この章では、Exalogic Controlリポジトリおよびスタックのバックアップおよびリカバリの手順を示します。内容は次のとおりです。
vServerが実行されている計算ノードがクラッシュした場合、その計算ノードを前の状態にリカバリして、Exalogic Control BUIにログインし、vServerを起動します。
vServerが実行されている計算ノードを置換する必要がある場合は、第3.2.2項「再イメージ化およびベアメタル・リストア」の手順に従って、計算ノードをリカバリします。計算ノードを前の状態にリストアしてから、Exalogic Control BUIにログインし、vServerを起動します。
Exalogic Controlリポジトリには、Exalogicマシンで実行されているすべての仮想マシンの、仮想マシン・ディスク・イメージ、テンプレートおよび仮想マシン構成ファイルが含まれます。Exalogic Controlリポジトリは、Exalogicマシン内のZFSストレージ・アプライアンスにあります。Exalogic Controlリポジトリのバックアップには、ZFSスナップショットを使用することをお薦めします。
データ整合性を確保するために、ZFSスナップショットを作成する前に、Exalogic Controlスタックを実行している仮想マシンを停止する必要があります。すべてのアプリケーションがNFSマウントから外れて実行されているかぎりは、ユーザーの仮想マシンを停止する必要はないことに注意してください。
Exalogic Controlリポジトリをバックアップするには、次を実行します。
第5.2.1項で説明しているとおりに、Exalogic Controlスタックのコンポーネントを停止します。
第5.2.2項で説明しているとおりに、Exalogic Control仮想マシンを停止します。
第5.2.3項で説明しているとおりに、Exalogic ControlリポジトリのZFSスナップショットを作成します。
第5.2.5項で説明しているとおりに、Exalogic Controlスタックのコンポーネントを再起動します。
Exalogic Controlスタックのコンポーネントを停止するには、次を実行します。
プロキシ・コントローラ2仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
プロキシ・コントローラ・プロセスを停止します。
# /opt/sun/xvmoc/bin/proxyadm stop -w
プロキシ・コントローラ1仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
プロキシ・コントローラ・プロセスを停止します。
# /opt/sun/xvmoc/bin/proxyadm stop -w
エンタープライズ・コントローラ仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
エンタープライズ・コントローラ・プロセスを停止します。
# /opt/sun/xvmoc/bin/ecadm stop -w
Oracle VM Manager仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
Oracle VM Managerプロセスを停止します。
# service ovmm stop
データベース仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
データベース・プロセスを停止します。
# service oracle-db stop
次を実行して、すべてのExalogic Control仮想マシンを正常に停止します。
プロキシ・コントローラ2仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行して、仮想マシンを停止します。
# shutdown -h now
プロキシ・コントローラ1仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行して、仮想マシンを停止します。
# shutdown -h now
エンタープライズ・コントローラ仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行して、仮想マシンを停止します。
# shutdown -h now
Oracle VM Manager仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行して、仮想マシンを停止します。
# shutdown -h now
データベース仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
次のコマンドを実行して、仮想マシンを停止します。
# shutdown -h now
この項で作成するスナップショットを次のリストア・シナリオで使用できます。
Exalogic Controlリポジトリのリストアにスナップショットを使用する場合は、スナップショットを作成する前にユーザーvServerを停止します。
Exalogic ControlリポジトリのZFSストレージ・アプライアンス・スナップショットを作成するには、次を実行します。
ZFSストレージ・アプライアンスのBUI (http://
storage_host
:215
)にroot
ユーザーとしてログインします。
「Shares」に移動して、「Projects」に移動し、「ExalogicControl」プロジェクトを選択します。
「ExalogicControl」プロジェクトの下で、「ExalogicRepo」共有を選択します。
「Snapshots」に移動して、「+」をクリックし、スナップショットを作成します。
「Create Snapshot」ダイアログ・ボックスで、名前を入力して、「Apply」をクリックします。
Exalogic Controlアーティファクトの全体バックアップを定期的に作成することをお薦めします。
第5.2.1項で説明しているとおりに、Exalogic Controlスタックのコンポーネントを停止します。
第5.2.2項で説明しているとおりに、Exalogic Control仮想マシンを停止します。
第2章「バックアップおよびリカバリの場所」で定義したNFSの場所をいずれかの計算ノードにマウントします。
/OVS/Repositories/*/VirtualMachines
ディレクトリに移動します。
次の例で示しているように、Exalogic Control仮想マシンの仮想マシン構成ファイルを検索します。
