ナビゲーションリンクをスキップ | |
印刷ビューの終了 | |
Oracle Solaris の管理: 一般的なタスク Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris のコマンドに関する情報の検索
4. Oracle Solarisシステムのブートとシャットダウン
5. Oracle Configuration Manager の操作
16. システムコンソール、端末デバイス、および電源サービスの管理 (手順)
19. システムおよびソフトウェアのトラブルシューティング (手順)
SMF には、マスターリスタータデーモンと委任リスタータがあります。加えて、個々のサービスまたはサービスインスタンスは構成データをプロパティーに格納できます。これらのプロパティーはプロパティーグループに整理され、管理が容易になっています。
svc.startd デーモンは、マスタープロセスのスタータおよびリスタータです。このデーモンは、システム全体のサービス依存性を管理する役割を担っています。適切な実行レベルで適切な /etc/rc*.d スクリプトを起動することは、以前は init の役割でしたが、現在はこのデーモンの役割です。まず、svc.startd はサービス構成リポジトリに格納されている情報を取り出します。次に、サービス依存性が満たされたときにそのサービスを起動します。また、失敗したサービスの再起動や、依存性が満たされなくなったサービスの停止も行います。デーモンはプロセス消滅などのオペレーティングシステムイベントを使用して、サービスの状態を追跡します。
一部のサービスは、起動時に共通の動きが見られます。これらのサービス間に共通性を持たせるために、委任リスタータがこれらのサービスに対する責任を負うことがあります。また、より複雑な再起動やアプリケーション固有の再起動を行えるようにする場合にも委任リスタータを使用できます。委任リスタータは、別のメソッド群をサポートできますが、マスターリスタータと同じサービス状態をエクスポートします。リスタータの名前は、サービスとともに格納されます。委任リスタータの例には、インターネットサービスを常に実行しておくのではなく、要求に応じて起動できる inetd があります。各サービスの定義済みリスタータは、svcs -l コマンドを使用して表示できます。
サービス構成リポジトリ内のすべての情報は、プロパティーグループによってグループ化される一連のプロパティーとして格納されます。プロパティーグループは、さまざまな種類のサービス情報をグループ化するために使用されます。一般的なプロパティーグループには、次のものがあります:
general – サービスインスタンスについての情報を格納します。インスタンスが有効かどうかを定義する general/enabled プロパティーを含みます。
restarter – サービスのリスタータによって格納される実行時情報を格納します。サービスの現在の状態を示す restarter/state プロパティーを含みます。
start – 起動方法の定義を格納します。サービスを起動するためにどのプログラムを実行するかを定義する start/exec プロパティーを含みます。
システムは、ほかにも多くのプロパティーグループを定義します。サービス固有の構成情報を格納するために、サービスで独自のプロパティーグループを定義することもできます。その他の一般的なプロパティーグループには、config などがあります。プロパティーとプロパティーグループの詳細は、smf(5) のマニュアルページを参照してください。