仮想マシンを作成した場合、仮想マシンに対してOracle VM Managerで実行できる多数のアクションがあります。この項では、仮想マシンで実行できるアクションについて説明します。
構成、ネットワーク、ディスクおよび仮想マシンに関連付けられているジョブを表示できます。
仮想マシンの詳細を編集するには、7.9.2項「仮想マシンの編集」を参照してください。
仮想マシンの詳細を表示するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで仮想マシンを選択します。
表の仮想マシン名の左側にある拡張矢印をクリックします。
仮想マシンの情報を表示する3つのタブが表示されます。各タブをクリックすると、仮想マシンについての次の情報が表示されます。
Configuration: メモリーとプロセッサの最小および最大サイズ、オペレーティング・システム、ドメイン・タイプ、高可用性の状態などの仮想マシンに関する一般情報。
Networks: 使用するネットワークとvNIC。
仮想マシンのIPアドレスは、準仮想化ドライバがインストールされている場合にのみ表示されます。準仮想化ドライバのインストールの詳細は、7.11項「準仮想化ゲストへの変換または準仮想化ドライバのインストール」を参照してください。
Disks: 仮想マシンにアタッチされている仮想ディスクと物理ディスクおよびISO。
仮想マシンのイベントを表示するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで仮想マシンを選択し、管理ペインのツールバーで「Display Selected VM Events」をクリックします。
「Events」ダイアログ・ボックスが表示されます。
仮想マシンで関連付けられているエラー・イベントが発生した場合、そのイベントを確認してエラーをクリアする必要があります。イベントの確認の詳細は、B.1.10項「イベント/エラーの確認」を参照してください。「Close」をクリックしてダイアログ・ボックスを閉じます。
仮想マシンを編集するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで仮想マシンを選択し、管理ペインのツールバーで「Edit...」をクリックします。
「Edit Virtual Machine」ダイアログ・ボックスが表示されます。
各タブを選択して、仮想マシンの構成を編集します。各タブの詳細は、7.7項「仮想マシンの作成」を参照してください。「OK」をクリックして、変更内容を保存します。
仮想マシンの作成後、仮想マシンを起動できます。仮想マシンの起動は、電源ボタンを押してコンピュータを起動する方法と類似しています。
仮想マシンを起動するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで起動する仮想マシンを選択し、「Start」をクリックします。
仮想マシンが起動されます。
仮想マシンが使用中でない場合は、仮想マシンを停止してシステム・リソースを解放する必要があります。仮想マシンの停止は、物理コンピュータの通常の停止に類似しています。
仮想マシンの状態を保存する場合は、仮想マシンを一時停止する必要があります。仮想マシンの一時停止の詳細は、7.9.7項「仮想マシンの一時停止」を参照してください。
仮想マシンを停止するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで起動する仮想マシンを選択し、「Stop」 をクリックします。
物理コンピュータを停止する場合と同様に、仮想マシン内から仮想マシンを停止することもできます。
停止コマンドを発行後、仮想マシンのステータスが「Stopped」に変わります。ただし、これはコマンドが確認されたことのみを示します。仮想マシンが正しく効率的に停止されたという保証はありません。物理PC上で実行されているオペレーティング・システムも、停止シーケンスの間ハングする場合があるため、これは想定された動作です。
仮想マシンの停止に失敗した場合は、仮想マシンの強制終了オプションを使用して電源を切ることができます(これは物理マシンから電源ケーブルを抜くのに似ています)。 仮想マシンの電源オフ(強制終了)を実行するには、7.9.5項「仮想マシンの強制終了」を参照してください。
仮想マシンの強制終了は、仮想マシンの電源オフを実行することに等しく、物理マシンから電源ケーブルを抜くことと似ています。これは推奨される仮想マシン停止方法ではありませんが、停止コマンドで仮想マシンを停止できない場合に役立ちます。
仮想マシンを強制終了するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで起動する仮想マシンを選択し、「Kill」 をクリックします。
仮想マシンが終了します。
仮想マシンの再起動は、コンピュータの再起動と類似しています。Microsoft Windowsの更新などのオペレーティング・システムの更新で仮想マシンの再起動が要求される場合、仮想マシンを再起動する必要があることがあります。
仮想マシンを再起動するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで起動する仮想マシンを選択し、「Restart」をクリックします。
仮想マシンが再起動されます。
仮想マシンの一時停止は、コンピュータをスリープ・モードにするのと類似しています。仮想マシンが一時停止されると、オペレーティング・システムおよびアプリケーションの現在の状態が保存され、仮想マシンが一時停止モードになります。仮想マシンを再開すると、オペレーティング・システムおよびアプリケーションは、仮想マシンを一時停止した時点から継続されます。
