この章では、プロファイル、ポリシーおよび計画の概要について説明します。詳細は、対応する機能の章で説明しています。
次の情報が含まれます。
標準的な管理および操作アクティビティを実行するとき、Oracle Enterprise Manager Ops Centerはプロファイルと計画の組合せを使用して、複雑さを軽減し一貫性を向上させます。UIの「Plan Management」セクションでは、テンプレートを使用できます。テンプレートを使用して、環境に応じたカスタムのプロファイルと計画を作成します。
プロファイルと計画は、プロビジョニングや更新などのタスクを実行する手順の再利用可能なセットを作成するときに使用されます。あらゆるプロファイルと計画の作成、管理およびアクセスは、ユーザー・インタフェースの「Plan Management」セクションで行います。
プロファイルではタスクの実行方法を定義し、システムへのインストールを許可する対象と許可しない対象を定義できます。計画は操作を実行する手順を示し、タスクを実行するターゲットを定義して、プロファイルをそのターゲットにデプロイすることができます。計画とそれに関連するプロファイルを組み合せて操作を定義します。一連のテンプレートから独自のプロファイルと計画を作成します。
「Plan Management」には、次の3つの基本コンポーネントがあります。
Operational Profiles and Plans: よくある問題を修正するためのスクリプトやユーティリティ、監視ルールの構成としきい値、および環境で発生するインシデントに基づいて作成できるナレッジ・ベースなど、1つ以上の操作アクティビティを実行します。
Profiles and Policies: プロファイルは、新規Oracle Solaris 10ゾーンを作成するときに使用する命名スキーマや構成オプションなど、特定タイプのシステムやタスクのコンポーネントについて構成を定義します。更新ポリシーは、パッチおよびパッケージを適用するときに操作のレベルを定義します。
Deployment Plans: Oracle Solaris Zonesのプロビジョニングおよび作成など、標準的な管理アクティビティを実行します。
すべてのプロファイルと計画を表示するには、「Navigation」ペインで「Plan Management」を展開します。プロファイルまたは計画を選択すると、使用可能なアクションが表示されます。各計画には、ターゲットに対してある手順を完了できないとき実行する一連のアクションを定義できます。最初の失敗でジョブを停止することも、可能なかぎり完了するよう試行することもできます。
デプロイメント計画はすべて、事前定義された一連のテンプレートに基づいています。使用可能なテンプレートから、データ・センターに応じたカスタムのプロファイルと計画を作成できます。単純なタスクのために設計されたテンプレートもあれば、一連の機能を実行するように設計された、より複雑な計画もあります。複雑な計画は、既存の計画を組み合せて、たとえば操作プロファイルおよび計画をデプロイメント計画の最後に追加して構築できます。
プロファイルと計画のバージョンには連番が付けられます。プロファイルまたは計画を作成すると、バージョン番号は1になります。プロファイルまたは計画を編集すると、新しい番号で表されるバージョンが作成されます。
バージョンを作成する際には、更新中に関連する計画を自動的に変更するオプションがあります。そのオプションを選択しない場合、このプロファイルを使用する操作とデプロイメント計画は新しいバージョンで更新されません。たとえば、ファームウェア・イメージAを使用するファームウェア・プロファイルがあり、このプロファイルのバージョンが1とします。最新のファームウェア・イメージBを使用するように、このプロファイルを更新しようとします。プロファイルを更新すると、バージョン2のプロファイルが作成されます。バージョン1のファームウェア・プロファイルを使用する計画が5つあり、そのすべてがバージョン1とイメージAの使用を続行します。これらの計画でイメージBを使用する場合は、バージョン2のプロファイルを参照するように計画を手動で更新する必要があります。
計画についても同様です。複雑な計画で、他の計画によって参照されるデプロイメント計画を編集するとき、自動更新のオプションを選択しないかぎり、参照している側の計画は編集後の計画のバージョンを参照するように自動的には更新されません。
バージョンの詳細を表示するには、計画をハイライト表示し、「View Version Details」アイコンをクリックします。矢印で移動すると、他のバージョンが表示されます。計画で新規バージョンのプロファイルを使用する場合は、計画を編集して、適切なバージョンのプロファイルに関連付けます。「Operational Plan」で編集できるのは、「Description」、「Failure Policy」および「Associated Profile」の各フィールドです。プロファイルまたは計画の名前は編集できません。別の名前にする場合は、プロファイルと計画をコピーまたは作成する必要があります。
あるバージョンのプロファイルまたは計画を削除できます。複数のバージョンが存在するときに1つのバージョンを削除すると、1つ前のバージョンがデフォルトになります。計画に1つのバージョンしか存在しなかった場合は、プロファイルと計画の両方が削除されます。計画を他の計画で使用している場合、「Delete Deployment Plan」オプションは使用できません。
