この章では、Java仮想マシン診断(JVMD)のアップグレードまたは再デプロイ方法について説明します。内容は次のとおりです。
注意: 基本および拡張オプションによるJVMDエンジンおよびJVMDエージェントのデプロイの詳細は、次のガイドを参照してください。
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最新のJVMD機能を取得し、それらを使用して企業内にデプロイされたJVMをモニターするために、JVMDのエンジンおよびエージェントを最新の使用可能なバージョンにアップグレードすることをお薦めします。Oracle Fusion Middlewareプラグイン用のEnterprise Managerをバージョン12.1.0.6にアップグレードする場合、デプロイ済JVMDエンジンは自動でアップグレードされません。この章で説明されている方式を使用してアップグレードする必要があります。
JVMDエージェントのバージョンがJVMDエンジン(レポート先)のバージョン以下である構成であればすべてサポートされます。たとえば、あるJVMDエンジンのバージョンが12.1.0.6の場合、JVMDエージェントのバージョンが12.1.0.6以下であれば、このJVMDエンジンにレポートすることが可能です。ただし、企業内のJVMDエージェントをバージョン12.1.0.6以上にアップグレードすることをお薦めします。
JVMDエンジンをアップグレードする場合、OMSホストにデプロイされているJVMDエンジンのアップグレードのみが可能であり、リモート・ホストにデプロイされているJVMDエンジンはアップグレードできません。リモート・ホストで最新バージョンのJVMDエンジンを取得するには、既存のバージョンを削除してから最新バージョンの新しいJVMDエンジンをデプロイします。
企業内にデプロイされたJVMDアプリケーションをアップグレードするには、次のプロセスを実行します。
この項では、JVMDエンジンをアップグレードまたは再デプロイする方法について説明します。内容は次のとおりです。
この項では、JVMDエンジンをアップグレードする方法について説明します。内容は次のとおりです。
「アプリケーション・パフォーマンス管理」ページを使用して、管理対象サーバー上にデプロイされているJVMDエンジンをアップグレードするには、次の手順に従います。
「設定」メニューから、ミドルウェア管理、「アプリケーション・パフォーマンス管理」の順に選択します。
アプリケーション・パフォーマンス管理ページで、「JVM診断エンジン」の横に表示されているアップグレード・アイコンをクリックします。
注意: アップグレード・アイコンは、現在デプロイされているJVMDエンジン・ソフトウェアのバージョンと異なるソフトウェア・バージョンが使用可能である場合にのみ表示されます。 |
JVMDエンジンのアップグレード・ページで、アップグレードするJVMDエンジンを選択します。
「ホスト資格証明」の値を指定します。これらの資格証明は、選択したJVMDエンジンがデプロイされているホストのホスト資格証明です。「適用」をクリックします。「適用」ボタンは「ホスト資格証明」セクションの右上にあります。表示するために、右にスクロールすることが必要な場合があります。
「JVMDエンジンのアップグレード」ページで、アップグレードするJVMDエンジンをすべて選択し、そのそれぞれに対して「ホスト資格証明」の値を指定して適用します。
「管理Weblogic資格証明」の値を指定します。これらの資格証明は、Enterprise Manager WebLogicドメインの管理サーバーの資格証明です。
「アップグレード」をクリックします。
アップグレード時にエラーが発生した場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーション・ガイド』を参照してください。
ApmEngineSetup.pl
スクリプトを使用して、JVMDエンジンを手動でアップグレードできます。このスクリプトは次の方法で実行できます。
インタラクティブ・モード: 対話式方法で入力の詳細の入力が求められます。
サイレント・モード: プロパティ・ファイルを使用して入力の詳細のすべてを指定します。
ApmEngineSetup.pl
スクリプトを使用してJVMDエンジンを手動でアップグレードするには、次の手順に従います。
OMSホストの次の場所に移動します。
$<MIDDLEWARE_HOME>/plugins/oracle.sysman.emas.oms.plugin_12.1.0.8.0/archives/jvmd/deployment_scripts/engine/
README.txt
ファイルでApmEngineSetup.pl
スクリプトの使用についての情報を確認します。
ApmEngineSetup.pl
スクリプトを実行します。
ApmEngineSetup.pl
スクリプトをインタラクティブ・モードで実行する(入力の詳細を求められる)場合、次のコマンドを使用します。
perl ApmEngineSetup.pl
操作をupgrade
として、エンジン・タイプにJVMD
を指定してください。
ApmEngineSetup.pl
スクリプトをサイレント・モードで実行する場合は、すべての入力の詳細をプロパティ・ファイルで指定してから、次のコマンドを使用します。
perl ApmEngineSetup.pl -silent -file <properties_file_name> -password <password>
<properties_file_name>
は、JVMDエンジンおよび操作の詳細が指定されているプロパティ・ファイルの名前です。<password>
WebLogicコンソール・パスワードです。
