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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1.7.0)
B72923-01
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29 ビジネス・マッシュアップの作成

ビジネス・マッシュアップは、実行時に作成または編集できる再利用可能なコンポーネントです。マッシュアップは、複数のUIウィジェットをまとめて、それぞれ相互にやり取りできるようにしたものです。ビジネス・マッシュアップの各コンポーネントは、SQL、Webサービス、XMLなど、異なるデータソースを使用できます。マッシュアップでは、データソースから取得したデータをグラフまたは表で表示したり、フォームを使用してデータソースに書き込んだりすることができます。

Oracle WebCenter Portalは、開発者、管理者およびパワーユーザーが、システムを停止せずに、実行中のポータルまたはソーシャルおよびコラボレーション・アプリケーションでマッシュアップを作成できるという強力な方法を提供します。完全に統合されたデータ・パブリッシャを使用して、次のタスクを実行できます。

この章では、これらのタスクの実行方法について説明します。内容は次のとおりです。

対象読者

この章は、Spacesアプリケーションでリソース・カタログの提供および管理を行うユーザーを対象としています。Application-Resource Catalogs-Create Edit Deleteというアプリケーション権限を持つポータル設計者は、アプリケーションレベルのリソース・カタログを管理できます。Space-Resources-Create Edit Delete(単純な権限モデル)またはSpace-Resource Catalogs-Create Edit Delete(詳細な権限モデル)の権限を持つスペース・モデレータは、スペースレベルのリソース・カタログを管理できます。ロールおよび権限の詳細は、第23章「セキュリティの理解」を参照してください。

29.1 ビジネス・マッシュアップの紹介

ビジネス・マッシュアップは、様々なデータソースからデータを収集し、収集したデータをフォーム、表、グラフなどの各種レイアウトを使用して公開することで、視覚化を作成します。リソース・マネージャ(「リソース」ページ)では、図29-1に示すように、次のオプションを使用してビジネス・マッシュアップを作成できます。

図29-1 リソース・マネージャの「マッシュアップ」セクション

図29-1の説明が続きます
「図29-1 リソース・マネージャの「マッシュアップ」セクション」の説明

データ・コントロール、タスク・フローおよびマッシュアップ・スタイルは、アプリケーション・レベルおよびスペース・レベルで作成できます。アプリケーションレベルのリソースはスペースでも使用できますが、スペースレベルのリソースは、作成されたスペースでのみ使用できます。アプリケーションレベルのリソースは、スペース内で変更または削除できません。


注意:

アプリケーションレベルのデータ・コントロールをスペース内で使用し、そのスペースを別のSpacesインスタンスにエクスポートする場合は、必要なチェックをすべて実行して、データ・コントロールが正常に動作していることを確認する必要があります。詳細は、第29.2.5.1項「インポート後に実行する必要がある手順」を参照してください。


この項の内容は次のとおりです。

29.1.1 サポートされるデータ・コントロール

Spacesアプリケーションは、データ・コントロールの作成をサポートします。このデータ・コントロールを使用して、データソースのデータを表示し、そのデータをパラメータを使用してフィルタしたり、データソースにデータを入力したり(データソースでサポートされている場合)、コンポーネントのデータを別のコンポーネントのデータから実行したりすることができます。

実行時にデータ・コントロールを作成する利点は、データを様々なデータソースから取得し、アプリケーションを再デプロイおよび再起動せずに、視覚化またはマッシュアップを作成できることです。さらに、視覚化をいつでも変更でき、データソースから取得およびレンダリングされたものを制御できます。また、ビジネス・マッシュアップ内のフォームを使用してデータソースに書き込むこともできます。

使用するデータ・コントロールのタイプは、データの格納場所と公開方法に応じて決まります。たとえば、Webサービス・データ・コントロールを使用して、データのWebサービスを呼び出します。データ収集のプロセスは、各データソースによって異なります。アプリケーションまたはスペースの「リソース・マネージャ」→「データ・コントロール」ページには、SQLおよびWebサービスのデータ・コントロールを作成するオプションがあります。この項では、これらのデータ・コントロールのタイプについて簡単に説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.1.1.1 SQLデータ・コントロール

