Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド 11g リリース1 (11.1.1.7.0) B72085-02 |
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WebCenter Portalアプリケーションのための主な構成ファイルは、adf-config.xml
およびconnections.xml
です。この付録では、これらの両方のファイルとその検索方法について説明します。また、これらのファイルをいつ構成し、どのツールを使用するかについても説明します。 web.xml
、webcenter-config.xml
などの他の構成ファイルについてもここで説明します。第1.3.5項「WebCenter Portalの構成に関する考慮事項」も参照してください。
この付録の内容は次のとおりです。
付録D「WebCenter Portalの構成に関する問題のトラブルシューティング」も参照してください。
adf-config.xml
、connections.xml
およびweb.xml
は、すべてのWebCenter Portalアプリケーション(Spacesを含む)およびそのバックエンド・サービスの構成に使用します。また、Spacesアプリケーションに固有のwebcenter-config.xml
構成ファイルは、アプリケーション全体の設定の構成に使用します。
この項では、WebCenter Portalアプリケーションでの各ファイルの使用方法およびこれらのファイルのデプロイ後の場所について説明します。この項の内容は次のとおりです。
adf-config.xml
およびconnections.xml
は両方とも、開発環境でWebCenter Portalアプリケーションにより使用されるディスカッション・サーバー、メール・サーバーまたはコンテンツ・サーバーなどの設計時構成情報を格納します。
adf-config.xml: アプリケーションレベルの設定(WebCenter Portalアプリケーションが現在使用しているディスカッション・サーバーやメール・サーバーなど)が格納されます。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』も参照してください。
connections.xml: WebCenter Portalサービスの接続の詳細が格納されます。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』も参照してください。
WebCenter Portalアプリケーションを本番環境にデプロイした後で、Fusion Middleware ControlまたはWebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドを使用して、これらのファイルのプロパティを再構成することをお薦めします。たとえば、本番サーバー・インスタンスをポイントするように接続の詳細を変更する必要がある場合があります。付録A「構成ツール」も参照してください。
Fusion Middleware ControlおよびWLSTコマンドを使用する主な利点は、デプロイ後に加えた構成の変更が、WebCenter PortalアプリケーションのOracle Metadata Services (MDS)リポジトリにカスタマイズとして格納されることです。MDSは、デプロイされた元のバージョンのadf-config.xml
およびconnections.xml
をベース・ドキュメントとして使用し、単一のカスタマイズ・レイヤーを使用して後続のすべてのカスタマイズを別個にMDSに格納します。将来、アプリケーションが再デプロイされる場合、以前の構成の変更がすべて保持されます。
WebCenter Portalアプリケーションが起動すると、MDSに格納されたアプリケーション・カスタマイズが適切なベース・ドキュメントに適用され、WebCenter Portalアプリケーションは、マージされたドキュメント(カスタマイズされているベース・ドキュメント)を構成プロパティの最終セットとして使用します。
この項の内容は次のとおりです。
MDSカスタマイズの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のMDSリポジトリの概要に関する項を参照してください。
MDSのデプロイ後のカスタマイズの確認
デプロイ後、常にFusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用して、最新の構成を確認するか、または構成を変更します。Fusion Middleware Controlでは、多くの場合、WebCenter Portalアプリケーション構成画面を使用しますが、役立つシステムMBeanブラウザは、構成設定の確認にも使用できます。これらのツールは常に現在の構成を示すため、通常、ベース・ドキュメントのコンテンツや、adf-config.xml
およびconnections.xml
などのファイルのMDSカスタマイズ・データを調べたり変更したりする必要はありません。
MDSの情報を参照することは役立つ場合があります。なんらかの理由で、MDSに格納される構成ファイルのカスタマイズを抽出するか調べる必要がある場合は、WLSTコマンドexportMetadata
を使用してください。
関連項目: 構文の詳細と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportMetadataに関する項を参照してください。 |
たとえば、常にアプリケーション名がwebcenter
で、WC_Spaces
管理対象サーバーにデプロイされるSpacesアプリケーションのconnections.xml
のMDSカスタマイズを決定するには、ファイル名および場所は常に/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/connections.xml.xml
であり、次のように指定できます。