grep -i ExalogicControl */vm.cfg 0004fb000006000038a23e7d5c307e00/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlDB' 0004fb000006000056cafd150ebc34c0/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOpsCenterPC2' 0004fb00000600009c3bf065d07004cb/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOVMM' 0004fb0000060000a5143f2ef7d264ac/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOpsCenterPC1' 0004fb0000060000f0ccd3391c56a578/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOpsCenterEC1'
Exalogic Controlスタックのコンポーネントごとに、仮想ディスク・イメージ・ファイルの場所と名前を特定します。
次の例で示しているように、仮想ディスク・イメージ・ファイルの場所と名前は、vm.cfg
ファイル内のdisk
パラメータから特定できます。
cat 0004fb000006000056cafd150ebc34c0/vm.cfg | grep file
disk = ['file:/OVS/Repositories/0004fb00000300007d5117500d92ae54/VirtualDisks/0004fb00001200003d3b8b4058ee7682.img,hda,w'
次の例で示しているように、手順5で検索したvm.cfg
ファイルおよび手順6で特定した仮想ディスク・イメージ・ファイルを使用して、tar
ファイルを作成します。
tar -czvf pc2_oct24.tgz /OVS/Repositories/0004fb00000300007d5117500d92ae54/VirtualDisks/0004fb00001200003d3b8b4058ee7682.img /OVS/Repositories/0004fb00000300007d5117500d92ae54/VirtualMachines/0004fb000006000056cafd150ebc34c0/vm.cfg
このtar
ファイルを、手順3でマウントしたバックアップの場所にコピーします。
第5.2.5項で説明されているとおりに、Exalogic Controlスタックのコンポーネントを起動します。
Exalogic Controlスタックを起動するには、次を実行します。
注意: Exalogic Control仮想マシンが稼働していない場合は、第5.4項の「手順4: Enterprise Manager Ops CenterコントロールVMの起動」を実行してください。 |
データベース仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
データベース・プロセスを開始します。
# service oracle-db start
Oracle VM Manager仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
Oracle VM Managerプロセスを開始します。
# service ovmm start
エンタープライズ・コントローラ仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
エンタープライズ・コントローラ・プロセスを開始します。
# /opt/sun/xvmoc/bin/ecadm start -w
プロキシ・コントローラ1仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
プロキシ・サーバー・プロセスを開始します。
# /opt/sun/xvmoc/bin/proxyadm start -w
プロキシ・コントローラ2仮想マシンにroot
ユーザーとしてログインします。
プロキシ・サーバー・プロセスを開始します。
# /opt/sun/xvmoc/bin/proxyadm start -w
Exalogic Controlリポジトリ全体を、最新の正常なZFSスナップショットが作成された時点にリカバリできます。
Exalogic Controlリポジトリをリストアするには、次を実行します。
注意: スナップショットへのロールバックによって、ユーザーvServerを含むすべてのアクティブ・データが、そのスナップショットが作成された時点に戻されます。スナップショットの作成後に作成されたvServerはすべて、存在しなくなります。また、スナップショットの作成後に、EoIBネットワークに関連付けられたvServerが削除された場合に、そのようなvServerをスナップショットからリストアすると、vServerに関連付けられていたVNICは再作成されません。 さらには、最近のスナップショットおよびクローンはすべて破棄されます。この操作を元に戻すことはできません。 |
第5.2.1項「Exalogic Controlスタックのコンポーネントの停止」で説明しているとおりに、Exalogic Controlスタックのコンポーネントを停止します。
次のように、ZFSスナップショットからExalogic Controlリポジトリをリストアします。
ZFSストレージ・アプライアンスのBUI (http://
storage_host
:215
)にroot
ユーザーとしてログインします。
「Shares」に移動して、「Projects」に移動し、「ExalogicControl」プロジェクトを選択します。
「ExalogicControl」プロジェクトの下で、「ExalogicRepo」共有を選択します。
「Snapshots」に移動して、目的のスナップショットを選択し、「Rollback data to this snapshot」をクリックします。
表示されるダイアログ・ボックスで、「OK」をクリックします。
第5.2.5項「Exalogic Controlスタックの起動」で説明しているとおりに、Exalogic Controlスタックのコンポーネントを起動します。
データ整合性を確保するために、すべてのExalogic Control仮想マシンを一緒にリストアする必要があります。Exalogic Controlスタックのコンポーネントは、ZFSスナップショットまたは最新の全体バックアップからリカバリできます。
