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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
12cリリース1(12.1.0.1)
B65086-03
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11 Oracle Management Agentのデプロイおよび構成

Oracle Management Agent 12cをデプロイするには、次の手順を実行します。


注意:

  • 旧リリースのEnterprise Manager Grid Controlコンソールで、次の手順を実行します。

  • 問題のある管理エージェントに対しては、Oracle Management Agent 12cをデプロイおよび構成できません。問題のある管理エージェントを識別する方法の詳細は、「問題のあるOracle Management Agentの識別」を参照してください。

  • また、完全にアップグレード可能な既存の管理エージェントに対してのみ、Oracle Management Agent 12cのデプロイおよび構成を行う必要があります。管理エージェントが完全にアップグレード可能かどうかを識別する方法の詳細は、「Oracle Management Agentのアップグレード性のステータスの確認」を参照してください。

  • 2システム・アップグレードの場合は、Oracle Management Agent 12cをリモート・ホストにデプロイしないでください。これは、Oracle Management Service 12cのインストール中に、Enterprise Managerインストーラによって自動的にインストールされます。

  • Oracle Management Agent 12cをデプロイおよび構成する場合、古い管理エージェントとOMS間の既存の接続が使用されます。SSHは使用されません。

  • 2システム・アップグレードで、管理リポジトリのバックアップ前に古い管理エージェントを保護(または非保護)モードで実行していた場合、新しい管理エージェントをデプロイおよび構成している間は、古い管理エージェントを必ず以前と同じモードで実行するようにしてください。管理リポジトリのバックアップ後に、管理エージェントを再保護しないでください。再保護した場合、リポジトリに保管されている構成と管理エージェントの実際の構成との不整合により、ヘルス・チェックの実行中にPingテストが失敗する可能性があります。gcagent.logにKEY_MISMATCHエラーが書き込まれます。このエラーの詳細およびこの問題を回避して管理エージェントを保護する方法については、付録Hを参照してください。


  1. Grid Controlで「デプロイ」をクリックします。

  2. デプロイ・ページの「アップグレード」セクションで、「Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソール」をクリックします。

  3. 「アップグレード・コンソール」ページの「アップグレード・タイプの選択」セクションで、次のいずれかを選択します。これらのアップグレード方式の詳細は、アップグレード方式の理解に関する項を参照してください。

    • 手動で管理エージェントをインストールする場合でも停止時間でEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、「1システム」を選択します。

    • 手動で管理エージェントをインストールする場合でも停止時間をほとんど発生させずにEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、2システムを選択します。

    • 異なるホストの停止時間でEnterprise Managerシステムをアップグレードするには、異なるホストの1システムを選択します。

    Enterprise Manager Grid Controlでページがリフレッシュされ、選択したアップグレード方式で実行する必要があるタスクのリストとともに表が表示されます。

  4. 「アップグレード前のステップ」セクションで、エージェントのデプロイおよび構成をクリックします。

  5. エージェントのデプロイおよび構成ページの「操作名」で、実行するデプロイメント操作の一意の名前を入力します。入力するカスタム名は直観的な名前にすることができ、必ずしもデフォルトの名前と同じフォーマットにする必要はありません。

    たとえば、Deploy_Agents_Phase1_2010_12_23などです。


    注意:

    ここで入力する操作名は論理名のみで、実行する操作の詳細を保存するために使用されます。Oracle Management Agent 12cのソフトウェア・バイナリをデプロイした後、デプロイした管理エージェントの状態を確認するか、古い管理エージェントから新しくデプロイおよび構成した管理エージェントにスイッチオーバーする場合、操作名を使用して、この操作の一部として選択された管理エージェントを識別および追跡できます。

  6. 「操作タイプの選択」セクションで、エージェントおよびプラグイン・ソフトウェアのデプロイおよびエージェントおよびプラグイン・ソフトウェアの構成を選択します。


    注意:

    管理エージェントのソフトウェア・バイナリをすでにデプロイしている場合、今すぐの構成のみを選択できます。この場合、エージェントおよびプラグイン・ソフトウェアの構成のみを選択します。

  7. エージェントの検索セクションで、ソフトウェアをデプロイする既存の古い管理エージェントを検索および追加します。管理エージェントの検索および追加方法の詳細は、「付録G」を参照してください。


    注意:

