この章では、Enterprise Manager 12cリリース3 (12.1.0.3)または12cリリース2 (12.1.0.2)を12cリリース4 (12.1.0.4)にアップグレードするための高度なプロセスについて説明します。
この章の具体的な内容は次のとおりです。
注意:
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注意: Enterprise Managerシステムのアップグレードを開始する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を確認して2014年9月と10月および2015年1月にリリースされたプラグインについて学習し、このプラグイン・リリースに関する使用例を理解することをお薦めします。現在の要件に最適な使用例を確認し、この表の使用例に示される詳細な手順に従ってください。 |
表4-1に、単一OMSまたは複数OMSでHA (高可用性)以外の環境において、Enterprise Managerを12cリリース4 (12.1.0.4)にアップグレードする手順を示します。
表4-1 単一OMSの非HA環境でのEnterprise Manager Cloud Controlの12cリリース4 (12.1.0.4)へのアップグレード
手順番号 | 手順 | プロシージャ |
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手順1 |
準備 |
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(a) |
1システム・アップグレード方式について学習します。 |
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(b) |
開始する前に理解しておく必要のある重要事項を確認します。 |
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手順2 |
Oracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryのアップグレード |
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(a) |
次の前提条件を満たします。
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(b) |
アップグレードするEnterprise Manager Cloud Control 12cインストールにOracle BI Publisherがインストール済の場合は、WebLogic管理コンソールを使用してBIPという名前のBI Publisher管理対象サーバーを停止します。 Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース4 (12.1.0.4)へのアップグレードの一部として、Oracle BI Publisher 11.1.1.7.0が自動的にミドルウェア・ホームにインストールされます。ただし、Oracle BI Publisherはデフォルトでインストールされますが、デフォルトでは構成または旧バージョンからのアップグレードは行われません。したがって、12cリリース4 (12.1.0.4)へのアップグレード後に手動でOracle BI Publisherを構成し、すべてのデータおよびレポートを古いBI Publisherホームから新しいホームへ移行する必要があります。手順は、手順4 (f)を参照してください。 |
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(c) |
未処理のデータベース・サービスのインスタンス作成リクエストがあるか確認します。進行中のリクエストがある場合は、完了するまで待ちます。スケジュールされているリクエストについては、一時停止します。 これを行うには、次の手順を実行します。
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(d) |
管理リポジトリ内の表でスナップショットが作成されていないことを確認します。 これを確認するには、管理リポジトリにSYSMANユーザーとしてログインし、次のSQL問合せを実行します。
次に例を示します。
作成されたスナップショットが表にある場合、マスター表およびスナップショットの詳細が表示されます。次に例を示します。
スナップショットがある場合は、SYSMANユーザーとして次のコマンドを実行して削除します。
次に例を示します。
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(e) |
Oracle Management Repositoryを格納しているOracle Databaseにログインまたはログオン・トリガー設定をしていないことを確認してください。 これを確認するには、データベースにログインして次の問合せを実行します。
問合せ結果がゼロ以外の場合、または行が選択されない場合は、トリガーを手動で無効にします。アップグレード完了後に、これらを再度有効化できます。 このようなトリガーを無効化するには、次の問合せを実行します。
次に例を示します。
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(f) |
ターゲットの削除操作の監査を有効にします。
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(g) |
(クリティカルな必須手順) データベースに次のパッチを適用します。My Oracle Supportにアクセスすると、これらのパッチを検索できます。手順については、そのパッチに関連付けられたReadMeファイルを参照してください。これらのパッチを適用しない場合、アップグレードが失敗し、この失敗は修正することができません。 Oracle Database 11リリース1 (11.1.0.7)の場合:
Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.1)の場合
Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)の場合
Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.3)、10gリリース2 (10.2.0.5)の場合 UnixおよびMicrosoft Windowsプラットフォームでは、パッチ11061801を適用します。 注意: パッチ13496395の適用もお薦めします。どのデータベース・リリースにパッチを適用できるかの詳細は、パッチとともにパッケージ化されているReadMeを参照してください。 |
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(h) |
[複数OMSアップグレードの場合、最初のOMSアップグレードのみでこの手順を実行してください] 既存のOMSから既存の管理リポジトリにemkeyをコピーします。これを実行するには、アップグレードしようとしている古いOMSホームで次のコマンドを実行します。
emkeyがコピーされているかどうか検証するには、次のコマンドを実行します。
emkeyがコピーされている場合、次のメッセージが表示されます。 The EMKey is configured properly, but is not secure. Secure the EMKey by running "emctl config emkey -remove_from_repos". |
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(i) |
OMSインスタンス用のデフォルトの即時実行可能なメモリー設定を変更している場合、変更を保持して、アップグレード時に失われないようにします。 変更を保持するには、次の手順を実行します。
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(j) |
これからアップグレードするOMSを停止して、これに接続されているその他のOMSインスタンスも停止します。 重要: ソフトウェアのみのアップグレードの方式を使用して複数OMS環境をアップグレードする場合は、この手順をスキップします。第5.3.1項または第5.4.1項に記載されているように、ソフトウェア・バイナリをコピーした後でOMSインスタンスを停止できます。
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(k) |
管理エージェントがメトリック収集のために管理リポジトリに接続しないように、「管理サービスとリポジトリ」ターゲットを監視する管理エージェントを停止します。この管理エージェントを停止しないと、OMSアップグレードが失敗する可能性があります。 重要: ソフトウェアのみのアップグレードの方式を使用して複数OMS環境をアップグレードする場合は、この手順をスキップします。第5.3.1項または第5.4.1項に記載されているように、ソフトウェア・バイナリをコピーした後で管理エージェントを停止できます。 |
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(l) |
OMSと管理リポジトリをアップグレードします。グラフィック・モードとサイレント・モードのどちらでアップグレードするかを選択できます。ある時点でソフトウェア・バイナリをインストールし、後でグラフィック・モードまたはサイレント・モードでアップグレードすることも選択できます。 emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行します。
