Exalogic制御スタックをバックアップからリストアすると、スタックはそのバックアップが作成された時点に戻ります。
バックアップ後に作成されたvServerは、Exalogic制御には表示されません(孤立したvServer)。
バックアップ後に削除されたvServerは、Exalogic制御に表示されますが、存在していません(ゴーストvServer)。
このため、Exalogic制御スタックのリストア後に、次の手順を実行して、このようなvServerを削除する必要があります。
root
ユーザーとしてOracle VM Managerにログインします。
次を実行して、孤立したvServerのvServer GUIDを特定します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
「Server Pools」を開きます。
サーバー・プールをクリックします。
「Perspective」ドロップダウン・ボックスから、「Virtual Machines」を選択します。
ORPHAN_
GUID
という名前のvServerを開きます。
そのvServerの「Configuration」タブに示されているvServerのvServer GUID (ID)をメモしておきます。
次を実行して、孤立したvServerの名前およびvNIC GUIDを特定します。
実行中のいずれかのOracle VM Serverノードにroot
ユーザーとしてログインします。
手順2で特定したGUIDを使用して次のコマンドを実行し、孤立したvServerの名前を特定してそれをメモしておきます。
grep simple_name /OVS/Repositories/Repository_ID/VirtualMachines/vServer_GUID/vm.cfg
例:
grep simple_name /OVS/Repositories/0004fb00000300004147155f08fb017b/VirtualMachines/0004fb00000600008c6cfab8bb065dff/vm.cfg OVM_simple_name = 'vsrvr'
この例では、GUIDが0004fb00000600008c6cfab8bb065dff
のvServerの名前は、vsrvr
となっています。
手順2で特定したGUIDを使用して次のコマンドを実行し、孤立したvServerのvNIC GUIDを特定してそれをメモしておきます。
grep exalogic_vnic /OVS/Repositories/Repository_ID/VirtualMachines/vServer_GUID/vm.cfg
例:
grep exalogic_vnic /OVS/Repositories/0004fb00000300004147155f08fb017b/VirtualMachines/0004fb00000600008c6cfab8bb065dff/vm.cfg exalogic_vnic = [{'pkey': ['0x8006'], 'guid': '0xfdc7b8890128889c', 'port': '1'}, {'pkey': ['0x8006'], 'guid': '0xfdc7b8890128889d', 'port': '2'}]
この例では、GUIDが0004fb00000600008c6cfab8bb065dff
となっている孤立したvServerのvNIC GUIDは、fdc7b8890128889c
とfdc7b8890128889d
です。接頭辞0x
を付けずにGUIDをメモしてください。
次を実行して、Oracle VM Managerリポジトリをリフレッシュします。
「Repositories」タブをクリックします。
リポジトリを選択します。
「refresh」アイコンをクリックします。
リポジトリがリフレッシュされると、孤立したvServerにはその実際の名前が表示され、ゴーストvServerにはエラーが表示されます。
次を実行して、ゴーストvServerのvServer GUID (ID)を特定します。
次を実行して、エラーにより起動できないvServerのOracle VM Managerイベントを確認します。
「Servers and VMs」タブをクリックします。
「Server Pools」を開きます。
エラー状態にあるvServerを実行しているサーバー・プールをクリックします。
「Perspective」ドロップダウン・ボックスから、「Virtual Machines」を選択します。
イベント重大度にエラーが表示されているvServerを右クリックします。
「Display Events」をクリックします。
「Acknowledge All」をクリックします。
「Repository」タブをクリックし、「Servers and VMs」タブをクリックして、「Server Pools」ビューをリフレッシュします。
エラー状態のvServerがすべて認識されたら、すべてのOracle VM Serverノードについて緑のステータス・アイコンが表示されることを確認してください。
Oracle VM Managerで次を実行して、孤立したvServerをすべて削除します。
孤立したvServerを選択します。
「Stop」ボタンをクリックします。
確認ボックスが表示されます。
「OK」をクリックします。
このvServerを停止するジョブが作成されます。
vServerを停止するジョブの完了を待機します。
停止したvServerを選択します。
「Delete」ボタンをクリックします。
確認ボックスが表示されます。
「Select virtual disks to delete」で、表示されているすべての仮想ディスクを選択します。
「OK」をクリックします。
次を実行して、すべての孤立したvServerについて、関連付けられているvNICを削除します。
インフィニバンド・ゲートウェイ・スイッチに、root
としてログインします。
手順3で特定したGUIDを持つvNICのコネクタおよびvNIC IDを特定します。
showvnics | egrep -i "vnic_guid1|vnic_guid2"
例:
showvnics | egrep -i "fdc7b8890128889c|fdc7b8890128889d" 89 WAIT-IOA N FDC7B8890128889C alpha05cn04 EL-C 192.168.54.74 0000 00:21:F6:CC:BB:AA 20 8006 0A-ETH-1
この例では、GUID FDC7B8890128889C
を使用しており、vNIC IDは89
で、コネクタは0A-ETH-1
です。
vNICを削除します。
deletevnic connector vnic_id
例:
deletevnic 0A-ETH-1 89
ゴーストvServerを削除する前に、次を実行して、これらのvServerにvm.cfg
ファイルを作成する必要があります。
実行中のいずれかのOracle VM Serverノードにroot
ユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行して、リポジトリのVirtualMachines
ディレクトリに移動します。
cd /OVS/Repositories/Repository_ID/VirtualMachines/
Repository_ID
は、使用しているリポジトリのIDです。
ゴーストvServerのvServer GUIDを指定してls
コマンドを実行し、このゴーストvServerについてディレクトリが存在していないことを確認します。
ls vServer_GUID
例:
ls 0004fb00000600008c6cfab8bb064dbb ls: 0004fb00000600008c6cfab8bb064dbb: No such file or directory
vServer GUIDを使用してディレクトリを作成します。たとえば、0004fb00000600008c6cfab8bb064dbb
の場合、次のようになります。
mkdir 0004fb00000600008c6cfab8bb064dbb
vServerに空のvm.cfg
ファイルを作成します。たとえば、vServer GUIDが0004fb00000600008c6cfab8bb064dbb
の場合は、次のようになります。
touch 0004fb00000600008c6cfab8bb064dbb/vm.cfg
手順4で説明したとおりに、リポジトリをリフレッシュします。
vm.cfg
ファイルを作成したvServerがまたエラー状態として表示されます。
次を実行して、vm.cfg
ファイルを作成したすべてのゴーストvServerを削除します。
Exalogicシステム管理者ロールを持つユーザーとしてExalogic制御BUIにログインします。
左側のナビゲーション・ペインから、「vDC Accounts」をクリックします。
「vDC Accounts」で、アカウントの名前を開きます。
手順5でメモした名前を使用して、削除するゴーストvServerをクリックします。
vServerのダッシュボードが表示されます。
このvServerのドメインIDが、手順5でメモしたvServer GUIDに一致することを確認します。
右にある「Actions」ペインで、「delete」ボタンをクリックします。
「Delete vServer confirmation」画面が表示されます。
「Delete」をクリックして確定します。