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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理
11gリリース1 (10.3.6)
B60997-04
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1 概要とロードマップ

この項では、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』の内容と構成について説明します。

ドキュメントのスコープと対象読者

このドキュメントは、Java Database Connectivity (JDBC) APIを使用するアプリケーションの開発とサポートを行うソフトウェア開発者およびシステム管理者向けに書かれています。また、WebLogic Serverを評価するビジネス・アナリストやシステム設計者にとって有用な情報も掲載しています。このドキュメントのトピックは、ソフトウェア・プロジェクトの評価、設計、開発、本番前、および本番段階に関連しています。

このドキュメントは、特定のJDBCプログラミング・トピックを対象としたものではありません。これらのトピックに関するWebLogic Serverのドキュメントとリソースへのリンクについては、「関連ドキュメント」を参照してください。

このドキュメントは、Java EEおよびJDBCの概念に精通している読者を対象としています。また、WebLogic Serverで提供される付加価値の高い機能を重点的に扱います。

このドキュメントの手引き

関連ドキュメント

このドキュメントには、JDBCデータ・ソース構成および管理情報が含まれます。

WebLogic Serverアプリケーションを開発、デプロイ、およびモニターするための包括的なガイドラインについては、以下のドキュメントを参照してください。

JDBCサンプルとチュートリアル

このドキュメントの他にも、様々なJDBCコード・サンプルとチュートリアルが用意されています。これらのサンプルとチュートリアルでは、JDBCの構成とAPIの使い方、および主要なJDBC開発タスクを実行する実際的な手順が示されています。

Avitek Medical Recordsアプリケーション(MedRec)とチュートリアル

MedRecはWebLogic Serverに付属したエンドツーエンドのサンプルJava EEアプリケーションであり、一元的で独立した医療記録管理システムをシミュレートします。MedRecアプリケーションには、患者、医師、および管理者に対して、様々なクライアントを使用して患者のデータを管理するフレームワークが用意されています。

MedRecはWebLogic ServerとJava EEの機能を例示し、Oracle推奨のベスト・プラクティスを重要点として示します。MedRecはWebLogic Server配布キットに含まれており、Windowsマシンの「スタート」メニューからアクセスできます。Linuxなどのプラットフォームでは、WL_HOME\samples\domains\medrecディレクトリからMedRecを起動します。WL_HOMEは、WebLogic Platformの最上位のインストール・ディレクトリです。

WebLogic Server配布キットのJDBCサンプル

WebLogic Serverでは、必要に応じてAPIサンプル・コードをWL_HOME\samples\server\examples\src\examples,にインストールできます。WL_HOMEはWebLogic Serverの最上位インストール・ディレクトリです。WebLogic Serverのスタート・メニューからサンプル・サーバーを起動して、サンプルとその実行手順に関する情報を確認できます。

このリリースでのJDBCデータ・ソースの新機能と変更点

このリリースには、次の新機能および変更された機能が含まれます。

WebLogic Serverのこのリリースに追加された新機能の一覧については、『Oracle WebLogic Serverの新機能』を参照してください。

capacityIncrement属性

WebLogic Server 10.3.1以上のリリースでは、capacityIncrement属性は構成できなくなり、値1に設定されます。

MinCapacity属性

MinCapacity属性は、初期化後に接続プールに含めることができる物理接続の最小数を設定します。

InitialCapacity値は、これまではプールの初期容量と最小容量の両方を処理していましたが、2つの属性に分割されました。

  • MinCapacityは、設定されていない場合、デフォルトでInitialCapacityになります。InitialCapacityのデフォルトはこれまでどおり1です。

  • MinCapacityは、計算を縮小する場合にのみ使用されます。サーバーの起動時に最小接続数が作成されないという点で、これはレイジーです。この機能にはInitialCapacityが使用されます。

  • 上位互換性のため、MinCapacityが設定されていなければInitialCapacityが使用されます。

  • データ・ソースが中断後に再開された場合、MinCapacityInitialCapacityのいずれか大きいほうが使用されます。

  • たとえば、InitialCapacityを0に設定してデータベースを起動した後、最低50個の接続がプールに常に保持されるようにInitialCapacityを50に設定するとします。前述のルールを使用すると、MinCapacityは最初0と処理された後、50と処理されるため、最低50個の接続がプールに常にあります。

