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Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Real Application Clusters ガイド     Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Oracle RAC のサポートのインストール

2.  Oracle ファイル用のストレージの構成

3.  リソースグループの登録と構成

4.  クラスタでの Oracle RAC の実行の有効化

Oracle RAC をクラスタで実行可能にするためのタスクの概要

Oracle RAC ソフトウェアのインストール

共有ファイルシステムへのバイナリファイルと構成ファイルのインストール

Oracle 10g、11g、または 12c Oracle Clusterware のネットワークデフォルトのオーバーライド

Oracle Solaris Cluster ノードのサブセットへの Oracle Clusterware のインストール

次のステップ

共有ファイルシステムのためのノード固有のファイルおよびディレクトリの作成

共有ファイルシステムのためのノード固有のディレクトリを作成する方法

共有ファイルシステムのためのノード固有のファイルを作成する方法

Oracle RAC のインストールの確認

Oracle 10g、11g、または 12c RAC のインストールを検証する方法

Oracle 9i RAC のインストールを確認する方法

Oracle ASM インスタンスおよびディスクグループの作成

Oracle ASM インスタンスとディスクグループの作成方法

Oracle Clusterware フレームワークリソースの作成

Oracle Clusterware フレームワークリソースを作成する方法

Oracle データベースの作成

Oracle 10g、11g、または 12c のための共有ファイルシステム上のデータファイルの場所を指定する方法

Oracle 9i のための共有ファイルシステム上のデータファイルの場所を指定する方法

Oracle RAC データベースインスタンスのリソースの構成

Oracle RAC データベースインスタンスのリソースを登録および構成するためのツール

Oracle Solaris Cluster と Oracle Clusterware 10g Release 2、11g、または 12c が相互運用できるようにする方法

Oracle 9i RAC データベースインスタンスの起動と停止を自動化する方法

Oracle RAC のサポート のインストールと構成の確認

Oracle RAC フレームワークリソースグループの構成の確認方法

複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループの構成の確認方法

Oracle ファイル用のストレージリソースの構成の確認方法

Oracle 10g リリース 2、11g、または 12c RAC データベースインスタンスのリソースの構成を確認する方法

Oracle 9i RAC データベースインスタンスのリソースの構成を確認する方法

クラスタの停止およびブートのための適切な動作の確認方法

5.  Oracle RAC のサポートの管理

6.  Oracle RAC のサポート のトラブルシューティング

7.  Oracle RAC のサポートの既存の構成の変更

8.  Oracle RAC のサポート のアップグレード

A.  このデータサービスの構成例

B.  DBMS のエラーおよび記録される警告についての事前設定アクション

C.  Oracle RAC のサポートの拡張プロパティー

D.  コマンド行のオプション

索引

Oracle RAC データベースインスタンスのリソースの構成

Oracle RAC データベースインスタンスのリソースにより、データベースインスタンスを Oracle Solaris Cluster から管理できます。

Oracle 10g リリース 2、11g、または 12c RAC を使用している場合は、これらのリソースにより、Oracle Solaris Cluster と Oracle Clusterware の相互運用も可能になります。

Oracle 9i、Oracle 10g リリース 1、および Oracle 10g リリース 2、11g、または 12c のソフトウェアアーキテクチャーは異なります。これらの違いの結果として、Oracle Solaris Cluster に必要な Oracle RAC データベースインスタンスのリソースは、使用している Oracle のバージョンによって異なります。


注 - Oracle 10g リリース 1 を使用している場合は、このタスクを省略します。Oracle 10g リリース 1 では、Oracle Clusterware と Oracle Solaris Cluster は相互運用できません。代わりに、Oracle Clusterware が Oracle RAC データベースインスタンスを起動および停止します。


このセクションでは、Oracle RAC データベースインスタンスのリソースの構成方法について説明します。

Oracle RAC データベースインスタンスのリソースを登録および構成するためのツール

Oracle Solaris Clusterには、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタに存在する Oracle RAC データベースインスタンスのリソースの登録と構成を行うための次のツールが用意されています。

clsetup ユーティリティーと Oracle Solaris Cluster Manager にはそれぞれ、Oracle RAC データベースインスタンスのリソースを構成するためのウィザードが用意されています。ウィザードは、コマンドの構文エラーや漏れから生じる構成エラーの可能性を低減します。また、これらのウィザードは、すべての必須リソースが作成され、リソース間で必要なすべての依存関係が設定されるようにします。

