Oracle Portalには、責任の委任と様々なレベルのアクセス権限の割当てをサポートする共同作業環境が用意されています。これらの機能の一部は、ページ・グループ内で使用できます。たとえば、Oracle Portalには、ページ・グループで誰がどのような操作を実行できるかについて制御するための様々なレベルのページ・グループ権限があります。
この項では、ページ・グループ権限の割当て、スタイル権限の制御、およびページ・グループ連絡先の指定方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。
ページ・グループ管理者は、ページ・グループにアクセスするユーザーと、そのアクセス範囲を指定できます。アクセス権限は、グローバル権限レベルを起点として徐々に拡張します。たとえば、グループSite Wide Viewにオブジェクト・タイプ「すべてのページ・グループ」に対するグローバル権限「表示」を付与し、Site Wide ViewのメンバーであるユーザーRose Doeに特定のページ・グループに対する「すべて管理」権限を明示的に付与することができます。Site Wide Viewのすべてのメンバーがそのページ・グループを表示できますが、そのページ・グループに対して他のすべてのことを実行できるのはRose Doeのみです。
グローバル権限の詳細は、付録B「ページ・グループ・オブジェクト権限」およびOracle Fusion Middleware管理者ガイド for Oracle Portalを参照してください。
ページ・グループの個々のページに対するアクセス権限を制御する方法の詳細は、17.5項「ページの保護」を参照してください。
この項では、ページ・グループにアクセスできる人とその方法の指定について説明します。次のサブセクションが含まれます:
ユーザーまたはグループに対してページ・グループへのアクセス権限を付与するには、次のようにします。
Oracle Portalにログインします。
「構築」タブをクリックして、前面に表示します。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストで、編集するページ・グループを選択します。
デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。
「構成」リンクをクリックします。
「アクセス」タブをクリックして、前面に表示します。
「権限受領者」フィールドに、アクセス権限を必要とするユーザーまたはグループの名前を入力します。
または、「ユーザーをブラウズ」または「グループをブラウズ」アイコンをクリックし、表示されるリストから選択します。
権限のリストで、ユーザーまたはグループに付与するアクセス権限のレベルを選択します。
ページ・グループ権限のリストと説明は、B.2項「ページ・グループ権限」を参照してください。
「追加」をクリックします。
「OK」をクリックします。
注意: ページ・グループ上で「すべて管理」権限をユーザーに付与した場合、そのユーザーはページ・グループ内に新しいページを作成でき、権限を削除された場合でも、URLを入力していつでもそのページにアクセスし、コンテンツの編集や追加が行えます。 |
ユーザーまたはグループの持つページ・グループへのアクセス権限を変更するには、次のようにします。
Oracle Portalにログインします。
「構築」タブをクリックして、前面に表示します。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストで、編集するページ・グループを選択します。
デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。
「構成」リンクをクリックします。
「アクセス」タブをクリックして、前面に表示します。
「アクセス権限の変更」セクションで、権限を変更するユーザーまたはグループを見つけます。
注意: Oracle Portalでは、ID管理にOracle Internet Directoryを使用します。Oracle Internet Directoryは、ユーザーとグループのリポジトリとして機能します。Oracle Internet Directoryでは、グループは識別名(DN)で一意に識別されます。各グループは一意のDNを持っていますが、まったく無関係の2人の名前が同じ(John SmithとJohn Doeなど)場合があるのと同様に、複数のグループ間で共通の名前を持つことができます。Portal内で作業する場合、そのPortal内で作成されたグループは共通の名前でのみ表示されます。ただし、Portalが、Oracle Internet Directory内の他の場所(同じID管理インフラストラクチャに関連付けられている他のPortalのグループなど)にあるグループを参照するときは、そのグループとPortalでローカルに定義されたグループを区別するためにグループのDNが表示されます。 |
「権限」リストで、新しい権限レベルを選択します。
ページ・グループ権限のリストと説明は、B.2項「ページ・グループ権限」を参照してください。
注意: ユーザーまたはグループのページ・グループに対する権限を完全に削除するには、削除する権限を持つユーザーまたはグループの横の「削除」アイコンをクリックします。 |
変更を即座に反映するため、「キャッシュのクリア」リンクをクリックしてページ・グループのキャッシュ・エントリをクリアします。
ユーザーまたはグループのページ・グループ権限を変更しても、ユーザーか、またはグループのメンバーがすでにページ・グループにアクセスしている場合、キャッシュが残っているために変更が即座に表示されないことがあります。たとえば、ユーザーが実行する権限を失った操作のアイコンやリンクが表示される場合があります。これらのアイコンやリンクのいずれかをクリックして、エラー・メッセージが表示されると混乱が生じる可能性があります。これを回避するには、アクセス権限の変更後にキャッシュをクリアしてください。
「OK」をクリックします。
Oracle Portalでは、ページに別のスタイルを適用できるユーザーを制御するために、ページ・グループ・レベルで次の2つの設定が用意されています。
「権限が付与されたユーザーにページ・スタイルの管理を許可する」設定は、デフォルトで有効になっています。これにより、ページ権限「管理」または「スタイルの管理」を保持するユーザーは、ページを編集するときに別のスタイルを適用できます。
