この章では、リリース11.1.1.6.0のフラット・ファイル・コネクタのソフトウェアとドキュメントに関する更新の概要を示します。
この章で説明する更新内容は、次のカテゴリに分類されます。
この項では、コネクタのソフトウェアに対する更新について説明します。また、各ソフトウェアの更新に対応して変更されたこのマニュアルの項も示します。
このドキュメントに対する主な変更が含まれます。たとえば、第2章から第3章への項目の移動は、ドキュメント固有の更新です。この変更はソフトウェアの更新には関係ないものです。
次の各項では、ソフトウェアの更新について説明します。
メタデータ生成ユーティリティがこのリリースで改良されました。変更には、接続なしリソース、権限のタグ付け、すべてのプロセス・フォーム・フィールドの事前移入などのサポートが含まれます。次の各項では、これらのソフトウェア更新をそれぞれ詳細に説明します。
以前のリリースで、メタデータ生成ユーティリティは接続なしリソースのOracle Identity Managerアーティファクトを生成しませんでした。接続なしリソースおよびOracle Identity Managerのフィールドと対応するターゲット・システム属性間のマッピングを手動で作成する必要がありました。
このリリース以降、メタデータ生成ユーティリティが接続なしリソースに関連付けられているすべてのアーティファクトを生成します。また、手動プロビジョニングを実行するために必要なデフォルトのSOAコンポジットに関連付けられたプロセス定義を生成します。
FlatFileConfiguration.groovyファイルで、接続なしリソースとしてフラット・ファイルを構成するために「disconnected」という事前定義済セクションが追加されました。「disconnected」セクションに対応するエントリの詳細は、「FlatFileConfiguration.groovyファイルのエントリの理解」を参照してください。
以前のリリースでは、信頼できるソースとしてフラット・ファイルを構成した場合、デフォルトでこのコネクタはOIMユーザー・プロセス・フォームの4つのフィールドのみのマッピングをサポートおよび作成しました。他のすべてのフィールドは、各ターゲット・システム属性の対応するOracle Identity Managerアーティファクトを手動で作成およびマップする必要がありました。
このリリース以降、メタデータ生成ユーティリティがOracle Identity Managerアーティファクトを生成し、すべてのターゲット・システム属性のマッピングを作成します。組織、ユーザー・タイプ、従業員タイプなどのOracle Identity Manager固有の属性のデフォルト値も生成されます。
以前のリリースで、権限のタグ付けは手動のプロセスでした。つまり、権限として設定するプロセス・フォーム・フィールドを対応する参照定義に手動で関連付けて、権限プロパティをtrueに設定し、権限を収集してカタログで同期するために権限リストおよびカタログ同期化ジョブのスケジュール済ジョブを実行する必要がありました。
このリリース以降、権限のタグ付けのプロセスが自動化されます。これはentitlementAttributeListエントリをFlatFileConfiguration.groovyファイルに追加して実行します。entitlementAttributeListエントリにリストされているターゲット・システム属性が権限として自動的に処理されます。entitlementAttributeListエントリにリストされている属性ごとに、メタデータ生成ユーティリティは参照定義を自動的に作成し、プロセス・フォームに関連付けて、すべての必要な権限プロパティを追加します。権限ローダーのスケジュール済ジョブの実行後に権限をカタログで使用できます。
値を指定する形式などのentitlementAttributeListエントリの詳細は、「FlatFileConfiguration.groovyファイルのエントリの理解」を参照してください。
このリリース以降、このコネクタを使用して、日付ピッカーとして日付値を保持するプロセス・フォーム・フィールドを表示できます。日付としてプロセス・フォーム・フィールドを処理するため、dateAttributeListエントリがFlatFileConfiguration.groovyファイルに追加されました。値を指定する形式などのこのエントリの詳細は、「FlatFileConfiguration.groovyファイルのエントリの理解」を参照してください。
以前のリリースで、メタデータ生成ユーティリティを使用してフラット・ファイル・コネクタを作成した場合、すぐに使用できるフラット・ファイル・コネクタとともに用意されたスケジュール済ジョブ(ユーザー、アカウントまたは権限)のコピーを手動で作成する必要がありました。
このリリース以降、リソースのタイプ(信頼できるソース、ターゲット・リソースまたは接続なしリソース)に応じて、メタデータ生成ユーティリティが対応するスケジュール済ジョブを自動的に生成します。たとえば、メタデータ生成ユーティリティを使用し、信頼できるリソースとしてフラット・ファイルを構成した場合、IT_RES_NAMEフラット・ファイル・ユーザー・ローダー、IT_RES_NAMEフラット・ファイル・ユーザー削除差分リコンシリエーション、IT_RES_NAMEフラット・ファイル・ユーザー削除リコンシリエーションなどのスケジュール済ジョブが自動的に生成されます。
すぐに使用できるフラット・ファイル・コネクタおよびメタデータ生成ユーティリティを使用して作成されるコネクタをインストールする場合に作成されるスケジュール済ジョブの詳細は、「リコンシリエーション・スケジュール済ジョブ」を参照してください。
以前のリリースで、プロセス・フォームの参照フィールドは自動的に生成されませんでした。参照フィールドを手動で作成し、参照としてフラグを指定する必要がありました。