Oracle Solaris Cluster と Oracle Clusterware 10g Release 2、11g、または 12c が相互運用できるようにする方法

このタスクを実行すると、clsetup ユーティリティーによって、Oracle 10g Release 2、11g、または 12c との相互運用のための次のリソースが作成されます。

始める前に

次の前提条件を満たしていることを確認します。

Oracle データベースが実行中かどうかを判定するには、次のように Oracle srvctl コマンドを使用します。

$ srvctl status database -d db-name

db-name には、Oracle データベースの名前を指定します。

次の情報を用意してください。

  1. クラスタの 1 つのノードで、スーパーユーザーになります。
  2. clsetup ユーティリティーを起動します。
    # clsetup

    clsetup のメインメニューが表示されます。

  3. 「データサービス」メニュー項目を選択します。

    データサービスメニューが表示されます。

  4. 「Oracle Real Application Clusters」メニュー項目を選択します。

    clsetup ユーティリティーは、Oracle RAC のサポート に関する情報を表示します。

  5. Return キーを押して続行します。

    clsetup ユーティリティーは、Oracle RAC のサポート の初期構成を実行するか既存の構成を管理するかを選択するように求めます。

  6. 「Oracle RAC 構成の作成」メニュー項目を選択します。

    clsetup ユーテリティーから、Oracle RAC クラスタの場所を選択するように求められます。この場所は、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタのどちらかにできます。

  7. Oracle RAC クラスタの場所に対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。
    • グローバルクラスタのオプションを選択した場合、clsetup ユーティリティーは、構成する Oracle RAC のコンポーネントのリストを表示します。手順 9 に進みます。
    • ゾーンクラスタのオプションを選択した場合、clsetup ユーティリティーは、必要なゾーンクラスタを選択するよう求めます。手順 8 に進みます。
  8. 必要なゾーンクラスタに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、構成する Oracle RAC のコンポーネントのリストを表示します。

  9. メニュー項目「Oracle Real Application Clusters データベースインスタンス用のリソース」を選択します。

    clsetup ユーティリティーは、このタスクで実行するための前提条件のリストを表示します。

  10. 前提条件が満たされていることを確認し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーを使用して構成できる Oracle のバージョンの一覧を表示します。

  11. メニュー項目、Oracle 10g R2、11g、12c を選択します。

    clsetup ユーティリティーによって、クラスタ上に存在する Oracle ホームディレクトリの一覧が表示されます。

  12. Oracle データベースソフトウェアのインストールに使用する Oracle ホームディレクトリを指定します。
    • ディレクトリが一覧に表示されている場合は、選択するディレクトリのオプション番号を入力し、Return キーを押します。
    • ディレクトリが一覧に表示されていない場合は、Oracle Clusterware ホームディレクトリへのフルパスを入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーによって、当該クラスタに構成されている Oracle RAC データベースの名前の一覧が表示されます。

  13. 構成する Oracle RAC データベースの名前を指定します。
    • 名前が一覧に表示されている場合は、選択する名前に対応する番号を入力して、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーは、クラスタ上に存在する Oracle ホームディレクトリの一覧を表示します。

    • 名前が一覧に表示されていない場合は、名前を明示的に指定します。
      1. e と入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーが、構成する Oracle RAC データベースの名前を入力するよう求めてきます。

      2. 構成する Oracle RAC データベースの名前を入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーによって、クラスタ上に存在する Oracle ホームディレクトリの一覧が表示されます。

  14. Oracle RAC ソフトウェアのインストールに使用する Oracle ホームディレクトリを指定します。
    • ディレクトリが一覧に表示されている場合は、選択するディレクトリに対応する番号を入力して、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーによって、クラスタ上に構成されている Oracle システム識別子の一覧が表示されます。また、このユーティリティーによって、Oracle RAC が実行されるノードの一覧の最初にあるノードのシステム識別子を指定するよう求められます。