プロパティ・ファイルでの入力の詳細の指定方法を確認するには、サンプルのプロパティ・ファイルSAMPLE_engine.properties
を表示します。
注意: JVMDエンジンの再デプロイ・プロセスは、「アプリケーション・パフォーマンス管理」ページの「JVM診断エンジン」の横にアップグレード・アイコンが表示されないことを除けば、JVMDエンジンのアップグレード・プロセスとまったく同じです。再デプロイするJVMDエンジンを選択してから、「再デプロイ」をクリックして「JVMDエンジンの再デプロイ」ページにアクセスする必要があります。 |
管理対象サーバー上にデプロイされているJVMDエンジンを再デプロイするには、次の手順に従います。
「設定」メニューから、ミドルウェア管理、「アプリケーション・パフォーマンス管理」の順に選択します。
アプリケーション・パフォーマンス管理ページで単一のJVMDエンジンを再デプロイする場合、再デプロイするJVMDエンジンを選択して、「再デプロイ」をクリックします。
アプリケーション・パフォーマンス管理ページで複数のJVMDエンジンを再デプロイする場合、「JVM診断エンジン」ノードを選択して、「再デプロイ」をクリックします。
JVMDエンジンの再デプロイ・ページに、再デプロイするJVMDエンジンを選択します。
再デプロイに選択したJVMDエンジンごとに、「ホスト資格証明」の値を指定します。これらの資格証明は、選択したJVMDエンジンがデプロイされているホストのホスト資格証明です。「適用」をクリックします。「適用」ボタンは「ホスト資格証明」セクションの右上にあります。表示するために、右にスクロールすることが必要な場合があります。
「管理Weblogic資格証明」の値を指定します。これらの資格証明は、Enterprise Manager WebLogicドメインの管理サーバーの資格証明です。
「再デプロイ」をクリックします。
再デプロイメント時にエラーが発生した場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
Cloud Controlには、単純なWebアプリケーション(.war
ファイル)であるJVMDエージェントのアップグレードおよび再デプロイを可能にするユーザー・インタフェースおよびPerlスクリプトが用意されています。このユーザー・インタフェースおよびPerlスクリプトにより、JVMDエージェントのアップグレードまたは再デプロイのプロセスを簡略化し、複数のJVMDエージェントを1回でアップグレードまたは再デプロイできるようになります。あるいは、WebLogic管理コンソールを使用して最新バージョンのJVMDエージェントをダウンロードしてデプロイすることもできます。
次のいずれかの方法を使用して、JVMDエージェントをアップグレードまたは再デプロイできます。
注意: 特定の管理対象サーバーにデプロイされているJVMDエージェントをアップグレードできるのは、使用可能なJVMDエージェント・バイナリのバージョンがデプロイされているJVMDエージェントのバージョンと異なる場合のみです。たとえば、12.1.0.6のJVMDエージェントが管理対象サーバーにデプロイされ、12.1.0.8または別のバージョンのJVMDエージェント・バイナリが使用可能な場合、デプロイされている12.1.0.6のJVMDエージェントをアップグレードできます。しかし、バージョン12.1.0.6のJVMDエージェント・バイナリが唯一使用可能なバージョンであり、他のバージョンのバイナリは使用できない場合、管理対象サーバーにデプロイされている12.1.0.6のJVMDエージェントをアップグレードできません。 |
「アプリケーション・パフォーマンス管理」ページを使用して、モニター対象のWebLogicドメインにあるJVMDエージェントをアップグレードまたは再デプロイするには、次の手順を実行します。
「設定」メニューから、ミドルウェア管理、「アプリケーション・パフォーマンス管理」の順に選択します。
アプリケーション・パフォーマンス管理ページの「アプリケーション・パフォーマンス管理エージェント」セクションで、「診断エージェントの管理」をクリックします。
「操作」で、「アップグレード」を選択します。
注意: または、この場所にアクセスするには、「アプリケーション・パフォーマンス管理」ページで「JVMDエージェント数」の横に表示されるアップグレード・アイコンをクリックします。このアイコンは、JVMDエージェント・ソフトウェアの現在のバージョンとは異なるソフトウェア・バージョンが使用可能である場合にのみ表示されます。 |
「表示」メニューから「すべてを開く」を選択した場合は、JVMDエージェントがデプロイされている管理対象サーバーすべてについて、ターゲット名、ターゲット・タイプ、ターゲット・ホスト、ターゲット・ステータス、プラットフォームなどを表示できます。
アップグレードまたは再デプロイするJVMDエージェントを選択します。「次へ」をクリックします。
「ターゲットの資格証明」ページで、WebLogicドメインごとに「Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明」および「Oracle WebLogicドメインの資格証明」の値を指定し、「適用」(表示するには右にスクロール)をクリックします。
Oracle WebLogic管理サーバー・ホストの資格証明は、選択したWebLogicドメインを監視している管理エージェントが実行されているホストのホスト資格証明です。Oracle WebLogicドメインの資格証明は、選択したWebLogicドメインの管理サーバーの資格証明です。
「次へ」をクリックします。
「JVMDエージェント構成」ページで、WebLogicドメインごとに、前に選択したJVMDエンジンが自動的に適用されます。ただし、変更できます。そのためには、「使用可能なJVMDエンジン」から「JVMDエンジン」を選択して「適用」をクリックします。