リレーショナル・データベースからのデータの収集に使用されます。SQLデータ・コントロールを作成するには、アプリケーション・サーバーからデータベースへのデータソース接続が必要です。SQL問合せを指定することにより、データを取得できます。取得されるデータを特定の条件で制限するために、バインド・パラメータをSQL問合せの一部として指定できます。バインド・パラメータは必要な数だけ追加できます。

実行時に作成されたデータ・コントロールはデータベースの問合せのみに使用でき、取得されたデータは更新できません。ただし、読取り/書込み機能を持たせて作成されたデザインタイム・データ・コントロールを使用すると、取得されたデータを更新できます。

バインド・パラメータには、次の利点があります。

  • データ・コントロールを再利用できます。1つ以上のバインド変数を持つデータ・コントロールは、各インスタンスが異なるデータを表示する、様々な視覚化で何度も使用できます。

  • エンド・ユーザーが、データ・コントロールに表示されるデータを制御できます。管理者が作成するデータ・コントロールは、最終的にページまたはタスク・フローで使用され、エンド・ユーザーにより表示されます。データ・コントロールをタスク・フローに含めて、そのパラメータをタスク・フロー・パラメータに結び付けることができます。これにより、タスク・フロー・パラメータがデータ・コントロールのデータを実行します。詳細は、第29.4.3項「データ・コントロール・パラメータのタスク・フロー・パラメータへのバインド」を参照してください。

    表示されるデータのもう1つの制御方法は、データ・コントロール・パラメータをタスク・フローの入力テキスト・コンポーネントに結び付けることです。このタイプの結付けは、タスク・フローのパラメータを使用することで簡単に実行できます。詳細は、第C.2.4項「パラメータ・フォーム・タスク・フローのデータ・コントロールの追加」を参照してください。

  • データベースが入出力を制限し、なおかつ問合せで入出力制限を超える大量のレコードを渡すことになった場合、こうしたデータ・コントロールをページまたはタスク・フローに追加すると、エラーおよびレンダリングの失敗という結果が生じる可能性があります。問合せでバインド・パラメータを指定することにより、データベースから取得するデータを特定の条件で制限することができます。

SQLデータ・コントロールを作成する手順は、第29.2.1項「SQLデータ・コントロールの作成」を参照してください。

29.1.1.2 Webサービス・データ・コントロール

SOAPやHTTPなどの標準プロトコルを使用してインターネット経由でアクセスできるビジネス・サービスからのデータ収集に使用します。Webサービスからデータを収集するには、Webサービス記述言語(WSDL)ファイルへのパスを知っている必要があります。WSDLファイルにはWebサービスが記述され、予期されるパラメータなど、コールできるメソッドが指定されます。また、戻されたデータも記述されます。

Webサービス・データソースでの権限に基づいて、そのメソッドで公開されているパラメータの値のみを指定できます。パラメータを追加または削除することはできません。次のタイプのパラメータの値を指定できます。

  • スカラー・パラメータ: 文字列またはEL値を直接指定してデータを表示できる、簡単なパラメータです。

  • 複合パラメータ: オブジェクトをパラメータと見なす派生パラメータです。メソッドで公開されたスカラー・パラメータからも値を取得できます。複合パラメータはXML形式で使用できます。

    複合パラメータの使用例は、第C.5項「Siebelデータ・ソースからのデータを使用したマッシュアップの作成」を参照してください。


    注意:

    再帰的な複合パラメータに値を渡すことはできません。再帰的とは、AにBが含まれる場合、BはAを参照するということです。


  • 配列パラメータ: 一度に複数の値を渡すことができるので、データソースの複数のレコードを同時に更新します。配列パラメータの使用例は、第C.5項「Siebelデータ・ソースからのデータを使用したマッシュアップの作成」を参照してください。

