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Oracle® Identity Manager GoToMeetingコネクタ・ガイド
リリース11.1.1
E85883-05
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3.1 GoToMeetingコネクタについて

このコネクタは、アカウント管理(またはターゲット・リソース管理)モードで実行するように構成できます。このモードでは、GoToMeeting Admin Center (Admin Center)は、Oracle Identity Managerのアイデンティティ・データの管理対象(ターゲット)リソースとして使用されます。

次のトピックでは、コネクタの概要を示します。

3.1.1 GoToMeetingコネクタの動作保証済コンポーネント

コネクタをインストールおよび使用するために必要なソフトウェア・コンポーネントおよびそのバージョンは次のとおりです。

表3-1 GoToMeetingコネクタの動作保証済コンポーネント

コンポーネント 要件

Oracle Identity GovernanceまたはOracle Identity Manager

Oracle Identity ManagerまたはOracle Identity Governanceの次のリリースのいずれかを使用できます。

  • Oracle Identity Governance 12c (12.2.1.4.0)

  • Oracle Identity Governance 12c (12.2.1.3.0)

  • Oracle Identity Manager 11g リリース2 PS3 BP06 (11.1.2.3.6)

ターゲット・システム

LogMeIn Admin Center

コネクタ・サーバー

11.1.2.1.0

コネクタ・サーバーのJDK

JDK 1.6以上

3.1.2 GoToMeetingコネクタの動作保証済言語

コネクタでサポートされている言語は次のとおりです。

  • アラビア語

  • 中国語(簡体字)

  • 中国語(繁体字)

  • チェコ語

  • デンマーク語

  • オランダ語

  • 英語(アメリカ合衆国)

  • フィンランド語

  • フランス語

  • フランス語(カナダ)

  • ドイツ語

  • ギリシャ語

  • ヘブライ語

  • ハンガリー語

  • イタリア語

  • 日本語

  • 韓国語

  • ノルウェー語

  • ポーランド語

  • ポルトガル語

  • ポルトガル語(ブラジル)

  • ルーマニア語

  • ロシア語

  • スロバキア語

  • スペイン語

  • スウェーデン語

  • タイ語

  • トルコ語

3.1.3 GoToMeetingコネクタのアーキテクチャ

コネクタは、GoToMeeting Administration APIを使用してOracle Identity ManagerとGoToMeetingディレクトリ・サービスの間でユーザー属性を同期し、Identity Connector Framework (ICF)コンポーネントを使用して実装されます。

コネクタでは、次の操作が可能です。

  • プロビジョニング

    プロビジョニングには、Oracle Identity Managerを使用したAdmin Center上でのユーザーの作成および更新が含まれます。GoToMeetingリソースをOracle Identity Managerユーザーに割り当てる(またはプロビジョニングする)と、その操作の結果、Admin Centerにそのユーザーのアカウントが作成されます。Oracle Identity Manager関連では、プロビジョニングという用語は、Oracle Identity Managerを使用したアカウントに対する更新を意味する場合にも使用されます。

  • ターゲット・リソースのリコンシリエーション

    ターゲット・リソース・リコンシリエーションを実行するために、GoToMeeting Reconciliationスケジュール済ジョブが使用されます。コネクタは次に、Admin Centerからユーザー属性値をフェッチします。

コネクタは、ターゲット・システムへの認証についてOAuth 2.0セキュリティ・プロトコルをサポートし、ユーザーからの入力としてアクセス・トークンおよびリフレッシュ・トークンの値を使用します。

図3-1に、GoToMeetingコネクタのアーキテクチャを示します。

図3-1 GoToMeetingコネクタのアーキテクチャ

図3-1の説明が続きます
「図3-1 GoToMeetingコネクタのアーキテクチャ」の説明

図3-1に示されているように、Admin Centerは、Oracle Identity Managerのターゲット・リソースとして構成されます。Oracle Identity Managerで実行されるプロビジョニング操作を通じて、Oracle Identity ManagerユーザーのアカウントがAdmin Centerで作成および更新されます。

