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Solaris Volume Manager 管理ガイド Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語) |
1. Solaris Volume Manager の使用開始
4. Solaris Volume Manager for Sun Cluster (概要)
5. Solaris Volume Manager の構成と使用 (シナリオ)
Solaris Volume Manager 状態データベースと複製について
8. RAID-0 (ストライプと連結) ボリューム (概要)
9. RAID-0 (ストライプおよび連結) ボリューム (タスク)
20. Solaris Volume Manager の保守 (タスク)
21. Solaris Volume Manager のベストプラクティス
25. Solaris Volume Manager のトラブルシューティング (タスク)
A. 重要な Solaris Volume Manager ファイル
B. Solaris Volume Manager のクイックリファレンス
状態データベースの複製のデフォルトのサイズは 4M バイトまたは 8192 ブロックです。状態データベースの複製は、複製ごとに 4M バイト以上の専用スライス上に作成するようにしてください。ディスクスライスがこれより大きい場合は、状態データベースの複製を格納するために、スライスのサイズを変更する必要がある可能性があります。スライスサイズの変更については、『Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム』の第 9 章「ディスクの管理 (タスク)」を参照してください。
単一点障害を避けるため、状態データベースの複製をスライス、ドライブ、コントローラに分散させます。これは、単一のコンポーネントに障害が発生した場合でも、大半の複製を利用可能な状態に保つ必要があるからです。たとえばデバイスの障害のため、複製が失われた場合、Solaris Volume Manager の実行やシステムのリブート時に問題が発生することがあります。Solaris Volume Manager が動作するためには、少なくとも半数の複製が使用可能である必要がありますが、マルチユーザーモードでリブートするためには過半数 (半数+1) の複製が使用可能である必要があります。
3 つ以上の状態データベースの複製が推奨されます (Solaris Volume Manager ディスクセットあたり最大 50 の複製)。次のガイドラインを推奨します。
ドライブが 1 つだけのシステムでは、3 つの複製すべてを 1 つのスライスに置きます。
ドライブの数が 2 つから 4 つのシステムでは、 各ドライブに 2 つずつ複製を置きます。
ドライブの数が 5 つ以上のシステムでは、 各ドライブに 1 つずつ複製を置きます。
複数のコントローラがある場合、できるだけすべてのコントローラに均等になるように複製を分散してください。この方法によって、コントローラに障害が発生した場合の冗長性が確保できるだけでなく、負荷の分散も可能になります。同じコントローラ上に複数のディスクが存在する場合は、各コントローラで 2 個以上のディスクに複製を配置します。
必要に応じて、RAID-0、RAID-1、または RAID-5 ボリュームまたはソフトパーティションの一部として使用するスライス上に、状態データベースの複製を作成できます。スライスをボリュームに追加する前に複製を作成する必要があります。Solaris Volume Manager は、スライスの先頭部分を状態データベースの複製用に予約しています。
ボリュームの一部となるスライス上に状態データベースの複製が置かれている場合、ボリュームの容量は、複製によって占有される領域分だけ少なくなります。複製によって使用される領域は、次のシリンダ境界まで切り上げられます。この領域はボリュームによってスキップされます。
RAID-1 ボリュームは小規模のランダム I/O (データベースで見られるような) に使用します。最高のパフォーマンスを得るため、RAID-1 ボリュームごとに、その RAID-1 ボリュームに接続されていないスライス (および、可能であれば個別のディスクとコントローラ) 上に 2 つ以上の複製を余分に作成します。
状態データベースの複製を、既存のファイルシステムや、ルート (/)、/usr、swap ファイルシステムに作成することはできません。必要であれば、swap からの領域を割り当てて新しいスライスを作成できます (スライス名が使用可能であるとします)。次に、その新しいスライスに状態データベースの複製を配置します。
状態データベースの複製は、未使用のスライス上に作成できます。
いつでも状態データベースの複製をシステムに追加できます。追加の状態データベースの複製によって、Solaris Volume Manager の可用性を確保できます。
![]() | 注意 - Solstice DiskSuite 製品から Solaris Volume Manager にアップグレードしたときに、スライスが、状態データベースの複製とファイルシステムまたは論理ボリュームの間で共有されている (それぞれが個別のスライス上に置かれていない) 場合は、既存の複製を削除して、同じ場所に新しい複製で置換しないでください。 Solaris Volume Manager の状態データベースの複製のデフォルトのサイズは 8192 ブロックですが、Solstice DiskSuite 製品のデフォルトのサイズは 1034 ブロックです。Solstice DiskSuite 製品で作成されたデフォルトのサイズの状態データベースの複製を削除して、Solaris Volume Manager による新しいデフォルトのサイズの複製を追加する場合は注意してください。共有スライスの残りの部分を占めているファイルシステムの先頭の 7158 ブロックが上書きされ、データが破壊されます。 |