Sun Storage Archive Manager (SAM-QFS) とは

Sun Storage Archive Manager (SAM-QFS) 製品を使用すると、ファイルシステムのデータをアーカイブできます。SAM-QFS 環境には、ストレージ/アーカイブマネージャーと Sun QFS ファイルシステムソフトウェアが含まれます。SAM-QFS ソフトウェアを使用すると、デバイスの定格速度で自動ライブラリにデータをアーカイブできます。また、「ディスクアーカイブ」というプロセスを使用して、別のファイルシステムのファイルにデータをアーカイブすることもできます。必要に応じてデータをアーカイブするか、データをアーカイブするタイミングを決定するポリシーを定義することができます。データをアーカイブするタイミングを指定する個別のスケジュールを設定することもできます。標準ファイルシステムインタフェースが表示され、すべてのファイルがプライマリディスクストレージに存在するかのように読み取りと書き込みを行えます。

SAM-QFS 構成では、ファイルシステムは、オンライン、ニアライン、オフラインの各データを自動的に、しかもユーザーやアプリケーションに存在を意識させることなく管理します。ユーザーはファイルシステムのファイルを、まるですべてのファイルがプライマリストレージ上に存在するかのように読み書きできます。さらに、この構成は、進行中の作業のバックアップを、目立たないところで絶えず自動的に作成します。複数のファイルのコピーを標準形式でさまざまな種類のメディアにアーカイブできます。この機能により、追加のバックアップ作業が最小で済み、データを事実上長期に保管するソリューションで災害時の回復を迅速に行うことができます。

SAM-QFS ソフトウェアは、オンラインディスクキャッシュからアーカイブメディアにファイルをコピーすることで、ファイルをアーカイブします。アーカイブメディアとしては、別のファイルシステムにあるディスクスライスを使用したり、自動または手動でロードしたストレージデバイス内のリムーバブルテープカートリッジや光磁気カートリッジを使用できます。また、SAM-QFS ソフトウェアはサイトで指定された使用率しきい値で、オンラインディスク空間を自動的に維持します。これらはアーカイブファイルのデータに関連付けられているディスク領域を解放し、必要なときにオンラインディスクにファイルを復元します。

また、SAM-QFS 構成には、次の機能も組み込まれています:

ストレージポリシー管理
ディスク間のコピーとアーカイブ処理
共有テープドライブ
先読みと後書きの機能
ファイルのセグメント化

注 - SAM-QFS アーカイブ機能を使用せずに Sun QFS ファイルシステムを作成したり使用したりすることはできますが、Sun QFS ファイルシステムを使用せずに SAM-QFS アーカイブ機能を使用することはできません。その結果、次のインストールパスのいずれかに従う必要があります:

ファイルシステムだけをインストールしたあとで、アーカイブ機能が必要になった場合は、Sun QFS をアンインストールしてから SAM-QFS をインストールする必要があります。既存のファイルシステムは削除されないため、再構築する必要はありません。

SAM-QFS で可能な操作

SAM-QFS では次のタスクを実行できます:

ファイルシステムを作成し、スタンドアロン、アーカイブ、または共有のファイルシステムとして構成する
ハイパフォーマンスコンピューティング環境で使用するように構成したファイルシステムを作成する
スタンドアロンファイルシステムを作成する
クライアントおよび潜在的なメタデータサーバーを共有ファイルシステムへ追加したり、共有ファイルシステムから削除したりする
ファイルシステムを拡張する
ファイルシステムを縮小する
ファイルシステムのチェックと修復を行う
論理ユニット番号 (LUN) で alloc/noalloc をサポートする
スタンドアロン、共有、およびアーカイブのファイルシステムのマウントとマウント解除を行う
アーカイブファイルシステムのアーカイブを制御する
アーカイブファイルシステムのアーカイブポリシーを管理する
マウントされたアーカイブファイルシステムのデータを保護する

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	Sun QFS および Sun Storage Archive Manager 5.3 インストールガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語)