ポートレットに含めるものやその動作をある程度決める値を変更する方法は、いくつかあります。この項では、これらの値を示して説明し、ポートレットの値に対して編集またはパーソナライズの作業を実行する方法について説明します。この項の内容は、次のとおりです。
ポートレットを編集するときに、すべてのポートレットに共有の値、そのポートレット固有の値、ポートレットの個人的なビューに固有の値を変更することができます。表16-1は、ポートレット値の変更に使用できる様々な方法の一覧と説明です。
表15-1 デフォルトの編集、インスタンスの編集およびポートレットのパーソナライズの比較
操作 | 起動方法 | 説明 |
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デフォルトの編集 |
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特定のタイプのポートレットに関連する値を編集します。たとえば、「お気に入り」ポートレットに対してお気に入りを追加または削除したり、「最近使用したオブジェクト」ポートレットに表示するオブジェクトの数を設定したりします。 ポートレットの編集中に加えられた変更は、変更が行われたページのポートレットにアクセスするユーザー全員に表示されます。 ポートレットのデフォルト値の編集については、15.3.2項「ポートレットのデフォルト値の編集」を参照してください。 |
インスタンスの編集 |
ページ編集モードの「グラフィカル」ビューで、ポートレットの横の「操作」アイコンをクリックします。「操作」ページで、ポートレット・インスタンスの編集リンクをクリックします。 |
全ポートレットに共通の値(ポートレット名、表示オプション、キャッシュ設定など)を編集します。 ポートレット・インスタンスの編集中に加えられた変更は、変更が行われたページのポートレットにアクセスするユーザー全員に表示されます。さらに、ポートレットのインスタンスは共有できるため、このインスタンスをページに配置するすべてのユーザーに対して、変更を使用可能にできます。 ポートレット・インスタンスの編集方法は、15.3.3項「ポートレット・インスタンスの編集」を参照してください。ポートレット・インスタンスの共有については、15.7項「複数のページでのポートレットの共有」を参照してください。ポートレットのキャッシュ・オプションについては、21.3項「ポートレットのキャッシュ」を参照してください。 |
パーソナライズ |
ページ表示モードで、ポートレット・ヘッダーの「パーソナライズ」リンクをクリックします。ポートレット・ヘッダーは、「パーソナライズ」リンクを表示するために表示する必要があります。 ポートレット・ヘッダーの表示については、10.2.12項「ポートレットのヘッダーおよび境界線の表示または非表示」を参照してください。 |
特定のタイプのポートレットに関連する値をパーソナライズします。たとえば、「お気に入り」ポートレットに対してお気に入りを追加または削除したり、「最近使用したオブジェクト」ポートレットに表示するオブジェクトの数を設定したりします。 ポートレットのパーソナライズ中に加えられた変更は、ポートレットをパーソナライズしたユーザーに対してのみ表示されます。 パーソナライズ画面上の多くのオプションは、「デフォルトの編集」画面上のものと共通です。違いのある場合もあります。たとえば、「最近使用したオブジェクト」ポートレットをパーソナライズするときには、「最近使用したオブジェクトのリストを消去」リンクをクリックできます。このリンクは、ポートレットのデフォルト値を編集する場合には表示されません。 ポートレットのパーソナライズについては、15.3.4項「ポートレットのパーソナライズ」を参照してください。 |
各ポートレットにはそれぞれ適切なデフォルト値があり、ポートレットの表示容量の制限や、ポートレットの表示名の変更などの作業に使用できます。ポートレットごとにデフォルト設定は異なり、場合によっては大きく異なります。
この項では、任意のポートレットの「デフォルトの編集」画面を表示する方法について説明します。特定のポートレットのデフォルト値の編集については、A.5項「組込みポートレット」を参照してください。
ポートレットのデフォルト値を編集するには、次の手順を実行します。
Oracle Portalにログインします。
編集するポートレットが含まれるページに移動します。