仮想マシンによって使用されるOracle VM Serverリソースは解放されません。これらのリソースを解放する場合は、仮想マシンを停止する必要があります。
仮想マシンを一時停止するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで起動する仮想マシンを選択し、「Suspend」 をクリックします。
仮想マシンの状態が保存され、仮想マシンが一時停止されます。
仮想マシンを再開するには、7.9.8項「仮想マシンの再開」を参照してください。
一時停止された仮想マシンの再開は、スリープ・モードになっていたコンピュータの復帰に類似しています。一時停止された仮想マシンを再開すると、オペレーティング・システムおよびアプリケーションは、仮想マシンを一時停止した時点から継続されます。
仮想マシンによって使用されるOracle VM Serverリソースは解放されません。これらのリソースを解放する場合は、仮想マシンを停止する必要があります。
仮想マシンを再開するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで起動する仮想マシンを選択し、「Resume」 をクリックします。
仮想マシンの状態が取得され、仮想マシンが開始されます。
実行中でない仮想マシンをOracle VM Serverからサーバー・プール内の別のサーバーに移動できます。移動中、クローン・カスタマイザを使用してディスクの移動先を指定できます。クローン・カスタマイザをデフォルト設定のまま(元の仮想マシンと同様)にする場合、移動は、仮想マシンの別のOracle VM Serverへの移行と基本的に同じです。使用するディスクおよびネットワークの場所は、クローン・カスタマイザを使用して仮想マシンを移動するときに変更できます。
仮想マシンを移動するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで移動する仮想マシンを選択し、「Clone or Move」をクリックします。
「Clone or Move」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「Move this VM」を選択します。
「Clone Customizer」ドロップダウン・リストからクローン・カスタマイザを選択します。クローン・カスタマイザが表示されていない場合や、新しく作成する場合は、「Create」をクリックします。クローン・カスタマイザの作成の詳細は、7.8.1.1項「クローン・カスタマイザの作成」を参照してください。
「Target Repository」ドロップダウン・リストからリポジトリを選択します。ここが新しい仮想マシン構成ファイルの場所です。
「Finish」をクリックして、仮想マシンを移動します。
仮想マシンの移行は、Oracle VM Serverから別のサーバーへ仮想マシンを移動する処理です。移行中に仮想マシンが実行している場合、アプリケーションは動作を継続し、中断されません。仮想マシンの移行によって、仮想マシンの高可用性が確保されます。既存のOracle VM Serverが動作していない場合またはメンテナンスを目的として計画的に停止されている場合に、この機能は重要かつ便利です。
一度に移行できるのは1つの仮想マシンのみです。サーバー・プールをまたいだライブ・マイグレーションは許可されません。仮想マシンの移行が可能なのは、あるOracle VM Serverから同じサーバー・プール内の別のOracle VM Serverに移行する場合のみです。ライブ・マイグレーションを実行するには、移行元コンピュータと移行先コンピュータでCPUファミリおよび型番が同じである必要があります。
仮想マシンを移行するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで起動する仮想マシンを選択し、「Migrate」 をクリックします。
「Migrate Virtual Machine」ダイアログ・ボックスが表示されます。
Unassigned Virtual Machinesフォルダを選択してサーバー・プールから仮想マシンを削除するか、仮想マシンの移行先のOracle VM Serverを選択して「OK」をクリックします。
希望のOracle VM Serverがダイアログ・ボックス上部のラジオ・リストにない場合は、「Why don't I see other servers to migrate to?」の隣にある矢印をクリックします。Oracle VM Managerに登録されているすべてのOracle VM Serverが表示されます。移行先として使用できない理由を確認したいOracle VM Serverの隣の矢印をクリックします。
仮想マシンが移行されます。
仮想マシンを削除すると、この仮想マシンに関連付けられているすべてのファイルおよびデータはOracle VM Managerから削除されます。仮想マシンを削除する前に、それらが必要ないことを確認してください。仮想マシンのステータスが「Stopped」または「Error」である場合にのみ、仮想マシンを削除できます。
仮想マシンを削除するには、次の手順を実行します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
ナビゲーション・ツリーで、仮想マシンが存在するサーバー・プールを選択します。
「Perspective」ドロップダウン・リストから「Virtual Machines」を選択します。管理ペインで仮想マシンを選択し、管理ペインのツールバーで「Delete」をクリックします。
「Delete Confirmation」ダイアログ・ボックスが表示されます。削除する仮想マシンに関連付けられている仮想ディスクを選択します。「OK」をクリックして、仮想マシンおよび選択した仮想ディスクを削除します。