この章では、Oracle Database Applianceのトラブルシューティング方法に関する情報について説明します。ここの内容は、次のとおりです。
Oracle Database Applianceには、サポートの問題を迅速に解決するのに役立つ診断および検証ツールが含まれています。Oracle Database Applianceに問題が発生した場合、このツールを使用して、環境が適切に構成されていること、およびベスト・プラクティスが有効であることを確認します。Oracleサポートでサービス・リクエストを発行する必要がある場合、Oracleサポートがデバッグ・サポートを行うのに必要なファイルを入手できるように、ツールでは、関連するすべてのログ・ファイルをアップロード用にパッケージ化します。
この項では、Oracle Database Applianceの検証ツールのリファレンスを示します。
コマンドoakcli validateを使用して、Oracle Database Applianceのステータスを検証します。
コマンドは次の構文を使用します。check1
およびcheck2
はカンマ区切りのチェックのリストにある2つのシステム・チェックで、output_file_name
は検証出力ファイルに指定する名前です。
oakcli validate -h oakcli validate [-V | -l | -h] oakcli validate [-v] [-f output_file_name] [-a | -d | -c check1[,check2]]
表4-1 Oracle Database Applianceの検証ツール・オプション
オプション | 目的 |
---|---|
|
DiskCalibrationなど、すべてのシステム・チェックを実行します。このコマンドを使用して、デプロイメントの前にシステムの準備状況を検証することをお薦めします。DiskCalibrationシステム・チェックによりパフォーマンスの問題が発生する可能性があるため、ロード済のシステム上で、このオプションを使用してoakcli validateを実行しないでください。 |
|
カンマ区切りのチェックのリストを実行します。このコマンドを使用して、特定のチェックまたはチェックのリストを実行します。 |
|
デフォルトのシステム・チェックを実行します。表4-2で説明されているように、デフォルトのシステム・チェックは、SystemComponents、OSDiskStorage、SharedStorageおよびNetworkComponentsです。 |
|
出力ファイルを作成します。 |
|
ヘルプ情報を出力します。 |
|
すべてのシステム・チェック・オプションをリストし、オプションの説明を示します。 |
|
詳細出力を行います。 |
|
検証ツール・バージョンを出力します。 |
表4-2 Oracle Database Applianceのシステム・チェック
チェック | 目的 |
---|---|
DiskCalibration |
デプロイ済のシステム上でDiskCalibrationコマンドを実行するとパフォーマンスの問題が発生するため、Oracle Database ApplianceにOracleソフトウェアをデプロイした後でこのチェックを実行しないでください。 |
NetworkComponents |
パブリックおよびプライベートのネットワーク・ハードウェア・コンポーネントを検証します。 |
OSDiskStorage |
オペレーティング・システム・ディスクおよびファイル・システム情報を検証します。 |
SystemComponents |
Oracle ILOMセンサー・データの読取りに基づいて、システム・コンポーネントを検証します。 |
次の項で、すべてのコマンド・オプションのリストおよび説明を示します。
$ ./oakcli validate -l
すべてのシステム・チェックを実行します。
$ ./oakcli validate -a
ディスク測定のシステム・チェックを実行します。
$ ./oakcli validate -c DiskCalibration
ハードウェア・システム・コンポーネントおよびネットワーク・コンポーネントを検証するシステム・チェックを実行します。
$ ./oakcli validate -c SystemComponents,NetworkComponents
Oracle Database Applianceの構成中にエラーが発生した場合、次のメッセージおよび処置を確認してください。
次に、インストール中に発生するOracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)の構成におけるエラーのリストを示します。
Oracle ILOMの構成でエラーが発生した場合、次のタスクを最初に実行してください。
必要なJDKバージョンがサーバーにインストールされていることを確認します。jdk-6u24-linux-i586.rpmなどの32ビットJDKが必要です。JDKをダウンロードするには、次の場所にアクセスしてください。http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
.
環境をチェックして、リモート・コンソールが起動できるように、必要なJavaアプリケション(たとえば、Java Web Start、javaws
)がインストールされていることを確認します。
次に、Oracle Integrated Lights Out Managerリモート・コンソールの使用時に発生するメッセージを示します。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
.システム・フォルトが発生し、Oracleサポートにログ・ファイルを送信する必要がある場合、コマンドoakcli manage diagcollect
を使用して、Oracle Database Applianceからログ・ファイル情報を収集します。コマンドによって、Applianceに格納されたログ・ファイル情報が収集され、オラクル社に送信可能なログ・ファイルにパッケージ化されます。ファイルの場所は、コマンド出力で指定されます。
Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Real Application Clustersをアンインストールする必要がある場合、Oracle Appliance ManagerユーティリティcleanupDeploy.pl
を使用して、アンインストールを実行します。
注意: このコマンドを実行すると、ストレージが再初期化され、既存のデータは破棄されます。 |
Oracleソフトウェアをアンインストールするには、次の手順を実行します。
root
ユーザーでログインします。
ディレクトリを/opt/oracle/oak/onecmd
に変更します。
コマンドcleanupDeploy.pl
を実行します。次に例を示します。
# ./cleanupDeploy.pl