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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.6.0)
B72084-01
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65 OmniPortletを使用したポートレットの作成

OmniPortletは、設計時にアプリケーションに追加し、実行時にカスタマイズするデータ公開ポートレットです。実行時にウィザードベースで操作できるようになるため、ページ設計者は、SQL、XML、Webサービス、スプレッドシート、Webページなどの様々なデータソースのデータを、カスタマイズ可能なチャートや表などの様々なレイアウトで公開できます。

この章では、OmniPortletをOracle JDeveloper環境で使用する予定である場合に役に立つ情報について説明します。OmniPortletウィザードの使用方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドを参照してください。

この章の内容は、次のとおりです。

OmniPortletの登録と構成の詳細は、第64.2項「WebCenter Portal: Frameworkアプリケーションへのポートレット・プロデューサの登録」および第E.1項「OmniPortlet構成のヒント」を参照してください。


注意:

様々な種類のポートレットを開発する方法、およびプロデューサやその他のポートレット・テクノロジの詳細は、第58章「ポートレットの概要」を参照してください。


65.1 OmniPortletの概要

OmniPortletは、Oracle WebCenter Frameworkのサブコンポーネントで、これにより開発者は、コードを書くことなく、様々なレイアウトを使用して、各種データソースのデータを簡単に公開できます。OmniPortletでは、Webサービス、SQLデータベース、スプレッドシート(値を特定の文字で区切ったもの)、XML、さらには既存のWebページのアプリケーション・データなど、ほとんどあらゆる種類のデータソースを使用できます。図65-1に、OmniPortletを使用して作成したポートレットの例を示します。

図65-1 OmniPortletの例

図65-1の説明が続きます
「図65-1 OmniPortletの例」の説明

OmniPortletを使用すると、WebCenter Portal: Frameworkアプリケーション開発者およびコンポーネント開発者は、次のことができます。

パーソナライズされたデータを表示する場合は、データソースから戻された結果をフィルタリングして、取得したデータを絞り込み、保護されたデータのアクセスに使用する資格証明情報をパラメータ化できます。OmniPortletには最初から、表、チャート、HTML、ニュース、箇条書きリストおよびフォームなど、最も一般的なポートレット用のレイアウトが用意されています。

65.2 アプリケーションへのOmniPortletの追加

第64章「ポートレットの消費」で説明しているように、OmniPortletは、Oracle JDeveloperで作成されたページに追加できます。OmniPortletは、Oracle JDeveloperとともにインストールされる統合WebLogic Server(統合WLS)に含まれています。統合WLSの起動後、「Oracle PDK-Javaプロデューサの登録」ウィザードを使用して、OmniPortletプロデューサを登録できます。このプロデューサが登録されると、Oracle JDeveloperの「リソース・パレット」または「アプリケーション・リソース」パネルでポートレットを使用できるようになります。たとえば、OmniPortletプロデューサをOmniProducerとして登録すると、図65-2に示すように、OmniPortletが「リソース・パレット」の「IDE接続」リストに表示されます。

図65-2 「リソース・パレット」のOmniPortlet

図65-2の説明が続きます
「図65-2 「リソース・パレット」のOmniPortlet」の説明


注意:

詳細の参照先は、次のとおりです。


ポートレット・プロデューサを登録したら、OmniPortletを*.jspxページにドラッグするだけです。


注意:

Oracle JDeveloperでOmniPortletのインスタンスをページに追加する際、ポートレットの「プロパティ・インスペクタ」を開き、AllModesSharedScreenプロパティとRenderPortletInIFrameプロパティが次のように設定されていることを確認します。

  • AllModesSharedScreenは、「カスタマイズ」と「パーソナライズ」がフル・ページのサイズで表示されるようにFalseに設定されています。

  • RenderPortletInIFrameは、表示モードでOmniPortletが独自のインライン・フレーム(IFRAME)に表示されるようにTrueに設定されています。


Oracle JDeveloperでのOmniPortletの構成の詳細は、第E.1項「OmniPortlet構成のヒント」を参照してください。

65.3 OmniPortletのカスタマイズ

設計時にOmniPortletをアプリケーションに追加しておくと、アプリケーションをブラウザで実行することにより、コンテンツ、レイアウトおよびその他のオプションをカスタマイズできます。この項では、実行時のカスタマイズに関する大まかな概要を説明します。このポートレットの使用およびカスタマイズ方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドを参照してください。


注意:

OmniPortletの構成の詳細は、付録E「OmniPortlet構成のヒント」を参照してください。


OmniPortletウィザードには最初に、5つの手順が含まれています。OmniPortletを初めて定義するときは、データソース・タイプ、データソース・オプション、フィルタ・オプション、表示オプションおよびレイアウトを設定します。ウィザードのこれらの設定手順を終えた後にウィザードを再開する場合は、ポートレットの「カスタマイズ」リンクをクリックします。ウィザードを再開すると、「ソース」、「フィルタ」、「表示」および「レイアウト」の各タブで定義を変更できます。


注意:

IBM Linux on Powerプラットフォームで、OmniPortletの定義時に、アクション・ボタン(「次へ」、「終了」、「取消」)が点の状態に最小化されている場合は、スタック・サイズのシェル制限を無制限にし、WLS_portletインスタンスを再起動します。スタック・サイズのシェル制限を無制限に設定するには、コマンドprompt> ulimit -s unlimitedを実行します。


OmniPortletには次の各種データソースを使用できます。

OmniPortletでこれらのデータソースを使用する方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドを参照してください。

65.4 OmniPortletの問題のトラブルシューティング

この項では、OmniPortletの使用中に発生する可能性のある問題のトラブルシューティングに役立つ情報を提供します。


注意:

OmniPortletプロデューサはFrameworkアプリケーションと異なる層に存在し、そこで実行され、セッション情報にはアクセスできないため、OmniPortletがアクセスできるように、XMLファイルをPUBLICとして公開する必要があります。


「定義」リンクを使用してOmniPortletを定義できない

実行時にOmniPortletを定義することはできません。

問題

OmniPortletでは、trueRenderPortletInIFrame値のみをサポートします。つまり、OmniPortletはIFRAME内でレンダリングする必要があります。したがって、OmniPortletプロパティのRenderPortletInIFrametrueに設定します。「プロパティ・インスペクタ」で、RenderPortletInIFrameプロパティは、「表示オプション」の下にあります。

現時点では、RenderPortletInIFrameプロパティの値はfalseです。そのため、実行時に「定義」リンクをクリックしても、「タイプ」タブは表示されず、OmniPortletの定義を進めることができません。

解決方法

OmniPortletを定義するために、「処理」リストから「カスタマイズ」を選択するか、Oracle JDeveloperの「構造」ウィンドウでOmniPortletを選択して、RenderPortletInIFrametrueに設定します。