを最初のOMSと動作するように設定していない場合は、すぐに設定してください。SLBの設定について詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の高可用性の要件についての章を参照してください。

  • SLBの背後にアクティブ/アクティブ構成でOMSインスタンスを構成するために、SLBは次の要件を満たす必要があります。

    (a) 複数の仮想サーバー・ポートをサポートしていること。Enterprise Managerでは通常、SLB上で最高で4つのポート(セキュア・アップロード、エージェント登録、セキュア・コンソール、非セキュア・コンソール)が設定されている必要があります。

    (b) 永続性をサポートしていること。ブラウザとOMS間のHTTPおよびHTTPSのトラフィックには永続性が必要です。

    (c) アプリケーションの監視をサポートしていること。SLBは、リクエストが使用可能でないOMSにルーティングされないように、OMSインスタンスの状態を監視して失敗を検出できる必要があります。

SLBプールおよび最初のOMSとのアソシエーション

SLBでは管理コンソールを使用し、次のSLBプールを作成して最初のOMSホストにそれらを追加します。

  • セキュア・アップロード・プール(セキュア・アップロード・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

  • エージェント登録プール(エージェント登録サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

  • セキュア・コンソール・プール(セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

  • (オプション)非セキュア・コンソール・プール(非セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

仮想サーバーおよびSLBプールとのアソシエーション

SLBでは、管理コンソールを使用し、次の仮想サーバーを作成してそれらをSLBプールに関連付けます。

  • セキュア・アップロード・サーバーとポート1159 (それをセキュア・アップロード・プールと関連付けます)

  • エージェント仮想サーバーとポート4889 (それをエージェント登録プールと関連付けます)

  • セキュア・コンソール仮想サーバーとポート443 (それをセキュア・コンソール・プールと関連付けます)

  • (オプション)非セキュア・コンソール仮想サーバーとポート80 (それを非セキュア・コンソール・プールと関連付けます)

手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

SLBモニターおよび最初のOMSとのアソシエーション

SLBでは管理コンソールを使用し、次のSLBモニターを作成して最初のOMSホストにそれらを関連付けます。

  • セキュア・アップロード・モニター(セキュア・アップロード・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

  • エージェント登録モニター(エージェント登録サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

  • セキュア・コンソール・モニター(セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

  • (オプション)非セキュア・コンソール・モニター (非セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

ソフトウェア・ライブラリのアクセシビリティ要件

ソフトウェア・ライブラリを構成したディレクトリが、接続先ホストからアクセス可能(読取り/書込み)であることを確認します。

ローカルのファイル・システム・パスを使用するようにOMS共有記憶域の場所を構成した場合、この場所を、共有ファイル・システム・パスを使用する別のOMS共有記憶域の場所に移行する必要があります。手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

インストール・ユーザー要件

インストール・ユーザーが次の要件を満たしていることを確認します。

  • (UNIXのみ)rootユーザーはインストールを実行しないでください。

  • (Microsoft Windowsのみ)ユーザーは、ORA-DBAグループに属しており、管理者権限を持っている必要があります。

  • (Microsoft Windowsのみ)ユーザーは、DBAグループに属しており、次の作業、つまりオペレーティング・システムの一部として機能、トークン・オブジェクトの作成、バッチ・ジョブとしてログオン、およびプロセスのメモリー・クォータの調整を実行する権限持っている必要があります。

    エージェント・ユーザーにこれらの権限があることを確認するには、「スタート」メニューから「設定」をクリックし、「コントロール パネル」を選択します。「コントロール パネル」ウィンドウから「管理ツール」を選択し、「管理ツール」ウィンドウから「ローカル セキュリティ設定」を選択します。「ローカル セキュリティ設定」ウィンドウのツリー構造から「ローカル ポリシー」を展開し、次に「ユーザー権利の割り当て」を展開します。

権限の要件

次の場所に対してアクセスおよび読取り/書込みができることを確認します。

  • Oracleミドルウェア・ホーム

    Oracleミドルウェア・ホームは、クローニングするOMS、Oracle WebLogic Serverホーム、Web層のインスタンス・ファイルなどを含むソース・ホスト上のディレクトリです。

  • Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所

    Oracle Management Serviceインスタンス・ベースは、OMSに関連する構成ファイルを含むソース・ホスト上のディレクトリです。このインスタンス・ベースは通常、ミドルウェア・ホームの親ディレクトリの下にあります。

