パフォーマンスを最適化するために、ハードウェア仮想化マシンに準仮想化ドライバをインストールできます。準仮想化ドライバは最適化され、仮想マシンのオペレーティング・システムのパフォーマンスを向上させます。これらのドライバによって、Oracle VM Serverホスト上でゲスト・オペレーティング・システムのI/O操作のスループットが高くなります。
ハードウェア仮想化マシンの作成では、ゲスト・オペレーティング・システムにハードウェア用の準仮想化ドライバをインストールする必要がある場合があります。
Oracle Solaris 10およびOracle Solaris 11オペレーティング・システムはハードウェア仮想マシン(HVM)として実行されますが、基礎となるハードウェア・プラットフォーム上にHVMサポート(Intel VTまたはAMD-V)が必要です。デフォルトでは、Oracle Solaris 10またはOracle Solaris 11オペレーティング・システムには、必要な準仮想化ドライバがオペレーティング・システムの一部としてすでにインストールされています。
HVMゲストは継続して使用できますが、準仮想化I/Oドライバが利用されます。詳細は、「Comparison of Guest Virtualisation Modes; HVM, PVM and PVHVM. Configuration, Mode Validation and Conversion to PVHVM」を参照してください。
Windowsオペレーティング・システム用の準仮想化ドライバをインストールするには、『Oracle VM Paravirtual Driversインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。
Oracle Linuxゲスト・オペレーティング・システムに準仮想化ドライバをインストールするには、次の手順を実行します。
仮想マシンに準仮想化カーネルをダウンロードします(次に示すのは、Oracle Enterprise Linux 5.5 64-bitゲストの場合の例です)。
http://public-yum.oracle.com/repo/EnterpriseLinux/EL5/5/base/x86_64/kernel-xen-2.6.18-194.el5.x86_64.rpm
仮想マシンに準仮想化カーネルをインストールします。
# rpm -ivh kernel-xen-version
.type
.rpm Preparing... ########################################### [100%] 1:kernel-xen ########################################### [100%]
古いinitrdファイルをバックアップし、xennet、xenblkドライバを使用して新しいものを作成します。
# mv initrd-oldversion
.el5xen.img initrd-oldversion
.el5xen.img.old # mkinitrd initrd-newversion
.el5xen.imgnewversion
.el5xen --with=xenblk --with=xennet --preload=xenblk --preload=xennet
/boot/grub/grub.confファイルを次のように編集します。
default=0 timeout=5 splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz hiddenmenu title Enterprise Linux Enterprise Linux Server (version
.el5xen) root (hd0,0) kernel /vmlinuz-version
.el5xen ro root=LABEL=/ initrd /initrd-version
.el5xen.img
/etc/modprobe.confファイルを変更して次を含めます。
alias scsi_hostadapter xenblk alias eth0 xennet
仮想マシンを停止します。仮想マシンの停止の詳細は、7.9.4項「仮想マシンの中止(停止)」を参照してください。
仮想マシンを編集し、「Domain Type」を「Xen PVM」に変更します。仮想マシンの編集の詳細は、7.9.2項「仮想マシンの編集」を参照してください。
仮想マシンを起動します。仮想マシンの起動の詳細は、7.9.3項「仮想マシンの起動」を参照してください。