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Solaris Volume Manager 管理ガイド Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語) |
1. Solaris Volume Manager の使用開始
4. Solaris Volume Manager for Sun Cluster (概要)
5. Solaris Volume Manager の構成と使用 (シナリオ)
Solaris Volume Manager 状態データベースと複製について
8. RAID-0 (ストライプと連結) ボリューム (概要)
9. RAID-0 (ストライプおよび連結) ボリューム (タスク)
20. Solaris Volume Manager の保守 (タスク)
21. Solaris Volume Manager のベストプラクティス
25. Solaris Volume Manager のトラブルシューティング (タスク)
A. 重要な Solaris Volume Manager ファイル
B. Solaris Volume Manager のクイックリファレンス
複製されたデータベースの固有の問題は、どのデータベースが有効で正しいデータを格納しているかを判断するのが難しい場合があることです。この問題を解決するために、Solaris Volume Manager は多数決アルゴリズムを使用します。このアルゴリズムでは、いずれかの複製が有効であると判断されるまでに、大部分の複製の合意が必要です。このアルゴリズムでは、少なくとも最初に 3 つの複製が作成され、存在している必要があります。3 つの複製のうち少なくとも 2 つが使用可能である限り、合意に達することができます。複製が 1 つしか存在しておらず、システムがクラッシュした場合、すべてのボリューム構成データが失なわれる可能性があります。
データを保護するために、Solaris Volume Manager は、すべての状態データベースの複製のうち半数の複製が使用可能でなければ、動作しません。そのため、このアルゴリズムにより、データの破損が防止されます。
多数決アルゴリズムは次のものを提供します。
システムは、少なくとも状態データベースの複製の半数が使用可能であれば、実行し続けます。
システムは、使用可能な状態データベースの複製が半数を下回ると、パニックを起こします。
システムは、過半数 (半数 + 1) の状態データベースの複製が使用可能でなければ、マルチユーザーモードでリブートできません。
十分な状態データベースの複製が使用できない場合は、シングルユーザーモードでブートし、十分な数の破損しているか、失われた複製を削除して、定足数を達成する必要があります。「状態データベースの複製数の不足から回復する方法」を参照してください。
注 - 状態データベースの複製の合計数が奇数の場合は、Solaris Volume Manager はその値を 2 で割り、端数を切り捨てた整数に 1 を加えることによって過半数を計算します。たとえば、複製が 7 つあるシステムでは、過半数は 4 になります (7 を 2 で割ると、3 と 1/2 になり、端数を切り捨てると 3 になり、1 を足すと 4 になる)。