ページの検索方法は、8.1項「Oracle Portalでのページの検索」を参照してください。
「編集」リンクをクリックして、編集モードに切り替えます。
ページ上部のツールバーで「ビューの編集: グラフィカル」リンクをクリックします。
編集するポートレットに移動し、ポートレットの横の「デフォルトの編集」アイコンをクリックします(図15-4)。
ポートレットのデフォルト設定を変更します。
「OK」をクリックして変更を保存し、ページに戻ります。
ポートレット・インスタンスとは、Portalページに配置されたポートレットです。ポートレット・インスタンスを編集するとき、ポートレットをどのようにキャッシュし、表示し、説明するかを指定します。ポートレット・インスタンスは、Portalユーザーがパーソナライズでき、ページ設計者がポートレット・インスタンスのデフォルト値を編集できるという点で、ポートレット・リポジトリで使用可能なポートレットと区別されます。同じポートレットの複数のインスタンスを1つのPortalページに追加できます。すべてのポートレット・インスタンスは、単独でパーソナライズや編集ができます。ポートレット・インスタンスを共有することで、ポートレット・リポジトリを介して同じポートレット・インスタンスをページ設計者が使用して、他のページに追加できるようにします。
あるポートレット・インスタンスを編集すると、その変更は、このページ上のこのポートレット・インスタンスを利用する全員のビューに適用されます。ポートレット・インスタンスの編集関連のプロパティは、すべてのポートレットに共通です。つまり、「お気に入り」ポートレットのインスタンスのプロパティと同じものが、WebClippingポートレットのインスタンスにも表示されます。プロパティは、ポートレットに含まれているものとは関係ありませんが、ポートレットがどのようにキャッシュされ、表示され、説明されるかに関係があります。
ポートレット・インスタンスを編集するには、次の手順を実行します。
Oracle Portalにログインします。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、編集するポートレット・インスタンスがあるページ・グループを選択します。
「レイアウトと外観」の下の「ページ」セクションで、編集するポートレット・インスタンスがあるページの名前をクリックします。
ページが編集モードで開きます。
編集するポートレット・インスタンスの横の「操作」アイコン(図15-5)をクリックします。
表示された「操作」ページで、ポートレット・インスタンスの編集リンクをクリックします。
「名前」フィールドに、ポートレットのこのインスタンスの名前を入力します。
ポートレットのホスト・ページ内で一意の名前を指定します。
注意: アスタリスク(*)は値を指定する必要があるフィールドを示します。 |
「表示名」フィールドに、このポートレット・インスタンスで表示される名前を入力します。
値を指定しないと、このフィールドのデフォルト値は「名前」フィールドのエントリになります。
ポートレット・インスタンスの「表示オプション」を指定します。次の中から選択します。
ページ領域にポートレットを直接表示
ポートレットは、ホスト・ページ上に直接表示されます。このオプションを選択すると、ポートレットの高さを制限するかどうかも選択できます。
ポートレット高さをnピクセルに制限します
チェック・ボックスを選択し、フィールドに値(ピクセル単位)を入力して、ポートレットが占有できる縦のスペースを制御します。値が表示に必要な高さより少ない場合は、スクロール・バーが表示され、ユーザーはそれを使用してポートレット・インスタンスをスクロール・アップおよびスクロール・ダウンできます。
フル・ブラウザ・ウィンドウでポートレットを表示するリンク
ポートレットへのリンクは、ホスト・ページに表示されます。ユーザーがリンクをクリックすると、現行のブラウザ・ウィンドウがポートレットを表示するためにリフレッシュされます。
このリンクを表示するには、ホスト・リージョンの属性設定を、「リンク - 表示名」または「リンク - 表示名(永続)」属性が表示されるように編集する必要があります。ホスト・リージョンの属性設定を編集するには、次のようにします。
まだ編集モードである場合は、ポートレット・インスタンスのホストであるポートレット・リージョンの「リージョンの編集」アイコン(図15-6)をクリックします。