    • 管理エージェントのソフトウェア・バイナリをすでにデプロイし、この時点で構成のみを行っている場合、すでに手動でソフトウェアをデプロイしている管理エージェントを検索(または追加)および選択します。

    • 共有エージェントを追加する場合は、この共有エージェントが通信するマスター・エージェントを追加する必要があります。また、すべての共有エージェントがこのマスター・エージェントと通信することを確認してください。

    • この画面に戻ってデプロイ操作を再試行する場合、以前のデプロイ操作の一部として選択された管理エージェントが表示されます。これは予測されている動作です。それらのソフトウェア・バイナリの再デプロイまたはリストからの削除および新しい一連の管理エージェントの追加を選択できます。


  8. 管理エージェントをリストする表で、各管理エージェントのインストールのベース・ディレクトリおよびインスタンス・ホーム・ディレクトリを入力します。


    注意:

    • ここで入力するインストールのベース・ディレクトリがミドルウェア・ホーム内にないことを確認します。

    • インストールのベース・ディレクトリに少なくとも110MBの空きディスク領域があることを確認します。

    • 管理エージェントのソフトウェア・バイナリをすでにデプロイし、この時点で構成のみを行っている場合、ソフトウェア・バイナリをデプロイした同じインストールのベース・ディレクトリおよびインスタンス・ホーム・ディレクトリを入力します。

    • インストールしているユーザーがエージェント・ベース・ディレクトリを所有していることを確認します。インストールするユーザーまたはrootユーザーが、すべての親ディレクトリの所有者であることを確認してください。rootユーザーがrootディレクトリの所有者であることを確認します。


    インストールのベース・ディレクトリおよびインスタンス・ホーム・ディレクトリのパスを管理エージェント間で同じにする場合、すべてのエージェントで同じパスを使用を選択して、表にリストされた最初の管理エージェントのインストールのベース・ディレクトリおよびインスタンス・ホーム・ディレクトリの絶対パスを一度だけ入力します。Enterprise Manager Grid Controlは、表にリストされた他の管理エージェントに同じパスを検討します。


    注意:

    ある管理エージェントに示されるインストールのベース・ディレクトリと表の別の管理エージェントに示されるインスタンス・ホーム・ディレクトリでは、すべてのエージェントで同じパスを使用を選択できません。最初の管理エージェントに指定されたパスのみ、表の他の管理エージェントの同じパスとみなされます。

    指定されたエージェントのベース・ディレクトリまたはエージェントのインスタンス・ホーム・ディレクトリがすでに存在し上書きする場合、既存のディレクトリの上書きを選択します。通常、同じベース・ディレクトリのソフトウェア・バイナリの再デプロイの選択時にこのオプションを選択します。

  9. 管理エージェントの追加後、「選択」列から個別に選択します。

  10. 管理リポジトリに格納されている優先資格証明をこのジョブに使用できるように、「エージェント資格証明」セクションで、デフォルトで選択されている「Oracleホーム優先資格証明を使用」を保持します。


    注意:

    Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース(EM CLI)を使用して、優先資格証明がEnterprise Managerシステムに登録されたことを確認します。詳細は、「EMCLIを使用した優先資格証明の設定」を参照してください。

    これらの優先資格証明をオプションでオーバーライドできます。そのためには、「Oracleホーム優先資格証明のオーバーライド」を選択して、すべてのOracleホームで使用できる1セットの資格証明を入力します。


    注意:

    既存の、以前のリリースの管理エージェントに使用したものと同じ資格証明を必ず使用してください。

  11. 「実行権限」セクションでは、デフォルトで「なし」が選択され、前のステップで指定した資格証明がこのジョブを実行する権限を持つとみなされます。

    ただし、それらの資格証明にこのジョブを実行する権限がない場合およびこのために別のユーザーとしてスイッチオーバーする場合、使用する認証ユーティリティに応じて「SUDO」または「Power Broker」を選択して、ユーザー・アカウント名およびプロファイルを指定します。

  12. 「OMSホストとポート」セクションで、Oracle Management Service 12cをインストールするホストの名前およびセキュア・ポートを検証します。値を変更するには、「編集」をクリックします。


    注意:

    既存のOMSからOracle Management Service 12cにすでにアップグレードしている場合、ここで入力するポートがOMSのアップグレード時にインストーラで選択または指定したEnterprise ManagerアップロードHTTP SSLポートと一致していることを確認します。