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', toLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/connections.xml.xml')
同様に、adf-config.xml
のMDSカスタマイズを決定するには、次のように指定できます。
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', toLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/adf-config.xml.xml')
toLocation
を指定することにより、ファイル・カスタマイズの保存先を選択します。たとえば、toLocation
は/tmp/mydata
に設定され、要求されたファイルは/tmp/mydata/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare
に保存されます。
要求されたファイルに対してカスタマイズが存在しない場合、指定された場所には何も保存されず、同じ場所に以前に抽出されたカスタマイズは上書きされません。
MDSカスタマイズが含まれている構成ファイルのエクスポート
システムMBeanブラウザを使用して、adf-config.xml
またはconnections.xml
など、構成ファイルの現在のバージョン、つまり、MDSカスタマイズとマージされたベース・ドキュメントが含まれているバージョンのファイルを取得できます。
MDSカスタマイズを含むadf-config.xml
またはconnections.xml
をシステムMBeanブラウザからエクスポートする手順は、次のとおりです。
Fusion Middleware Controlにログインし、SpacesアプリケーションまたはFrameworkアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。
次のいずれかを実行します。
Spacesアプリケーションの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「システムMBeanブラウザ」を選択します。
Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーションのデプロイ」メニューから、「システムMBeanブラウザ」を選択します。
「アプリケーション定義のMBean」を開きます。
エクスポートするファイルに関連付けられていたMBeanに移動します。
たとえば、adf-config.xml
またはconnections.xml
のMBeansに移動する手順は、次のとおりです。
adf-config.xml
: 「oracle.adf.share.config」→「サーバー: (サーバー名)」→「アプリケーション: (アプリケーション名)」→「ADFConfig」→「ADFConfig」をクリックします。
Spacesアプリケーション: 「oracle.adf.share.config」→「サーバー: (WC_Spaces)」→「アプリケーション: (webcenter)」→「ADFConfig」→「ADFConfig」をクリックします。
connections.xml
: 「oracle.adf.share.connections」→「サーバー: (サーバー名)」→「アプリケーション: (アプリケーション名)」→「ADFConnnections」→「ADFConnnections」をクリックします。
Spacesアプリケーション: 「oracle.adf.share.config」→「サーバー: (WC_Spaces)」→「アプリケーション: (webcenter)」→「ADFConnections」→「ADFConnections」をクリックします。
「操作」タブをクリックします。
「エクスポート」をクリックします。
あるいは、「ExportToDisk」をクリックしてXMLファイルのサーバーの場所を指定します。
「起動」をクリックします。
「エクスポート」操作を選択した場合、XMLファイルの内容が画面に表示されます (図A-1)。
構成の競合の処理
MDSカスタマイズは、挿入/削除/置換えが必要な要素およびその場所をコールするために、ベース・ドキュメントの要素への参照を使用します。要素が誤って今後の再デプロイから削除され、MDSにその要素への参照が含まれる場合、WebCenter Portalアプリケーションの構成は破損している可能性があります。
たとえば、myconnection
という設計時に作成された接続で、MyPortalApp
というJDeveloperを使用して構築されたWebCenter Portalアプリケーションについて考えてみます。アプリケーションは、管理対象サーバーにデプロイされ、myconnection
のURLは変更されました。この変更は、新しいURLを使用するためにmyconnection
を更新する目的で、カスタマイズ手順としてMDSに格納されます。将来、myconnection
が設計時に、および同じMDS詳細を使用して再デプロイされたアプリケーションで削除される場合は、構成の競合が発生します。つまり、MDSのカスタマイズ手順がmyconnection
を検出しようとしますが、このような構成は存在しません。
この問題に直面しない可能性がありますが、adf-config.xml
またはconnections.xml
に変更を行った後で、以前にデプロイされたアプリケーションが破損している可能性がある場合は、次のオプションを使用します。
競合の原因となっているMDSカスタマイズを手動で削除します。
adf-config.xml
またはconnections.xml
のMDSカスタマイズ情報を抽出します。
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', toLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/adf-config.xml.xml')