データソースへの問合せの他に、更新を許可するデータソースに対して、Webサービス・データ・コントロールではレコード更新のオプションも用意されています。

詳細は、第29.2.2項「Webサービス・データ・コントロールの作成」を参照してください。

29.1.2 サポートされる視覚化

SQLデータ・コントロールおよびWebサービス・データ・コントロールを使用して収集したデータは、様々な方法でページまたはタスク・フローでレンダリングできます。ページまたはタスク・フローの編集中に、リソース・カタログでデータ・コントロールのアクセッサ、メソッドまたはパラメータに対して「追加」をクリックすると、「追加」メニューに様々なドロップ・ハンドラが表示されます。ドロップ・ハンドラを使用すると、データ・コントロールのオブジェクトを表、グラフ、フォーム、ボタン、ラベルなどのUI要素として追加できます。サポートされるオブジェクトのタイプおよびフレーバに応じて、様々なUI要素を使用できます。この項では、これらの要素について説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.1.2.1

このオプションは、表の列に表示できるオブジェクトのコレクションを戻すデータ・コントロール・アクセッサを選択する際に表示されます。このオプションを選択すると、データが表のレイアウトで表示されます。データ・コントロールをタスク・フロー内に追加する際、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータに結び付けて、指定したパラメータ値に基づいて表にデータを表示できます。編集可能な表、または指定に基づいてデータを表示するが編集はできない読取り専用の表を追加できます。

詳細は、第29.4.1.1項「表としてのデータ・コントロールの追加」を参照してください。

29.1.2.2 フォーム

このオプションは、フォームに表示できるオブジェクトのコレクションを戻すデータ・コントロール・アクセッサを選択する際に表示されます。このオプションを選択すると、ソース・データがフォームに表示されます。データ・コントロールをタスク・フロー内に追加する際、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータに結び付けて、指定したパラメータ値に基づいてフォームにデータを表示できます。編集可能なフォーム、または指定に基づいてデータを表示するが編集はできない読取り専用のフォームを追加できます。ただし、編集可能なフォームを使用することに意味があるのは、データソースが書戻しをサポートしている場合のみです。

詳細は、第29.4.1.1項「フォームとしてのデータ・コントロールの追加」を参照してください。

29.1.2.3 グラフ

このオプションは、グラフに表示できるオブジェクトのコレクションを戻すデータ・コントロール・アクセッサを選択する際に表示されます。これは、レポートを生成する際、分析のために役立ちます。グラフは編集できません。このオプションを選択すると、棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフまたは面グラフで、グラフィカルにデータを表示できます。データ・コントロールをタスク・フロー内に追加する際、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータに結び付けて、指定したパラメータ値に基づいてフォームにデータを表示できます。

詳細は、第29.4.1.1項「グラフとしてのデータ・コントロールの追加」を参照してください。

29.1.2.4 ボタンまたはリンク

「ADFボタン」「ADFリンク」「ADFイメージ・リンク」および「ADFツールバー・ボタン」オプションは、アクションを実行するデータ・コントロールのメソッドまたは操作を選択する際に表示されます。メソッドまたは操作を追加する際に、「作成」、「更新」、「削除」、「コミット」、「ロールバック」、「保存」、「閉じる」などのボタンまたはリンクのオプションのいずれかを選択します。データソースにより公開されるメソッドに応じて、データ・コントロールが異なると、異なるオプションを使用できます。詳細は、第29.4.7項「視覚化からのデータソースへの書込み」を参照してください。

29.1.2.5 テキストまたはラベル

「ADF出力テキスト」「ラベル付ADF出力テキスト」「ADF出力フォーマット済」「ラベル付ADF出力フォーマット済」「ADF入力テキスト」「ラベル付ADF入力テキスト」および「ADFラベル」オプションは、1つのオブジェクトを戻すデータコントロールの属性またはメソッドを選択する際に表示されます。属性は、アクセッサのスカラー・パラメータ、メソッド・リターンまたは複合パラメータのオブジェクト・メンバーを指定できます。テキストまたはラベルのオプションは、ユーザーにその値を表示する必要があるか、またはユーザーが値を指定する必要があるかどうかに応じて選択します。データ・コントロールをタスク・フロー内に追加する際、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータに結び付けて、指定したパラメータ値に基づいてタスク・フローにデータを表示できます。入力テキスト・コンポーネントを追加して、データ・コントロール・パラメータに結び付けることもできます。このタイプの結付けの詳細は、第29.4.4項「パラメータ・フォーム・タスク・フローへのデータ・コントロールの結付け」を参照してください。

