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Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語) |
archiver.cmd ファイルは、アーカイバの動作を制御します。
アーカイバは、ファイルシステムからリムーバブルメディアカートリッジ上のボリューム、または別のファイルシステムのディスクパーティションにファイルをコピーします。/etc/opt/SUNWsamfs/archiver.cmd という名前のアーカイバコマンドファイルを作成して、サイトのファイルの種類、およびサイトのデータ保護の要件に合わせてアーカイバの動作を調整できます。archiver.cmd ファイルの作成は必須ではありませんが、サイトに合わせてアーカイバを調整すると、アーカイバの効率とパフォーマンスが向上します。
デフォルトでは、sam-fsd プロセスが起動され、ファイルシステムがマウントされているときは、常にアーカイバが起動します。
archiver.cmd ファイルが存在しない場合、アーカイバは wait 状態になります。アーカイバを再起動するには、samcmd arrun コマンドを使用します。再起動後に archiver.cmd ファイルが見つからない場合、アーカイバは次のデフォルト設定を使用して実行を継続します。
すべてのファイルを、すべての構成済みライブラリに含まれるすべての利用可能なボリュームにアーカイブする。
各ファイルのコピーを 1 つずつ作成する。
すべてのファイルのアーカイブ経過時間を 4 分に設定する。アーカイブ経過時間は、最後にファイルを変更してからの経過時間です。
アーカイブ間隔を 10 分に設定する。アーカイブ間隔は、1 つのアーカイブ処理が終了してから次のアーカイブ処理が開始するまでの経過時間です。
アーカイバのアクションをサイトに合わせて調整するには、archiver.cmd に指示を設定します。指示は、コマンドパラメータのように機能し、archiver.cmd ファイル内のテキスト行で構成されます。archiver.cmd ファイルには次の規則が適用されます。
各指示行には、空白文字またはタブで区切られた 1 つまたは複数のフィールドがあります。
ハッシュ記号 (#) のあとのテキストはコメントとして扱われ、調べられません。
バックスラッシュ (\) で終わる行は、次の行に結合されます。
archiver.cmd ファイルでは、2 種類の指示が使用されます。
archiver.cmd の指示の総合的な情報については、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「archiver.cmd(4)」 を参照してください。
archiver.cmd ファイルを変更したときは、archiver(1M) コマンドを使用して構文エラーがないかどうかをチェックしてください。このコマンドは、すべてのオプションのリストを生成し、ボリューム、ファイルシステムの内容、およびエラーのリストを標準出力ファイル (stdout) に書き込みます。ファイルにエラーが見つかった場合は、そのエラーを修正し、archiver(1M) コマンドを再実行して、修正に誤りがないことを確認します。archiver.cmd ファイルでエラーが検出された場合、アーカイバはファイルをアーカイブしません。
アーカイブ指示は、一般的なアーカイブ動作を指定し、archiver.cmd ファイル内の 2 つの主要な領域で構成されます。
ファイルの先頭にあるグローバル指示は、mcf ファイルで定義されているすべてのファイルシステムに影響を与えます。
ファイルの下部には、ファイルシステム固有指示が含まれています。これらの指示は、グローバル指示のあとに指定する必要があります。どのファイルシステムでも、これらの指示がグローバル指示をオーバーライドします。ファイルシステム固有指示は、ファイルシステムを識別する fs= name 指示で始まります。
ファイルシステムの指示の中にアーカイブコピー指示を指定して、アーカイブコピーの数と頻度をカスタマイズすることもできます。
詳細は、第 11 章アーカイブ指示 (archiver.cmd)を参照してください。
アーカイブセットは、アーカイブ対象のファイルのグループをファイルシステムに関係なく識別します。ファイルシステム内の 1 ファイルが所属できるアーカイブセットは 1 つのみです。同じアーカイブセットに属するファイルは、サイズ、所有権、グループ、またはディレクトリの場所に関する共通の条件を共有します。
アーカイブセットは、アーカイブのコピー先、アーカイブのコピーの保管期間、およびデータをアーカイブするまでの待ち時間を制御します。アーカイブセット内のすべてのファイルは、アーカイブセットに関連付けられているボリュームにコピーされます。
アーカイブセットの指示には次が含まれています。
割り当て指示 – アーカイブセットを定義します。
コピーパラメータ – 各アーカイブセットのアーカイブ方法を定義します。
VSN 関連付け指示 – アーカイブセットにボリュームを割り当てます。
VSN プール指示 – ボリュームの集まりを定義します。
詳細は、第 12 章アーカイブセット指示 (archiver.cmd)を参照してください。
サイトに /etc/opt/SUNWsamfs/archiver.cmd ファイルがあり、システムがすでにファイルをアーカイブしている場合は、それを変更しないでください。このファイルを、編集してテストできる場所にコピーします。検証されたら、既存のファイルを新しいものに置き換えます。
サイトに archiver.cmd ファイルがない場合は、/etc/opt/SUNWsamfs ディレクトリのファイルを編集できます。
このファイルに含めることができる指示の詳細は、第 11 章アーカイブ指示 (archiver.cmd)および第 12 章アーカイブセット指示 (archiver.cmd)を参照してください。
テスト用の archiver.cmd ファイルを操作している場合は、archiver(1M) コマンドに -c オプションを付けて、そのファイルの名前を指定します。
# archiver -lv
# samd config
SAM-QFS Manager インタフェースを使用してファイルシステムのアーカイブポリシーを作成または編集すると、archiver.cmd ファイルが自動的に作成または編集されます。
「ファイルシステム概要」ページが表示されます。
「アーカイブポリシーの概要」ページが表示されます。
「新規アーカイブポリシー」ウィザードが表示されます。
「新規アーカイブポリシー」ウィザードの使用方法の詳細は、SAM-QFS Manager のオンラインヘルプを参照してください。
新しいアーカイブポリシーを保存すると、それが自動的に archiver.cmd ファイルに書き込まれます。