ZFSスナップショットからExalogic Controlスタックをリストアするには、次を実行します。
第5.2.1項「Exalogic Controlスタックのコンポーネントの停止」で説明しているとおりに、Exalogic Controlスタックを停止します。
ZFSストレージ・アプライアンスのBUI (http://
storage_host
:215
)にroot
ユーザーとしてログインします。
「Shares」に移動して、「Projects」に移動し、「ExalogicControl」プロジェクトを選択します。
「ExalogicControl」プロジェクトの下で、「ExalogicRepo」共有を選択します。
「Snapshots」に移動して、目的のスナップショットを選択し、そのスナップショットのクローンを作成します。
第2章「バックアップおよびリカバリの場所」で定義したように、Backup
プロジェクトの場所を選択します。
クローンの名前を入力します(例: RepoClone_
date
)。
クローンのマウント・ポイントに注意してください。
次の例で示しているように、いずれかの計算ノードにクローンをマウントします。
mount -t storage_host:/export/Exalogic_Backup/RepoClone_Oct24 /backup
/backup/VirtualMachines
ディレクトリに移動します。
次の例で示しているように、Exalogic Control仮想マシンの仮想マシン構成ファイルを検索します。
grep -i ExalogicControl /backup/VirtualMachines/*/vm.cfg 0004fb000006000038a23e7d5c307e00/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlDB' 0004fb000006000056cafd150ebc34c0/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOpsCenterPC2' 0004fb00000600009c3bf065d07004cb/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOVMM' 0004fb0000060000a5143f2ef7d264ac/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOpsCenterPC1' 0004fb0000060000f0ccd3391c56a578/vm.cfg:OVM_simple_name =
'ExalogicControlOpsCenterEC1'
Exalogic Controlスタックのコンポーネントごとに、仮想ディスク・イメージ・ファイルの場所と名前を特定します。
次の例で示しているように、仮想ディスク・イメージ・ファイルの場所と名前は、vm.cfgファイル内のdisk
パラメータから特定できます。
cat 0004fb000006000056cafd150ebc34c0/vm.cfg | grep file
disk = ['file:/OVS/Repositories/0004fb00000300007d5117500d92ae54/VirtualDisks/0004fb00001200003d3b8b4058ee7682.img,hda,w'
手順11で特定した各vm.cfg
ファイルを/OVS/Repositories/*/VirtualMachines/
vmGUID
ディレクトリにコピーします。
vmGUID
は、各vm.cfg
ファイルが配置されているディレクトリの名前です。たとえば、手順11は、ExalogicControlDB
仮想マシンの場所を次のように示しています。
0004fb000006000038a23e7d5c307e00/vm.cfg:OVM_simple_name = 'ExalogicControlDB'
この例では、0004fb000006000038a23e7d5c307e00
が、vmGUID
です。
/backup/VirtualDisks
ディレクトリに移動し、次の例で示しているように、手順12で特定した仮想ディスク・イメージ・ファイルを、vm.cfg
ファイル内のdisk
パラメータで特定した場所にコピーします。
cp /backup/VirtualDisks/0004fb00001200003d3b8b4058ee7682.img /OVS/Repositories/0004fb00000300007d5117500d92ae54/VirtualDisks/0004fb00001200003d3b8b4058ee7682.img
Exalogic Controlスタックを全体バックアップからリストアするには、次を実行します。
第5.2.1項「Exalogic Controlスタックのコンポーネントの停止」で説明しているとおりに、Exalogic Controlスタックを停止します。
第5.2.4項「Exalogic Controlアーティファクトの全体バックアップの作成」で説明されているとおりに、バックアップの場所をマウントします。
Exalogic Controlスタックのリストア元とするバックアップ・ファイルを特定します。
各Exalogic Controlコンポーネントのバックアップ・ファイルにuntar
を実行して、選択したディレクトリに解凍します。
前述の箇所で特定したvm.cfg
ファイルを/OVS/Repositories/*/VirtualMachines/
vmGUID
ディレクトリにコピーします。
vmGUID
は、各vm.cfg
ファイルが配置されているディレクトリの名前です。たとえば、前述の箇所で特定した、ExalogicControlDB
仮想マシンの場所は、次のとおりでした。
0004fb000006000038a23e7d5c307e00/vm.cfg:OVM_simple_name = 'ExalogicControlDB'
この例では、0004fb000006000038a23e7d5c307e00
が、vmGUID
です。
前述の箇所で特定した仮想ディスク・イメージ・ファイルを、vm.cfg
ファイルのdisk
パラメータによって示された場所にコピーします。
第4.1項「ハードウェア障害からのリカバリ」で説明されているとおりにExalogic Control仮想マシンを起動し、「手順4: Enterprise Manager Ops CenterコントロールVMの起動」で説明されているとおりにExalogic Controlプロセスを開始します。