2設定タスク

この章の内容は次のとおりです。

「販売」オファリングの概要

営業の実装を開始するには、営業設定ユーザーを作成し、会社のビジネス要件に適したオファリングにオプト・インする必要があります。営業設定ユーザーの設定の詳細は、『CX Sales実装スタート・ガイド』の「設定ユーザー」の章を参照してください。

実装を開始して「販売」オファリングにオプト・インする場合は、自社のビジネス要件に最も適した機能領域および機能にもオプト・インする必要があります。実装では、オファリング、機能領域および機能のすべてが連携します。その方法は次のとおりです。

  • オファリングは、Oracle Applications Cloudがサポートする営業やサービスなどのビジネス・プロセスのコレクションを表します。Oracle Cloudの各サブスクリプションで、1つ以上のオファリングを使用するライセンスが付与されます。これらのオファリングは、すべての実装の開始点となります。オファリングは複数の機能領域および機能で構成されます。

  • 機能領域は、オファリング内の1つ以上のビジネス・プロセスを表します。テリトリ管理は、機能領域の例です。機能領域はオファリングのコア操作を表す場合もあれば、ビジネス要件に応じてオプションの場合もあります。

  • 機能は、機能領域に適用可能なビジネス・プラクティスまたはビジネス手法です。機能領域と同様に、ビジネス要件に基づいて機能をオプト・インまたはオプト・アウトできます。

「販売」オファリングを使用して、アカウント、担当者、リード、商談などを設定します。「販売」オファリングには、アクセスを容易にし、設定を合理化するための「インセンティブ報酬」機能領域および機能も含まれています。

注意: 「インセンティブ報酬」オファリングを使用してインセンティブ報酬を実装しないでください。かわりに、インセンティブ報酬の実装ガイドで実装情報を確認してください。

次の表に、「販売」オファリングに含まれる内容の詳細を示します。このオファリングのすべての機能領域および機能のリストは、オファリングの実装を計画するときに使用する「関連付けられた機能」レポートで確認してください。「関連付けられた機能」レポートの表示方法の詳細は、『Oracle Applications Cloud Functional Setup Managerの使用』ガイドの「実装の計画」のトピックを参照してください。

機能領域 説明

会社プロファイル

会社がビジネスを行う法的体系、財務レポート、地理および通貨に関する情報を定義および管理します。

ユーザーおよびセキュリティ

初期実装設定ユーザー、営業ユーザーおよび階層を設定し、ユーザーが自分のロールに関連する機能を実行できるようにします。

販売基盤

地理、検索、アクティビティ、タスク、ノート、承認、監査ポリシーおよびデータ品質など、営業アプリケーションの共通コンポーネントを設定します。

販売カタログおよび製品

販売カタログおよび製品階層を定義します。

アカウントおよび担当者

アカウントおよび担当者をインポートするための設定を構成します。

営業キャンペーン

営業キャンペーンのテンプレート、参照の選択肢および他のオプションを構成および管理します。

リード

営業リード作成に関連する設定を定義および管理します。割当ルール、アセスメント・テンプレートおよび評価テンプレートなどのオプション設定を定義します。営業リード属性の選択肢を提供する参照値を更新します。

商談

商談管理オプションおよび割当を設定します。

テリトリ

テリトリ管理オプション、ディメンションおよびメトリックを設定します。

売上予測

期間などの予測パラメータや、予測を生成およびリフレッシュするためのプロセスを構成します。

目標

販売目標をサポートする設定を構成します。

ビジネス・プラン

特定の期間内に達成する予定の戦略的ビジネス目標および達成方法の正式文書を作成します。たとえば、パートナ・ビジネス・プランでは、会計年度2019年にベンダーの製品の売上500,000ドルを達成するようパートナの目標を提示できます。

パートナ関係管理

パートナ、パートナ・プログラム、市場開発資金およびディール登録を設定します。

販売契約

販売契約の作成および管理用の構成設定を管理します。

サブスクリプション

定期購買の作成および管理用の構成設定を管理します。

インセンティブ

インセンティブ報酬オプションを構成して、コミッションやボーナスなどのインセンティブの計算および支払をします。

統合

営業アプリケーションを拡張するための統合を構成します。

ほとんどの営業設定タスクについては、「設定と保守」作業領域を使用して、コンポーネントや機能に関連付けられている設定ページにアクセスします。「設定と保守」作業領域は、機能設定マネージャとも呼ばれます。

営業設定タスクについては、「営業管理者」ロールを持つユーザーが、ほとんどの設定タスクおよび構成タスクを実行します。営業管理者の一般的なタスクの詳細は、「営業管理者について」のトピックを参照してください。

スケジュール済プロセスの場合は、設定ユーザーを使用してこれらを実行します。アプリケーション・コンポーザ・タスクの場合は、営業管理者または設定ユーザーを使用します。

「販売」オファリングにナビゲートして設定タスクにアクセスします。

  1. 営業管理者または設定ユーザーとしてサインインし、「設定と保守」作業領域にナビゲートします。選択されたオファリングで「設定」ページが表示されます。

    ヒント: 「設定と保守」にナビゲートするには、「ナビゲータ」メニューを使用するか、グローバル・ヘッダーのユーザー・イメージまたはユーザー名の下にあるメニューを使用します。
  2. 「設定」ページで、「営業」オファリングを選択します。