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', toLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/connections.xml.xml')
ドキュメントから競合の原因となっているカスタマイズ手順を削除します。
変更されたドキュメントをMDSにインポートします。
次に例を示します。
importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', fromLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/connections.xml.xml')
importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', fromLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/adf-config.xml.xml')
管理対象サーバーを再起動します。
adf-config.xml
またはconnections.xml
のMDSカスタマイズを削除し、新しいEARファイルをデプロイして、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して最初からアプリケーションを再構成します。
詳細な手順は下の「adf-config.xmlまたはconnections.xmlのMDSカスタマイズの削除」を参照してください。
新しいパーティションまたはより古いカスタマイズが削除されるパーティションでEARファイルを再デプロイします。どちらの場合でも、adf-config.xml
またはconnections.xml
のアプリケーション・カスタマイズ、およびすべてのユーザー・カスタマイズを含む、アプリケーションに対してMDSに以前に格納されたすべてのデータが失われます。Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して、最初からアプリケーションを再構成する必要もあります。
『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のdeleteMetadataに関する項も参照してください。
adf-config.xmlまたはconnections.xmlのMDSカスタマイズの削除
この項では、connections.xml
またはadf-config.xml
のすべてのデプロイ後の構成を削除する方法について説明します。この操作は元に戻せません。カスタマイズは永久に削除されます。
MDSカスタマイズを削除する場合、次に示す手順を実行する前に、exportMetadata
コマンドを使用して、既存のファイルのコピーを保存することをお薦めします。
exportMetadata
コマンドを使用して、connections.xml
およびadf-config.xml
をバックアップします。
次に例を示します。
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', toLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/connections.xml.xml')
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', toLocation='/tmp/mydata', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/adf-config.xml.xml')
WLSTを使用して、connections.xml
のカスタマイズを削除します。次に例を示します。
deleteMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/connections.xml.xml')
WLSTを使用して、adf-config.xml
のカスタマイズを削除します。次に例を示します。
deleteMetadata (application='webcenter', server='WC_Spaces', docs='/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/adf-config.xml.xml')
WebCenter Portalアプリケーションを再起動します。
Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して、最初からアプリケーションを再構成します。
web.xml
は、標準のJ2EEアプリケーション・デプロイメント記述子ファイルで、アプリケーションの/META-INF
ディレクトリにあります。通常、web.xml
の実行時設定には、初期化パラメータ、カスタム・タグ・ライブラリの場所およびセキュリティ設定が含まれます。
多くのweb.xml
プロパティは静的であるため、設計時にアプリケーションに対して指定されます。デプロイされた環境で一部のプロパティを変更する必要がある場合は、「デプロイメント設定」ページの「Webモジュールの構成」画面からほとんどのプロパティを編集できます。第7.1.6.4項「Fusion Middleware Controlを使用したアプリケーションのデプロイ」の図7-12も参照してください。
たとえば、次を変更する必要がある場合に、web.xml
を変更する必要があるインスタンスはほとんどありません。
コンテンツ・リポジトリ・アップロード・パラメータ: UPLOAD_MAX_MEMORY
、UPLOAD_MAX_DISK_SPACE
およびUPLOAD_TEMP_DIR
。詳細は、第11.12項「最大ファイル・アップロード・サイズの変更」を参照してください。
注意: Spacesアプリケーションでは、webcenter-config.xml
のuploadedFileMaxDiskSpace
パラメータを使用して、ファイルの最大アップロード・サイズを構成します。詳細は、付録A「webcenter-config.xml」を参照してください。