リコンシリエーションを通じて、Admin Centerで直接作成および更新されるアカウント・データがOracle Identity Managerにフェッチされ、対応するOracle Identity Managerユーザーに対して格納されます。

ICFコンポーネントは、すべてのOracle Identity Managerコネクタに共通の基本的なリコンシリエーションおよびプロビジョニング処理を提供します。さらに、ICFには接続プーリング、バッファリング、タイムアウト、フィルタリングなどの一般的な機能も用意されているため、開発者がこれらの機能を自分で実装する必要はありません。ICFはOracle Identity Managerに同梱されています。したがって、ICFを構成したり変更する必要はありません。

プロビジョニング中、アダプタはICF操作を呼び出し、ICFはGoToMeetingコネクタ・バンドルでCreate操作を呼び出し、バンドルはAdmin Centerへの接続およびユーザー認証の実行のためにOAuth APIを呼び出します。Admin Centerは、GoToMeeting Administration APIを使用してバンドルからのプロビジョニング・データを受け入れ、操作を実行し、バンドルにレスポンスを返します。次にバンドルはそれをアダプタに渡します。

3.1.4 GoToMeetingコネクタの機能

コネクタの機能には、コネクタ・サーバーのサポート、完全リコンシリエーション、制限付きリコンシリエーション、および削除されたアカウント・データのリコンシリエーションが含まれます。

3.1.4.1 完全リコンシリエーション

完全リコンシリエーションでは、すべてのレコードがターゲット・システムからOracle Identity Managerにフェッチされます。「完全リコンシリエーションの実行」を参照してください。

3.1.4.2 コネクタ・サーバーのサポート

コネクタ・サーバーはICFによって提供される機能の1つです。コネクタ・アーキテクチャでは、1つ以上のコネクタ・サーバーを使用することで、アプリケーションと外部にデプロイされたバンドルとの通信が可能になります。

GoToMeetingコネクタのインストールの理解を参照してください。

関連項目:

コネクタ・サーバーのインストール、構成および実行の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのアイデンティティ・コネクタ・サーバーの使用を参照してください。

3.1.4.3 制限付きリコンシリエーション

指定されたフィルタ基準に基づいて、ターゲット・システムからレコードをリコンサイルできます。リコンシリエーション実行時に、Oracle Identity Managerにフェッチされるレコードを制限またはフィルタ処理するために、リコンサイルが必要な追加または変更されたターゲット・システム・レコードのサブセットを指定できます。

「制限付きリコンシリエーションの実行」を参照してください。

3.1.4.4 アカウント・データの変換および検証

リコンシリエーションおよびプロビジョニング時にOracle Identity Managerとの間で移動または送信されるアカウント・データの検証を構成できます。さらに、リコンシリエーション時にOracle Identity Managerに移動されるアカウント・データの変換も構成できます。

詳細は、次の項を参照してください。

3.1.5 コネクタ操作時に使用される参照定義

リコンシリエーションおよびプロビジョニング時に使用される参照定義は事前構成されているか、またはターゲット・システムと同期できます。

コネクタ操作中に使用される参照定義は、次のように分類できます。

3.1.5.1 事前構成済参照定義

コネクタをデプロイしたら、事前構成済参照定義がOracle Identity Managerで自動的に作成されます。これらの参照定義には、値が事前移入されるか、コネクタのデプロイ後に値を手動で入力する必要があります。

事前構成済の参照定義は次のとおりです。

3.1.5.1.1 Lookup.GTM.Configuration

Lookup.GTM.Configuration参照定義には、ターゲット・リソースのリコンシリエーションおよびプロビジョニング操作時に使用されるコネクタ構成エントリが含まれます。表3-2に、この参照定義のデフォルト・エントリを示します。

ノート:

この参照定義のエントリは変更しないでください。

表3-2 Lookup.GTM.Configuration参照定義のエントリ

コード・キー デコード 説明

Bundle Name

org.identityconnectors.genericrest

このエントリは、コネクタ・バンドルの名前を保持します。

Bundle Version

1.0.1115

このエントリは、コネクタ・バンドルのバージョンを保持します。

Connector Name

org.identityconnectors.genericrest.GenericRESTConnector

このエントリは、コネクタ・クラスの名前を含みます。

customPayload

"__ACCOUNT__.CREATEOP={\"users\":[{\"email\":\"$(email)$\",\"firstName\":\"$(__NAME__)$\",\"lastName\":\"$(lastName)$\",\"locale\":\"$(locale)$\"}],\"groupKey\":\"$(groupKey)$\",\"licenseKeys\":[$(licenseKeys)$]}"

このエントリは、標準のJSON形式ではないすべてのコネクタ操作のリクエスト・ペイロードの形式を示します。

httpHeaderAccept

application/json

このエントリは、リクエスト・ヘッダーの、ターゲット・システムに対して期待する受入タイプを含みます。

httpHeaderContentType

application/json

このエントリは、リクエスト・ヘッダーの、ターゲット・システムが予期するコンテンツ・タイプを含みます。

jsonResourcesTag

"__ACCOUNT__=results","__GROUP__=results","__LICENSE__=results"

このエントリは、リコンシリエーション中に単一ペイロード内の複数のエントリの解析のために使用されるJSONタグ値を含みます。

nameAttributes

"__ACCOUNT__.firstName","__GROUP__.name","__LICENSE__.description"

このエントリは、コネクタにより処理されるすべてのオブジェクト・クラスの名前属性を含みます。

たとえば、デコードの値__ACCOUNT__.firstNameは、__ACCOUNT__オブジェクト・クラスのコネクタのname属性が、ターゲット・システムでのUserアカウントの対応する名前属性であるfirstNameにマップされることを意味します。

opTypes

"__ACCOUNT__.licenseKeys.UPDATEOP=PUT","__ACCOUNT__.groupKey.UPDATEOP=PUT","__ACCOUNT__.CREATEOP=POST",

"__ACCOUNT__.UPDATEOP=PUT","__ACCOUNT__.SEARCHOP=GET","__ACCOUNT__.DELETEOP=DELETE", "__ACCOUNT__.__LICENSE__.UPDATEOP=POST",

"__ACCOUNT__.__LICENSE__.DELETEOP=DELETE"

このエントリは、このコネクタでサポートされる各オブジェクト・クラスのHTTP操作タイプを指定します。値はカンマ区切りで、次の形式です: OBJ_CLASS.OP=HTTP_OP

この形式において、OBJ_CLASSはコネクタ・オブジェクト・クラス、OPはコネクタ操作(CreateOp、UpdateOp、SearchOpなど)、およびHTTP_OPはHTTP操作(GET、PUT、またはPOST)です。

relURIs

"__ACCOUNT__.licenseKeys.UPDATEOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/licenses/$(licenseKeys)$/users/$(__UID__)$",

"__ACCOUNT__.CREATEOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/users", "__ACCOUNT__.UPDATEOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/users/$(__UID__)$",

"__ACCOUNT__.SEARCHOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/users/$(Filter Suffix)$", "__ACCOUNT__.DELETEOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/users/$(__UID__)$", "__LICENSE__.SEARCHOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/licenses",

"__GROUP__.SEARCHOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/groups", "__ACCOUNT__.__LICENSE__.ADDATTRIBUTE=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/licenses/$(__LICENSE__.key)$/users/$(__UID__)$",

"__ACCOUNT__.__LICENSE__.REMOVEATTRIBUTE=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/licenses/$(__LICENSE__.key)$/users/$(__UID__)$",

"__ACCOUNT__.groupKey.UPDATEOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/groups/$(groupKey)$/users/$(__UID__)$"