  • ソースのステージング場所

    ソースのステージング場所は、クローニングされたZIPファイルを接続先ホストにコピーする前にステージングする際に使用されるソース・ホスト上の場所です。

  • 接続先のステージング場所

    接続先のステージング場所は、クローニングされたZIPファイルをソース・ホストからコピーするときにステージングするために使用される接続先ホスト上の場所です。

  • 実行可能ファイルがコピーされるソース・ホスト上の一時ディレクトリ。たとえば、/tmpまたはc:\Tempです。

近接度の要件

OMSがインストールされるホストと管理リポジトリが構成されるホストが、互いに近くに置かれていることを確認します。理想的には、2つの間のラウンドトリップ・ネットワーク待機時間が1ミリ秒未満になるようにする必要があります。

ファイアウォールの要件

使用している環境内にファイアウォールがある場合、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』のファイアウォールに対するEnterprise Managerの構成に関する章を参照してください。

一意のホスト名および静的IPアドレスの要件

ネットワーク構成をチェックして、インストール先のホストが、ネットワーク内の他のホストから認識可能な一意のホスト名と静的なIPアドレスに解決されることを確認します。

注意: 静的IPアドレスを使用することをお薦めします。動的IPアドレスを使用し、ホストを再起動した場合、ホストは新しいIPを受け取ることがあり、その結果としてOMSの起動が失敗します。

中央インベントリの要件

  • 中央インベントリ・ディレクトリに100MBの領域が割り当てられていることを確認します。

  • 一般的な非HA環境の場合、中央インベントリ(oraInventory)は、共有場所または非共有場所に配置できます。共有場所を使用する場合、1つのホスト当たりに1つのみの共有場所が維持されていて、同一の共有場所が2つのホストによって更新されないことを確認します。1つのインベントリ・ファイルは1つのホストのみのためであることを意味するので、他のホストが共有したり編集しないようにします。/etc/oraInst.locファイルを使用するときは、そこに指定されたインベントリの場所が、そのような場所を指していないことを確認します。2つ以上のホストに共通の共有場所を構成している場合、非共有場所にスイッチオーバーします。

  • 記憶域レプリケーションおよびエイリアス・ホスト名を使用してプライマリおよびスタンバイの障害時リカバリ・サイトを備えている、通常のHA環境の場合、エイリアス・ホスト名を使用する共有記憶域にインストールされたソフトウェア用の中央インベントリ(oraInventory)は、プライマリ・サイトのOMSホストとスタンバイ・サイトのOMSホストの間に共通の共有場所に存在する必要があります。ソフトウェアのメンテナンス作業のためにアクティブなサイトからoraInventoryにアクセス可能とするために、この共有場所はレプリケートされた記憶域に設定する必要があります。

UMASK値の要件

シェル起動ファイルのデフォルト・ファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定していることを確認します。

例:

  • Bashシェルの場合:

    $ . ./.bash_profile

  • BourneまたはKornシェルの場合:

    $ . ./.profile

  • Cシェルの場合:

    % source ./.login

ファイル記述子の要件

  • ユーザー・プロセスの上限が13312より大きく設定されていることを確認します。

    設定されている現在の値を確認するには、次のコマンドを実行します。

    ulimit -u

    現在の値が13312以上でない場合、システム管理者に連絡して少なくとも13312に設定してください。

  • ファイル記述子のソフト・リミットを最小の4096に、ハード・リミットを16384以下に設定していることを確認します。

    設定されている現在の値を確認するには、次のコマンドを実行します。

    ソフト・リミットの場合:

    /bin/sh -c "ulimit -n"

    ハード・リミットの場合:

    /bin/sh -c "ulimit -Hn"

    現在の値が4096未満の場合、rootユーザーとして、次のエントリで/etc/security/limits.confファイルを更新してください。

    <UID> soft nofile 4096

    <UID> hard nofile 16384

ホスト・ファイルの要件

/etc/hostsファイルで指定されているホスト名が一意であり、そのホストの正しいIPアドレスにマップされていることを確認します。

localhostがPing可能で、127.0.0.1に解決される(またはIPv6ホストの場合は::1に解決される)ことを確認します。

/etc/hostsファイルの推奨形式は次のとおりです。

<ip> <fully_qualified_host_name> <short_host_name>

次に例を示します。

127.0.0.1 localhost.localdomain localhost

172.16.0.0 myhost.example.com myhost

RFC 952では、名前(ネット、ホスト、ゲートウェイまたはドメイン名)は24文字以内のテキスト文字列で、アルファベット(A-Z)、数字(0-9)、マイナス記号(-)およびピリオド(.)から構成されることが前提となっています。ピリオドは、ドメイン・スタイル名のコンポーネントを区切るために使用する場合にのみ許可されることに注意してください。ブランクまたはスペースを名前に含めることはできません。大文字と小文字は区別されません。先頭の文字は英文字である必要があります。