29.2 データ・コントロールの作成および管理

この項では、SQLデータ・コントロールおよびWebサービス・データ・コントロールの作成方法を説明します。内容は次のとおりです。

29.2.1 SQLデータ・コントロールの作成

SQLデータ・コントロールを使用すると、SQL問合せを使用してリレーショナル・データベースからデータを取得できます。したがって、データ・コントロールを作成する前に、データベースと接続する必要があります。データベース接続を作成する作業は、WebCenter Portal管理者が実行する必要があります。この項では参照用に、SQLデータ・コントロールの作成手順に加えて、データベース接続の作成方法についても説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.2.1.1 DB2またはSQL Serverデータベースを使用する際の前提条件

DB2またはSQL Serverデータベースを使用している場合は、データベース接続を作成する前に、次の必須作業を実行してください。

DB2またはSQL Serverのデータベース接続を使用する場合:

すべてのデータベース接続のデフォルトSQLスタイルは「Oracle」です。IBM DB2またはMicrosoft SQL Serverデータベースへのデータベース接続を作成する場合は、次の作業を実行する必要があります。

  • SQLスタイルを、DB2またはSQL Serverデータベースをサポートするものに手作業でオーバーライドします。これには、Javaシステム・プロパティjbo.SQLBuilderの値をDB2またはSQLServerに指定する必要があります。この構成でOracle WebLogic Serverを起動すると、指定したSQLスタイルがサポートされます。

    次の方法のいずれかで、システム・プロパティをJavaコマンドライン・オプションとして指定します(DB2のプロパティ値を例に示します)。

    • DomainHome/bin/setDomainEnv.shファイルを開き、-Djbo.SQLBuilder=DB2JAVA_OPTIONS行に追加します。

    • 管理対象サーバーの開始スクリプトをテキスト・エディタで編集し、-Djbo.SQLBuilder=DB2JAVA_OPTIONS行に追加します。

      詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』のWebLogic ServerインスタンスのJavaオプションの指定に関する項を参照してください。

  • jbo.TypeMapEntriesプロパティを使用して、typemapエントリとしてJavaを指定します。

    -Djbo.TypeMapEntries="Java"
    

29.2.1.2 データベース接続の作成

この項では、Oracle WebLogic Server管理コンソールからデータベース接続を作成する手順について説明します。


注意:

この項は、参照を目的として記載されています。作業はWebCenter Portal管理者が実行する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』のデータベース接続の設定に関する項を参照してください。


データベース接続を作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「ドメイン構成」セクションの「サービス」で、「データ・ソース」を選択します。

  2. 「データソースの概要」ページで「新規」をクリックし、「汎用データ・ソース」を選択します。

  3. 「JDBCデータ・ソースのプロパティ」ページで、次の情報を入力または選択します。

    • 名前 - このJDBCデータソースの名前を入力します。

    • JNDI名 - このJDBCデータソースがバインドされるJNDIパスを入力します。アプリケーションは、接続予約の際、この名前でJNDIツリーのデータソースを検索します。

    • データベースのタイプ - 接続するデータベースのDBMSを選択します。目的のDBMSがリストに表示されていない場合は、「その他」を選択します。

  4. 「次へ」をクリックして続行します。

  5. データベースへの接続に使用するJDBCドライバを選択します。リストには、選択されたDBMSの一般的なJDBCドライバが含まれています。


    • 注意:

      JDBCドライバをインストールしてから、データベース接続の作成に使用する必要があります。一部のJDBCドライバはWebLogic Serverとともにインストールされますが、インストールされていないものが多数です。

      詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』のWebLogic ServerでのJDBCドライバの使い方に関する項を参照してください。


  6. 「トランザクション・オプション」ページで、次の手順を実行します。「JDBCデータ・ソースのプロパティ」ページで選択したドライバによっては、これらのオプションはいずれも指定する必要がない場合があります。

    • グローバル・トランザクションのサポート - このチェック・ボックス(デフォルト)は、このデータソースでグローバル・トランザクションのサポートを有効にする場合に選択します。このチェック・ボックスの選択を解除すると、このデータソースではグローバル・トランザクションが無効化(無視)されます。通常は、このオプションを選択したままにします。

