| Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server WebLogic Tuxedo Connectorプログラマーズ・ガイド 11g リリース1 (10.3.6) B61627-03  | 
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以下の節では、Oracle WebLogic ServerとOracle Tuxedoの間で相互運用するアプリケーションのコードを記述するために使用する開発環境について説明します。
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 注意: Oracle WebLogic Server Enterprise JavaBeans (EJB)の開発方法については、『Oracle WebLogic Server Enterprise JavaBeansのプログラミング』を参照してください。 | 
このドキュメントは、Oracle WebLogic Tuxedo Connectorアプリケーション開発環境について紹介します。Oracle WebLogic ServerをOracle Tuxedoオブジェクトと相互運用できるようにするEJBの開発方法について説明します。
このドキュメントの構成は次のとおりです。
第1章「Oracle WebLogic Tuxedo Connectorプログラミングの概要」では、Oracle WebLogic ServerとOracle Tuxedoの間で相互運用するアプリケーションのコードを記述するために使用する開発環境について説明します。
第2章「Oracle WebLogic Tuxedo ConnectorクライアントEJBの開発」では、クライアントEJBの作成方法について説明します。
第3章「Oracle WebLogic Tuxedo ConnectorサービスEJBの開発」では、サービスEJBの作成方法について説明します。
第4章「RMI/IIOPおよびCORBAを相互に運用するOracle WebLogic Tuxedo Connectorの使用」では、Oracle Weblogic Tuxedo Connector用のCORBAアプリケーションを開発する方法について説明します。
第5章「Oracle WebLogic Tuxedo Connector JATMIトランザクション」では、グローバル・トランザクションの概要とそれらをアプリケーションで定義および管理する方法について説明します。
第6章「Oracle WebLogic Tuxedo Connector JATMI会話」では、会話の概要とそれらをアプリケーションで定義および管理する方法について説明します。
第7章「Oracle WebLogic Tuxedo ConnectorでのFMLの使用」では、フィールド操作言語(FML)の概要とOracle WebLogic Tuxedo ConnectorにおけるFMLの使用方法について説明します。
第8章「Oracle WebLogic Tuxedo Connector JATMI VIEW」では、Viewバッファの概要とそれらをアプリケーションで定義および管理する方法について説明します。
第9章「カスタムAppkeyプラグインの作成方法」では、カスタムAppKeyプラグインの開発方法について説明します。
第10章「アプリケーション・エラーの管理」では、エラー条件を管理し解釈するメカニズムについて説明します。
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 注意: Oracle WebLogic Tuxedo Connector JATMIの詳細は、「WebLogicクラスのJavadoc」を参照してください。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorクラスは、weblogic.wtc.jatmiパッケージおよびweblogic.wtc.gwtパッケージに含まれています。 | 
アプリケーションのロジックを表現するJavaコードに加えて、Oracle WebLogic ServerとOracle Tuxedoの間のインタフェースを提供するJava Application-to-Transaction Monitor Interface (JATMI)を使用します。
クライアント・プロセスはユーザーの入力を受け取り、リクエストされたサービスを提供するサーバー・プロセスにサービス・リクエストを送信します。Oracle Weblogic Tuxedo Connector JATMIクライアント・クラスは、Oracle Tuxedoで検出されたサービスにアクセスするクライアントを作成するために使用します。これらのクライアント・クラスは、Oracle WebLogic Tuxedo Connector WTCServer MBeanを介して提供される任意のサービスに使用できます。
サーバーは、任意の数のサービスを提供するプロセスです。サーバーは頻繁にサービス・リクエストのメッセージ・キューをチェックし、それらを適切なサービス・サブルーチンにディスパッチします。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、EJBを使用してOracle Tuxedoクライアントが呼び出すサービスを実装します。
Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、Oracle WebLogic ServerとOracle Tuxedo CORBAオブジェクトの間に双方向の相互運用性を提供します。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは次のことを可能にします。
Oracle Tuxedo CORBAオブジェクトが、RMI/IIOP API (着信)を使用してOracle WebLogic ServerにデプロイされたEJBを呼び出すことができます。
オブジェクト(EJBまたはRMIオブジェクトなど)が、RMI/IIOP API (発信)を使用してOracle TuxedoにデプロイされたCORBAオブジェクトを呼び出すことができます。
オブジェクト(EJBまたはRMIオブジェクトなど)が、CORBA Java API (発信)を使用してOracle TuxedoにデプロイされたCORBAオブジェクトを呼び出すことができます。
JATMIは、トランザクションの開始と終了、バッファの割当てと解放、およびクライアントとサーバー間の通信の提供に使用するプリミティブのセットです。
表1-1 JATMIプリミティブ
| 名前 | 操作 | 
|---|---|
tpacall  | 
 リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedoサービスの非同期呼出しに使用します。 
  | 
tpcall  | 
 リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedoサービスの同期呼出しに使用します。  | 
tpconnect  | 
 Oracle Tuxedo会話型サービスとの接続を確立するために使用します。  | 
tpdiscon  | 
 会話を管理するプロセスによって実行された場合に会話型接続を中止し、TPEV_DISCONIMMイベントを生成するために使用します。  | 
tpdequeue  | 
 リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedo /Qからメッセージを受信するために使用します。  | 
tpenqueue  | 
 リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedo /Qにメッセージを配置するために使用します。  | 
tpgetrply  | 
 リクエスト/レスポンス通信でOracle Tuxedoサービスから応答を取得するために使用します。  | 
tprecv  | 
 対話通信でOracle Tuxedoアプリケーションからオープンな接続を介してデータを受信するために使用します。  | 
tpsend  | 
 会話型通信でOracle Tuxedoアプリケーションにオープンな接続を介してデータを送信するために使用します。  | 
tpterm  | 
 Oracle Tuxedoオブジェクトへの接続を終了するために使用します。  | 
Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、Oracle Tuxedoの型付きバッファに対応するTypedBuffersというインタフェースを提供します。メッセージは、サーバーの型付きバッファに渡されます。Oracle WebLogic Tuxedo Connectorは、次のバッファ・タイプを提供します。
表1-2 TypedBuffers
| バッファ・タイプ | 説明 | 
|---|---|
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 TypedString  | 
 データがNULL文字で終了する文字の配列である場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: STRING。  | 
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 TypedCArray  | 
 データが、NULL可能な文字の未定義配列(バイト配列)である場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: CARRAY。  | 
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 TypedFML  | 
 データが自己定義である場合に使用されるバッファ・タイプ。各データ・フィールドは独自の識別子、オカレンス番号、および可能であれば長さインジケータを保持します。Oracle Tuxedoでは次に相当: FML。  | 
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 TypedFML32  | 
 TypeFMLに似たバッファ・タイプですが、より大きい文字フィールド、より多くのフィールド、およびより大きいバッファ全体に対して使用可能です。Oracle Tuxedoでは次に相当: FML32。  | 
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 TypedXML  | 
 データがXMLベースのメッセージである場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: XML (Tuxedoリリース7.1以降)。  | 
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 TypedVIEW  | 
 VIEW記述ファイルを用いてバッファ構造を定義するためにアプリケーションがJava構造体を使用するとき、使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: VIEW。  | 
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 TypedVIEW32  | 
 VIEWに似たバッファ・タイプですが、より大きい文字フィールド、より多くのフィールド、およびより大きいバッファ全体に対して使用可能です。Oracle Tuxedoでは次に相当: VIEW32。  | 
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 TypedMBString  | 
 データがマルチバイト文字をサポートする多様な文字列である場合に使用されるバッファ・タイプ。Oracle Tuxedoでは次に相当: MBSTRING。  |