また、使用する環境でDNSサーバーが構成される場合、DNSを使用してOMSをインストールするホストの名前を解決する必要があります。

たとえば、次のコマンドで返される出力はすべて同じである必要があります。

nslookup myhost

nslookup myhost.example.com

nslookup 172.16.0.0

エイリアス・ホスト名が/etc/hosts,に実装されている場合、DNSを使用して、OMSのインストール先となるエイリアス・ホスト名を解決できる必要はありません。

ブラウザの要件

  • My Oracle SupportのEnterprise Manager動作保証マトリックスに示されている動作保証済ブラウザを使用していることを確認します。

    Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスするには、付録Eで概説する手順に従います。

  • Microsoft Internet Explorer 8または9を使用する場合、次のようにします。

    • 互換表示モードを無効にします。これを行うには、Microsoft Internet Explorerの「ツール」メニューで、「互換表示」が有効になっていれば無効にします。また、「互換表示設定」をクリックして、Enterprise Manager Cloud ControlコンソールのURLを登録解除します。

    • XMLHTTPを有効にします。これを行うには、「ツール」メニューから「インターネット オプション」をクリックします。「詳細設定」タブをクリックして、「セキュリティ」見出しの下で、「ネイティブ XMLHTTP サポートを有効にする」を選択して有効にします。


8.4 追加Oracle Management Serviceの追加

追加のOracle Management Service (OMS)を追加するには、次の手順に従います。


注意:

Enterprise Managerシステムをインストールする前に、第6.4項を確認して、2014年9月に公開されたプラグインについて学習し、このプラグイン・リリースに関するユースケースを理解することをお薦めします。要件に最適なユースケースを識別し、表のユースケースに対して説明されている手順の概要に従います。

  1. 「エンタープライズ」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「プロシージャ・ライブラリ」を選択します。

  2. 「デプロイメント・プロシージャ・マネージャ」ページの「プロシージャ・ライブラリ」タブで、表から「管理サービスの追加」を選択し、「起動」をクリックします。

  3. はじめにページで、リストされたインストール前タスクを完了します。終了したら、完了した各タスクを選択し、「次」をクリックします。

  4. 接続先の選択ページで、次を実行します。

    1. 「接続先ホスト」に、追加のOMSをインストールする管理対象ホスト(Management Agentを使用している最初のOMSによって管理されたホスト)の名前を選択または入力します。

      たとえば、myhost.example.comです。


      注意:

      管理対象ホストのIPアドレスを入力しないでください。DNSに登録され、他のネットワーク・ホストからアクセスできる完全修飾ドメイン名を入力します。または、このサイトですべてのOMSインスタンスの/etc/hostsファイルに定義されているエイリアス・ホスト名を入力します。

    2. 接続先インスタンス・ベースの場所で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリへのデフォルトの場所のままにするか、OMS関連の構成ファイルを格納できる別の場所を選択し、そこへの絶対パスを入力します。ベスト・プラクティスとして、このディレクトリ・パスは最初のOMSのディレクトリ・パスと同じにする必要があります。このディレクトリには100MBの領域があることを確認してください。パスで指定したディレクトリとサブディレクトリが存在することも確認します。

      例: /apps/john/oracle/prod

    3. 「ソース資格証明」セクションおよび「接続先資格証明」セクションで、ソース・ホストへのアクセスに使用する資格証明タイプを選択します。詳細は、8.4.1項を参照してください。

    4. 「次へ」をクリックします。

  5. オプション・ページで、次を実行します。

    1. 「ファイル転送オプション」セクションで、クローニング済ZIPファイルをステージングの場所に転送するのに適したプロトコルを選択します。FTPはデフォルトの転送モードです。