このリリース以降、このプロセスが自動化されます。これはlookupAttributeListエントリをFlatFileConfiguration.groovyファイルに追加して実行します。このエントリにリストされている属性ごとに、メタデータ生成ユーティリティは参照フィールドを作成し、OIMユーザー・プロセス・フォームの対応する参照フィールドに関連付けます。
値を指定する形式などのlookupAttributeListエントリの詳細は、「FlatFileConfiguration.groovyファイルのエントリの理解」を参照してください。
以前のリリースで、メタデータ生成ユーティリティを使用してコネクタを作成した場合、アプリケーション・インスタンス、サンドボックスおよびUIフォームを手動で作成する必要がありました。
このリリース以降、UIフォームを除いて、メタデータ生成ユーティリティはアプリケーション・インスタンスおよび他の必要な詳細を生成します。UIフォーム作成を自動化するOracle Identity Managerの対応するAPIがないため、UIフォームを手動で作成する必要があります。
以前のリリースでは、デフォルトでOracle Identity Managerがプロビジョニング操作中に4つのプロセス・フォーム・フィールドのみ事前移入するようにコネクタが構成されました。残りのプロセス・フォーム・フィールドを事前移入するには、事前移入アダプタをフィールドに手動でアタッチする必要がありました。
このリリース以降、コネクタを構成してすべてのプロセス・フォーム・フィールドを事前移入できます。デフォルトでは、「ユーザー・ログイン」、「名」、「姓」および「パスワード」フィールドに事前移入するようにFlatFileConfiguration.groovyファイルが構成されます。追加のフィールドを事前移入する場合、FlatFileConfiguration.groovyファイルの事前移入エントリでフィールド名を指定する必要があります。
値を指定する形式などのprepopulateエントリの詳細は、「FlatFileConfiguration.groovyファイルのエントリの理解」を参照してください。
次の項では、ドキュメント固有の更新について説明します。
このガイドのリビジョン9でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
変換jarに関するノートが「リコンシリエーション中のデータの変換の構成」に追加されました。
このガイドのリビジョン8でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
"defaultEnableStatus"という名前の新しいアカウント修飾子を含むように、「アカウント修飾子の理解」が更新されました。
このガイドのリビジョン7でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
「動作保証されているコンポーネント」の「Oracle Identity Manager」行は、「Oracle Identity GovernanceまたはOracle Identity Manager」に変更され、Oracle Identity Governance 12c PS3 (12.2.1.3.0)の動作保証についても更新されました。
このガイドのリビジョン6でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
「JDK」行が表1-1に追加されました。
このガイドのリビジョン5でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
表1-1の「Oracle Identity Manager」行が更新されています。
このガイドのリビジョン4でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
参照問合せに関する「ノート」が、「コネクタの機能拡張」の冒頭に追加されました。
このガイドのリビジョン3(原典)でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
生成されたコンポーネントの構成に関する情報が「コネクタ・コンポーネントを生成するステップのサマリー」から削除されました。今後はコネクタによって内部的に処理されるため、生成されたコンポーネントを構成する必要がなくなりました。
第2.3.1.8項「生成されたコネクタのコンポーネントの構成」は、この項に示されている構成が今後コネクタによって内部的に処理されるために削除されました。
増分リコンシリエーションに関する情報が「アカウント修飾子」に追加されました。
LongまたはStringデータ型としてフラット・ファイルから日付値をロードするノートが「フィールド修飾子」に追加されました。
「増分リコンシリエーションのためのコネクタの構成」が追加されました。
第2.6項「クローニング後のステップ」は、クローニングのかわりにメタデータ生成ユーティリティを使用してコネクタ・アーティファクトを再作成できるために削除されました。
「ITリソースの構成」および「リコンシリエーション・スケジュール済ジョブ」が変更されました。
「リコンシリエーションの構成」の情報が再度整理されました。
スケジュール済ジョブ属性に固有の情報が「リコンシリエーション・スケジュール済ジョブ」から「スケジュール済ジョブの属性」という新しい項に移動されました。
増分リコンシリエーションに関する情報が「完全リコンシリエーションおよび増分リコンシリエーションの実行」で変更されました。
表E-1が変更されています。
次の付録が変更されました:
このリリースのリビジョン2でのドキュメント固有の更新は次のとおりです。
制限付きリコンシリエーションに関する情報が、「制限付きリコンシリエーション」で変更されています。