ネットワーク接続に関する注意事項

このセクションでは、Oracle Solaris 11 リリースのネットワーキングに関する問題について説明します。

`cxge` ドライバの別名が既存ドライバの別名と競合する (7054074)

システムログファイル内に次の警告が表示されます。

WARNING: Driver alias "cxge" conflicts with an existing driver name or alias.

回避方法: この警告は無視してください。

`-s` オプション付きの `dladm show-aggr` コマンドが機能しない (7094923)

Oracle Solaris のリンク集積体は、dladm のサブコマンドを使用して管理できます。-s 付きの dladm show-aggr コマンドを使用すると、ある集積体を通過するネットワークトラフィックの統計カウンタのクエリーを行えます。

このリリースでは、dladm コマンドと show-aggr サブコマンドの組み合わせは、期待どおりに機能しません。エラーメッセージは一切表示されませんが、-s オプション付きの dladm show-aggr コマンドでは、すべての統計カウンタで常にゼロが報告されます。

回避方法: 次のいずれかを選択してください。

dlstat コマンドを使用します。
dlstat コマンドを show-link サブコマンドと一緒に使用します。
dlstat コマンドを show-aggr サブコマンドとともに使用します。

ローカルのホームディレクトリがマウントされないことがある (7082515)

ネットワーク情報サービス (NIS) が auto_home の代わりに、auto.home と呼ばれるマップを提供する環境では、ローカルのホームディレクトリが正常にマウントされないことがあります。この場合は、automounter がローカルシステム上の /etc/auto_home にアクセスしません。

回避方法: 次のいずれかを選択してください。

/etc/auto_home ファイルから /etc/auto.home ファイルへのシンボリックリンクを作成します。
/etc/auto_master ファイル内で、+auto_master の行をファイルの末尾に移動します。

制御ドメインに仮想スイッチを追加したあと、最初のブートで `datalink-management` サービスがタイムアウトする (7087781)

制御ドメインに論理ドメイン仮想スイッチデバイスを追加し、最初のリブートを実行したあと、svc:/network/datalink-management:default サービスがタイムアウトします。このタイムアウトによって、システムはシステム保守モードに入ります。次のエラーメッセージが表示されます。

svc:/network/datalink-management:default: 
Method or service exit timed out.  Killing contract 7.

network/datalink-management:default timed out: 
transitioned to maintenance (see 'svcs -xv' for details)

Requesting System Maintenance Mode
(See /lib/svc/share/README for more information.)
Console login service(s) cannot run

Enter user name for system maintenance (control-d to bypass):

回避方法: 論理ドメイン仮想スイッチを追加したあとは、通常のリブートの代わりに再構成リブートを実行します。

# reboot -- -r

システムがすでにシステム保守モードになっている場合は、スーパーユーザーとしてログインし、次のコマンドを入力してブートプロセスを再開します。

# svcadm clear datalink-management
# exit

`ipadm` コマンド (7103136)

この Oracle Solaris リリースでは、ネットワークを構成する ipadm(1M) コマンドが期待どおりに機能しない可能性があります。システム上で DefaultFixed ネットワーク構成プロファイル (NCP) が有効になっていない場合は、ipadm コマンドが機能しません。

回避方法: ipadm(1M) コマンドを使用してネットワークを構成する場合は、次のコマンドを使用して DefaultFixed NCP プロファイルに切り替える必要があります。

# netadm enable -p ncp DefaultFixed

システム上で有効になっている NCP プロファイルのタイプを判断するには、ipadm(1M) コマンドを入力します。

# netadm list

DefaultFixed プロファイルが有効になっている場合は、このコマンドが次のメッセージを表示します。

netadm: DefaultFixed NCP is enabled; automatic network management is not available.
'netadm list' is only supported when automatic network management is active.

このメッセージが表示されない場合、システム管理者は、次のコマンドを使用してこのプロファイルを有効にしてください。

# netadm enable -p ncp DefaultFixed

`DefaultFixed` プロファイルが有効になっていない場合は `ipadm` コマンドが機能しない (7105597)

システムを Oracle Solaris Express から Oracle Solaris 11 に更新したあと、システムのホスト名が unknown に設定されます。システムの hostname が DHCP または bootparams 構成データから取得されたときには、システムのホスト名が unknown に設定されます。

回避方法: 次のいずれかを使用してください。

ホスト名を正しく設定するために、システムをリブートします。
システムをリブートできない場合は、次のコマンドを入力してホスト名を手動で設定します。
1. # svccfg -s svc:/system/identity:node setprop config/nodename = hostname
2. # svccfg -s svc:/system/identity:node refresh
3. # svcadm restart identity:node

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