      共有でNFSマウント済のネットワークの場所にファイルを転送する場合、「共有ディレクトリ」を選択し、共有の場所への絶対パスを入力できます。この共有ディレクトリには、ソース・ホストおよび接続先ホストからの読取り/書込みアクセス権があり、4GBの領域があることを確認してください。

      例: /net/myhost.example.com/scratch/john


      注意:

      • SFTPが設定されている場合、ファイル転送モードに「FTP」を選択します。

      • 共有の場所をファイル転送モードとして使用する場合、共有の場所に読取り/書込み権限があり、ソース・ホストおよび接続先ホストからアクセス可能であることを確認してください。

      • 「FTP」を選択した場合、FTPソフトウェアがソース・ホストおよび接続先ホストにインストールされていることを確認してください。また、一時的な場所(UNIXでは/tmp)に少なくとも8GBの領域があることを確認してください。

      • 「HTTP(S)」を選択した場合、一時的な場所(UNIXの場合は/tmp、Microsoft Windowsの場合はC:\Temp)に少なくとも8GBの領域があることを確認してください。

        この場所は、ソフトウェア・バイナリおよびソースOMSの構成詳細のアーカイブに使用します。次の手順に示すように、アーカイブはソースのステージング場所にコピーされてから、接続先のステージング場所に転送されます。

      • FTPおよびHTTP(S)オプションに必要な一時的な場所に8GBの領域がない場合、必要に応じて領域を増やすか、8GBの領域がある別の場所を指定します。別の場所を指定するには、次を実行します。

        1. 「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。

        2. 「すべてのターゲット」ページで、ソースOMSホストで実行されている管理エージェントの名前をクリックします。

        3. ホームページの「エージェント」メニューから、「プロパティ」を選択します。

        4. 「プロパティ」ページの「表示」リストで、「拡張プロパティ」を選択します。

        5. 「カスタム・プロパティの追加」セクションで、「名前」フィールドにemStageDirと入力します。「値」フィールドに、少なくとも8GBの領域がある一時的な場所の絶対パスを入力します。


    2. 「ステージングの場所」セクションで、「ソース・ステージング」に、クローニング済ZIPファイルを作成して一時的に置くことが可能なソース・ホスト上の場所を入力します。この一時ディレクトリには8GBの領域があることを確認してください。

      例: /myhost.example.com/shared

      同様に、「接続先ステージング」に、クローニング済ZIPファイルを一時的にコピーすることが可能な接続先ホスト上の場所を入力します。この一時ディレクトリには8GBの領域があることを確認してください。

      例: /myhost.example.com/shared


      注意:

      OMSが接続先ホストにインストールされると、クローニング済ZIPファイルは、両方のステージングの場所から自動的に削除されます。

    3. 「接続先ポート」セクションでは、デフォルトで表示されるポートを検証します。

      これらのデフォルトのポートは、クローニングしているOMSによってすでに割り当てられ、使用されているポートに基づいています。同種の環境になるように、ソースOMSと同じポートを使用することをお薦めします。

      デフォルトで表示されたポートを保持することも、カスタム・ポートを入力することもできます。入力するカスタム・ポートが、「推奨されるポート範囲」列に示すような推奨範囲内であることを確認してください。カスタム・ポートの可用性を確認する場合は、ポートの確認をクリックします。

    4. 「次へ」をクリックします。

  6. 作成後の手順ページで、実行するインストール後タスクの詳細を送信できる1つ以上の電子メールIDをカンマで区切って入力し、「次へ」をクリックします。

    電子メールが機能するには、メール・サーバーがすでに構成されている必要があります。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。

  7. 確認ページで、詳細を確認し、「終了」をクリックします。


    注意:

    インストールが失敗した場合(特にホームのインストール手順)、OMSのインストールを再試行する前に、インストールに失敗した接続先ホスト上のミドルウェア・ホームをクリーンアップしてください。これを行うには、接続先ホスト上で次のようにします。
    1. 次の場所からインストーラを呼び出します。

