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Oracle® Exalogic Elastic Cloudマシン・オーナーズ・ガイド
リリース2.0.6.4
B71906-08
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16.7 EoIBのパーティションの作成、VNICおよびVLANへのpkeyの関連付け

EoIBのパーティション(インバウンドとアウトバウンドの両方)を作成し、パーティションのpkeyをエッジ・ネットワーク上のVLANとVNICに関連付けることができます。

注意:

この手順で使用されているポートGUID値、MACアドレス、VLAN ID、計算ノード名、ゲートウェイ・スイッチ名およびイーサネット・コネクタ名は例です。

  1. いずれかのゲートウェイ・スイッチのコマンド・プロンプトで、次のコマンドを実行します。

    el01gw04# listlinkup | grep Bridge
    

    次に、lislinkupコマンドの出力例を示します。

    Connector 0A-ETH Present
      Bridge-0 Port 0A-ETH-1 (Bridge-0-2) up (Enabled)
      Bridge-0 Port 0A-ETH-2 (Bridge-0-2) up (Enabled)
      Bridge-0 Port 0A-ETH-3 (Bridge-0-1) up (Enabled)
      Bridge-0 Port 0A-ETH-4 (Bridge-0-1) up (Enabled)
      Bridge-0 Port 1A-ETH-1 (Bridge-1-2) down (Enabled)
      Bridge-0 Port 1A-ETH-2 (Bridge-1-2) down (Enabled)
      Bridge-0 Port 1A-ETH-3 (Bridge-1-1) up (Enabled)
      Bridge-0 Port 1A-ETH-4 (Bridge-1-1) up (Enabled)
    

    この例から、アップリンクを識別します。次のどのイーサネット・コネクタを使用しても、VNICを作成できることを確認してください。

    • 0A-ETH-1

    • 0A-ETH-2

    • 0A-ETH-3

    • 0A-ETH-4

    • 1A-ETH-3

    • 1A-ETH-4

      注意:

      この手順では、例として1A-ETH-3を使用します。

  2. 次のように、VNICを必要とするExalogic計算ノードのGUIDを識別します。

    1. VNICを必要とする計算ノードにrootとしてログインし、コマンド行でibstatコマンドを実行します。たとえば、el01cn01rootとしてログインします。

      :

      el01cn01# ibstat
      CA 'mlx4_0'
              CA type: MT26428
              Number of ports: 2
              Firmware version: 2.7.8100
              Hardware version: b0
              Node GUID: 0x0021280001a0a364
              System image GUID: 0x0021280001a0a367
              Port 1:
                      State: Active
                      Physical state: LinkUp
                      Rate: 40
                      Base lid: 120
                      LMC: 0
                      SM lid: 6
                      Capability mask: 0x02510868
                      Port GUID: 0x0021280001a0a365
                      Link layer: IB
              Port 2:
                      State: Active
                      Physical state: LinkUp
                      Rate: 40
                      Base lid: 121
                      LMC: 0
                      SM lid: 6
                      Capability mask: 0x02510868
                      Port GUID: 0x0021280001a0a366
                      Link layer: IB
      

      出力に、2つのポートに関する情報が表示されます。VNICの作成に使用するポートのGUIDおよびBase lidを識別します。

      この手順の例では、GUID 0x0021280001a0a366およびBase lid 121のポートを使用します。

    2. 同じ計算ノードで次のコマンドを実行して、InfiniBandファブリック内に存在するすべてのアクティブなリンクに関する情報を表示します。

      hostname# iblinkinfo.pl -R | grep hostname
      

      hostnameは、計算ノードの名前です。計算ノードの結合されたIPoIBアドレスも指定できます。

      :

      el01cn01# iblinkinfo.pl -R | grep el01cn01
      65   15[  ] ==( 4X 10.0 Gbps Active/  LinkUp)==>    121   2[  ] "el01cn01 EL-C 192.168.10.29 HCA-1" (Could be 5.0 Gbps)
      64   15[  ] ==( 4X 10.0 Gbps Active/  LinkUp)==>    120   1[  ] "el01cn01 EL-C 192.168.10.29 HCA-1" (Could be 5.0 Gbps)
      

      iblinkinfoコマンドの出力から、前述で注目した計算ノード・ポートのBase lid(最初の行の121)に関連付けられているスイッチlid値(最初の列の65)が存在することに注意してください。