HTTPセッションの失効後の経過時間。詳細は、第39.6項「Oracle WebCenter Portalのパフォーマンスのチューニング」を参照してください。
JSPページ・タイムアウト値。詳細は、第39.6項「Oracle WebCenter Portalのパフォーマンスのチューニング」を参照してください。
connections.xml
およびadf-config.xml
とは異なり、web.xml
はMDSにデプロイ後のカスタマイズを格納しません。また、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して、既存のWebCenter Portalアプリケーションのデプロイでweb.xml
を変更することはできません。
web.xml
の設定を変更する必要がある場合は、ご使用のアプリケーションの適切な手順に従ってください。
特定のweb.xml
プロパティを更新する必要がある場合は、次のようにSpaces EARファイルを開いて、web.xml
を編集し、EARを再パッケージします。
WebCenter Portal Oracleホーム・ディレクトリに移動します。
Spaces EARファイルを開きます。
mkdir -p /tmp/my_ear cd /tmp/my_ear jar -xvf $WEBCENTER_HOME/archives/applications/webcenter.ear mkdir war cd war jar -xvf ../spaces.war
WEB-INF/web.xml
を編集して、変更内容を保存します。
必要なweb.xml
プロパティを持つ変更された.EARファイルを作成します。
cd /tmp/my_ear/war jar -cvf ../spaces.war * cd .. rm -rf war jar -cvf ../webcenter.ear *
/tmp/webcenter.ear
を$WEBCENTER_HOME/archives/applications/webcenter.ear
にコピーします。
WC_Spaces管理対象サーバーを再起動します。
起動時に、これにより、変更されたweb.xml
を使用してより新しいアプリケーションが自動的にデプロイされます。
注意: 今後は、Spacesパッチによってこの構成の変更が上書きされるため、パッチを適用後にこのような構成の変更を繰り返し行ってください。すなわち、最新の |
通常、特定のweb.xml
プロパティを変更する必要がある場合、開発者は設計時にweb.xml
を編集し、新しい値を含むようにアプリケーションのEARファイルを再生成します。
これが実行可能なオプションではない場合、現在のアプリケーションのEARファイルを開いて、web.xml
を編集し、Spacesアプリケーションに対して前述のようにEARを再パッケージ/再デプロイすることができます。第A.1.2.1項「Spacesのweb.xmlプロパティの編集」を参照してください。
webcenter-config.xml
は、Spaces構成ファイルで、アプリケーション名やロゴなどのアプリケーションレベルの設定を含みます。このファイルのプロパティのほとんどは、Spaces管理画面から管理されるため、webcenter-config.xml
を直接編集する必要はありません。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドのSpaces管理ページへのアクセスおよびグローバル・デフォルトの構成に関する項を参照してください。
たとえば、次の変更を行う場合は、webcenter-config.xml
で設定を手動で変更する必要があるインスタンスはほとんどありません。
最大ファイル・アップロード・サイズ(uploadedFileMaxDiskSpace
): デフォルト設定は2GBです。
この設定を変更する場合は、次のように、MDSからwebcenter-config.xml
の最新バージョンをエクスポートし、uploadedFileMaxDiskSpace
を変更する必要があります。
最新のwebcenter-config.xml
をMDSからエクスポートします。
次に例を示します。
exportMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', toLocation='/tmp/mydata', docs='/oracle/webcenter/webcenterapp/metadata/mdssys/cust/site/webcenter/webcenter-config.xml.xml')
注意:
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MDSからエクスポートされたwebcenter-config.xml.xml
をテキスト・エディタで開いて次のスニペットを追加し、必要に応じてuploadedFileMaxDiskSpace
値を変更します。
<mds:replace node="webcenter(xmlns(webcenter=http://xmlns.oracle.com/webcenter/webcenterapp))/webcenter:uploadedFileMaxDiskSpace"/> <mds:insert after="webcenter(xmlns(webcenter=http://xmlns.oracle.com/webcenter/webcenterapp))/webcenter:custom-attributes" parent="webcenter"> <uploadedFileMaxDiskSpace xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/webcenterapp">2147483648</uploadedFileMaxDiskSpace> </mds:insert>
webcenter-config.xml.xml
を保存して閉じます。
更新したwebcenter-config.xml.xml
ファイルをMDSにインポートします。