    • ディレクトリが一覧に表示されていない場合は、ディレクトリを直接指定します。
      1. e と入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーが、Oracle ホームディレクトリを入力するよう求めてきます。

      2. Oracle ホームディレクトリへのフルパスを入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーによって、クラスタ上に構成されている Oracle システム識別子の一覧が表示されます。また、このユーティリティーによって、Oracle RAC が実行されるノードの一覧の最初にあるノードのシステム識別子を指定するよう求められます。

  15. 構成するノードの Oracle RAC データベースインスタンスの Oracle SID を指定します。

    一覧表示されたノードのうち Oracle RAC を実行する各ノードについて、この手順を実行します。


    注 - ノードごとに、一意な Oracle SID を指定する必要があります。重複する SID を指定すると、clsetup ユーティリティーから、SID が重複しているので再入力するよう警告されます。


    • SID が一覧に表示されている場合は、選択する SID に対応する番号を入力して、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーの応答は、Oracle RAC が実行されるすべてのノードについて Oracle SID を指定したかどうかによって異なります。

      • Oracle SID を指定していないノードが存在する場合は、clsetup ユーティリティから、ノードリスト内の次のノードの SID を入力するよう求められます。

      • すべてのノードの Oracle SID を指定している場合は、clsetup ユーティリティーによって、Oracle ファイルの構成済み Oracle Solaris Cluster ストレージリソースの一覧が表示されます。これらのリソースの詳細については、「Oracle ファイル用ストレージリソースの登録と構成」を参照してください。

    • SID が一覧に表示されていない場合は、その SID を明示的に指定します。
      1. e と入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーから、SID を入力するよう求められます。

      2. SID を入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーの応答は、Oracle RAC が実行されるすべてのノードについて Oracle SID を指定したかどうかによって異なります。

        • Oracle SID を指定していないノードが存在する場合は、clsetup ユーティリティから、ノードリスト内の次のノードの SID を入力するよう求められます。

        • すべてのノードの Oracle SID を指定している場合は、clsetup ユーティリティーによって、Oracle ファイルの構成済み Oracle Solaris Cluster ストレージリソースの一覧が表示されます。これらのリソースの詳細については、「Oracle ファイル用ストレージリソースの登録と構成」を参照してください。

  16. 使用するストレージリソースに対応する番号のリストをコンマ区切りまたはスペース区切りで入力して、Return キーを押します。
    • 「Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)」を選択すると、clsetup ユーティリティーによって、Oracle ASM ディスクグループリソースの名前が表示されます。
    • 「その他」を選択すると、clsetup ユーティリティーによって、使用可能なスケーラブルなデバイスグループおよびスケーラブルなマウントポイントリソースが表示されます。
  17. 使用するストレージリソースのオプション番号を入力します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster オブジェクトの名前を表示します。

  18. Oracle Solaris Cluster オブジェクトに別の名前が必要な場合は、名前を変更します。
    1. 変更する名前に対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーは、新しい名前を指定できる画面を表示します。

    2. 「新しい値」プロンプトで、新しい名前を入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster オブジェクトの名前のリストに戻ります。

  19. 選択した Oracle Solaris Cluster オブジェクト名を確定するには、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster の構成に関する情報を表示します。

  20. 構成を作成するには、c と入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、構成を作成するためにこのユーティリティーがコマンドを実行していることを示す進行状況のメッセージを表示します。構成が完了した時点で、clsetup ユーティリティーは、構成を作成するためにユーティリティーが実行したコマンドを表示します。

  21. Return キーを押して続行します。

    clsetup ユーティリティーは、Oracle RAC のサポート を構成するためのオプションのリストに戻ります。

  22. (省略可能) clsetup ユーティリティーが終了するまで繰り返し q と入力し、Return キーを押します。
リソースの構成

次の表に、タスク完了時に clsetup ユーティリティーによって作成される Oracle Solaris Cluster リソースのデフォルトの構成の一覧を示します。