重要: 古いOMSをアップグレードした後すぐに、古いOMSとともにインストールされた管理エージェント(つまり中央エージェント)をアップグレードしてください。この管理エージェントをアップグレードするには、エージェント・アップグレード・コンソールを使用します。 |
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手順3 |
Oracle Management Agentのアップグレード |
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(a) |
管理エージェントのアップグレードを開始する前に理解しておく必要のある重要事項を確認します。 |
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(b) |
前提条件を満たします。 |
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(c) |
手順2 (k)で停止した管理エージェントを確実に再起動します。 |
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(d) |
管理エージェントをアップグレードします。 重要: 古いOMSをアップグレードした後すぐに、古いOMSとともにインストールされた管理エージェント(つまり中央エージェント)をアップグレードしてください。この管理エージェントをアップグレードするには、エージェント・アップグレード・コンソールを使用します。 |
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手順4 |
アップグレード後のタスクの実行 |
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(a) |
アップグレード後のタスクを実行します。 |
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(b) |
カスタム証明書を使用してOracle WebLogic Serverを再構成します。 |
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(c) |
遅延データ移行ジョブのステータスを追跡します。 |
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(d) |
不要な中央エージェントを削除します。 |
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(e) |
アプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)・エンジンと、JVM診断(JVMD)エンジンをアップグレードします。 |
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(f) |
Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース4 (12.1.0.4)へのアップグレードの一部として、Oracle BI Publisher 11.1.1.7.0が自動的にインストールされます。したがって、Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース4 (12.1.0.4)を含むミドルウェア・ホームには、いずれのバージョンのOracle BI Publisherのソフトウェアのみをインストールしないでください。ただし、Oracle BI Publisherはデフォルトでインストールされますが、デフォルトでは構成または旧バージョンからのアップグレードは行われません。
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新しくインストールされたOracle BI Publisherを構成するには、『Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 Oracle BI Publisherをアップグレードしてレポートを移行するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
(g) |
古いOMSホームを削除します。 |
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この項では、HA (高可用性)環境で、プライマリおよびスタンバイEnterprise Managerサイトを12cリリース4 (12.1.0.4)にアップグレードする方法を示します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
記憶域レプリケーションを使用してスタンバイOMSが作成される際に、プライマリおよびスタンバイOMSインスタンスをアップグレード
スタンバイWebLogicドメインを使用してスタンバイOMSが作成される際に、プライマリおよびスタンバイOMSインスタンスをアップグレード
注意: Enterprise Managerシステムのアップグレードを開始する前に、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を確認して2014年9月と10月および2015年1月にリリースされたプラグインについて学習し、このプラグイン・リリースに関する使用例を理解することをお薦めします。現在の要件に最適な使用例を確認し、この表の使用例に示される詳細な手順に従ってください。 |
表4-2では、記憶域レプリケーションを使用してスタンバイOMSが作成される際に、プライマリおよびスタンバイOMSインスタンスをアップグレードする手順を説明しています。
注意: この手順の一部としてスタンバイOMSを削除する必要はありません。 |
表4-2 記憶域レプリケーションを使用してスタンバイOMSが作成される際に、プライマリおよびスタンバイOMSインスタンスをアップグレード
手順番号 | 手順 | プロシージャ |
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手順1 |
プライマリOMSのアップグレード |
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プライマリEnterprise Managerサイト、OMSおよび管理エージェントの両方をアップグレードします。 アップグレード・プロセス時にプライマリOMSが停止するため、停止時間が発生します。 |
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手順2 |
スタンバイ・ストレージ・サーバー上の新しいミドルウェア・ホームの検証 |
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新しいミドルウェア・ホームもスタンバイ・ストレージ・サーバーにレプリケートされていることを確認するために、システム管理者に連絡をします。 |
表4-3では、スタンバイWebLogicドメインを使用してスタンバイOMSが作成される際に、プライマリおよびスタンバイOMSインスタンスをアップグレードする手順を説明しています。
表4-3 スタンバイWebLogicドメインを使用してスタンバイOMSが作成される際に、プライマリおよびスタンバイOMSインスタンスをアップグレード
手順番号 | 手順 | プロシージャ |
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手順1 |
スタンバイOMSの削除 |
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(a) |
すべての追加スタンバイOMSインスタンスを削除します。 |
追加のすべてのスタンバイOMSインスタンスを削除するには、Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成に関するガイドの追加のスタンバイOMSインスタンスの削除に関する項を参照してください。 |
(b) |
最初のスタンバイOMSを削除します。 |
最初のスタンバイOMSを削除するには、Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成に関するガイドの最初のスタンバイOMSの削除に関する項を参照してください。 |
手順2 |
プライマリOMSのアップグレード |
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プライマリEnterprise Managerサイト、OMSおよび管理エージェントの両方をアップグレードします。 |
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手順3 |
スタンバイOMSの再デプロイ |
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スタンバイWebLogicドメインを使用してスタンバイOMS環境を再作成します。 |
スタンバイWebLogicドメインを使用してスタンバイOMS環境を再作成するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の障害時リカバリに関する章を参照してください。 |