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ndmpadm

- NDMP (Network Data Management Protocol) の動作の管理

形式

/usr/sbin/ndmpadm [-? ] subcommand [options] [direct-object]

機能説明

ndmpadm コマンドを使用して ndmpd(1M) デーモンへ照会を行い、アクティブなセッションのステータスの取得、セッションの終了、バックアップデバイスの照会、および現在の NDMP (Network Data Management Protocol) サービスの変数やプロパティーの設定と取得を行うことができます。ndmpadm は、サブコマンドのセットとして実装されており、その多くは独自の直接オブジェクトを保持します。詳細については、各サブコマンドのセクションを参照してください。一部のサブコマンドでは、オプションをサポートしています。詳細については、該当するサブコマンドの説明を参照してください。

ndmpadm コマンドは、次のサブコマンドをサポートします。

disable

指定された認証パスワード処理を無効にします。

enable

指定された認証パスワード処理を有効にします。

get

NDMP 構成プロパティーの値を取得します。

kill-sessions

アクティブなセッションを終了します。

set

NDMP 構成プロパティーの値を設定します。

show-devices

サーバーに接続されているテープデバイスの一覧を取得します。

show-sessions

アクティブな NDMP セッションの詳細を表示します。

オプション

次のオプションがサポートされています。

-?

すべてのサブコマンドとオプションの一覧を表示します。

サブコマンド

ndmpadm コマンドは、次のサブコマンドをサポートします。

disable サブコマンド

disable サブコマンドの構文は次のとおりです。

# ndmpadm disable -a auth-type

このサブコマンドは、NDMP クライアントのリモートアクセスに関して auth-type で指定された認証タイプを無効にします。auth-type の有効な値は、cram-md5 または cleartext です。

enable サブコマンド

enable サブコマンドの構文は次のとおりです。

# ndmpadm enable -a auth-type -u username

このサブコマンドは、確認のためにユーザーにパスワードの入力を 2 回求めます。その後、NDMP クライアントアクセス用に指定されたユーザー名とパスワードを使って、指定された認証タイプをアクティブにします。auth-type の有効な値は、cram-md5 または cleartext です。

get サブコマンド

get サブコマンドの構文は次のとおりです。

# ndmpadm get [-p] [property] [[-p] property=value]...

プロパティー名は、set サブコマンドで使用されるものと同じです。これらについては後述します。プロパティーを指定しない場合は、get サブコマンドによりすべての構成プロパティーが返されます。

kill-sessions サブコマンド

kill-sessions サブコマンドを使って、ID に指定された番号のセッションを終了できます。

kill-sessions サブコマンドの構文は次のとおりです。

# ndmpadm kill-sessions ID

set サブコマンド

set サブコマンドの構文は次のとおりです。

# ndmpadm set [-p] property=value [[-p] property=value]...

set サブコマンドを使って設定可能なプロパティーについては、ndmp(4) のマニュアルページを参照してください。

show-devices サブコマンド

show-devices サブコマンドの構文は次のとおりです。

# ndmpadm show-devices

このサブコマンドは、システムに現在接続されているテープドライブおよびライブラリの名前、製造元、シリアル番号、その他の情報を一覧表示します。

show-sessions サブコマンド

show-sessions サブコマンドは、セッションの詳細を表示します。show-sessions サブコマンドの構文は次のとおりです。

# ndmpadm show-sessions [-i tape,scsi,data,mover] [ID]

show-sessions サブコマンドでは次の引数をサポートしています。

-i tape,scsi,data,mover

データを取得するインタフェースのタイプを特定します。インタフェースを指定しない場合、show-sessions ではすべてのインタフェースタイプの情報が表示されます。

ID

データを表示する特定のセッションを指定します。ID を指定しない場合は、show-sessions ではすべてのセッションのデータが表示されます。

使用例

例 1 すべての NDMP 接続のステータスを取得する

次のコマンドは、すべての接続のステータスを取得します。

# ndmpadm show-devices

例 2 特定の接続タイプのステータスを取得する

次のコマンドは、テープおよび SCSI インタフェースのステータスを取得します。

# ndmpadm show-sessions -i scsi,tape

例 3 プロトコルのバージョンを制限する

次のコマンドは、使用する NDMP プロトコルをバージョン 3 に制限します。

# ndmpadm set -p version=3

例 4 現在のバージョン番号を取得する

次のコマンドは、現在実行中の NDMP のバージョン番号を取得します。

# ndmpadm get -p version

例 5 特定のセッションを接続解除する

次のコマンドはセッション 5 を接続解除します。セッション番号は、以前に ndmpadm show-sessions コマンドから取得した番号です。

# ndmpadm kill-session 5

例 6 NDMP プロパティーの値をすべて取得する

次のコマンドは、NDMP プロパティーの値をすべて取得します。

# ndmpadm get

例 7 CRAM-MD5 認証を有効にする

次のコマンドは、CRAM-MD5 認証を有効にします。

# ndmpadm enable -a cram-md5 -u admin
Enter new password:*****
Re-enter password:*****

例 8 平文パスワード認証を無効にする

次のコマンドは、平文パスワード認証を無効にします。

# ndmpadm disable -a cleartext

終了ステータス

0

正常終了。

1

エラー (ndmpd デーモンが実行されていないなど) が発生したため、ndmpadm がデーモンと通信できませんでした。

2

無効なコマンド行オプションが指定されました。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。

関連項目

dump(1), tar(1), ndmpd(1M), ndmpstat(1M), svccfg(1M), syslogd(1M), ndmp(4), attributes(5), smf(5)

注意事項

ndmpd(1M) デーモンは、サービス管理機能 (smf(5)) によって、次のサービス識別子として管理されます。

svc:/system/ndmpd

プロパティーの設定や取得など、このサービスに関する管理操作は、svccfg(1M) を使用しても実行できます。たとえば、次の方法で DAR (Direct Access Recovery) モードを有効にできます。

# svccfg -s svc:/system/ndmpd
svc:/system/ndmpd> setprop ndmpd/dar-support = yes

プロパティーの一覧を取得するには、次のようにします。

# svccfg -s svc:/system/ndmpd
svc:/system/ndmpd> listprop