このエントリは、各オブジェクト・クラスに対してコネクタがサポートするすべての操作の相対URLを保持します。

たとえば、__ACCOUNT__.CREATEOP=/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/users値は、/admin/rest/v1/accounts/$(account_key)$/usersが、__ACCOUNT__オブジェクト・クラスで実行されたすべての作成プロビジョニング操作の相対URLであることを意味します。

simpleMultivaluedAttribute

"__ACCOUNT__=primaryLicense"

このエントリは、複数の値を保持できる属性の名前を保持します。たとえば、複数のライセンスを1つのユーザー・アカウントに割り当てることができるため、primaryLicense属性は値をLicenseとして保持します。

specialAttributeHandlling

"__ACCOUNT__.__LICENSE__.ADDATTRIBUTE=SINGLE","__ACCOUNT__.__LICENSE__.REMOVEATTRIBUTE=SINGLE",

"__ACCOUNT__.__LICENSE__.CREATEOP=SINGLE","__ACCOUNT__.__LICENSE__.UPDATEOP=SINGLE",

"__ACCOUNT__.licenseKeys.UPDATEOP=SINGLE", "__ACCOUNT__.groupKey.UPDATEOP=SINGLE"

このエントリは、オブジェクト・クラスの属性のうち、ベース・オブジェクト・クラスの同じエンドポイントではなく、個別のREST APIエンドポイントを通じてのみ管理できる特殊属性を示します。

値は、個別の呼出しで一度に1つずつターゲット・システムに送信されます。さらに、値はカンマ区切りで、次の形式です:

OBJ_CLASS.ATTR_NAME.PROV_OP=SINGLE

たとえば、デコードの__ACCOUNT__.groupKey.UPDATEOP=SINGLE値は、更新プロビジョニング操作中に、__ACCOUNT__オブジェクト・クラスのgroupKey属性の値が、個別の呼出しで一度に1つずつターゲット・システムに送信されることを意味します。

specialAttributeTargetFormat

"__ACCOUNT__.__GROUP__=managedGroupKeys","__ACCOUNT__.__LICENSE__=licenseKeys"

このエントリは、ターゲット・システムの応答での特殊属性の形式を示します。たとえば、__ACCOUNT__.__LICENSE__属性はターゲット・システムの応答でlicenseKeysとして存在します。値はカンマ区切りで、次の形式で示されます: OBJ_CLASS.ATTR_NAME= TARGET_FORMAT

uidAttributes

"__ACCOUNT__.key","__GROUP__.key","__LICENSE__.key"

このエントリは、コネクタにより処理されるすべてのオブジェクト・クラスのUID属性を含みます。

たとえば、デコードの値__ACCOUNT__.keyは、__ACCOUNT__オブジェクト・クラスのコネクタの__UID__属性(つまりGUID)が、ターゲット・システムのUserアカウントの対応するUID属性であるkeyにマップされることを意味します。

User Configuration Lookup

Lookup.GTM.UM.Configuration

このエントリは、ユーザー管理操作中に使用される構成情報を格納する参照定義の名前を保持します。

3.1.5.1.2 Lookup.GTM.UM.Configuration

Lookup.GTM.UM.Configuration参照定義には、ユーザー・オブジェクト・タイプに固有の構成エントリが含まれます。この参照定義は、ターゲット・リソース・モードでのユーザー管理操作中に使用されます。

表3-3に、この参照定義のエントリを示します。

表3-3 Lookup.GTM.UM.Configuration参照定義のエントリ

コード・キー デコード 説明

Provisioning Attribute Map

Lookup.GTM.UM.ProvAttrMap

このエントリは、プロセス・フォーム・フィールドとターゲット・システム属性をマッピングする参照定義の名前を含みます。この参照定義は、ユーザー・プロビジョニング操作の際に使用されます。

Recon Attribute Map

Lookup.GTM.UM.ReconAttrMap

このエントリは、リソース・オブジェクト・フィールドとターゲット・システム属性をマッピングする参照定義の名前を含みます。この参照定義は、リコンシリエーションの際に使用されます。

