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Oracle® Enterprise Manager Ops Center機能リファレンス・ガイド
12cリリース1 (12.1.2.0.0)
B71920-01
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F Oracle Enterprise Manager Ops CenterのAPI

Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、特定のAPIが公開されています。これらのAPIを使用すると、外部システムの管理ソリューションをOracle Enterprise Manager Ops Centerと統合できます。APIは、TLS経由のJMXRemotingとHTTPS経由のWS-Managementの2つのセキュア・プロトコルを介してTCP/IPを使用してリモートで使用できます。

Oracle Enterprise Manager Ops Centerソフトウェアに用意されているOracle Enterprise Manager Ops Center Software Developer's Kit (SDK)には、パブリックAPIの使用方法を示す例がいくつか含まれています。

パッケージに含まれる例を使用するには、次のようにします。

  1. DVD/インストール・メディア上のdvd/<platform>/Product/components/packages/ディレクトリ内のSUNWxvmoc-sdk.pkgパッケージを検索します。

  2. SUNWxvmoc-sdk.pkgパッケージをインストールします。

  3. 目的の例を検索します。表F-1に、パッケージ内の例を示します。

  4. 例をコンパイルします。

  5. 適切なシェル・スクリプトを使用して例を実行します。

表F-1 SUNWxvmoc-sdk.pkgパッケージに含まれる例

説明 コード

JMXを使用した基本クライアントの例

この例は、Java/JMX技術を使用したJMX Messaging Protocol (JMXMP)コネクタを示します。この例では、JavaおよびJDMK以外の外部JARは必要ありません。この例では、次の機能を実行します。