次に例を示します。
importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces', fromLocation='/tmp/mydata', docs='/oracle/webcenter/webcenterapp/metadata/mdssys/cust/site/webcenter/webcenter-config.xml.xml')
Fusion Middleware Control、WLSTまたはシステムMBeanブラウザを介したすべてのデプロイ後の構成は、MDSリポジトリにカスタマイズとして格納されます。クラスタ環境では、MDSリポジトリはすべてのノード間で共有されるため、あるノードで行われたすべてのWebCenter Portal構成の変更は、クラスタ内のすべてのノードに表示されます。動的ではない構成の変更を反映させるには、クラスタ内のすべてのノードを再起動する必要があります。第8.2項「WebCenter Portalアプリケーションをデプロイするための管理対象サーバーの起動および停止」も参照してください。
Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して行った、WebCenter Portalアプリケーションのほとんどの構成の変更は、動的ではありません。たとえば、WebCenter Portalのサービス(分析、アクティビティ・グラフ、お知らせ、ディスカッション、ドキュメント、イベント、メール、インスタント・メッセージおよびプレゼンス、検索、ワークリスト)の接続詳細を追加または変更する場合は、アプリケーションの対象管理サーバーを再起動する必要があります。ただし、2つの例外があり、ポートレット・プロデューサおよび外部アプリケーションの登録は動的です。登録した新規ポートレット・プロデューサや外部アプリケーションは、WebCenter Portalアプリケーションで即座に使用可能になります。既存の接続に対して行った変更も即座に有効になります。
クラスタ環境で構成ファイルを編集する場合、クラスタ構成全体で同期を維持できるように、各クラスタ・メンバーで同一の変更が行われていることを確認する必要があります。
Spacesおよび他のWebCenter Portalアプリケーション・デプロイメントを構成するための様々なツールがあります。この項では、利用可能なツールについて概説します。
注意: WebCenter Portal構成パラメータのほとんどは不変であり、特に指定されないかぎり、実行時に変更できません。 |
デプロイ後、常にFusion Middleware ControlまたはWebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドを使用して、最新の構成を確認するか、または構成を変更します。Fusion Middleware Controlでは、多くの場合、WebCenter Portalアプリケーション構成画面を使用しますが、役立つシステムMBeanブラウザは、構成設定の確認および変更にも使用できます。
これらのツールの詳細は、下記を参照してください。
OracleシステムMBeanブラウザ
これらのツールは常に現在の構成を示すため、通常、構成ファイルのコンテンツやadf-config.xml
またはconnections.xml
などのファイルのMDSカスタマイズ・データを調べたり、手動で変更する必要はありません。アプリケーションを再デプロイする場合に同じMDS詳細を使用する場合は、これらのツールを使用して実行されるすべての構成が保持されます。
使用する構成ツール
デプロイ後の構成のための任意のツールを使用できます。ただし、より新しいインスタンスをプロビジョニングしたり、オートメーション用に構成手順を複数回繰り返す場合は、Fusion Middleware Controlなどのツールを使用したスクリーンベースの構成は効率的ではありません。このような場合は、WLSTスクリプトを記述して、必要な構成を実行することを強くお薦めします。
Fusion Middleware Controlを使用して行うことが可能なすべてのWebCenter Portal構成操作は、WebCenter PortalのWLSTコマンドを使用できます。WLSTスクリプトを使用して、たとえば、アプリケーションのデプロイ、管理対象サーバーの作成、アプリケーションのMDSプロパティの設定、データ・ソースの構成などの他のコンポーネントを構成することもできます。ドメイン構成を自動化する場合は、一連のWLSTコマンドとしてWLS管理コンソールで構成アクションを記録し、WLSTを使用してコマンドをリプレイすることができます。このトピックの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの概要のWLSTスクリプトの記録に関する項を参照してください。
ヒント: OracleドキュメントでWLS管理コンソールの手順を記載している場合は、「レコード」オプションを使用して処理を自動化することを検討してください。 |
デプロイメント固有のプロパティを構成するための別の方法は、WebCenter Portalアプリケーションのデプロイ・プランを使用することです。デプロイメントで変更される一般的なプロパティには次のものがあります。
接続用のホスト/ポートのプロパティ
web.xml
の標準J2EEアーティファクト
第7.1.6項「WebLogic管理対象サーバーへのアプリケーションのデプロイ」も参照してください。
注意: このように再構成が可能な場合は、行ったメタデータ・リポジトリおよびADF接続構成の変更は、デプロイ・プランの一部として保存されません。すなわち、デプロイされるアーカイブで保存されます。したがって、構成の変更を後続の再デプロイで繰り返す必要があります。 アプリケーションを複数回、再デプロイする場合は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用して、デプロイ後の構成を実行することをお薦めします。こうすれば、構成の変更はMDSで保存され、再デプロイ時にそのまま維持されます。 |