次の表は、タスク、およびタスクを完了するために必要なロールを示しています。タスクを完了するために必要なロールまたは権限がない場合は、管理者に連絡してください。各種ロールおよびロールに付与される権限の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Ops Center管理ガイド』を参照してください。
表8-1 計画管理のロールおよび権限
タスク | ロール |
---|---|
View a profile or plan |
Read |
Create a profile or plan |
Profile Plan Administrator |
Edit a profile or plan |
Profile Plan Administrator |
Copy a profile or plan |
Profile Plan Administrator |
Delete a profile or plan |
Profile Plan Administrator |
Create a profile or plan |
Profile Plan Administrator |
操作プロファイルは、データ・センターの日々の業務を支援する目的で設計されています。
操作プロファイルは、環境の操作に必要な1つ以上のタスクを実行します。このプロファイルには1つのシェル・スクリプトが含まれ、環境変数としてアセット属性も指定できます。プロファイルごとに、次のタイプのシェル・スクリプトを選択できます。
EC Shell: エンタープライズ・コントローラでのみ動作するスクリプトです。ログインしているユーザーの資格証明で実行されます。
Remote Shell: リモート・エージェントがある任意の管理対象システムで動作するスクリプトです。ルート権限で実行されます。
操作プロファイルに追加できる変数には、次の2種類があります。
System defined variables: スクリプトで特定の情報を定義する際に使用する変数です。ソフトウェア固有の次の変数があります。
$OC_TARGET_NAME
$OC_JOB_ID
$OC_SASL_FILE
$OC_UFN
$OC_TARGET_TYPE
Additional Variables: スクリプトに情報を追加し、操作計画を実行するときにユーザーが情報を変更できるようにするとき使用する変数です。追加の変数は、ユーザー定義です。
サポートされているアセット属性のリストは、付録A「アセット属性」を参照してください。
操作計画は、操作プロファイルを実行するために必要であり、操作プロファイルを作成するときにデフォルトで作成されます。計画を使用すると、管理対象リソースまたはリソースのグループに対して、状態変更アクションの実行などのプロファイルを実行できます。
印刷機能を無効にするような単純な計画を作成し、その計画をデータ・センターでリソースのグループ全体にデプロイできます。さらに高度な例としては、複数の操作計画を作成し、複雑なタイプのデプロイメント計画のステップとして追加する方法もあります。たとえば、すべての論理ドメインを停止する操作計画や、Oracle VM Server for SPARCを停止する操作計画を作成できます。そのうえで、これらの計画を複雑なデプロイメント計画のステップとして追加します。
操作計画は、操作プロファイルをどのように、またどのターゲットに対してデプロイするかを定義します。デフォルトでは、プロファイルを作成すると操作計画も作成されます。
エンタープライズ・コントローラにシェル・スクリプトを保存して計画にダウンロードすることも、計画を作成するときにテキスト・フィールドにスクリプトを入力することもできます。どちらのタイプのシェル・スクリプトもユーザーが実行します。場所は異なり、エンタープライズ・コントローラ上にある場合もリモート・エージェント上にある場合もあり、プロファイルを実行するにはユーザー資格証明が必要です。
操作計画には、操作プロファイルのターゲットと失敗ポリシーを定義します。プロファイルには、管理対象のリソースまたはリソースのグループに対して実行する1つ以上の操作を定義します。たとえば、管理対象リソースに対してしきい値をデプロイする、あるいはすべての論理ドメインを停止してからOracle VM Server for SPARCを停止するなどの状態変更アクションを実行する操作です。
プロファイルは、操作の定義にシェル・スクリプトを使用します。操作プロファイルがない場合は、計画を作成するときにプロファイルを作成できます。プロファイルを作成したら、エンタープライズ・コントローラ上にあるシェル・スクリプト(ECシェル・スクリプト)をダウンロードするか、プロファイルでシェル・スクリプト(リモート・シェル・スクリプト)を入力します。ECシェルとリモート・シェルは、どちらもユーザーが実行するシェル・スクリプトです。場所(エンタープライズ・コントローラ上か、リモート・エージェント上か)と実行方法(ユーザー資格証明)が異なります。ECシェルはログインしているユーザーの資格証明で実行されます。リモート・シェルはリモート・エージェントを含む任意の管理対象システムで実行でき、ルート権限で実行されます。
「Navigation」ペインで「Plan Management」を展開し、「Operational Profiles」をクリックします。
「Create Profile」をクリックします。