リソースタイプ、リソース名、およびリソースグループ
依存性
説明
リソースタイプ: SUNW.crs_framework

リソース名: crs_framework-rs

リソースグループ: rac-framework-rg

Oracle RAC フレームワークリソースに対する強い依存性。

Oracle ファイル用のすべてのスケーラブルなデバイスグループリソースに対するオフライン再起動依存関係。

共有ファイルシステムを使用し、ボリュームマネージャーを使用しない場合、このリソースは、Oracle ファイルのすべてのスケーラブルなファイルシステムマウントポイントリソースに対して、オフライン再起動依存関係を持ちます。

共有ファイルシステムもボリュームマネージャーも使用しない場合、このリソースは、ほかのどのリソースに対しても、オフライン再起動依存関係を持ちません。

Oracle Clusterware フレームワークリソース。
リソースタイプ: SUNW.scalable_rac_server_proxy

リソース名: rac_server_proxy-rs

リソースグループ: rac_server_proxy-rg

Oracle RAC フレームワークリソースに対する強い依存性。

Oracle Clusterware フレームワークリソースに対するオフライン再起動依存性。

Oracle RAC データベースサーバーのプロキシリソース。

注 - ゾーンクラスタ用のリソースの構成については、付録 A このデータサービスの構成例の図を参照してください。


また、clsetup ユーティリティーは、各種 Oracle コンポーネントが依存するスケーラブルなデバイスグループおよびスケーラブルなファイルシステムマウントポイントについて、Oracle Solaris Cluster リソースごとに Oracle Clusterware リソースを作成します。

clsetup ユーティリティーが作成する各 Oracle Clusterware リソースの名前は次のとおりです。

sun.node. sc-rs

この名前の各部分の意味は次のとおりです。

node 上のデータベースインスタンスの Oracle Clusterware リソースは、そのノード用に clsetup ユーティリティーが作成する Oracle Clusterware リソースによって異なります。データベースインスタンスの Oracle Clusterware リソースは、Oracle RAC のインストールおよび構成中に作成されます。

ノード上に存在するデータベースインスタンスの Oracle Clusterware リソースの名前は次のとおりです。

ora.dbname. sid.inst

この名前の各部分の意味は次のとおりです。

次の手順

「Oracle RAC のサポート のインストールと構成の確認」に進みます。

Oracle 9i RAC データベースインスタンスの起動と停止を自動化する方法

始める前に

次の前提条件を満たしていることを確認します。

次の情報を用意してください。

  1. クラスタの 1 つのノードで、スーパーユーザーになります。
  2. clsetup ユーティリティーを起動します。
    # clsetup

    clsetup のメインメニューが表示されます。

  3. 「データサービス」メニュー項目を選択します。

    データサービスメニューが表示されます。

  4. 「Oracle Real Application Clusters」メニュー項目を選択します。

    clsetup ユーティリティーは、Oracle RAC のサポート に関する情報を表示します。

  5. Return キーを押して続行します。

    clsetup ユーティリティーは、Oracle RAC のサポート の初期構成を実行するか既存の構成を管理するかを選択するように求めます。

  6. 「Oracle RAC 構成の作成」メニュー項目を選択します。

    clsetup ユーティリティーから、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタを選択するよう求められます。

  7. Oracle RAC クラスタの場所に対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。
    • グローバルクラスタのオプションを選択した場合、clsetup ユーティリティーは、構成する Oracle RAC のコンポーネントのリストを表示します。手順 9 に進みます。
    • ゾーンクラスタのオプションを選択した場合、clsetup ユーティリティーは、必要なゾーンクラスタを選択するよう求めます。手順 8 に進みます。
  8. 必要なゾーンクラスタに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、構成する Oracle RAC のコンポーネントのリストを表示します。

  9. メニュー項目「Oracle Real Application Clusters データベースインスタンス用のリソース」を選択します。

    clsetup ユーティリティーは、このタスクで実行するための前提条件のリストを表示します。

  10. 前提条件が満たされていることを確認し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーを使用して構成できる Oracle のバージョンの一覧を表示します。