  • 接続を構成します。

  • セキュリティ設定を実行します。

  • 接続(ローカルまたはリモート)を開きます。

  • JMX基本リクエストを使用した接続を使用します。

  • 接続を閉じます。

BasicClient.java

WS-MANを使用したドメイン・モデル・クライアントの例

この例は、ドメイン・モデルの読取り専用コピーへの直接アクセスを示します。この例では、次の機能を実行します。

  • 接続を構成します。

  • セキュリティ設定を実行します。

  • 接続(ローカルまたはリモート)を開きます。

  • すべてのサーバー・オブジェクトについてドメイン・モデルを問い合せ、モデル属性の値を表示します。

  • すべてのOperatingSystemsオブジェクトについてドメイン・モデルを問い合せ、説明属性の値を表示します。

  • すべてのZoneControllerオブジェクトについてドメイン・モデルを問い合せ、ZoneControllerType属性の値を表示します。

  • すべてのISOImageオブジェクトについてドメイン・モデルを問い合せ、DiskImagePath属性の値を表示します。

  • すべてのVirtServerImageオブジェクトについてドメイン・モデルを問い合せ、DomainFilePath属性の値を表示します。

  • 接続を閉じます。

DomainModelClient.java

WS-MANを使用した基本クライアントの例

この例では、JMXを使用した基本クライアントの例と同じ機能を実行します。ただし、この例では、Java/JMX技術を使用したWS-MANコネクタを使用します。

SimpleClient.java

WS-MANを使用したサーバー・サービスへのアクセスの例

この例は、サーバー・パブリック・サービスを示します。この例では、次の機能を実行します。

  • 接続を構成します。

  • セキュリティ設定を実行します。

  • 接続(ローカルまたはリモート)を開きます。

  • すべてが機能していることを確認するためにxVMサーバー・サービスごとにプロキシを作成します。

  • 属性値を表示します。

  • サービス・タグをリストします。

  • ノードとその名前をリストします。

  • xVMサーバーをリストし、ゲストのリストを含む各サーバーに関する情報を表示します。

  • 接続を閉じます。

ServerClient.java

ServerClientServices.java

WS-MANを使用したサービスへのアクセス

この例は、特定のOracle Enterprise Manager Ops Centerパブリック・サービスを示します。この例では、次の機能を実行します。

  • 接続を構成します。

  • セキュリティ設定を実行します。

  • 接続(ローカルまたはリモート)を開きます。

  • すべてが機能していることを確認するために特定のサービスごとにプロキシを作成します。

  • 接続を閉じます。

OpsCenterClient.java

OpsCenterClientServices.java

WS-MANを使用した検出およびエージェントのプロビジョニングの例

この例は、一部のOracle Enterprise Manager Ops Centerパブリック・サービスを示します。この例では、次の機能を実行します。

  • 接続を構成します。

  • セキュリティ設定を実行します。

  • 衛星を使用して接続(ローカルまたはリモート)を開きます。

  • 検出サービスを使用して1つのマシンを検出します。

  • このマシンのサーバー・アセットを登録します。

  • このマシンでエージェントをプロビジョニングします。

  • このマシンでエージェントのプロビジョニングを解除します。

  • このマシンに対して作成されたサーバー・アセットとオペレーティング・システム・アセットの両方を削除します。

  • 接続を閉じます。

OCProvisionClient.java

Utils.java

WS-MANを使用したサーバーの例

この例は、一部のOracle Enterprise Manager Ops Centerパブリック・サービスを示します。この例では、次の機能を実行します。

  • 接続を構成します。

  • セキュリティ設定を実行します。

  • 衛星を使用して接続(ローカルまたはリモート)を開きます。

  • xVMサーバーがすでにアタッチされている場合、アタッチを解除します。

  • xVMサーバーに関連付けられたアセットを削除します。

  • 検出サービスを使用して1つのxVMサーバーを検出します。

  • xVMサーバーをOracle Enterprise Manager Ops Centerにアタッチします。

  • 接続を閉じます。

OCXVMServer.java

Utils.java


F.1 パブリックAPIのリスト

表F-2は、Oracle Enterprise Manager Ops Centerで公開されているパブリックAPIの簡単な説明を示しています。パッケージ、クラス、インタフェースおよびメソッドの完全なリストについては、SDKに含まれるJavadocを参照してください。

表F-2 パブリックAPIのリスト

パッケージ 説明

com.oracle.sysman.services.bios

BIOS構成サービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.bootenvironment

ABEに関連する操作のパラメータを提供します。

com.oracle.sysman.services.cloudmgmt

仮想データ・センター(vDC)の管理およびvDC管理サービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.common

共通の定数およびユーティリティ・クラスを提供します。

com.oracle.sysman.services.discovery

検出を実行するサービスや検出プロファイルを管理するサービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.exadatacell

Exadataセル管理用のサービス・インタフェースを提供します。

com.oracle.sysman.services.network

ネットワーク・ドメイン・サービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.ocdoctor

Ops Center内のOCDoctor機能のサービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.ops

Oracleの事前エンジニアド・システムの管理サービスを提供します。

om.oracle.sysman.services.osanalytics

オペレーティング・システムおよび仮想サーバー・コンテナ分析用のサービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.ovm

OVMマネージャを介してOVMデプロイメントに対して操作を実行するためのサービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.rack

ラック管理サービスを提供します。

com.oracle.sysman.services.reset

サービス・プロセッサのリセットおよびリフレッシュを処理するためのリセット・サービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.agentprov

エージェントのプロビジョニングを管理するためのサービスを提供します。このパッケージは、リモート・オペレーティング・システムに対するエージェント・ソフトウェアのインストール、構成および削除用のサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.agentupgrade

エージェント・アップグレード用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.alarm

アラーム管理用のサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.authorization

認可管理用の操作を提供します。

com.sun.xvm.services.bootenvironment

ブート環境サービスのインタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.cachemanager

ドメイン・モデルのキャッシュ済ビューを管理するためのサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.cluster

クラスタ管理用のサービス・インタフェースを提供します。このサービスは、Solarisクラスタ・インスタンスとそれらのノードを表示および管理する機能を果します。

com.sun.xvm.services.common

各種パブリックAPIに共通するサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.componentmgmt

ハードウェア・コンポーネント管理用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.datamodel

低レベルのデータ・モデルにアクセスするためのサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.deleteasset