新規プロファイルに名前を付け、説明を追加します。このプロファイルのターゲットのタイプを識別するために、リストからサブタイプを選択します。「Next」をクリックします。
スクリプトを定義し、「Next」をクリックします。
タイプとして「EC Shell」と「Remote Shell」のどちらかを定義します。
タイムアウトのパラメータを定義します。
「Script」フィールドにスクリプトを入力するか、エンタープライズ・コントローラ上に保存されている「EC Shell」スクリプトをロードする場合は「Load」をクリックします。「View System Variables」をクリックすると、使用可能なソフトウェア固有の変数が表示されます。
(オプション)「Specify Additional Variables」ページで、ユーザー定義変数を追加します。「Next」をクリックします。
確認して「Finish」をクリックします。
プロファイルまたは計画を編集すると、バージョンが作成されます。バージョンを作成する際には、更新中に関連する計画を自動的に変更するオプションがあります。バージョンの管理方法は、「バージョン・コントロール」を参照してください。
バージョンの詳細を表示するには、計画をハイライト表示し、「View Version Details」アイコンをクリックします。矢印で移動すると、他のバージョンが表示されます。計画で新規バージョンのプロファイルを使用する場合は、計画を編集して、適切なバージョンのプロファイルに関連付けます。「Operational Plan」で編集できるのは、「Description」、「Failure Policy」および「Associated Profile」の各フィールドです。操作プロファイルまたは計画の名前は編集できません。別の名前にする場合は、操作プロファイルおよび計画をコピーまたは作成する必要があります。
既存の操作プロファイルをコピーして名前を変更し、新規プロファイルと計画を作成できます。
「Navigation」ペインで「Plan Management」を展開し、「Operational Profiles」をクリックします。
コピーするプロファイルを中央のペインで選択し「Copy Profile」アイコンをクリックします。または、中央のペインでプロファイルをダブルクリックして、「Actions」ペインでアクションを表示します。
作成中の新規プロファイルの名前を変更して説明を修正し、「Next」をクリックします。
(オプション)スクリプトを編集します。「Next」をクリックします。
(オプション)「Specify Additional Variables」ページで、変数を編集します。「Next」をクリックします。
確認して「Finish」をクリックします。
既存の操作計画をコピーして名前を変更し、新規プロファイルと計画を作成できます。
「Navigation」ペインで「Plan Management」を展開し、「Operational Plans」をクリックします。
コピーする計画を中央のペインで選択し「Copy Plan」アイコンをクリックします。または、中央のペインで計画をダブルクリックして、「Actions」ペインでアクションを表示します。
作成中の新規計画の名前を変更し、説明を変更します。新規計画の失敗ポリシーを変更することも、「Operational Plan」のステップを変更することもできます。各ステップに関連付けられているプロファイルまたは計画も変更できます。プロファイルまたは計画を変更する場合は、関連付けられているプロファイルまたは計画をクリックし、使用可能なオプションをリストから選択します。ステップを追加する場合は、「Replicate Step」アイコンをクリックしてプロファイルまたは計画をリストから選択し、ステップに関連付けます。「Save」をクリックします。
(オプション)スクリプトを編集します。「Next」をクリックします。
(オプション)「Specify Additional Variables」ページで、変数を編集します。「Next」をクリックします。
確認して「Finish」をクリックします。
バージョンごとにプロファイルを削除するか、すべてのバージョンのプロファイルとそれに関連付けられた計画を削除することができます。
バージョンごとに操作計画を削除できるのは、バージョンを作成していた場合に限られます。1つのバージョンの計画を削除すると、そのバージョンを参照しているインシデント・ナレッジ・ベースやデプロイメント計画に影響する場合があります。バージョンを削除する前に、そのバージョンが使用中でないことを確認してください。
注意: 複数のバージョンが存在するときに1つのバージョンを削除すると、1つ前のバージョンがデフォルトになります。1つのバージョンしか存在しなかった場合は、操作プロファイルおよび計画が削除されます。 |
プロファイルとポリシーは、ジョブの実行方法と操作のレベルを定義します。
ポリシーは、明示的に承認または拒否されるアクションのリストです。ポリシーはOS更新に固有であり、OSパッチとパッケージを適用するときに必要なユーザー操作の程度を定義します。たとえば、修正の適用はユーザー操作なしに自動化する一方、ダウングレードやアンインストールは実行する前にジョブを一時停止してユーザー承認を求めるという設定が可能です。未承認のパッチやパッケージをインストールするなど、特定のアクションを拒否することもできます。