表示されたページで、「属性」タブをクリックして前面に表示します。
「属性の選択」が選択されています。「HTMLコンテンツ・レイアウトを使用」が選択されている場合は、この手順は適用されません。HTMLコンテンツのレイアウトの詳細は、12.3項「HTMLテンプレートに関する作業」を参照してください。
「使用可能な属性」で、「リンク - 表示名」または「リンク - 表示名(永続)」を選択し、「表示する属性」に移動します。
「OK」をクリックして変更を保存し、ページに戻ります。
新しいブラウザ・ウィンドウでポートレットを表示するリンク
ポートレットへのリンクは、ホスト・ページに表示されます。ユーザーがリンクをクリックすると、ポートレット・インスタンスを表示する新しいブラウザ・ウィンドウが開きます。
このリンクを表示するには、ホスト・リージョンで表示する属性を、「リンク - 表示名」または「リンク - 表示名(永続)」属性が表示されるように編集する必要があります。詳細は、前の項目を参照してください。
「ポートレット・キャッシュ」セクションでは、このポートレットのキャッシュ方法を指定します。
ポートレットのキャッシュ・オプションについては、21.3.2項「ポートレット・キャッシュ・オプション」を参照してください。
「ポートレットのキャッシュ・レベル」セクションで、このポートレット・インスタンスのキャッシュ・レベルを指定します。
選択するレベルは、このポートレット・インスタンスに有効なキャッシュ・レベルです。場合によっては、このセクションが使用できないことがあります。その詳細と、ポートレットのキャッシュ・レベルのオプションについては、21.3.3項「ポートレットのキャッシュ・レベル・オプション」を参照してください。
「説明」フィールドに、ポートレット・インスタンスの説明を入力します。
「カテゴリ」ドロップダウン・リストから、ポートレット・インスタンスを分類する1つのカテゴリを選択します。
「使用可能なパースペクティブ」リストで1つ以上のパースペクティブを選択し、それらを「表示するパースペクティブ」リストに移動します。
「移動」アイコンをクリックして、選択を移動します。複数の選択をするには、Windowsの場合は[Ctrl]キーを押しながら各選択をクリックし、UNIXの場合は1つ以上のパースペクティブをクリックします。
「OK」をクリックして変更を保存し、ページに戻ります。
ポートレットをパーソナライズする場合、ポートレットの自分のビューのみを変更します。他のユーザーには、パーソナライズによる変更は表示されません。
パーソナライズ画面上の多くのオプションは、「デフォルトの編集」画面上のものと共通です。違いのある場合もあります。たとえば、「最近使用したオブジェクト」ポートレットをパーソナライズするときには、「最近使用したオブジェクトのリストを消去」リンクをクリックできます。このリンクは、ポートレットのデフォルト値を編集する場合には表示されません。
この項では、ポートレット上のパーソナライズ・オプションへのアクセス方法について説明します。これらのオプションはポートレットごとに変わるため、オプションの設定の詳細はここでは扱いません。特定のポートレットのパーソナライズについては、付録AのA.5項「組込みポートレット」を参照してください。
ポートレットをパーソナライズするには、次の手順を実行します。
Oracle Portalにログインします。
パーソナライズするポートレットが含まれるページに移動します。
ページの検索方法は、8.1項「Oracle Portalでのページの検索」を参照してください。
表示モードで、ポートレット・ヘッダーの「パーソナライズ」リンクをクリックします。
ヘッダーは、ポートレットの上の境界線を構成する色付きのバーです。ポートレットにヘッダーが表示されない場合は、そのリージョンがポートレットのヘッダーを表示するように構成されていないことを意味します。ポートレット・ヘッダーの表示の詳細は、10.2.12項「ポートレットのヘッダーおよび境界線の表示または非表示」を参照してください。
ポートレット・パーソナライズ・オプションを変更します。
「OK」をクリックして変更を保存し、ページに戻ります。
または、「デフォルトに戻す」をクリックして、ポートレットをデフォルトの設定に戻します。または、「適用」をクリックして変更を保存し、そのままポートレット・パーソナライズ・ページに残ります。