3.1.5.1.3 Lookup.GTM.UM.ProvAttrMap

Lookup.GTM.UM.ProvAttrMap参照定義には、プロセス・フォーム・フィールドとターゲット・システム属性のマッピングが含まれます。この参照定義は事前に構成されており、プロビジョニングの際に使用されます。

プロビジョニングのために新しいターゲット・システム属性をマッピングする場合には、この参照定義にエントリを追加できます。プロビジョニング用のユーザー属性の追加を参照してください。

この参照定義のデフォルト・エントリのリストは、表3-10を参照してください。

3.1.5.1.4 Lookup.GTM.UM.ReconAttrMap

Lookup.GTM.UM.ReconAttrMap参照定義には、リソース・オブジェクト・フィールドとターゲット・システム属性のマッピングが含まれます。この参照定義は事前に構成されており、リコンシリエーションの際に使用されます。

ターゲット・リソースのリコンシリエーションのために新しいターゲット・システム属性をマッピングする場合には、この参照定義にエントリを追加できます。リコンシリエーション用のユーザー属性の追加を参照してください。

この参照定義のデフォルト・エントリのリストは、表3-7を参照してください。

3.1.5.1.5 Lookup.GTM.Locale

Lookup.GTM.Locale参照定義には、ターゲット・システム・アカウントのサポートされるロケール・コードに関する情報が含まれます。この設定は、日付と時間、ユーザーの名前、住所、および数字のカンマとピリオドの表示形式を決定します。

これは静的な参照定義です。この参照定義はデフォルトでは空であり、この参照定義のエントリを手動で移入する必要があります。

この参照定義のコード・キー値とデコード値を追加する形式は次のとおりです。
  • コード・キー: ターゲット・システム・アカウントの標準ISOロケール・コード

  • デコード: 対応するロケールの名前

表3-4に、この参照定義のサンプル・エントリを示します。

表3-4 Lookup.GTM.Locale参照定義のサンプル・エントリ

コード デコード

de_DE

ドイツ語

en_GB

国際英語

en_US

英語(アメリカ合衆国)

3.1.5.2 ターゲット・システムと同期される参照定義

プロビジョニング操作時に、プロセス・フォームの参照フィールドを使用して値セットから1つの値を選択します。たとえば、「ライセンス」参照フィールドからライセンスを選択してユーザーに割り当てられるライセンスを指定できます。参照フィールド同期では、ターゲット・システムの特定のフィールドに対して行われた追加または変更が、Oracle Identity Managerの参照定義にコピーされます。

コネクタをデプロイすると、ターゲット・システムの参照フィールドに対応する参照定義がOracle Identity Managerに作成されます。参照フィールド同期により、対応する参照定義からの値がこれらの参照フィールドに移入されます。

次の参照定義に、参照フィールド同期スケジュール済ジョブによってターゲット・システムからフェッチされた値が移入されます。

3.1.5.2.1 Lookup.GTM.Group

Lookup.GTM.Group参照定義には、ターゲット・システムで使用可能なすべてのアクティブ・グループの値が含まれます。「グループ名」参照フィールドには、コネクタのデプロイ後にOracle Identity Managerに自動的に作成されるLookup.GTM.Group参照定義の値が移入されます。

この参照定義は、GoToMeeting Group Lookup Reconciliationスケジュール済ジョブを使用して実行される参照フィールド同期により、移入されます。

参照フィールドの同期後にデータを保存する形式は次のとおりです。

  • コード・キー: IT_RESOURCE_KEY~KEY

    この形式の詳細は次のとおりです。
    • IT_RESOURCE_KEYは、Oracle Identity Managerの各ITリソースに割り当てられる数値コードです。

    • KEYは、ターゲット・システムのグループのGUIDです。

  • デコード: IT_RESOURCE_NAME~NAME

    この形式の詳細は次のとおりです。
    • IT_RESOURCE_NAMEは、Oracle Identity ManagerでITリソースに割り当てられた名前です。