  11. メニュー項目、Oracle 9i を選択します。
  12. リスナーとサーバーの両方を構成するオプションの番号を入力します。

    clsetup ユーティリティーによって、クラスタ上に存在する Oracle ホームディレクトリの一覧が表示されます。

  13. Oracle RAC ソフトウェアのインストールに使用する Oracle ホームディレクトリを指定します。
    • ディレクトリが一覧に表示されている場合は、選択するディレクトリに対応する番号を入力して、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーによって、クラスタ上に構成されている Oracle システム識別子の一覧が表示されます。また、このユーティリティーによって、Oracle RAC が実行されるノードの一覧の最初にあるノードのシステム識別子を指定するよう求められます。

    • ディレクトリが一覧表示されない場合は、ディレクトリを明示的に指定します。
      1. e と入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーが、Oracle ホームディレクトリを入力するよう求めてきます。

      2. Oracle ホームディレクトリへのフルパスを入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーによって、クラスタ上に構成されている Oracle システム識別子の一覧が表示されます。また、このユーティリティーによって、Oracle RAC が実行されるノードの一覧の最初にあるノードのシステム識別子を指定するよう求められます。

  14. 構成するノードの Oracle RAC データベースインスタンスの Oracle SID を指定します。

    ウィザードから、一覧表示されたノードのうち Oracle RAC が実行される各ノードについてこの手順を実行するよう求められます。


    注 - ノードごとに、一意な Oracle SID を指定する必要があります。重複する SID を指定すると、clsetup ユーティリティーから、SID が重複しているので再入力するよう警告されます。


    • SID が一覧に表示されている場合は、選択する SID に対応する番号を入力して、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーにより、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster リソースのノードのプロパティーの値が表示されます。

    • SID が一覧に表示されていない場合は、その SID を明示的に指定します。
      1. e と入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーから、SID を入力するよう求められます。

      2. SID を入力して、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーにより、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster リソースのノードのプロパティーの値が表示されます。

  15. いずれかの Oracle Solaris Cluster リソースプロパティーに別の値が必要な場合は、そのプロパティーを変更します。

    ウィザードから、一覧表示されたノードのうち Oracle RAC が実行される各ノードについてこの手順を実行するよう求められます。

    1. 変更するプロパティーに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーは、新しい値を指定できる画面を表示します。

    2. 「新しい値」プロンプトで、新しい値を入力し、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーは、ノードのプロパティーの値に戻ります。

    3. Oracle Solaris Cluster リソースプロパティーの選択を確認するには、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーの応答は、Oracle RAC が実行されるすべてのノードの Oracle Solaris Cluster リソースプロパティーを指定したかどうかによって異なります。

      • すべてのノードの Oracle Solaris Cluster リソースプロパティーを指定していない場合は、clsetup ユーティリティーから、ノードのリスト内の次のノードのシステム識別子を指定するよう求められます。

      • すべてのノードの Oracle Solaris Cluster リソースプロパティーを指定している場合は、clsetup ユーティリティーによって、構成されている論理ホスト名リソースの一覧が表示されます。

  16. Oracle RAC が実行される各ノードの論理ホスト名リソースを構成します。

    Oracle リスナーは、ノードの論理ホスト名リソースを使用して、そのノード上の Oracle RAC データベースインスタンスに接続します。

    ウィザードから、一覧表示されたノードのうち Oracle RAC が実行される各ノードについてこの手順を実行するよう求められます。

    • 論理ホスト名リソースが一覧に表示されている場合は、選択するリソースに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーの応答は、Oracle RAC が実行されるすべてのノードの論理ホスト名リソースを構成したかどうかによって異なります。

      • すべてのノードのリソースを構成していない場合は、clsetup ユーティリティーから、次のノードのリソースを構成するよう求められます。

      • すべてのノードのリソースを構成している場合は、clsetup ユーティリティーによって、Oracle ファイルの構成済み Oracle Solaris Cluster ストレージリソースの一覧が表示されます。これらのリソースの詳細については、「Oracle ファイル用ストレージリソースの登録と構成」を参照してください。

    • 論理ホスト名リソースが一覧に表示されていない場合は、次のようにリソースを作成します。
      1. c と入力し、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーから、このリソースが使用可能にする論理ホスト名を入力するよう求められます。