ポリシー設定は階層構造です。あるコンポーネントにポリシーが定義されていない場合、そのコンポーネントの親に対するポリシーが適用されます。たとえば、特定のコンポーネントのインストールは許可するが、そのコンポーネントの特定バージョンのインストールは許可しないというポリシーを作成できます。
更新ポリシーの詳細は、第13章「オペレーティング・システム更新」を参照してください。
プロファイルは、標準的な管理タスクの実行方法を定義します。ウィザードを使用しながら、プロファイルのカスタム・セットを作成します。プロファイルを作成すると、認可されたユーザーがそのプロファイルを使用して検出やプロビジョニングなどのタスクを実行できます。再起動やインストール済セキュリティ・パッチの確認など、頻繁に使用される一部のOSタスクにはプロファイルが事前定義されています。そのようなアクションについては、事前定義済のプロファイルを使用することも、独自に作成することもできます。
プロファイルは、UIでカテゴリ別にまとめられています。各プロファイルの詳細は、このドキュメントで該当する各項を参照してください。プロファイルのカテゴリと、タスクおよびプロファイルの詳細は、次の章で説明しています。
Discovery: 第2章「アセット管理」を参照
Service Processor: 第10章「ハードウェア」を参照
RAID Controller: 第10章「ハードウェア」を参照
Firmware: 第10章「ハードウェア」を参照
Dynamic System Domain: 第10章「ハードウェア」を参照
OS Provisioning: 第12章「オペレーティング・システム」を参照
Logical Domain: 第15章「Oracle VM Server for SPARC」を参照
Solaris Zone: 第14章「Oracle Solaris Zones」を参照
Virtual Machine: 第16章「Oracle VM Server for x86」を参照
BIOS Configuration: 第10章「ハードウェア」を参照
Boot Environment: 第12章「オペレーティング・システム」を参照
Storage Appliance Update: 第10章「ハードウェア」を参照
Update Policies: 第13章「オペレーティング・システム更新」を参照
Update Profiles: 第13章「オペレーティング・システム更新」を参照
検出プロファイルを例外として、各タイプの管理プロファイルでは、デプロイメント計画で特定ターゲットに対するタスクを実行する必要があります。プロファイルを作成するとき、デフォルト設定では対応するデプロイメント計画が作成されます。計画のタイプの詳細は、「デプロイメント計画」を参照してください。
デプロイメント計画は、プロファイルを使用して標準的な管理アクティビティを、反復可能な一貫した形で実行します。デプロイメント計画には、各ステップで適用する仕様やプロファイルと、ネットワーク・アドレスやシステム名などそれに適用する必要のあるリソースとともに、アセットに対して実行する必要のある一連の操作つまりステップを定義します。
各種のデプロイメント計画を作成するときに使用できる、包括的なデプロイメント・テンプレートのセットが用意されています。各テンプレートは制限のないデプロイメント計画であり、実行のステップは定義されていますが、プロファイルとアセットは定義されていません。デプロイメント・テンプレートを使用すると、タスクと、そのタスクの完了に必要な関連リソース(イメージやネットワーク・アドレスなど)を定義できます。
複数のステップを含む計画が、いくつか用意されています。場合によっては、計画のステップに他の計画を関連付けることができます。関連付けられた計画は、ネストした計画として参照されます。ネストした計画は、プロファイルとほぼ同様に共有の構成ブロックとして使用できます。ネストした1つの計画を1回構成すると、他の多数の計画で再利用できるため、UIで実行が必要な操作の数を減らすことができます。テンプレートは、タイプ別ではなくアルファベット順でユーザー・インタフェースに表示されます。ただし、計画を単純、マルチステップ、複雑に分類しておくと便利です。計画の詳細は、各カテゴリを参照してください。各カテゴリに配置される計画のリストは、次のとおりです。
Configure RAID
Configure Service Processor
Provision OS
Update Firmware
Update BIOS Configuration
Update Storage Appliances
Create Oracle Solaris Zones
Create Virtual Machines
Install Server
Create Dynamic System Domain
Create Logical Domains
Software Deployment/Update
Update Solaris 11 OS
Create Boot Environment
Update Firmware and Install Oracle VM Server for SPARC
Configure M-Series Hardware, Create, and Install Domain
Configure Server Hardware and Install OS
Configure and Install Dynamic System Domain
Configure and Install Logical Domains