サーバー、オペレーティング・システム、サービス・タグおよびシャーシなどのアセットを削除するためのサービス・インタフェースを提供します。ホスト、ゲスト、仮想イメージ・ライブラリおよびネットワークなどの仮想化アセットを削除するには、それらの各サービスに適したメソッドをコールします。

com.sun.xvm.services.discovery

アセットを検出するためのサービスを提供します。検出サービスのインタフェースには、一連のIPアドレスに対して検出操作を開始する機能が用意されています。

com.sun.xvm.services.event

イベント・サービスのインタフェースを提供します。イベント・サービスのインタフェースを使用すると、クライアントはドメイン・モデルから発行される通知をサブスクライブできます。

com.sun.xvm.services.fabricmgmt

ファブリック管理用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.fwdeployment

ファームウェア・デプロイメント管理用のサービスを提供します。このパッケージでは、サーバーおよびシャーシに対するファームウェア更新のデプロイメントを管理します。

com.sun.xvm.services.gear

サービス・タグおよび一般ギア管理インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.grouping

アセット・グループ管理サービスを提供します。

com.sun.xvm.services.guest

ゲスト管理用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.guest.provision

ゲスト・プロビジョニング用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.jobmanager

ジョブ・アクションの実行、ジョブ・ステータスの制御、およびジョブ・アクションとジョブ履歴に関する情報の取得用のジョブ管理サービスを提供します。

com.sun.xvm.services.migration

移行サービスのサービス・インタフェースを提供します。このパッケージは、ゲスト・ドメインのライブ、ウォームおよびコールド移行用のサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.mos

My Oracle Supportサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.network

ネットワーク管理サービスを提供します。このパッケージは、ゲストのネットワークをするためのサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.notification

通知管理サービスを提供します。

com.sun.xvm.services.oemgc

OEM Grid Controlリポジトリ統合用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.operation

操作プロファイル機能のサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.opscenter

XMV更新ジョブ・マネージャのサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.osdeployment

サーバーに対するオペレーティング・システムのデプロイメントを管理するためのサービスおよびタイプを提供します。このパッケージは、インストールされているオペレーティング・システムに関して集約された詳細な情報へのアクセス、OSアクティビティの監視、およびOSのプロビジョニング用のサービスを提供します。このパッケージは、エンタープライズ・コントローラでのみ使用できます。

com.sun.xvm.services.osmonitoring

OS監視プロファイルの値オブジェクト作成用のパラメータを提供します。

com.sun.xvm.services.pis

アセットを製品名や階層に応じて分類するために使用する製品およびアセット情報のサービス・インタフェースとタイプ・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.productupdate

更新カタログ・ファイルおよびバンドルに対するサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.profile

プロファイルを作成、削除および更新するためのプロファイル・サービスを提供します。

com.sun.xvm.services.provisioning

サーバー・プロビジョニングを管理するためのサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.proxyservice

プロキシ・コントローラのプロビジョニングを管理するためのサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.report

使用率の傾向に関するレポートを取得するためのサービスおよびタイプを提供します。

com.sun.xvm.services.reportsmanager

レポート・マネージャのサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.storagemgmt

ストレージ・サーバー管理用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.svrmgmt

サーバー管理用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.switchmgmt

物理および仮想スイッチ管理サービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.topology

管理対象リソースのトポロジ情報を取得するためのトポロジのサービス・インタフェースとタイプ・インタフェースを提供します。このパッケージは、Ops Centerアセットのツリー・ベースのナビゲーション・ビューを提供します。

com.sun.xvm.services.user

ユーザー・プリファレンスを管理するためのサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.virtimagelib

仮想イメージ・ライブラリおよび仮想イメージ管理用のサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.virtpool

同じライブラリまたはネットワークを共有し同じプロセッサ・アーキテクチャを持つ仮想プールのライフサイクルの管理、およびストレージ、ネットワークおよび仮想化ホストと仮想プールの統合用のサービスを提供します。

com.sun.xvm.services.virtservercontainer

仮想サーバー・コンテナを管理するためのサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.win

Windowsサービスに対してサポートされるフィルタを提供します。

com.sun.xvm.services.winpm

Windowsコンプライアンス・レポートおよびWindowsソフトウェア更新デプロイメント用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.wme