「接続プールの縮小」を参照してください。

致命的エラー・コードの定義

データ・ソースごとに、接続でデータ・ソースの通信相手のバックエンド・データベースにアクセスできなくなったことを示す致命的エラー・コードを定義できます。「致命的エラー・コードの定義」を参照してください。

データ・ソース・プロファイルのロギング

WebLogic Server 10.3.6より前では、データ・ソース・プロファイル・レコードはWLDFイベントとして記録されていました。使いやすさとパフォーマンスを改善するために、WebLogic Serverではイベントの格納にデータ・ソース・プロファイル・ログが使用されるようになりました。「WebLogic JDBCリソースのモニター」を参照してください。

アプリケーション・スコープのドライバ

アプリケーション・スコープのデータソースを含むEAR/WARファイルにデータベース・ドライバを追加できます。これにより、アプリケーションに必要なデータソースとドライバの両方を含む自己包含型EARファイルをデプロイできます。「EAR/WARファイルへのドライバの追加」を参照してください。

Oracle BI Serverのサポート

WebLogic Server 10.3.6.0以上では、Oracle BI Serverをサポートしています。新規の汎用データ・ソースを作成する際は、Oracle BIサーバーと相互運用できるように、データベース・タイプとしてOracle BIサーバーを選択します。「JDBCデータ・ソースの作成」を参照してください。

グローバル・トランザクション後の接続の保持

このリリースでは、「グローバル・トランザクション後の接続を保持」という新しい属性が提供されます。この属性を使用すると、グローバル・トランザクションのコミットまたはロールバック時、論理接続に関連付けられている物理データベース接続をWebLogic Serverで保持できます。Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスKeepConnAfterGlobalTxに関する項を参照してください。

セッション・アフィニティ・ポリシー

WebLogic ServerのGridLinkデータ・ソースでは、セッション・アフィニティ・ポリシーを使用して、サーブレット・セッションのデータベース操作に対してRACクラスタ内の同じRACインスタンスを指定することにより、パフォーマンスを高めています。「GridLinkアフィニティ」を参照してください。

RMIドライバ通信の保護

DataSourceオブジェクトとのRMIドライバ・クライアント通信をサーバー・レベルで保護するには、「RMI JDBCセキュリティ」パラメータを設定します。『Oracle WebLogic Server JDBCのプログラミング』のWebLogic RMIドライバのセキュリティの考慮事項に関する項を参照してください。

プロキシ認証

クライアントがプロキシ・ユーザーとしてのアプリケーション・サーバーを介してOracleデータベースに接続できるように、WebLogicデータ・ソースを構成できます。「Oracleデータベースのプロキシ認証」を参照してください。

接続のデータベース資格証明の設定

Oracleデータベースへの接続時に接続でデータベース資格証明を設定できるようにWebLogicデータ・ソースを構成できます。「接続のデータベース資格証明の設定」を参照してください。

接続収集

データ・ソースで使用可能な接続が、指定された数に達した場合に解放される予約済接続の数を指定できます。収集は、指定された数の接続が常に使用可能であるようにすることに役立ち、接続の初期化を最小限にすることでパフォーマンスを向上させます。「接続収集の構成」を参照してください。

接続ラベリング

ラベリングにより、アプリケーションは任意の名前と値の組合せを、特定の初期状態にある接続にアタッチできます。これを使用すると、接続の再初期化の時間とコストを最小限に抑えて、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。「接続のラベリング」を参照してください。

新しいデバッグ・スコープ

このリリースでは、次の新しいデバッグ・スコープが提供されています。

  • weblogic.jdbc.rac.DebugJDBCONS : 低レベルのONSデバッグ

  • weblogic.jdbc.rac.DebugJDBCRAC : RACデバッグ

  • weblogic.jdbc.rac.DebugJDBCUCP : 低レベルのUCPデバッグ

  • weblogic.jdbc.rac.DebugJDBCREPLAY : REPLAYデバッグ

  • weblogic.jdbc.transaction.DebugJTAJDBC : トランザクション・デバッグ

「JDBCのデバッグ・スコープ」を参照してください。

ONSのデバッグ

WebLogic Serverリリース10.3.6.0以上では、UCPおよびONSのパッケージ名が再パッケージされなくなりました。これらのコンポーネントは、この影響を受けます。「UCP/ONSのデバッグの設定」を参照してください。