データ・リレーションシップ機能は、JD Edwards EnterpriseOne基本ソフトウェアの一部です。この章では、JD Edwards EnterpriseOneプロジェクト/公共事業契約会計(PGCA)のデータ・リレーションシップに固有の情報を示し、次のトピックについて説明します。
関連項目:
データ・リレーションシップ・ツールは、データ入力の効率の向上、および契約マスター(F5201)に入力するデータの一貫性および品質の管理に使用できる複数のプログラムをまとめたものです。データ・リレーションシップ規則を設定して、公共事業契約の基準値とデフォルトのターゲット値を定義します。デフォルトのターゲット値は、米国公共事業契約の作成/編集プログラム(P52G01M)に新規レコードを入力するときに表示されます。このデータ入力プログラムを使用して、デフォルトのターゲット値で既存のレコードを手動で更新することも、バッチ・プログラムを実行して既存のレコードを自動的に更新することもできます。
「データ・リレーションシップおよび米国公共事業契約の作成/編集プログラムについて」を参照してください。
P52G01Mプログラムのデータ・リレーションシップ機能は、基本ソフトウェアの他のデータ入力プログラムのデータ・リレーションシップ機能と似ています。
『JD Edwards EnterpriseOne Applications Financial Managementの基礎製品ガイド』の「データ・リレーションシップについて」を参照してください。
ビジネスユニット・マスター(F0006)および契約マスター(F5201)には、JD Edwards EnterpriseOne PGCA機能のための追加のカラムが含まれます。
リレーションシップ・カラムの登録プログラム(P00424)で、データ・リレーションシップ機能をサポートするカラムのリストを確認できます。このプログラムでは、そのカラムを基準値とターゲット値の両方に使用できるか、または基準値のみに使用できるかを識別するカラム・タイプも表示されます。
データ・リレーションシップ・プログラムのプログラム・ロジックは、カラム・タイプによって決まります。一部のカラムは基準カラムとしてのみ設定できます。
F0006テーブルとF5201テーブルのAN8Oのカラム・タイプは、基準カラムとしてのみ使用されるようにハードコード化されています。F5201テーブルの次のカラムはPGCAに使用され、基準カラムとしてのみに使用できるようにハードコード化されています。
CASCO
FDCL
TINACO
TOCC
TOCS
VTGR
これらのカラムには契約、請求書および資金調達のレベル全体で同じである必要のある情報が含まれるため、これらのカラムは基準カラムとしてのみ使用できます。これらのカラムをターゲット・カラムとして設定すると、契約構造全体でフィールド値が不整合になることがあります。
これらのカラムを基準のみから基準/ターゲットに変更しようとすると、ハードエラー・メッセージが表示され、このカラム・タイプを変更できません。システムでは、カラム・タイプを基準/ターゲットから基準のみに変更することを防止しません。ただし、このような変更は、セットアップ中に、データの整合性の問題を回避するためにのみ行い、データ・リレーションシップ機能の使用を開始した後は行わないでください。ハードコード化されていないカラムに対してカラム・タイプを基準のみに変更し、それを基準/ターゲットに戻した場合、エラー・メッセージは表示されません。ユーザーがカラム・タイプを基準のみから基準/ターゲットに戻すことができないようにするには、P00424プログラムにロジックを追加するか、カラム・タイプに対してセキュリティを設定する必要があります。
ソフトウェアを使用して新しいカラムをテーブルに追加できますが、新しいカラムに対応するためのプログラム・ロジックの追加も必要になるため、この一連の作業は、ソフトウェア開発者または現場コンサルタントが担当する必要があります。JD Edwards EnterpriseOneでは、最初の設定後にカラム・タイプを変更できず、テーブルにカラムを追加することはサポートされません。
ここでは、F0006およびF5201テーブルでサポートされるすべてのデータ・リレーションシップ・カラムの一覧を示します。
次の表は、F0006テーブルでサポートされているデータ・リレーションシップ・カラムの一覧を示し、各カラムを基準カラムとターゲット・カラムの両方として使用できるか、または基準カラムとしてのみ使用できるかを示しています。