  3. 次の例のようにibswitchesコマンドを実行することで、スイッチLID 65に対応するゲートウェイ・スイッチを判別します。

    :

    el01cn01# ibswitches
    Switch  : 0x002128548042c0a0 ports 36 "SUN IB QDR GW switch el01gw03" enhanced port 0 lid 63 lmc 0
    Switch  : 0x002128547f22c0a0 ports 36 "SUN IB QDR GW switch el01gw02" enhanced port 0 lid 6 lmc 0
    Switch  : 0x00212856d0a2c0a0 ports 36 "SUN IB QDR GW switch el01gw04" enhanced port 0 lid 65 lmc 0
    Switch  : 0x00212856d162c0a0 ports 36 "SUN IB QDR GW switch el01gw05" enhanced port 0 lid 64 lmc 0
    

    lid 65は、GUID 0x00212856d0a2c0a0のゲートウェイ・スイッチel01gw04に対応します。

  4. 次の形式のダミーMACアドレスを定義します。

    last3_octets_of_switchGUID : last3_octets_of_computenode_adminIP_in_hex_format
    

    :

    スイッチのGUID: 00:21:28:56:d0:a2:c0:a0

    最後の3つのオクテット値: a2:c0:a0

    VNICを必要とする計算ノードの管理IP: 192.168.1.1

    最後の3つのオクテット値: 168.1.1 (16進数ではa8:01:01)

    MACアドレス: a2:c0:a0:a8:01:01

    注意:

    ダミーMACアドレスは、Exalogicネットワークで一意である必要があります。MACアドレス(ユニキャスト)の最上位バイトでは、偶数のみがサポートされています。前述のアドレスは例です。

  5. すべてのポートGUIDとBridgeXポートを書き留めたことを確認してください。

  6. マスターSMが実行されているInfiniBandスイッチにログインします。詳細は、「開始する前に」を参照してください。

  7. 次のコマンドを実行して、構成プロセスを開始します。

    # smpartition start
    
  8. 次のコマンドを実行して、pkey 0x005の、完全なメンバーシップを持つmyEoIBパーティションを作成します。

    # smpartition create -n myEoIB -pkey 0x005 -m full
    
  9. 次のコマンドを実行して、「計算ノードのポートGUIDとゲートウェイ・スイッチのBridgeXポートの収集」で書き留めておいたポートGUIDとBridgeXポートをmyEoIBパーティションに追加します。

    # smpartition add -n myEoIB -port port_guid1 port_guid2 bridgex_port1 bridgex_port2
    

    ここで、port_guid1port_guid2bridgex_port1およびbridgex_port2はパーティションに追加するポートです。このコマンド例では、いくつかのポート・エントリのみが表示されます。ポートは、必要に応じていくつでも追加できます。ポート値の例は0021280001cef8e3です。

  10. 次のコマンドを実行して、変更されたパーティション構成を表示します。

    # smpartition list modified
    

    このコマンドによって、新しいパーティションとともにpkey、パーティションに追加されたポート、メンバーシップ・タイプが表示されます。

  11. 次のコマンドを実行して、パーティション構成を確認します。

    # smpartition commit
    

    pkey 0x005myEoIBパーティションが作成されます。

  12. ゲートウェイ・スイッチ・インタフェースにrootとしてログインし、次のコマンドを実行します。

    # createvlan 1A-ETH-3 -vlan 10 -pkey 0x005
    

    ここで、1A-ETH-3はゲートウェイ・スイッチのイーサネット・コネクタ、10はVLAN識別子、0x005は以前に作成したパーティション・キーです。

  13. 検証するには、次のコマンドを実行します。

    # showvlan
    

    次の情報が表示されます。

    Connector/LAG    VLN    PKEY
    --------------   ---    -----
    1A-ETH-3          10    0x005
    0A-ETH-1          11     ffff
    
  14. 手順4で識別したel01gw04に、rootとしてログインします。IPアドレスまたはホスト名を使用してログインします。

  15. ログイン後、次のコマンドを実行してVNICを作成します。

    # createvnic 1A-ETH-3 -GUID 00212856d0a2c0a0 -mac a2:c0:a0:a8:01:01 -vlan 10 -pkey 0x005
    

    ここで、1A-ETH-3はイーサネット・コネクタ、00:21:28:56:d0:a2:c0:a0はGUID、a2:c0:a0:a8:01:01は手順4で定義したダミーMACアドレス、10はVLAN識別子、0x005は以前に作成したパーティション・キーです。

    この例では、pkeyとして0x005を持つパーティションに関連付けられているVLAN 10に関連付けられたVNIC (eth4 (Oracle Linux)またはeoib0 (Oracle Solaris))を作成します。

  16. 次のコマンドを実行して、VNICを検証します。

    # showvnics
    

    次のメッセージが表示されます。

    ID  STATE FLG IOA_GUID                NODE                        IID  MAC               VLN PKEY  GW
    --- ----- --- ----------------------- --------------------------- ---- ----------------- --- ----- --------
    8   UP    N   00:21:28:00:01:A0:A3:66 e101cn01 EL-C 192.168.10.29 0000 a2:c0:a0:a8:01:01 10  0x005 1A-ETH-3

    ヒント:

    インタフェースの作成後は、-aオプションを指定したifconfigコマンドを実行して、計算ノードにおけるMACアドレスを検証できます。たとえば、新しいインタフェースとそのMACアドレスを検証するには、VNICが作成されたOracle Linux計算ノードで次のコマンドを実行します。

    # ifconfig -a eth4

    このコマンドの出力は、手順5のVNIC用に定義したMACアドレスであるHWADDRを示します。

  17. 計算ノードで次のコマンドを実行して、その計算ノードで使用できるVNICを一覧表示します。

    el01cn01# mlx4_vnic_info -l
    

    このコマンドは、計算ノードに存在するeth4などの新しいインタフェースの名前を表示します。このIDを書き留めておきます。

  18. 同じ計算ノードに対して別のVNICを作成します。この際に、別のゲートウェイ・スイッチのコネクタを使用します。このVNICのethX IDも書き留めてください。

    2つのEoIBインタフェースは、bond1などの結合されたインタフェースとして構成することをお薦めします。

  19. 計算ノードで、VNIC用のインタフェース・ファイルを作成します。

    フェイルオーバーが適切に動作するために、VNICインタフェース・ファイルの名前とそのインタフェース・ファイルのDEVICEディレクティブ値が、カーネルに割り当てられたethXインタフェース名(eth4eth5など)に基づいていないことを確認してください。かわりに、インタフェース・ファイル名とそのインタフェース・ファイルのDEVICEディレクティブ値を、次のようにEPORT_IDおよびIOA_PORTの値から導出することをお薦めします。

    注意:

    それ以外の一意の名前付け方式も利用できます。

    1. 次のコマンドを実行して、EPORT_IDを見つけます。

      #mlx4_vnic_info -i ethX | grep EPORT_ID
      

      :

      e101cn01#mlx4_vnic_info -i eth4 | grep EPORT_ID
      EPORT_ID     331
      

      表示されたEPORT_ID(この例では331)に注意してください。

    2. 次のコマンドを実行して、IOA_PORTを見つけます。

      #mlx4_vnic_info -i ethX | grep IOA_PORT
      

      :

      e101cn01#mlx4_vnic_info -i eth4 | grep IOA_PORT
      IOA_PORT     mlx4_0:1
      

      表示されたIOA_PORT値のコロン(:)の後の数値(この例では1)に注意してください。

    3. 次の表記法を使用して、インタフェース・ファイル名とデバイス名を作成します。

      インタフェース・ファイル名: ifcfg-ethA_B

      デバイス名: ethA_B

      AEPORT_IDBIOA_PORT値のコロン(:)の後の数値です。

      :

      インタフェース・ファイル名: ifcfg-eth331_1

      デバイス名: eth331_1

      この例では、331EPORT_ID1IOA_PORTからの導出値です。

  20. viなどのテキスト・エディタを使用して、この例の最初のVNICeth4のインタフェース・ファイルを作成します。

    /etc/sysconfig/network-scriptsディレクトリにファイルを保存します。

    :

    # more /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth331_1
    DEVICE=eth331_1
    BOOTPROTO=none 
    ONBOOT=yes 
    HWADDR=a2:c0:a0:a8:01:01
    MASTER=bond1 
    SLAVE=yes 
    
    • インタフェース・ファイル名(この例ではifcfg-eth331_1)が手順19で導出された名前であることを確認してください。

    • DEVICEディレクティブでは、手順19で導出されたデバイス名(この例ではeth331_1)を指定します。

    • HWADDRディレクティブでは、手順4で作成したダミーMACアドレスを指定します。

  21. 2つ目のVNIC (eth5)のインタフェース・ファイルを作成します。前述の説明のとおり、カーネルに割り当てられた名前ではなく、導出されたインタフェース名を使用して、インタフェース・ファイルの名前を付けてDEVICEディレクティブを指定してください。また、HWADDRディレクティブで適切なダミーMACアドレスを指定してください。

  22. インタフェース・ファイルを作成したら、ifcfg-bond1ファイルを作成します。このファイルがすでに存在する場合は、その内容を検証してください。

    :

    # more /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond1
    DEVICE=bond1 
    IPADDR=192.168.48.128 
    NETMASK=255.255.255.0 
    BOOTPROTO=none 
    USERCTL=no 
    TYPE=Ethernet 
    ONBOOT=yes 
    IPV6INIT=no 
    BONDING_OPTS="mode=active-backup miimon=100 downdelay=5000 updelay=5000" 
    GATEWAY=192.168.48.1
    
  23. 次のコマンドを実行して、ネットワーク・サービスを再起動します。

    # service network restart
    
  24. ifup コマンドを使用して、新しいbond1インタフェースを起動します。

    変更内容が反映されるには、計算ノードを再起動する必要もあります。