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Oracle Solaris の管理: 一般的なタスク     Oracle Solaris 11 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Oracle Solaris のコマンドに関する情報の検索

2.  ユーザーアカウントとグループの管理 (概要)

3.  ユーザーアカウントとグループの管理 (手順)

4.  Oracle Solarisシステムのブートとシャットダウン

システムのブートとシャットダウンの新機能

管理者が提供する driver.conf ファイルのサポート

ビットマップコンソール

ブートとシャットダウンの進捗状況アニメーション

高速リブート

x86: 32 ビットカーネルのサポートの削除

Oracle Solarisシステム のブートとシャットダウン (概要)

GRUB ベースのブート

サービス管理機構によるブートサービスの管理

指定された状態でシステムをブートする (作業マップ)

指定された状態 (実行レベル) でシステムをブートする

システムの現在の実行レベルの確認

SPARC: システムをマルチユーザー状態 (実行レベル 3) にブートする方法

x86: システムをシングルユーザー状態 (実行レベル S) にブートする方法

システムのシャットダウン (作業マップ)

システムのシャットダウン

shutdown コマンドを使用してシステムをシャットダウンする方法

init コマンドを使用してシステムをシャットダウン状態 (実行レベル 0) にする

init コマンドを使用してシステムをシャットダウンする方法

ネットワークからのシステムのブート

リブートプロセスの高速化 (作業マップ)

リブートプロセスの高速化

SPARC システムの高速リブートを開始する方法

x86 ベースのシステムで高速リブートを開始する方法

高速リブート機能のデフォルト動作の変更

高速リブートが有効化済みのシステムの標準リブートの開始

ZFS ブート環境からのブート (作業マップ)

SPARC: ZFS ブート環境からブートする

SPARC: ブートシーケンス中に使用可能なブート環境の一覧を表示する方法

SPARC: ZFS ブート環境またはルートファイルシステムからブートする方法

ブートパラメータの変更 (作業マップ)

ブートパラメータの変更

SPARC: デフォルトのブートデバイスを調べる方法

SPARC: ブート PROM を使用してデフォルトのブートデバイスを変更する方法

x86: eeprom コマンドを使用してブートパラメータを変更する方法

x86: ブート時にブートパラメータを変更する方法

インストール後に Linux エントリを GRUB メニューに追加する

システムをブート可能に維持する (作業マップ)

システムをブート可能に維持する

boot-archive サービスが実行中かどうかを確認する

ブートアーカイブを手動で更新することによってブートアーカイブの自動更新障害を解決する方法

x86: auto-reboot-safe プロパティーを使用してブートアーカイブ自動更新障害を消去する方法

システムのブートとシャットダウンについての詳細情報の入手先

5.  Oracle Configuration Manager の操作

6.  サービスの管理 (概要)

7.  サービスの管理 (手順)

8.  障害管理の使用

9.  システム情報の管理 (手順)

10.  システムプロセスの管理 (手順)

11.  システムパフォーマンスの監視 (手順)

12.  ソフトウェアパッケージの管理 (手順)

13.  ディスク使用の管理 (手順)

14.  システムタスクのスケジュール設定 (手順)

15.  CUPS を使用したプリンタの設定と管理 (手順)

16.  システムコンソール、端末デバイス、および電源サービスの管理 (手順)

17.  システムクラッシュ情報の管理 (手順)

18.  コアファイルの管理 (手順)

19.  システムおよびソフトウェアのトラブルシューティング (手順)

20.  その他各種のシステムおよびソフトウェアの トラブルシューティング (手順)

索引

指定された状態 (実行レベル) でシステムをブートする

システムの実行レベル (init 状態とも呼ばれる) は、システムがその状態のときにユーザーが使用できるサービスと資源を定義します。システムが一度に持つことのできる実行レベルは 1 つだけです。Oracle Solaris には、次の表で説明する 8 つの実行レベルがあります。デフォルトの実行レベル 3 は、/etc/inittab ファイルに指定されています。

一般的なブートコマンドを使用してシステムを指定の状態でブートすることに加えて、svcadm コマンドを使用して実行時のマイルストーンを選択することにより、システムの実行レベルを変更することもできます。次の表に、実行レベルとマイルストーンの対応関係を示します。