      <Middleware_Home>/oms/oui/bin/runInstaller

    2. インストール・ウィザードで、「My Oracle Supportの詳細」画面から「インストールされた製品」をクリックします。

      1. すべてのプラグイン・ホームを選択し、「削除」をクリックします。

      2. すべてのJDKホームを選択し、「削除」をクリックします。

      3. すべてのOracle WebTierホームを選択し、「削除」をクリックします。

      4. OMSホームとOracle Common Directoryを選択して、「削除」をクリックします。

      5. インストーラを終了します。

    3. ミドルウェア・ホーム・ディレクトリを削除します。

    4. 失敗した管理サービスの追加デプロイメント・プロシージャに戻り、ホームのインストール手順を再実行します。


8.4.1 資格証明の選択

ソース・ホストおよび接続先ホストにアクセスするための資格証明タイプを、次のいずれかから選択できます。

表8-2 資格証明タイプの選択

資格証明タイプ 説明

優先資格証明

Enterprise Managerで優先資格証明としてすでに登録されている資格証明を使用する場合、これを選択します。

この場合、優先資格証明名リストから、ホストへのアクセスに使用する優先資格証明のタイプに応じて、「通常ホスト資格証明」または「特権ホスト資格証明」のいずれかを選択します。

名前付き資格証明

Enterprise Managerで作成された名前付きプロファイルの資格証明を使用する場合、これを選択します。

この場合、「資格証明名」リストから、資格証明を使用するプロファイルを選択します。

選択時に、資格証明の詳細を確認できます。選択したプロファイルに関連付けられた資格証明の詳細は、「詳細」をクリックします。これらの資格証明でホストへの接続をテストする場合、「テスト」をクリックします。

注意: 名前付き資格証明の作成および使用方法を視覚的なデモンストレーションで表示するには、次のURLにアクセスして「Begin Video」をクリックします。

https://apex.oracle.com/pls/apex/f?p=44785:24:0::NO:24:P24_CONTENT_ID,P24_PREV_PAGE:5460,1

新規資格証明

Enterprise Managerで登録された優先資格証明または名前付き資格証明をオーバーライドする新規資格証明セットを入力する場合、これを選択します。

この場合、オーバーライドする資格証明を入力します。

Enterprise Managerで新規資格証明セットを登録する場合、「別名保存」をクリックし、デフォルトのプロファイル名のままにするか、またはプロファイルのカスタム名を入力します。

さらに、資格証明を優先資格証明として保存する場合、優先資格証明として設定を選択し、通常資格証明または特権資格証明として保存する必要があるかどうかを示すオプションを選択します。

これらの資格証明でホストへの接続をテストする場合、「テスト」をクリックします。


8.5 追加Oracle Management Serviceを追加した後のインストール後のタスクの実行

追加のOMSをインストールした後、ミドルウェア・ホームまたはミドルウェア・ホーム内のいずれかのホームにsymlinkを作成していないことを確認します。また、次の手順に従います。

  1. (Microsoft Windowsの前提条件としてOracle Configuration Managerを停止した場合にのみ適用) Oracle Configuration Managerを起動します。

    1. 環境変数ORACLE_CONFIG_HOMEに次の場所を設定します。

      $<OMS_INSTANCE_HOME>/em/EMGC_OMS1

      次に例を示します。

      set ORACLE_CONFIG_HOME=/u01/software/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1

    2. 次の場所に移動します。

      $<MIDDLEWARE_HOME>/oms/ccr/bin

      次に例を示します。

      cd /u01/software/oracle/middleware/oms/ccr/bin

    3. 次のスクリプトを実行してOCMを開始します。

      emCCR.bat start

    4. 環境変数ORACLE_CONFIG_HOMEに次の場所を設定します。

      $<OMS_INSTANCE_HOME>/WebTierIH1

      次に例を示します。

      set ORACLE_CONFIG_HOME=/u01/software/oracle/gc_inst/WebTierIH1

    5. 次の場所に移動します。

      $<MIDDLEWARE_HOME>/Oracle_WT/ccr/bin

      次に例を示します。

      cd /u01/software/oracle/middleware/Oracle_WT/ccr/bin

    6. 次のスクリプトを実行してOCMを開始します。

      emCCR.bat start

  2. 次のいずれかの理由により、特に高可用性構成に対して、仮想ホスト名を使用してインストールした場合は、構成ファイルを手動で更新して物理ホスト名をインストールで使用した仮想ホスト名に置換します。

    • コールド・フェイルオーバー・クラスタ(CFC)にインストールした場合。

    • 記憶域レプリケーションの障害時リカバリ・ソリューションを使用してインストールして、エイリアス・ホスト名オプションを選択した場合。

    構成ファイルを手動で更新して、物理ホスト名をインストールで使用した仮想ホスト名に置換するには、次の手順を実行します。

    1. ドメインの各OMSの場合、OMSホームから次のファイルにアクセスして、ServerNameパラメータ値を物理ホスト名からインストールで使用した仮想ホスト名に変更します。

