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Oracle Solaris 11.1 でのリアクティブネットワーク構成を使用したシステムの接続 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
2. リアクティブネットワークプロファイルの作成と構成 (タスク)
4. ネットワーク管理グラフィカルユーザーインタフェースの使用
デスクトップからリアクティブネットワークプロファイルと対話する
ネットワーク管理 GUI は、ネットワークコマンド行インタフェース (CLI) のグラフィカル版です。ネットワーク管理 GUI を使用すると、デスクトップからネットワークのステータスを表示して監視したり、リアクティブネットワークプロファイルと対話して Ethernet および無線の構成を管理したりできます。さらに、起動時の有線または無線ネットワークへの接続や、新しい有線または無線ネットワークの構成などの、さまざまなネットワークタスクをデスクトップから実行できます。ネットワーク管理 GUI を使用すると、場所を作成および管理することもできます。場所は、異なるネームサーバーやセキュリティータイプを必要とする構成や、異なるタイミングで有効にする必要があるネットワークインタフェース構成を必要とする構成など、システム全体のネットワーク構成の複雑なタスクを簡素化するプロファイルです。GUI には、現在のネットワーク接続のステータスに関する情報、およびネットワーク環境全体の状況に関する情報を表示する機能があります。
ネットワーク管理 GUI の基本的な機能には次が含まれます。
ネットワークステータスの通知
ホットプラグイベントの検出
ネットワークプロファイルの作成と管理
無線ネットワークの管理
ネットワーク管理 GUI は、目的のプロパティー値をプロファイルの形式でシステム上に格納することによって、ネットワーク構成をネットワーク CLI と同じ方法で管理します。システムのネットワークサービスは、現在のネットワーク状況に基づいて、特定の時間にアクティブにするプロファイルを決定し、最適なプロファイルを有効にします。
ネットワーク管理 GUI は、デスクトップパネルに継続的に表示される「ネットワークステータス」通知アイコンと、ネットワーク構成ダイアログの 2 つのコンポーネントで構成されています。これらのダイアログには、「システム」 → 「管理」メニューからアクセスすることも、通知アイコンを右クリックすることでアクセスすることもできます。ネットワーク管理 GUI は、電源管理アイコンなどの継続的なステータス通知アイコンが付いたその他のアプリケーションと同様に動作します。これらのアプリケーションでは、右クリック (コンテキスト) メニューにアクセスするか、アイコンまたは各種設定メニューからアクセス可能な構成ダイアログを使用することによって、特定のタスクを実行できます。
パネルアイコンは、ネットワーク構成との接点としてもっとも頻繁に使用されます。アイコンには、有線と無線のどちらのネットワークに現在接続しているのかが表示されます。アイコンの上にマウスポインタを重ねると、現在アクティブな NCP や場所プロファイルなどの追加情報がツールチップに表示されます。アイコンを右クリックすると、別の無線ネットワークに接続するなどの、システムの基本的なネットワーク構成を変更できます。
パネルアイコンをクリック (左クリック) すると、「ネットワーク設定」ダイアログが開きます。このダイアログは、「システム」→「管理」メニューからでも開くことができます。ここでは、静的 IPv4 および IPv6 アドレスの定義、接続優先度の設定、外部ネットワーク修飾子 (ENM) の管理、さまざまな場所で使用するためのネットワーク設定グループの作成などの、より詳細なネットワーク構成を実行できます。
ネットワーク管理 GUI とネットワーク CLI のどちらを使用しても、ネットワーク構成の管理、およびリアクティブネットワーク構成との対話が可能です。特定のタスクを実行する際に、GUI と CLI の使用のどちらを選択するのかは、そのタスクや与えられた状況によって異なります。タスクによっては、ネットワーク管理 GUI を使用することがもっとも論理的な選択であることもあります。例として、現在アクティブなネットワーク接続のステータスのチェックや、起動時に接続する無線ネットワークの選択が挙げられます。これらのタスクは、デスクトップから GUI 経由でリアクティブネットワーク構成と直接対話する方が、より簡単かつ迅速に実行できます。新規 ENM の起動および停止方法としてスクリプトを指定するなどの、より複雑なタスクでは、コマンド行モードでの作業を選択できます。
CLI と GUI は基本的には同じですが、次の相違点があることに注意してください。
ネットワーク管理 GUI には、デスクトップからリアクティブネットワーク構成と対話して、ネットワーク接続をチェックできる機能が含まれています。ネットワークのステータスに関する情報を取得する方法は、GUI と CLI のコマンド間で若干異なります。GUI を使用している場合は、通知が発生するとデスクトップに表示されます。CLI を使用している場合は、netadm show-events コマンドを使用して、リアクティブネットワークイベントの発生を監視できます。詳細は、「すべてのネットワーク接続の現在の状態を監視する」を参照してください。
また、ネットワーク管理 GUI を使用してネットワークのステータスに関する情報を取得するには、デスクトップに表示される「ネットワークステータス」通知アイコンを視覚的にチェックしたり、マウスポインタを重ねたり、クリックしたりします。コマンド行からネットワークのステータスに関する情報を取得するには、list サブコマンドとともに netadm コマンドを使用します。このコマンドの出力には、システムで構成されている各ネットワークオブジェクトの基本的な状態に関する情報が含まれます。ただし、ネットワーク管理 GUI では、接続されている無線ネットワークの種類やネットワーク接続の IP アドレスなどの、ネットワークステータスに関するより完全な情報や詳細が提供されます。
CLI を使用して実行できるコマンドの一部は、GUI を使用しては実行できません。たとえば、GUI を使用してプロファイル構成をエクスポートすることはできません。プロファイル構成をエクスポートするには、netcfg export コマンドを使用します。詳細は、「プロファイル構成をエクスポートおよび復元する」を参照してください。
また、GUI を使用して固定ネットワークプロファイルを作成または変更することもできません。固定プロファイルを変更するには、ipadm および dladm コマンドを使用します。
ipadm コマンドの詳細は、ipadm(1M) のマニュアルページおよび『Oracle Solaris 11.1 での固定ネットワーク構成を使用したシステムの接続』の第 4 章「IP インタフェースの操作」を参照してください。
dladm コマンドの詳細は、dladm(1M) のマニュアルページおよび『Oracle Solaris 11.1 での固定ネットワーク構成を使用したシステムの接続』の第 3 章「データリンクの操作」を参照してください。
GUI では、ネットワーク構成プロファイル (NCP) はネットワークプロファイルと同じです。CLI でネットワーク構成ユニット (NCU) と呼ばれているものは、GUI ではネットワーク接続と呼ばれます。
CLI を使用して NCP を有効または無効にすることは、GUI を使用する場合のネットワークプロファイルまたは接続を切り替えるためのタスクと同じです。