カラム(データ項目) |
説明 |
カラム・タイプ |
---|---|---|
ADDS | 都道府県 | 基準/ターゲット |
ADJENT | 調整仕訳 | 基準/ターゲット |
ANPA | 監督者 | 基準/ターゲット |
AN8 | 住所番号 | 基準/ターゲット |
AN8GCA1からAN8GCA5 | 住所番号1から5 | 基準/ターゲット |
AN8O | 所有者住所 | 基準のみ |
BUCA | 間接費カテゴリ | 基準/ターゲット |
CT | 契約タイプ | 基準/ターゲット |
RP01からRP50 | カテゴリ・コード1から50 | 基準/ターゲット |
STYLE | ビジネスユニット・タイプ | 基準/ターゲット |
次の表は、F5201テーブルでサポートされているデータ・リレーションシップ・カラムの一覧を示し、各カラムを基準カラムとターゲット・カラムの両方として使用できるか、または基準カラムとしてのみ使用できるかを示しています。
カラム(データ項目) |
説明 |
カラム・タイプ |
---|---|---|
AI01からAI15 | 契約カテゴリ・コード1から15 | 基準/ターゲット |
ANOB | 請求書送付先住所番号 | 基準/ターゲット |
AN8O | 作業売掛金 | 基準のみ |
AN8K | 住所番号 - 建築士 | 基準/ターゲット |
* BILLLIM | 請求限度 | 基準/ターゲット |
* BILLMET | 請求方式 | 基準/ターゲット |
* BILLST | 請求状況 | 基準/ターゲット |
* CAB1からCAB15 | 契約ユーザー定義住所1から15 | 基準/ターゲット |
* CASCO | CAS適用 | 基準のみ |
CT | 契約タイプ | 基準/ターゲット |
DS | 契約状況 | 基準/ターゲット |
* EPOP | パフォーマンス期間の適用 | 基準/ターゲット |
* FDCL | フローダウン条項適用 | 基準のみ |
INVF | 請求書フォーマット・コード | 基準/ターゲット |
* KEYP | 主要担当者 | 基準/ターゲット |
* OWOR | 所有組織 | 基準/ターゲット |
* QCOPR | 早期契約完了規定 | 基準/ターゲット |
* REVLIM | 収益限度 | 基準/ターゲット |
* REVMET | 収益方式 | 基準/ターゲット |
* REVST | 収益状況 | 基準/ターゲット |
* TINACO | TINA適用 | 基準のみ |
* TOCC | 契約のタイプ(クライアント・タイプ) | 基準のみ |
* TOCS | 契約のタイプ(クライアント/外注) | 基準のみ |
USA1からUSA5 | ユーザー住所番号1から5 | 基準/ターゲット |
* VTGR | ベンダー・タイプ・ゴール必須 | 基準のみ |
米国公共事業契約の作成/編集プログラム(P52G01M)で使用されるカラムは、*(アスタリスク)で示されています。
F5201テーブルのJD Edwards EnterpriseOne PGCAのレコードは、次のいずれかの方法を使用してデータ・リレーションシップで更新できます。
米国公共事業契約の作成/編集プログラム(P52G01M)でレコードを手動で更新します。
データ・リレーションシップの更新プログラム(R00422)を実行してレコードを自動的に更新します。
レコードを手動と自動のどちらで更新するかにかかわらず、システムは同じガイドラインに従って、F5201テーブルのデータ・リレーションシップ規則を1回の実行で更新します。F5201テーブルのJD Edwards EnterpriseOne PGCA専用の次のカラムには例外が適用されます。
USA4
USA5
CAB9
QCOPR
P52G01Mプログラムでレコードを手動で更新すると、リストされているカラムの関連請求書(C2)および資金調達レベル(C3)に変更が適用されます。たとえば、CAB9カラムを請求書レベルで新しい値に手動で変更した場合は、資金調達レベルが同じ値で更新されます。通常、これらのカラムの値は請求書および資金調達レベルで同じです(つまり、C2とC3の値は同じです)。
R00422バッチ・プログラムを実行してF5201レコードを自動的に更新した場合、USA4、USA5、CAB9およびQCOPRカラムの資金調達レベルは更新されません(つまり、C2とC3の値は同じではありません)。請求書レベルと資金調達レベルに異なるカラム値があると、契約または後続処理に悪影響を及ぼします。