      <WEBTIER_INSTANCE_HOME>/config/OHS/ohs<#>/httpd.conf

    2. プライマリOMSの場合、OMSホームから次のファイルにアクセスして、ホストを物理ホストから仮想ホスト(ドメインの各ホストに対するエントリがある)に変更します。

      <OMS_INSTANCE_HOME>/user_projects/domains/GCDomain/opmn/topology.xml

  3. (オプション)追加のOMSをサーバー・ロード・バランサ(SLB)の背後で構成する場合には、次の手順を実行します。

    • SLBの管理コンソールを使用して、次のSLBプールにOMSホストを追加します。

      • セキュア・アップロード・プール(セキュア・アップロード・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

      • (オプション)エージェント登録プール(エージェント登録サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

      • セキュア・コンソール・プール(セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

      • (オプション)非セキュア・コンソール・プール(非セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)

    • SLBの管理コンソールを使用して、追加のOMSホストを次のモニターと関連付けます。

      • セキュア・アップロード・モニター(セキュア・アップロード・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

      • (オプション)エージェント登録モニター(エージェント登録サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

      • セキュア・コンソール・モニター(セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

      • (オプション)非セキュア・コンソール・モニター (非セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)

    • 追加のOMSおよび追加のOMSがインストールされたホストにインストールされた管理エージェントを保護します。

      • 追加のOMSを保護します。保護した後、OMSを再起動します。

        $<OMS_HOME>/bin/emctl secure oms -sysman_pwd <sysman_pwd> -reg_pwd <agent_reg_password> -host <host_name> -slb_port <slb_upload_port> -slb_console_port <slb_console_port> [-console -lock -lock_console]

        次に例を示します。

        /u01/software/oracle/middleware/oms/bin/emctl secure oms -sysman_pwd <password> -reg_pwd <password> -host example.com -secure_port 4904 -slb_port 4900 -slb_console_port 443 -console -lock -lock_console

      • 管理エージェントを保護します。

        $<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl secure agent $AGD_REGISTRATIO_PWD –emdWalletSrcUrl <emd_wallet_source_url>

        次に例を示します。

        /u01/software/oracle/agent/agent_inst/bin/emctl secure agent $AGD_REGISTRATIO_PWD –emdWalletSrcUrl https://example.com:4900/em

      • 次のコマンドの出力中のSLBリポジトリのURLを確認します。

        $<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl status agent

        次に例を示します。

        /u01/software/oracle/agent/agent_inst/bin/emctl status agent


    注意:

    SLBの構成の詳細は、Oracle Enterprise Manager管理ガイドを参照してください。

  4. (UNIXプラットフォームのみ)接続先ホストでrootユーザーとして<OMS_HOME>/root.shを実行します。

  5. NFSマウントされたドライブにインストールし、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ((gc_inst))をNFSマウントされたドライブに作成した場合、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。これを行うには、httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。

    1. OMSを停止します。

      <OMS_HOME>/bin/emctl stop oms

    2. 次のファイルを開きます。


      注意:

      Oracleでは、このファイルを編集する前にバックアップを取ることをお薦めします。

      <WEBTIER_INSTANCE_HOME>/config/OHS/ohs<#>/httpd.conf

      次に例を示します。

      /u01/Oracle/Middleware/gc_inst/WebTierIH1/config/OHS/ohs1/httpd.conf

    3. モジュールmpm_prefork_moduleおよびmpm_worker_moduleに関するセクションを検索します。これらの2つのセクションで、パスがローカルのファイル・システムを指すように、LockFileパラメータの値を変更します。ディレクトリがまだない場合には、最初に作成してからそのディレクトリへのパスを指定します。

      <IfModule mpm_prefork_module>
      StartServers 5
      MinSpareServers 5
      MaxSpareServers 10
      MaxClients 150
      MaxRequestsPerChild 0
      AcceptMutex fcntl
      LockFile uo1/em/ohs_locks/http_lock
      </IfModule>
      ....
      <IfModule mpm_worker_module>
      StartServers 2
      MaxClients 150
      MinSpareThreads 25
      MaxSpareThreads 75
      ThreadsPerChild 25
      MaxRequestsPerChild 0
      AcceptMutex fcntl
      LockFile uo1/em/ohs_locks/http_lock
      </IfModule>b
      