この設定をオフにした場合、ページ・グループ権限「すべて管理」または「スタイルの管理」を保持するユーザーのみが、ページを編集するときに別のスタイルを選択できます。ページにスタイルを適用する方法の詳細は、11.8項「スタイルの適用」を参照してください。
「権限が付与されたユーザーにページ・スタイルのパーソナライズを許可する」設定は、デフォルトで有効になっています。これにより、ページ権限「パーソナライズ(スタイル)」を保持するユーザーは、ページをパーソナライズするときに別のスタイルを適用できます。ページのパーソナライズは、それを行ったユーザーの表示に対してのみ有効です。
この設定をオフにした場合、誰であっても(ページ権限「管理」またはページ・グループ権限「すべて管理」を保持するユーザーであっても)ページをパーソナライズするときに別のスタイルを適用できなくなります。ページをパーソナライズして別のスタイルを適用する方法の詳細は、2.3.8項「ページへの新しいスタイルの適用」を参照してください。
ページに別のスタイルを適用できるユーザーを制御するには、次のようにします。
Oracle Portalにログインします。
「構築」タブをクリックして、前面に表示します。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストで、関連するページ・グループを選択します。
デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。
「構成」リンクをクリックします。
必要に応じて、「メイン」タブをクリックして前面に表示します。
「権限が付与されたユーザーにページ・スタイルの管理を許可する」チェック・ボックスに移動します。
このチェック・ボックスを選択すると、ページ権限「管理」または「スタイルの管理」を保持するユーザーは、ページを編集するときに別のスタイルを適用できます。
このチェック・ボックスを選択解除すると、ページ・グループ権限「すべて管理」または「スタイルの管理」を保持するユーザーのみが、そのページ・グループのページを編集するときに別のスタイルを適用できます。
この変更を即座に反映するには、ページ・グループ・プロパティの「アクセス」タブに移動し、「キャッシュのクリア」をクリックします。
「権限が付与されたユーザーにページ・スタイルのパーソナライズを許可する」チェック・ボックスに移動します。
このチェック・ボックスを選択すると、「パーソナライズ(スタイル)」以上のページ権限を保持するユーザーは、ページのパーソナライズ中に別のスタイルを適用できるようになります。ページのパーソナライズは、それを行ったユーザーの表示に対してのみ有効です。
ページ・グループのページのパーソナライズ時に別のスタイルを適用することをすべてのユーザーに許可しない場合、このチェック・ボックスを選択解除します。
この変更を即座に反映するには、ページ・グループ・プロパティの「アクセス」タブに移動し、「キャッシュのクリア」をクリックします。
「OK」をクリックします。
ページ・グループ連絡先は、ページ・グループに関する質問の問合せ先となる担当者です。通常、この連絡先は、ページ・グループ管理者です。ページ・グループ連絡先の電子メール・アドレスを指定し、ページ・グループのページにそのアドレスを表示できます。
ページ・グループ連絡先の電子メール・アドレスを指定するには、次のようにします。
Oracle Portalにログインします。
「構築」タブをクリックして、前面に表示します。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストで、構成するページ・グループを選択します。
デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。
「構成」リンクをクリックします。
必要に応じて、「メイン」タブをクリックして前面に表示します。
「連絡先の電子メール」フィールドに、ページ・グループ連絡先の電子メール・アドレスを次のように入力します。
stiger@mycompany.com
「OK」をクリックします。
Portalスマート・リンクを使用して、連絡先の電子メール・アドレスをPortalページ、テンプレートおよびナビゲーション・ページに追加します。ページに独自の連絡先がある場合は、ページ・グループ連絡先の電子メール・アドレスのかわりにその電子メール・アドレスが表示されます。
連絡先の電子メール・アドレスをページに追加するには、次のようにします。
Oracle Portalにログインします。
「構築」タブをクリックして、前面に表示します。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストで、関連するページを所有するページ・グループを選択します。
デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。
「レイアウトと外観」セクションの「ページ」で、関連するページをクリックします。
ページが編集モードで開きます。
連絡先の電子メール・アドレスを表示するリージョンにある「アイテムの追加」アイコンをクリックします。
「アイテムの追加」アイコンが表示されていない場合、そのリージョンはポートレット・リージョンである可能性があり、その場合、このリージョンにアイテムを追加できません。
表示されるページで、「組込みナビゲーション・アイテム・タイプ」を選択します。
「組込みナビゲーション・アイテム・タイプ」リストで、「Portalスマート・リンク」を選択します。
リストに「Portalスマート・リンク」が表示されない場合、このアイテム・タイプがページ・グループに含まれていません。5.2.2.3項「アイテム・タイプのページ・グループでの使用」を参照してください。
「次へ」をクリックします。
「Portalスマート・リンク」リストで、「連絡先」を選択します。
他のスマート・リンクの詳細は、13.6.6項「「Portalスマート・リンク」アイテムの追加」を参照してください。
独自の「表示名」を入力するか、「デフォルトの表示名を使用」を選択します。
独自の表示名を指定した場合は、その名前は翻訳されません。すべての言語に対して「表示名」フィールドに入力したテキストが、そのまま使用されます。逆に、デフォルトの表示名は翻訳されます。
オプションで、「イメージ」を選択してリンクとともに表示するか、イメージのみを表示できます。また、「イメージの位置」を指定できます。