  3. 「設定: 販売」ページが機能領域のリストとともに表示されます。

  4. 機能領域のリストで、アクセスする必要があるタスクを含む機能領域をクリックします。

  5. 表示されたタスクのリストで、目的のタスクを探して選択します。タスクの設定ページで変更します。

    ヒント: 目的のタスクがリストにない場合は、タスク・フィルタで「すべてのタスク」を表示します。
注意: 更新20Dに関する重要な注意: 更新20Cの機能「「アカウント概要」ページの商談要約に対するアカウント通貨の使用」をオプト・インしないかぎり、「管理者プロファイル値の管理」タスクは「販売」オファリングに表示されません。この機能をオプト・インしない場合、「管理者プロファイル値の管理」タスクを、「販売」オファリングの「販売基盤」機能領域のタスク・リストで使用することはできません。以前の更新では、特に処理を行わなくても、リストでこのタスクを使用できました。解決策: 「設定と保守」のタスク・ドロワーを使用して、「管理者プロファイル値の管理」タスクを検索します。「販売」オファリングに移動し、右側のタスク・ドロワーをクリックして「検索」を選択します。「「アカウント概要」ページの商談要約に対するアカウント通貨の使用」機能をオプト・インした場合、タスクは自動的に使用可能になります。機能をオプト・インしても、「販売基盤」機能領域に「管理者プロファイル値の管理」タスクが表示されるのみであることに注意してください。ユーザーに対する設定が行われるわけではありません。完全な設定ステップは、このガイドの「アカウント、担当者および世帯」の章を参照してください。

オプト・インおよび機能設定マネージャの詳細は、『Oracle Applications Cloud Functional Setup Managerの使用』ガイドおよび関連トピックを参照してください。

設定アシスタントを使用せず、営業をスタンドアロン・アプリケーションとして設定する場合は、これらのステップを使用して会社に関する基本情報を入力します。入力を完了すると、ページは読取り専用になり、アプリケーションによって次の2つの必須設定が自動的に処理されます。

  • 営業に必要な基本企業体系を作成します。

    構造は内部アプリケーション専用です。営業組織に表示される情報はありません。

  • ユーザーに、ジョブで必要な標準セキュリティ・ロールをプロビジョニングする一連のロール・プロビジョニング・ルールを作成します。

これは、1回かぎりの設定です。「会社情報の作成」ページで情報を入力すると、ページは読取り専用になり、タイトルが「会社情報のレビュー」に変わります。

営業アプリケーションを、Oracle Global Human Resources Cloud、Oracle Procurement Cloud、Oracle Financials Cloudなどの別のクラウド・サービスと一緒に設定する場合は、別のステップに従う必要があります。各クラウド・サービスの実装ガイドに示されている手順を参照してください。

  1. 「設定と保守」作業領域で、「会社プロファイル」機能領域の「クイック設定」ページを使用します。

    • オファリング: 販売

    • 機能領域: 会社プロファイル

  2. 「会社情報の作成」ページで、「企業名」フィールドに会社名を入力します。

  3. 会社がある国を入力します。

  4. 会社の住所を入力します。市や州などの情報を入力しないでください。

  5. 名と姓のフィールドは、営業アプリケーションにサインインしたユーザーの名前を示します。エントリは編集できます。

  6. 情報が正しい場合は、「発行」をクリックします。

    アプリケーションによって、バックグラウンド・プロセスが実行されて企業構造が作成されて、ロール・プロビジョニング・ルールが作成されます。

  7. 「リフレッシュ」をクリックして、プロセスの進捗を監視できます。

    プロセスが完了すると、「会社情報のレビュー」ページに、入力した情報とプロセスによって作成された情報の両方が表示されます。「企業通貨」以外のフィールドは編集できません。表示される名前は営業担当に表示されないため、組織の実際のエンティティに対応している必要はありません。

    フィールド 説明

    企業名

    入力した名前。

    住所

    入力した住所。

    法的エンティティ

    文字LEを付加した企業名。

    ビジネス・ユニット

    文字LE BUを付加した企業名。

    初期ユーザー

    サインインしているユーザーの名前。

    企業通貨

    デフォルトで、企業通貨は米ドルです。異なる企業通貨を選択できます。

  8. 会社が営業トランザクションにUSドル以外の通貨を使用している場合は、「企業通貨」リストで通貨を選択します。

  9. 「法的エンティティ」「ビジネス・ユニット」の名前をメモします。これらの名前は、ユーザーをインポートする際に入力する必要があります。

  10. 「保存して閉じる」をクリックします。

システム要件

Oracleクラウド・アプリケーションをブラウザおよびモバイル・デバイスで使用する前に、サポートされているブラウザおよびその他のシステム要件を確認します。システム要件の詳細は、https://www.oracle.com/system-requirements/を参照してください。以前のリリースについては、ページの最後までスクロールし、該当するリリースのシステム要件のリンクを探してください。

環境間でのデータ移行の考慮事項

ほぼすべてのOracle Cloudアプリケーション環境では、アプリケーション・ライフサイクルの様々なポイントで、1つのインスタンスから別のインスタンスにデータを移動する必要があります。たとえば、企業アプリケーション実装の典型的なケースの1つに、最初に開発またはテスト用のアプリケーション・インスタンスを実装し、徹底的にテストした後、本番用のアプリケーション・インスタンスを配置する場合があります。データの移行には、様々な方法またはツールを使用します。

注意: データを新しい環境に移行する場合、アプリケーションですべての値が保持されるわけではないため、このような値を手動で追加する必要があります。たとえば、一部のプロファイル・オプションの値は、以前に設定された場合でも、再度設定する必要があります。

詳細は、『Oracle Applications Cloud Functional Setup Managerの使用』ガイドの「設定データのエクスポートおよびインポート」の章を参照してください。