    • NAMEは、ターゲット・システムのグループの名前です。

表3-5に、この参照定義のサンプル・エントリを示します。

表3-5 Lookup.GTM.Group参照定義のサンプル・エントリ

コード・キー デコード

87~123876986986986

GoToMeeting~Group1

87~123456786954321

GoToMeeting~Group2

3.1.5.2.2 Lookup.GTM.License

Lookup.GTM.License参照定義には、ターゲット・システムで使用可能なすべてのアカウント・ライセンスの値が含まれます。「ライセンス」参照フィールドには、コネクタのデプロイ後にOracle Identity Managerに自動的に作成されるLookup.GTM.License参照定義の値が移入されます。

この参照定義は、GoToMeeting License Lookup Reconciliationスケジュール済ジョブを使用して実行される参照フィールド同期により、移入されます。

参照フィールドの同期後にデータを保存する形式は次のとおりです。

  • コード・キー: IT_RESOURCE_KEY~KEY

    この形式の詳細は次のとおりです。
    • IT_RESOURCE_KEYは、Oracle Identity Managerの各ITリソースに割り当てられる数値コードです。

    • KEYはターゲット・システムのライセンス・キーです。

  • デコード: IT_RESOURCE_NAME~DESCRIPTION

    この形式の詳細は次のとおりです。
    • IT_RESOURCE_NAMEは、Oracle Identity ManagerでITリソースに割り当てられた名前です。

    • DESCRIPTIONは、ターゲット・システムのライセンスの説明です。

表3-6に、この参照定義のサンプル・エントリを示します。

表3-6 Lookup.GTM.License参照定義のサンプル・エントリ

コード・キー デコード

87~1234567891234567890

GoToMeeting~GoToMeeting Starter

87~5432167891234512345

GoToMeeting~GoToMeeting Pro

3.1.6 ターゲット・リソースのリコンシリエーション時に使用されるコネクタ・オブジェクト

リコンシリエーション・ルール、リコンシリエーション・アクション・ルールおよびスケジュール済ジョブなどのコネクタ・オブジェクトは、ユーザー・レコードをターゲット・システムからOracle Identity Managerにリコンサイルするために使用されます。

GoToMeeting Target Resource User Reconciliationスケジュール済ジョブは、リコンシリエーションの実行開始に使用されます。GoToMeetingコネクタのリコンシリエーション・スケジュール済ジョブを参照してください。

関連項目:

コネクタ・リコンシリエーションの汎用情報は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理のリコンシリエーションの管理に関する項を参照してください

この項では、コネクタ・オブジェクトに関連した次の項目について説明します。

3.1.6.1 ターゲット・リソース・リコンシリエーション用のユーザー・フィールド

Lookup.GTM.UM.ReconAttrMap参照定義は、リソース・オブジェクト・フィールドとターゲット・システム属性をマップします。この参照定義は、ターゲット・リソース・ユーザー・リコンシリエーションの実行に使用されます。この参照定義のエントリは次の形式です。
  • コード・キー: リソース・オブジェクトのリコンシリエーション・フィールド

  • デコード: ターゲット・システム属性の名前

表3-7に、この参照定義のエントリを示します。

表3-7 Lookup.GTM.UM.ReconAttrMap参照定義のエントリ

コード・キー デコード

Email

email

First Name

__NAME__

Group[LOOKUP]

groupKey

Last Name

lastName

Locale

locale

PrimaryLicense[LOOKUP]

PARENT.licenseKeys

Licenses~License Name[LOOKUP]

CHILD.licenseKeys

key

__UID__

3.1.6.2 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール

ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールは、Oracle Identity Managerがターゲット・システムで新たに検出されたアカウントを割り当てる必要があるアイデンティティを特定するためにリコンシリエーション・エンジンで使用されます。

