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Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11.1 への移行 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11 リリースへの移行 (概要)
2. Oracle Solaris 11 インストール方法への移行
Oracle Solaris 10 のシステム構成と Oracle Solaris 11 のシステム構成の比較
Oracle Solaris 11 のインストール後に印刷環境を設定する方法
Oracle Solaris 11 には、国際化とローカリゼーションに関する次の変更が導入されています。
言語とロケールのサポート – Oracle Solaris 11 では 200 を超えるロケールをサポートしています。デフォルトでは、主要ロケールセットのみがシステムにインストールされます。主要ロケールは通常、ローカライズされたメッセージのレベルで、追加のインストールに使用できるロケールよりも優れたサポートを提供します。インストーラやパッケージマネージャーなどの特定の Oracle Solaris コンポーネントは、主要ロケール向けにのみローカライズされます。GNOME や Firefox などの他社製ソフトウェアのローカライズされたメッセージには、追加のロケールが含まれています。
主要ロケールセットは次の言語をサポートします。
中国語 – 簡体字 (zh_CN.UTF-8)
中国語 – 繁体字 (zh_TW.UTF-8)
英語 (en_US.UTF-8)
フランス語 (fr_FR.UTF-8)
ドイツ語 (de_DE.UTF-8)
イタリア語 (it_IT.UTF-8)
日本語 (ja_JP.UTF-8)
韓国語 (ko_KR.UTF-8)
ポルトガル語 – ブラジル (pt_BR.UTF-8)
スペイン語 (es_ES.UTF-8)
ロケールに関する注目すべき変更には、ポルトガル語 (ブラジル) ロケールの追加とスウェーデン語ロケールの削除があります。
Oracle Solaris 11.1 でのロケールの変更 – このリリースでは、次のロケール変更が導入されています。
日本語 (ja_JP.UTF-8@cldr) ロケール – このロケールは、日本語ロケール用の Unicode Common Locale Data Repository (CLDR) に準拠する、日本語 UTF-8 ロケール (ja_JP.UTF-8) の新しいバリアントです。ロケールは、system/locale/extra パッケージからインストール可能なオプションコンポーネントです。
簡体字中国語、繁体字中国語、韓国語、およびタイ語 UTF-8 ロケールのローカルデータが Unicode 6.0 をサポートするように更新されました。
言語とロケールのパッケージ化 – Oracle Solaris 11 では、localeadm コマンドがロケールファセットのメカニズムに置き換えられました。Oracle Solaris 10 では、ドキュメント、ローカリゼーション、またはデバッグファイルなどの省略可能なパッケージコンポーネントは、個別のパッケージに分けられます。Oracle Solaris 11 では、IPS でファセットと呼ばれる特殊なタグを使用することで、これらの各種パッケージコンポーネントを同じパッケージに格納できます。ファセットによって、ディスク使用率が最小限に抑えられるだけでなく、パッケージ化プロセスが簡素化されます。ロケールファセットは、言語またはロケール固有のファイルまたはアクションにマークを付けるために使用されます。
次のように、システム上のファセットのステータスを表示します。
$ pkg facet
次の例は、Danish ロケールと使用可能な翻訳をインストールする方法を示しています。
# pkg change-facet facet.locale.da=True # pkg change-facet facet.locale.da_DK=True
注 - da_DK.ISO8859-1 などの UTF-8 以外のロケールは個別にパッケージ化されます。これらのロケールを有効にするには、system/locale/extra パッケージをインストールします。
『Oracle Solaris 11.1 ソフトウェアパッケージの追加および更新』の「オプションのコンポーネントのインストールの制御」を参照してください。
システムのデフォルトロケールの設定 – Oracle Solaris 10 では、デフォルトのシステムロケールは /etc/default/init 内に構成されます。Oracle Solaris 11 では、このファイルは廃止され、構成は svc:/system/environment:init SMF サービスの対応するプロパティーに移行されています。「ロケールとタイムゾーンの構成の変更」を参照してください。
省略形式のロケール – Solaris 10 では、ja、de、de_AT など、language_country.encoding[ @modifier] 形式に従わない省略形式のロケール名をいくつかサポートしています。これらのロケールは、Oracle Solaris 11 で元の形式では存在せず、locale_alias メカニズム経由での完全修飾ローカル名へのエイリアスとしてのみ存在します。locale_alias(5) を参照してください。Oracle Solaris 11 では、代わりに完全修飾ロケール名を使用することを推奨します。または、可能な場合は、UTF-8 ロケールを使用してください。詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/systems/end-of-notices/eonsolaris11-392732.html にある機能終了の通知を参照してください。
ロケールの別名化 – Oracle Solaris 11 では、ロケールの別名が新しく追加されました。ロケール名の別名は、受け入れられて、対応する正規のロケール名にマップされます。たとえば、de ロケールは正規のロケール de_DE.ISO8859-1 にマップされます。ロケール名のすべてのマッピングについては、locale_alias(5) を参照してください。
コンソールのキー配列の設定 – Oracle Solaris 11 では、コンソールのキー配列は SMF に移行しました。コンソールのキー配列を変更するには、system/keymap:default SMF サービスの keymap/layout プロパティーを変更します。次の例は、コンソール用に UK-English 配列を設定する方法を示しています。
# svccfg -s keymap:default setprop keymap/layout = UK-English # svcadm refresh keymap # svcadm restart keymap
注 - グラフィカルインタフェースのキー配列は個別に設定されます。
Oracle Solaris 10 では、ロケールとタイムゾーンの構成は /etc/default/init ファイル内に設定されます。
Oracle Solaris 11 では、この構成は次の SMF サービスプロパティー経由で管理されます。
ロケール: svc:/system/environment:init
タイムゾーン: svc:/system/timezone:default
たとえば、デフォルトのシステムロケールを fr_FR.UTF-8 に変更するには、次のように SMF サービスプロパティーを構成します。
# svccfg -s svc:/system/environment:init \ setprop environment/LANG = astring: fr_FR.UTF-8 # svcadm refresh svc:/system/environment
変更を反映させるには、サービスをリフレッシュする必要があります。
タイムゾーンの設定で、/etc/default/init ファイル内の TZ が localtime に設定されていることを確認します。
grep TZ /etc/default/init TZ=localtime
次に、タイムゾーンの SMF プロパティーを必要なタイムゾーンに設定します。
# svccfg -s timezone:default setprop timezone/localtime= astring: US/Mountain # svcadm refresh timezone:default
このリリースでその他の日付と時間の構成を変更する場合は、「インストール前またはインストール後の日付と時間の構成」を参照してください。