この章では、ユーザーvServerのバックアップおよびリカバリの手順を示します。内容は次のとおりです。
ユーザーvServerのアーティファクトはすべて、ZFSストレージ・アプライアンスのExalogicRepo
共有に保存されます。これらのアーティファクトのバックアップは、第5.2.3項「Exalogic ControlリポジトリのZFSスナップショットの作成」で説明しているようにZFSスナップショットを作成することによって、または既存のバックアップ戦略(エージェントベースのバックアップ、NDMP、ZFSレプリケーションなど)を使用して外部ストレージ・デバイスへの全体バックアップを実行することによって実施できます。
詳細は、Exalogicのバックアップおよびリカバリのベスト・プラクティスに関するホワイト・ペーパー(http://www.oracle.com/technetwork/database/features/availability/maa-exalogic-br-1529241.pdf
)を参照してください。
ユーザーvServerは、ZFSスナップショットまたは最新の全体バックアップからリカバリできます。
注意: vServerのリストアは、そのvServerがEnterprise Manager Ops Centerに存在する場合にのみ実行できます。vServerをEnterprise Manager Ops Centerで削除した場合、vServerをリストアできません。 |
ユーザーvServerをZFSスナップショットからリストアするには、次を実行します。
ZFSストレージ・アプライアンスのBUI (http://
storage_host
:215
)にroot
ユーザーとしてログインします。
「Shares」に移動して、「Projects」に移動し、「ExalogicControl」プロジェクトを選択します。
「ExalogicControl」プロジェクトの下で、「ExalogicRepo」共有を選択します。
「Snapshots」に移動して、目的のスナップショットを選択し、そのスナップショットのクローンを作成します。
注意: リストアするvServerが重要なアプリケーションをホストしている場合は、必ず、そのアプリケーションが停止していたときまたは仮想マシンが停止していたときに作成したスナップショットを使用してください。 |
第2章「バックアップおよびリカバリの場所」で説明されているように、バックアップ・プロジェクトの場所を選択します。
クローンの名前を入力します(例: RepoClone_
date
)。
クローンのマウント・ポイントに注意してください。
次の例で示しているように、いずれかの計算ノードにクローンをマウントします。
mount -t storage_host:/export/Exalogic_Backup/RepoClone_Oct24 /backup
/backup/VirtualMachines
ディレクトリに移動します。
次のコマンドを使用して、リストアするユーザーvServerの仮想マシン構成ファイルを検索します。
grep -i vmName /backup/VirtualMachines/*/vm.cfg
例:
grep -i wls_vm /backup/VirtualMachines/*/vm.cfg 0004fb000006000038a23e7e6d307e12/vm.cfg:OVM_simple_name = wls_vm
リストアするユーザーvServerの仮想ディスク・イメージ・ファイルの場所と名前を検索します。
次の例で示しているように、仮想ディスク・イメージ・ファイルの場所と名前は、vm.cfg
ファイル内のdisk
パラメータによって示されます。
cat 0004fb000006000038a23e7e6d307e12/vm.cfg | grep file
disk = ['file:/OVS/Repositories/0004fb00000300007d5117500d92ae54/VirtualDisks/0004fb00001200003d3b8b4058ee7682.img,hda,w'
]
前述の箇所で特定したvm.cfg
ファイルを/OVS/Repositories/*/VirtualMachines/
vmGUID
ディレクトリにコピーします。
vmGUID
は、各vm.cfg
ファイルが配置されているディレクトリの名前です。たとえば、前述の箇所で特定した、wls-vm
vServerの場所は、次のとおりでした。
0004fb000006000038a23e7e6d307e12/vm.cfg:OVM_simple_name = wls-vm
この例では、0004fb000006000038a23e7e6d307e12
が、vmGUID
です。
前述の箇所で特定した仮想ディスク・イメージ・ファイルを、vm.cfg
ファイルのdisk
パラメータによって示された場所にコピーします。
Exalogic Control BUIにログインして、ユーザーvServerを起動します。
ユーザーvServerを全体バックアップからリストアするには、次を実行します。
注意: 場合によっては、vServerのリカバリ後に、 |
第5.2.4項「Exalogic Controlアーティファクトの全体バックアップの作成」で説明されているとおりに、バックアップの場所をマウントします。
ユーザーvServerのリストア元とするバックアップ・ファイルを特定します。
選択したディレクトリに、このバックアップ・ファイルをコピーします。
バックアップ・ファイルを抽出したディレクトリに移動します。
vm.cfg
ファイルを/OVS/Repositories/*/VirtualMachines/
vmGUID
ディレクトリにコピーします。
vmGUID
は、各vm.cfg
ファイルが配置されているディレクトリの名前です。たとえば、前述の箇所で特定した、wls-vm
vServerの場所は、次のとおりでした。
0004fb000006000038a23e7e6d307e12/vm.cfg:OVM_simple_name = 'wls-vm'
この例では、0004fb000006000038a23e7e6d307e12
が、vmGUID
です。
仮想ディスク・イメージ・ファイルを、vm.cfg
ファイルのdisk
パラメータによって示された場所にコピーします。
Exalogic Control BUIにログインして、ユーザーvServerを起動します。
vServerをリカバリするには、次を実行します。
Cloud UserとしてExalogic Control BUIにログインします。
リカバリが必要なvServerを特定します。
このvServerはすでに停止されている必要があります。まだ実行されている場合は、停止してください。
選択した場所に、vServerの目的の構成ファイルをコピーします。
vServerをアカウントから削除します。
vServerを同じIPアドレスでリストアする必要がある場合は、Exalogic Control BUIにCloud Admin
ユーザーとしてログインし、ネットワーク全体を割り当てて、必要なアドレスを選択します。
IPアドレス割当ての詳細は、Oracle Exalogic Cloud管理者ガイド(http://docs.oracle.com/cd/E18476_01/doc.220/e25258/toc.htm
)を参照してください。
Oracle Exalogic Cloud管理者ガイドの説明に従ってvServerを作成します。
注意: vServerを作成する前に、必要なボリューム、ネットワークなどが環境に存在することを確認します。 |
vServerを作成したら、ユーザーvServerのバックアップが含まれるNFSディレクトリをマウントし、手順3でバックアップした構成ファイルをvServerにコピーします。