選択したWebLogicドメインの管理対象サーバーにデプロイされているすべてのJVMDエージェントが、このJVMDエンジンに関連付けられます。または、複数のエンジンの場合、「その他」を選択してロード・バランサに接続できます。
「追加構成」セクションに「WebLogicホーム」および「ミドルウェア・ホーム」フィールドが表示されている場合、それらに値を指定します。「WebLogicホーム」および「ミドルウェア・ホーム」フィールドは、それらの値が内部的に取得できない場合に表示されます。
また、WebLogic管理サーバーがファイアウォール内または仮想ホスト上にある場合に、アプリケーションがデフォルトのホスト値を使用して接続できないことがあります。この場合は、追加情報を「追加構成」セクションに入力する必要がある場合があります。たとえば、WebLogic管理サーバーが仮想ホスト上にあり、アプリケーションがデフォルトのホスト値を使用して接続できない場合は、「追加構成」セクションにその仮想ホストのIPアドレスを入力する必要がある場合があります。
「次へ」をクリックします。
確認ページですべての情報を確認し、「アップグレード」をクリックします。
「アップグレード」をクリックすると、「診断エージェントのデプロイメント・ステータス」ページが表示され、このページは、発行したジョブの進捗状況を監視するために使用できます。
アップグレード時または再デプロイメント時にエラーが発生した場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
deploy_jvmdagent.pl
スクリプトを使用して、JVMDエージェントを手動でアップグレードまたは再デプロイできます。このスクリプトをサイレント・モードでのみ実行できるため、プロパティ・ファイルを使用して入力の詳細のすべてを指定する必要があります。
deploy_jvmdagent.pl
を使用してJVMDエージェントを手動でアップグレードまたは再デプロイするには、次の手順に従います。
最新バージョンのjavadiagnosticagent.ear
またはjamagent.war
がダウンロードされていることを確認します。
javadiagnosticagent.ear
またはjamagent.war
のダウンロード方法は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。
OMSホストの次の場所に移動します。
$<MIDDLEWARE_HOME>/plugins/oracle.sysman.emas.oms.plugin_12.1.0.8.0/archives/jvmd/deployment_scripts/agent/jvmd/
deploy_jvmdagent.pl
スクリプトの使用方法について、README.txt
ファイルを表示します。
すべての入力をプロパティ・ファイルに指定してから、次のコマンドを使用します。
perl deploy_jvmdagent.pl [-appserver <server_type>] [-file <name_of_properties_file>]
例: perl deploy_jvmdagent.pl -appserver WLS -file wls_upgrade.properties.
deploy_jvmdagent.pl
では、WebLogic ServerおよびGlassFishにデプロイされたJVMDエージェントのみをアップグレードまたは再デプロイできます。他のアプリケーション・サーバーにデプロイされたJVMDエージェントはアップグレードまたは再デプロイできません。-appserver
パラメータは、(アップグレードまたは再デプロイしたい) JVMDエージェントがデプロイされているアプリケーション・サーバーを指定します。WebLogic管理対象サーバーにデプロイされているJVMDエージェントをアップグレードまたは再デプロイしている場合は、-appserver
にWLS
を指定します。GlassFishサーバーにデプロイされているJVMDエージェントをアップグレードまたは再デプロイしている場合は、-appserver
にGF
を指定します。-appserver
パラメータを指定しない場合は、デフォルトで値WLS
が割り当てられます。
-file
パラメータには、アップグレードまたはデプロイメント入力を含むプロパティ・ファイルの名前を指定します。このパラメータを指定せず-appserver
にWLS
を指定している場合、deploy_jvmdagent.pl
はスクリプトを含むフォルダ内でweblogic_deploy.properties
という名前のプロパティ・ファイルを検索します。-file
パラメータを指定せず-appserver
にGF
を指定している場合、deploy_jvmdagent.pl
はスクリプトを含むフォルダ内でglassfish_deploy.properties
という名前のプロパティ・ファイルを検索します。プロパティ・ファイルでの入力の詳細の指定方法を確認するには、サンプルのプロパティ・ファイルsample_weblogic_deploy.properties
またはsample_glassfish_deploy.properties
を表示します。
WebLogic管理コンソールを使用して必要なJVMDエージェントのバージョンを手動でダウンロードし、デプロイすることもできます。
JVMDエンジンまたはJVMDエージェントのアップグレードまたは再デプロイが終了したら、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の説明に従って、新しいバージョンのデプロイメントを検証します。