ユーザーのプロセス一致ルールを次に示します。

ルール名: GoToMeeting User Recon Rule

ルール要素: Email Equals Email

このルール要素の意味は次のとおりです。
  • 最初のEmail参照は、OIMユーザーの電子メール・アドレス属性です。

  • 2番目のEmail参照は、GoToMeetingのユーザーの電子メール・アドレス属性です。

3.1.6.3 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールの表示

リコンシリエーション・ルールは、Oracle Identity Manager Design Consoleを使用して表示できます。ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを表示するには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。
  2. 「開発ツール」を開きます。
  3. 「リコンシリエーション・ルール」をダブルクリックします。
  4. GoToMeeting User Recon Ruleリコンシリエーション・ルールを検索して開きます。

    図3-2 GoToMeeting User Recon Rule

    図3-2の説明が続きます
    「図3-2 GoToMeeting User Recon Rule」の説明

3.1.6.4 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

リコンシリエーション・アクション・ルールでは、コネクタがユーザーに対して定義されたリコンシリエーション・ルールに基づいて実行する必要があるアクションが定義されます。表3-8に、ターゲット・リソース・リコンシリエーション中に実行されるルール条件および対応するアクションを示します。

表3-8 ターゲット・リソースのリコンシリエーションのアクション・ルール

ルール条件 アクション

一致しない場合

なし

1つのエンティティ一致が見つかった場合

リンクの確立

1つのプロセス一致が見つかった場合

リンクの確立

3.1.6.5 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールの表示

Oracle Identity Manager Design Consoleのリソース・オブジェクトのオブジェクト・リコンシリエーション・タブで、リコンシリエーション・アクション・ルールを表示できます。
ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを表示するには、次のようにします。
  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。
  2. 「リソース管理」を開きます。
  3. 「リソース・オブジェクト」をダブルクリックします。
  4. GoToMeeting Userリソース・オブジェクトを検索して開きます。
  5. 「Object Reconciliation」タブ、「Reconciliation Action Rules」タブの順にクリックします。
    「Reconciliation Action Rules」タブに、コネクタに定義されているアクション・ルールが表示されます。

    図3-3 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

    図3-3の説明が続きます
    「図3-3 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール」の説明

3.1.7 プロビジョニング時に使用されるコネクタ・オブジェクト

アダプタなどのコネクタ・オブジェクトは、ターゲット・システムでプロビジョニング操作を実行するために使用されます。これらのアダプタは、プロビジョニング用の参照定義で定義されたフィールド上でプロビジョニング機能を実行します。

この項では、次の項目について説明します。

3.1.7.1 プロビジョニング機能

コネクタでサポートされるプロビジョニング機能と、これらの機能を実行するアダプタを示します。表3-9のアダプタ列には、機能が実行されるときに使用されるアダプタの名前が示されます。

関連項目:

プロセス・タスクおよびアダプタの一般情報は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのアダプタのタイプを参照してください。

表3-9 ユーザー・プロビジョニング機能

機能 アダプタ

ユーザーの作成

adpGTMCREATEOBJECT

ユーザーの更新

adpGTMUPDATEOBJECT

ユーザーの削除

adpGTMDELETEOBJECT

子表の値の更新

adpGTMUPDATECHILDDATA

子表の値の追加

adpGTMADDCHILDOBJECT

ユーザーの子表の値の削除

adpGTMREMOVECHILDOBJECT

3.1.7.2 プロビジョニング用のユーザー・フィールド

Lookup.GTM.UM.ProvAttrMap参照定義には、プロビジョニング用のユーザー・フィールドが含まれます。この参照定義には、プロセス・フォーム・フィールドとターゲット・システム属性のマッピングが含まれます。

表3-10 Lookup.GTM.UM.ProvAttrMap参照定義のエントリ

コード・キー デコード

Email

email

First Name

__NAME__

Group[LOOKUP]

groupKey

Last Name

lastName

Locale

locale

PrimaryLicense[LOOKUP]

licenseKeys

UD_GTM_LIC~License Name[LOOKUP]

__LICENSE__~__LICENSE__~key

key

__UID__

3.1.8 GoToMeetingコネクタのデプロイおよび使用のロードマップ

コネクタのデプロイおよび使用についての、このガイドで使用可能な情報の構成を次に示します。

このガイドの残りは、次の章で構成されています。