      2. 論理ホスト名を入力し、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーは、論理ホスト名リソースのリストに戻ります。ウィザードによって作成される論理ホスト名リソースのエントリがリストに追加されます。

      3. 作成するリソースに対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

        clsetup ユーティリティーの応答は、Oracle RAC が実行されるすべてのノードの論理ホスト名リソースを構成したかどうかによって異なります。

        • すべてのノードのリソースを構成していない場合は、clsetup ユーティリティーから、次のノードのリソースを構成するよう求められます。

        • すべてのノードのリソースを構成している場合は、clsetup ユーティリティーによって、Oracle ファイルの構成済み Oracle Solaris Cluster ストレージリソースの一覧が表示されます。これらのリソースの詳細については、「Oracle ファイル用ストレージリソースの登録と構成」を参照してください。

  17. 使用しているストレージリソースに対応する番号のコンマ区切りまたはスペース区切りリストを入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster オブジェクトの名前を表示します。

  18. Oracle Solaris Cluster オブジェクトに別の名前が必要な場合は、名前を変更します。
    1. 変更する名前に対応するオプションの番号を入力し、Return キーを押します。

      clsetup ユーティリティーは、新しい名前を指定できる画面を表示します。

    2. 「新しい値」プロンプトで、新しい名前を入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster オブジェクトの名前のリストに戻ります。

  19. 選択した Oracle Solaris Cluster オブジェクト名を確定するには、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、このユーティリティーが作成する Oracle Solaris Cluster の構成に関する情報を表示します。

  20. 構成を作成するには、c と入力し、Return キーを押します。

    clsetup ユーティリティーは、構成を作成するためにこのユーティリティーがコマンドを実行していることを示す進行状況のメッセージを表示します。構成が完了した時点で、clsetup ユーティリティーは、構成を作成するためにユーティリティーが実行したコマンドを表示します。

  21. Return キーを押して続行します。

    clsetup ユーティリティーは、Oracle RAC のサポート を構成するためのオプションのリストに戻ります。

  22. (省略可能) clsetup ユーティリティーが終了するまで繰り返し q と入力し、Return キーを押します。
リソースの構成

次の表に、このタスクの完了時に clsetup ユーティリティーによって作成されるデフォルトのリソースの構成を示します。

リソースタイプ、リソース名、およびリソースグループ
依存性
説明
リソースタイプ: SUNW.LogicalHostname

リソース名: lh-namelh-name はリソースの作成時に指定した論理ホスト名

リソースグループ: rac-lhN-rgN は 1 から Oracle RAC が実行されるノードの数までの範囲の整数。これらの整数は、リソースグループが作成された順序で割り当てられます。

なし。
論理ホスト名リソース。Oracle RAC が実行される各ノードに対して 1 つの論理ホスト名リソースが作成されます。
リソースタイプ: SUNW.scalable_rac_listener

リソース名: rac-listener-rs

リソースグループ: ora-sid-rgora-sid は SID に番号を含まないプライマリノード上の SID

各論理ホスト名リソースへの強い依存関係。
スケーラブルな RAC リスナーリソース。
リソースタイプ: SUNW.scalable_rac_server

リソース名: ora-sid-rsora-sid は SID に番号を含まないプライマリノード上の SID

リソースグループ: ora-sid-rgora-sid は SID に番号を含まないプライマリノード上の SID

Oracle RAC フレームワークリソースに対する強い依存性。

スケーラブルな RAC リスナーリソースへの弱い依存関係。

Oracle ファイル用のすべてのスケーラブルなデバイスグループリソースに対するオフライン再起動依存関係。

Oracle ファイルのすべてのスケーラブルなファイルシステムマウントポイントリソースへのオフライン再起動依存関係。

共有ファイルシステムもボリュームマネージャーも使用しない場合、このリソースは、ほかのどのリソースに対しても、オフライン再起動依存関係を持ちません。

スケーラブルな Oracle RAC サーバーリソース。

注 - ゾーンクラスタ用のリソースの構成については、付録 A このデータサービスの構成例の図を参照してください。


次の手順

「Oracle RAC のサポート のインストールと構成の確認」に進みます。