Configure and Install Oracle Solaris Zones
Configure and Install Virtual Machines
テンプレートを使用して独自のデプロイメント計画を作成し、プロファイルを使用して計画を構成できます。各ステップのプロファイルの設定と値は、デフォルトです。実際に適用するときに計画を変更できます。プロファイルの設定と値は、計画を適用するターゲット・システムによってさらに制約できます。
複雑な計画を除いて、テンプレートでは計画にステップを追加できません。使用できるのは、計画の作成元になったテンプレートで定義されているステップのみです。複雑な計画では、複雑な計画の中に1つ以上のデプロイメント計画や操作計画を追加できます。
Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、ハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアのプロビジョニング・アクティビティに反復可能な形で対応するデプロイメント計画を作成、構成、管理および実行できます。
計画は、定義済のテンプレートから作成します。各計画には、システムの構成やプロビジョニングで実行する必要がある一連のステップを定義します。計画に指定するのは、単一のステップでも一連の複数のステップでもかまいません。計画の各ステップは、プロファイルまたは他の計画を関連付けることによって構成します。
単純な計画には、1つのイメージで単一のステップを指定します。計画で使用するイメージを定義できますが、複数のイメージや複数のステップを追加することはできません。
単純なデプロイメント計画は、次のとおりです。
Configure RAID: サーバー上にRAIDコントローラを構成する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「RAIDコントローラの構成」を参照してください。
Configure Service Processor:シャーシ上にサービス・プロセッサを構成する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「サービス・プロセッサの構成」を参照してください。
Provision OS: オペレーティング・システムをプロビジョニングする場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「オペレーティング・システムのプロビジョニング」を参照してください。
Update Firmware: ファームウェアを更新する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「ファームウェアのプロビジョニング」を参照してください。
Update BIOS Configuration: サーバーのBIOS構成を更新する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「BIOS構成プロファイルおよび計画の作成」を参照してください。
Update Storage Appliances: ストレージ・アプライアンスのソフトウェアを更新する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「ストレージ・ライブラリ」を参照してください。
Create Oracle Solaris Zones: ゾーンを作成する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「ゾーン・プロファイルの作成」および「ゾーンのデプロイメント計画」を参照してください。
Create Virtual Machines: Oracle VM Server for x86の仮想マシンを作成する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「仮想マシンの作成」および「仮想マシンの作成およびデプロイメント計画」を参照してください。
Create Dynamic System Domain: 動的システム・ドメインを作成する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「動的システム・ドメインの構成」を参照してください。
Create Logical Domains: 論理ドメインを作成する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「論理ドメイン・プロファイルの作成」を参照してください。
ほとんどの場合、プロファイルを作成するときにデフォルトのアクションとして単純なデプロイメント計画も作成されます。
マルチステップのシーケンスを持つ複数のデプロイメント・テンプレートを使用できます。このような計画は、頻繁に使用する操作を1回のクリックで実行し、それを独自に反復可能な形で指定するために用意されています。
マルチステップのデプロイメント計画は、次のとおりです。
Install Server: サーバーをプロビジョニングしOSを更新する場合は、この計画を使用します。
Software Deployment and Update: スクリプト・ベースの更新プロファイルを適用する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「デプロイメント計画からのオペレーティング・システムの更新」を参照してください。