  13. 「次へ」をクリックします。

  14. 管理エージェントのソフトウェア・バイナリをデプロイする前にスクリプトを実行する場合は、「オプションの詳細」ページの「事前デプロイ・オプション(オプション)」セクションで、「事前コマンド/スクリプトの実行」を選択します。

    スクリプトを使用できる宛先ホストの場所への絶対パスを入力します。スクリプトを共有された場所にも配置できますが、スクリプトを実行する実行権限が必要になります。


    注意:

    デフォルトで、ステップ(10)で指定された資格証明がスクリプトの実行に使用されます。デフォルトで「なし」が選択され、資格証明がスクリプトを実行する権限を持つとみなされます。

    ただし、それらの資格証明にスクリプトを実行する権限がない場合およびこのために別のユーザーとしてスイッチオーバーする場合、使用する認証ユーティリティに応じて「SUDO」または「Power Broker」を選択して、ユーザー・アカウント名およびプロファイルを指定します。


  15. デプロイした管理エージェントを構成した後にスクリプトを実行する場合は、「構成後オプション(オプション)」セクションで、「事後コマンド/スクリプトの実行」を選択します。

    スクリプトを使用できる宛先ホストの場所への絶対パスを入力します。スクリプトを共有された場所にも配置できますが、スクリプトを実行する実行権限が必要になります。


    注意:

    デフォルトで、ステップ(10)で指定された資格証明がスクリプトの実行に使用されます。デフォルトで「なし」が選択され、資格証明がスクリプトを実行する権限を持つとみなされます。

    ただし、それらの資格証明にスクリプトを実行する権限がない場合およびこのために別のユーザーとしてスイッチオーバーする場合、使用する認証ユーティリティに応じて「SUDO」または「Power Broker」を選択して、ユーザー・アカウント名およびプロファイルを指定します。


  16. (UNIXのみ) root資格証明セクションで、root.shスクリプトを実行するユーザー・アカウントの資格証明を入力します。


    注意:

    デフォルトで「なし」が選択され、資格証明がスクリプトを実行する権限を持つとみなされます。ただし、それらの資格証明にスクリプトを実行する権限がない場合およびこのために別のユーザーとしてスイッチオーバーする場合、保有する認証ユーティリティに応じて「SUDO」または「Power Broker」を選択して、ユーザー・アカウント名およびプロファイルを指定します。

    root資格証明がない場合は、エージェント資格証明を入力します。この場合、root.shスクリプトは実行されませんが、デプロイは正常に行われます。必ず、新規のEnterprise Manager Cloud Control 12cシステムを使用する前に、管理エージェントのデプロイ後にこのスクリプトを手動で実行してください。実行しないと、管理エージェントでジョブを実行することができません。root.shスクリプトが実行されない場合、管理エージェントのスイッチオーバーは影響を受けません。


  17. 「送信」をクリックします。


注意:

  • 操作を送信した後、次のエラーが表示される場合、古い管理エージェントのホームからroot.shを実行してから、この操作を再送信します。

    ERROR: NMO not setuid-root (Unix-only) 
    
  • 次のエラーが表示される場合は、ステップ(10)で入力した資格証明を検証します。

    Local Authentication Failed...Attempt PAM authentication...PAM failed . . .
    
  • デプロイメント操作が特定の時点で失敗した場合、管理エージェントの再構成のみ選択でき、ソフトウェア・バイナリの再コピーは選択できません。管理エージェントの再構成のみ実行するには、この手順の指示を繰り返して、ステップ(6)で「エージェントとプラグイン・ソフトウェアの構成」のみ選択していることを確認します。

  • 操作が進行中でデプロイおよび構成されている管理エージェントがなんらかの理由で使用できない場合、「イベント時に一時停止」ステータスが表示される場合があります。管理エージェントが使用可能になると、ステータスが自動的に現在の状態に変更されます。これは予測されている動作です。

  • ステップ(10)で入力した資格証明が正しくない場合、事前デプロイ・ジョブのroot.shスクリプトを実行するステップは失敗しますが、このジョブ自体は成功したと表示されます。このような場合は、正しいroot資格証明を使用して手動でroot.shスクリプトを実行してください。実行しないと、管理エージェントはNMOエラーを発生します。