Windows管理の拡張管理用のサービス・インタフェースを提供します。

com.sun.xvm.services.xvmserver

XVMサーバーのシステム・レベル面を管理するためのXVMサーバー管理サービスを提供します。


F.2 パブリックAPIアクセス

パブリックAPIにアクセスする方法は、2通りあります。

F.2.1 JMX

Java Management Extensions (JMX)技術は、デバイス、アプリケーションおよびネットワークを管理および監視するための分散型の動的なモジュラ・ソリューションを構築するためのツールを提供します。JMX APIにより、リモート管理アプリケーションがアクセスできるように属性および操作を公開するMBean (管理可能オブジェクト)の概念を定義します。Java Platform, Standard Edition 7 (Java SE 7)のJMX APIの重要な新機能は、Standard MBeanが大幅に改善されたMXBeanを作成する機能です。JMXの詳細は、Java Management Extensions (JMX)技術のWebサイト(http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/tech/javamanagement-140525.html)を参照してください。

F.2.2 WS-Management

Web Services for Management (WS-MAN)は、Webサービス標準を使用してサーバー、デバイスおよびアプリケーションを管理するための仕様です。これにより、ITインフラストラクチャ全体にわたって管理情報にアクセスし、それを交換するための、共通の方法が各種システムに提供されます。これは、一般的にWindows管理スタックで使用され、Visual BasicやC#から使用可能なCOMオブジェクトおよびwinrmコマンドライン・インタフェースを含むMicrosoft管理ツールによってサポートされます。

F.2.3 JMXクライアントを介したパブリックAPIアクセス

パブリックAPIと対話する最も簡単な方法として、Javaクライアントを使用する方法をお薦めします。このJavaクライアントは、セキュアなリモートJMXクライアントを使用してパブリックAPIと通信します。リモートJMXクライアントを使用することにより、厳密に型指定されたJava MXBeanインタフェース・クラス・ライブラリを使用してJavaのサービスMXBeanと直接対話できます。JMX MXBeanインタフェースは、SDKに含まれるJavadocに記載されています。サポートされているリモートJMX管理プロトコルは、JMXMPとWS-MANです。

F.2.4 WS-Managementを介したパブリックAPIアクセス

パブリックAPI MXBeanは、JSR-262を介してWS-Managementで公開されます。この仕様により、Webサービスを使用してJMXインスツルメンテーションにリモートでアクセスする方法が定義されます。クライアントはJavaアプリケーションである必要はありません。これにより、汎用WS-ManagementクライアントがパブリックAPIと対話できるようになります。各サービス層APIのWS-Managementマッピングは、SDKに含まれるJavadocに記載されています。

F.3 仮想化管理スタック

仮想化管理スタックは、3層の管理パラダイムです。スタックは、プレゼンテーション層、サービス層および基礎となるドメイン・モデルで構成されています。

F.3.1 プレゼンテーション層

プレゼンテーション層では、ユーザー・インタフェースが提供され、サービス層によって提供される情報が表示され、サービス層を介してアクションが実行されます。

F.3.2 サービス層

サービス層には、コア管理ロジックがすべて含まれます。この層では、プレゼンテーション層および外部システム管理ソリューションによって使用される一連のパブリックAPIを介して管理機能が公開されます。これらのパブリックAPIは、Enterprise Manager Ops Centerソフトウェアを制御または監視するためのサード・パーティ・ソフトウェアにとって理想的な統合ポイントです。

サービス層では、管理APIが一連のJava Management Extensions (JMX) MXBeanインタフェースとして公開されます。これらのインタフェースは、JMXRemoting (JSR 160)とWS-Management (JSR 262)を含む複数のリモート・プロトコルを介してパブリックAPIとしてアクセスできます。

サービスはMXBean ObjectNameとして識別されます。これらの形式は、次のとおりです。

com.sun.xvm.services:type=<service name>

パブリックAPIに対するメイン・エントリ・ポイントは、com.sun.xvm.servicesに定義されているMXBeanインタフェースです。

F.3.3 ドメイン・モデル

ドメイン・モデルは、基礎となる管理対象リソースおよびこれらの間の関連付けを表します。ドメイン・モデルでは、これらの管理対象リソースの正規化されたデータ・モデルがJMX MXBeanの集合として公開されます。管理対象リソースごとに1つのMXBean、およびこれらのリソース間の関連付けごとに1つのMXBeanがあります。