Update Solaris 11 OS: Oracle Solaris 11オペレーティング・システムを更新する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「Oracle Solaris 11の更新」を参照してください。
Create Boot Environment: Oracle Solarisブート環境を作成する場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「Oracle Solaris 11ブート環境の作成」および「Oracle Solaris 10ブート環境の作成」を参照してください。
Update Firmware and Install Oracle VM Server for SPARC : ファームウェアを更新してから、システムにOracle VM Server for SPARCをインストールする場合は、この計画を使用します。このプロファイルと計画の使用方法は、「Oracle VM Server for SPARCのインストール」を参照してください。
マルチステップの計画における各ステップは、テンプレートで定義されています。ステップをスキップしたり、ステップを追加することはできません。
プロファイル、デプロイメント計画および操作計画を組み合せて使用すると、複雑なデプロイメント計画を作成でき、各種の詳細なワークフローを単一の計画として自動化できます。複雑な計画には個別の要件を満たす計画を構造化できる柔軟性があり、一貫性が向上して高レベルで自動化が進みます。
複雑なデプロイメント計画を作成すると、計画内でステップをスキップできます。スキップしたステップは、計画の適用時に処理されません。特定のステップを複製すると、同じ操作を別のプロファイルまたは計画を使用して実行できます。また、デプロイメント計画と操作計画を1つ以上追加することもできます。
複雑なデプロイメント計画は、次のとおりです。
Configure M-Series Hardware, Create and Install Domain: Mシリーズ・サーバーの構成、動的システム・ドメインの作成、ドメインでのOSのプロビジョニング、およびドメインの更新には、この計画を使用します。
Configure Server Hardware and Install OS: サービス・プロセッサまたはシャーシの構成、OSのプロビジョニングと更新には、この計画を使用します。
Configure and Install Dynamic System Domain: 動的システム・ドメインの作成、ドメインでのOSのプロビジョニングと更新には、この計画を使用します。
Configure and Install Logical Domains: 論理ドメインの作成と、論理ドメインでのOSのプロビジョニングには、この計画を使用します。
プロファイルと計画の作成後に、次のアクションを実行できます。
プロファイルを編集すると、プロファイルの構成を変更できます。名前と説明以外の値を変更すると、新規バージョンが作成されます。プロファイルを1つ以上のデプロイメント計画が参照している場合、デフォルトのアクションでは参照する側の計画が新規バージョンに更新されます。
プロファイルの編集の手順
「Navigation」ペインで「Plan Management」を展開します。
「Profiles and Policies」ツリーからプロファイルを選択します。
「Edit Profile」をクリックします。
変更を完了し、「Finish」をクリックします。
デプロイメント計画の詳細を編集すると、計画のステップをスキップして計画の構成を変更したり、各ステップに関連付けられたプロファイルまたは計画を変更したり、計画を別名で保存して新規計画を作成することができます。
注意: ネストしている計画など他の計画によって参照されるデプロイメント計画を編集するとき、参照している側の計画は編集後の計画のバージョンを参照するように自動的には更新されません。変更後のバージョンを使用する場合は、参照する側の計画を手動で変更する必要があります。 |
デプロイメント計画の編集の手順
「Navigation」ペインから「Plan Management」を選択します。
次のいずれかの方法で、「Edit Deployment Plan」オプションを選択します。
方法1: ツリーからデプロイメントのタイプを選択し、リストから計画を選択します。「Edit Deployment Plan」アイコンが有効になります。「Edit Deployment Plan」アイコンをクリックします。
方法2: 選択したデプロイメント・タイプを展開し、リストから計画を選択します。計画の詳細が表示されます。「Actions」ペインから「Edit Deployment Plan」を選択します。「Edit Deployment Plan」ウィンドウが表示されます。
計画について、次の詳細を編集します。
Plan Name: 計画の名前を変更できる場合は、新規計画が作成されます。名前を編集して新規計画を作成します。
Description: 計画の説明を入力します。
Failure Policy: 失敗した際に、計画の実行を停止するか、可能なかぎり実行するかを選択します。
計画のステップを構成するには、関連付けられたプロファイルを設定または変更するか、新規プロファイルを作成します。
選択した計画のタイプに応じてステップとそれに関連するターゲットを繰り返して、計画を編集できます。