表 4-2 Oracle Solaris の実行レベル

実行レベル
init 状態
タイプ
目的
0
電源切断状態
電源切断
オペレーティングシステムをシャットダウンして、システムの電源を安全に落とせるようにします。
s または S
シングルユーザー状態
シングルユーザー
一部のファイルシステムがマウントされ使用可能な状態で、シングルユーザーとして動作します。
1
システム管理状態
シングルユーザー
すべての使用可能なファイルシステムにアクセスします。ユーザーログインは使用できません。
2
マルチユーザー状態
マルチユーザー
通常の運用に使用します。複数のユーザーがシステムとすべてのファイルシステムにアクセスできます。NFS サーバーデーモンを除く、すべてのデーモンが動作します。
3
NFS リソースを共有したマルチユーザーレベル
マルチユーザー
NFS リソースを共有する通常の運用に使用します。これがデフォルトの実行レベルです。
4
マルチユーザー状態 (予備)
マルチユーザー
デフォルトでは設定されていませんが、顧客用に使用できます。
5
電源切断状態
電源切断
オペレーティングシステムをシャットダウンしてシステムの電源を安全に落とせるようにします。可能であれば、この機能をサポートしているシステムでは電源を自動的に切断します。
6
リブート状態
リブート
システムをシャットダウンして実行レベル 0 にしたあと、NFS リソースを共有するマルチユーザーレベル (または inittab ファイルに指定されたデフォルトの実行レベル) でリブートします。

システムの現在の実行レベルの確認

システムの現在の実行レベルを確認するには、who -r コマンドを使用します。

例 4-1 システムの実行レベルを確認する

who -r コマンドの出力は、システムの現在の実行レベルと以前の実行レベルについての情報を表示します。

$ who -r
 .    run-level 3  Dec 13 10:10  3  0 S
$

SPARC: システムをマルチユーザー状態 (実行レベル 3) にブートする方法

この手順を使用して、現時点で実行レベル 0 になっている SPARC ベースシステムを実行レベル 3 にブートします。x86 ベースのシステムを実行レベル 3 でブートする手順については、『x86 プラットフォーム上の Oracle Solaris のブートおよびシャットダウン』の「マルチユーザー状態 (実行レベル 3) への x86 ベースシステムのブート」を参照してください。

  1. システムを ok PROM プロンプトにします。
  2. システムを実行レベル 3 でブートします。
    ok boot

    自動ブート処理によって、一連の起動メッセージが表示され、システムが実行レベル 3 になります。詳細は、boot(1M) のマニュアルページを参照してください。

  3. システムが実行レベル 3 でブートされていることを確認します。

    ブートプロセスが正常に終了すると、ログイン画面かログインプロンプトが表示されます。

    hostname console login:

例 4-2 SPARC: マルチユーザー状態 (実行レベル 3) へのシステムのブート

次の例は、システムを実行レベル 3 でブートしたときに表示されるメッセージを示しています。

ok boot
Probing system devices
Probing memory
ChassisSerialNumber FN62030249
Probing I/O buses

.
.
.
.
OpenBoot 4.30.4.a, 8192 MB memory installed, Serial #51944031.
Ethernet address 0:3:ba:18:9a:5f, Host ID: 83189a5f.
Rebooting with command: boot
Boot device: /pci@1c,600000/scsi@2/disk@0,0:a  File and args:
SunOS Release 5.11 Version fips_checksum_nightly 64-bit
Copyright (c) 1983, 2011, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
DEBUG enabled
misc/forthdebug (455673 bytes) loaded
Hardware watchdog enabled
Hostname: portia-123
NIS domain name is solaris.us.oracle.com

portia-123 console login: NIS domain name is solaris.us.oracle.com

x86: システムをシングルユーザー状態 (実行レベル S) にブートする方法

次の手順では、x86 ベースのシステムをシングルユーザー状態 (実行レベル S) でブートする方法について説明します。SPARC システムを実行レベル S でブートする手順については、『SPARC プラットフォームでの Oracle Solaris のブートおよびシャットダウン』の「システムをシングルユーザー状態 (実行レベル S) にブートする方法」を参照してください。

  1. システムをリブートします。
    # reboot

    Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。

    あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。

    ブートシーケンスが始まると、GRUB メインメニューが表示されます。

  2. GRUB メインメニューが表示されたら、e と入力して GRUB メニューを編集します。
  3. 実行しているリリースによっては、矢印キーを使用して kernel$ 行を選択します。

    矢印キーを使用できない場合は、キャレット (^) キーを使って上方へスクロールしたり、英字キー v を使って下方へスクロールしたりします。

  4. e と再度入力してブートエントリを編集します。

    ここから、kernel 行または kernel$ 行にオプションと引数を追加できます。

  5. システムをシングルユーザー状態でブートするには、ブートエントリ行の末尾に -s を入力してから、Return キーを押して前の画面に戻ります。

    注 - 他のブート動作を指定するには、-s オプションを適切なブートオプションに置き換えます。

    この方法で、次の代替ブート動作を指定できます。

    • 再構成用ブートを実行する

    • カーネルデバッガを使ってシステムをブートする

    • コンソールをリダイレクトする


    詳細は、boot(1M) のマニュアルページを参照してください。

  6. システムをシングルユーザー状態でブートするには、b と入力します。
  7. プロンプトが表示されたら、root パスワードを入力します。
  8. システムが実行レベル S になっていることを確認します。
    # who -r
    .       run-level S  Jun 13 11:07     S      0  0
  9. 実行レベルを S に移行して行う必要があるシステム保守作業を行います。
  10. システムの保守作業が完了したら、システムをリブートします。