    4. 変更内容を保存します。

    5. OMSを再起動します。

      <OMS_HOME>/bin/emctl start oms

  6. 最初のOMS (追加のOMSのクローニング元となる場所)にすでにOracle BI Publisherがインストールされ、構成されている場合、Oracle BI Publisherは自動的に追加のOMSに構成されます。そのため、Oracle BI Publisherを追加のOMSに手動で構成する必要はありません。


    注意:

    Microsoft Windowsでは、追加のOMSインスタンスでOracle BI Publisherを使用できません。

    ただし、最初のOMSにOracle BI Publisherがインストールされているが構成されていない場合は、Oracle BI Publisherは自動的に追加のOMSに構成されません。Oracle BI Publisherを追加のOMSに構成する場合、次の手順を実行する必要があります。

    1. OMSホームから次のコマンドを実行し、最初のOMS上にOracle BI Publisherを構成します。

      <OMS_HOME>/bin/configureBIP

    2. Oracle BI Publisherの共有記憶域の場所を構成します。

      (i) 任意のサーバーに共有のディレクトリを作成し、ソースOMSがインストールされたホストおよび追加のOMSをインストールしたホストからそれが参照できるようにします。

      約400MBのハード・ディスク領域が共有ディレクトリのために確保されていることを確認します。ただし、追加のプラグインをインストールしたり、さらに多くのレポートを作成するにつれて、領域の要件は時間とともに増えていくため、最終的に少なくとも10GBに拡張し、将来的にはさらに拡張できるようにすることをお薦めします。

      (ii) 次のコマンドを実行して共有記憶域の場所を構成します。今作成した共有記憶域の場所へのパスを指定します。提供した共有場所は最初のOMSのインストールに使用されたユーザー・アカウントに所有されるようにします。また、このユーザー・アカウントはこの共有の場所への読取りおよび書込み権限を持つようにします。管理者ユーザー・アカウントのパスワードおよびSYSMANアカウントのパスワードが求められます。

      emctl config oms -bip_shared_storage -cluster_volume <shared_location> -config_volume <shared_location>

      次に例を示します。

      emctl config oms -bip_shared_storage -cluster_volume /scratch/aime/examplehost/BIP/cluster -config_volume /scratch/aime/examplehost/BIP/config

    3. OMSホームから次のコマンドを実行し、追加のOMS上にOracle BI Publisherを構成します。

      <OMS_HOME>/bin/configureBIP -addBIP

  7. デフォルトでは、次のターゲットが自動的に検出され、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールで監視されます。

    • 追加のOMSがデプロイされたOracle WebLogic Server

    • Oracle Web Tier

    • アプリケーション・デプロイメント(Enterprise Manager Cloud Controlコンソールとプラットフォーム・バックグラウンド・サービス用にそれぞれ1つずつ)

    • Oracle Management Service

    • Oracle Management Agent

    • Enterprise Manager Cloud Controlがインストールされたホスト

    ただし、このホストおよびその他のホストで実行中のその他のターゲットは、自動的に検出および監視されません。その他のターゲットを監視するには、そのターゲットを、「自動検出の結果」ページ、「ターゲットの手動追加」ページまたは監視するターゲットに提供されている検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager Cloud Controlに追加する必要があります。

    Enterprise Manager Cloud Controlでのターゲットの検出について詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のターゲット追加についての章を参照してください。

  8. 暗号化鍵を生成して、管理リポジトリの機密データを暗号化します。この鍵が失われると、管理リポジトリの暗号化されたデータは使用できなくなります。したがって、emkeyを含む管理サービス構成をバックアップし、バックアップを別のホストに保管します。

    emkeyを含む管理サービス構成をバックアップするには、次のコマンドを実行します。

    <OMS_HOME>/bin/emctl exportconfig oms -dir <path_to_backup_location>

  9. Enterprise Manager Cloud Controlコンソールにブラウザでアクセスする前に、ブラウザで信頼できる認証局からのセキュリティ証明書をインストールします。

    これにより、HTTPSプロトコルでアクセスするEnterprise Manager Cloud Controlコンソールは純正のセキュアなWebサイトとして認識されます。

    ブラウザにセキュリティ証明書をインストールし、セキュリティ証明書アラートを回避する手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。