「Save」をクリックし、計画に対する変更を保存します。名前を変更した場合、新規計画はバージョン「v1」として保存されます。
既存のデプロイメント計画をコピーして名前を変更し、新規計画を作成できます。
デプロイメント計画のコピーの手順
「Navigation」ペインから「Plan Management」を選択します。
次のいずれかの方法で、「Copy Deployment Plan」オプションを選択します。
方法1: ツリーからデプロイメントのタイプを選択し、リストから計画を選択します。「Copy Deployment Plan」アイコンが有効になります。「Copy Deployment Plan」アイコンをクリックします。
方法2: 選択したデプロイメント・タイプを展開し、リストから計画を選択します。計画の詳細が表示されます。「Actions」ペインから「Copy Deployment Plan」を選択します。「Create a Deployment Plan」ウィンドウが表示されます。
計画について、次の詳細を編集します。
Description: 計画の説明を入力します。
Plan Name: デフォルトでは、計画名は「Copy of <plan name>」です。たとえば、「Copy of Firmware Update」などとなります。名前は変更できます。
Failure Policy: 失敗した際に、計画の実行を停止するか、可能なかぎり実行するかを選択します。
計画のステップを構成するには、関連付けられたプロファイルを設定または変更するか、新規プロファイルを作成します。
選択した計画のタイプに応じてステップとそれに関連するターゲットを繰り返して、計画を編集できます。
「Save」をクリックし、新規計画を保存します。新規計画はバージョン「v1」として保存されます。
計画をデプロイする際には、計画を実行するターゲットのアセットを選択します。ターゲットを選択したら、計画をデプロイする前に、特定のアセットのプロファイル構成を一時的に上書きするオプションがあります。
デプロイメント計画は多くのアクションで使用されます。詳細な例は、「How To」ライブラリ(http://docs.oracle.com/cd/E27363_01/nav/howto.htm
)を参照してください。
デプロイメント計画、またはバージョンごとの計画のみを削除できます。選択したデプロイメント計画が他の計画によって参照されていない場合は、計画またはそのバージョンの削除を確定できます。計画を他の計画で使用している場合、「Delete Deployment Plan」オプションは使用できません。
デプロイメント計画の削除の手順
「Navigation」ペインから「Plan Management」を選択します。
次のいずれかの方法で、「Delete Deployment Plan」オプションを選択します。
方法1: ツリーからデプロイメントのタイプを選択します。選択したタイプの計画が中央のペインにリストされます。リストから計画を選択します。「Delete Deployment Plan and Delete Version」アイコンが有効になります。「Delete Deployment Plan」または「Delete Version」アイコンを必要に応じてクリックします。
方法2: 選択したデプロイメント・タイプを展開し、リストから計画を選択します。計画の詳細が表示されます。「Actions」ペインから「Delete Deployment Plan」または「Delete Version」を選択します。「Delete Plan」ウィンドウが表示されます。
「Delete」をクリックし、削除操作を確定します。
表8-2 UIにおけるプロファイルと計画の情報の場所
対象 | 場所 |
---|---|
Operational Plans |
「Navigation」ペインで「Plan Management」セクションを展開し、「Operational Plans」まで下にスクロールします。 |
Operational Profiles |
「Navigation」ペインで「Plan Management」セクションを展開し、「Operational Plans」まで下にスクロールします。「Operational Profiles」は、「Operational Plans」セクションにあります。「Operational Profiles」をクリックすると、使用可能なプロファイルのリストが表示されます。 |
Deployment Plans |
「Navigation」ペインで「Plan Management」セクションを展開し、「Deployment Plans」まで下にスクロールします。「Deployment Plans」をクリックすると、既存の計画のリストが表示されます。特定の計画を検索するには、必要な計画のフォルダ、たとえば「Configure RAID」を展開します。 |
Profiles |
「Navigation」ペインで「Plan Management」セクションを展開し、「Profiles and Policies」まで下にスクロールします。「Profiles and Policies」をクリックすると、既存のプロファイルのリストが表示されます。必要なプロファイルのタイプのフォルダ、たとえば「RAID Controller」を展開します。 |
プロファイルと計画の詳細、および個々のプロファイルや計画の使用方法は、次のいずれかのリソースを参照してください。