      「グローバル・トランザクションのサポート」を選択した場合は、トランザクション処理のオプションを選択します(使用可能なオプションは、XAドライバを選択するか、非XAドライバを選択するかによって異なります)。

      • 2フェーズ・コミット - このオプションを選択すると、標準のXA処理が有効になります。

        このオプションは、XA JDBCドライバを選択してデータベース接続を作成する場合のみ使用できます。

      • ロギング・ラスト・リソース - このオプションを選択すると、ロギング・ラスト・リソース(LLR)トランザクションの最適化を使用して、非XA JDBC接続がグローバル・トランザクションに参加できるようにします。「2フェーズ・コミットのエミュレート」のかわりに使用することをお薦めします。

        このオプションは、非XA JDBCドライバを選択してデータベース接続を作成する場合のみ使用できます。

      • 2フェーズ・コミットのエミュレート - JTAを使用して、非XA JDBC接続が分散トランザクションへの参加をエミュレートできるようにします。このオプションは、アプリケーションがヒューリスティックな状況に耐えられる場合にのみ選択します。

        このオプションは、非XA JDBCドライバを選択してデータベース接続を作成する場合のみ使用できます。

      • 1フェーズ・コミット - このオプションを選択すると、非XA接続を使用してグローバル・トランザクションに、トランザクションへの唯一の参加者として参加できます。

        このオプションは、非XA JDBCドライバを選択してデータベース接続を作成する場合のみ使用できます。

  7. 「次へ」をクリックして続行します。

  8. 「接続プロパティ」ページで、次のプロパティの値を入力します。

    • データベース名 - 接続するデータベースの名前を入力します。正確なデータベース名の要件は、JDBCドライバおよびDBMSによって異なります。

    • ホスト名 - データベースをホストするサーバーのDNS名またはIPアドレスを入力します。Oracle GridLinkサービスインスタンス接続を作成している場合、これはマルチ・データ・ソース内の各データソースで同じである必要があります。

    • ポート - データベース・サーバーが接続リクエストをリスニングするポートを入力します。

    • データベース・ユーザー名 - データソース内の各接続で使用するデータベース・ユーザー・アカウント名を入力します。

    • パスワード/パスワードの確認 - データベース・ユーザー・アカウントのパスワードを入力します。

  9. 「次へ」をクリックして続行します。

  10. 「データベース接続のテスト」ページで、接続パラメータを確認し、「構成のテスト」をクリックします。

    WebLogicでは、管理サーバーからデータベースへの接続の作成を試行します。接続テストの結果は、ページの上部に表示されます。テストに失敗した場合は、構成のエラーを修正して、再度テストする必要があります。

    選択したJDBCドライバが管理サーバーにインストールされていない場合は、「次へ」をクリックしてこの手順をスキップします。

  11. 「次へ」をクリックして続行します。

  12. 「ターゲットの選択」ページで、データソースをデプロイするサーバーを選択します。WC_SPACESを選択すると、データソースがSpacesインスタンスにデプロイされます。

  13. 「終了」をクリックして、JDBCデータ・ソースの構成を保存し、データソースを選択したターゲットにデプロイします。


関連項目:

JDBCデータ・ソースの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』を参照してください。


29.2.1.3 データ・コントロールの作成

SpacesでSQLデータ・コントロールを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「リソース」ページの「マッシュアップ」「データ・コントロール」を選択し、次に表示される「データ・コントロール」ページで「作成」をクリックします。

  2. 「新規データ・コントロールを作成します。」ダイアログの左側のペインで、「SQL」を選択します(図29-2)。

  3. ダイアログ下部の「名前」および「説明」フィールドに、データ・コントロールの名前と説明を入力します。

  4. 「データベース接続」セクションのドロップダウン・リストで、このSQLデータ・コントロールで使用するデータベース接続を選択します。詳細は、第29.2.1.2項「データベース接続の作成」を参照してください。

    図29-2 「新規SQLデータ・コントロール」ウィザード

    図29-2の説明が続きます
    「図29-2 「新規SQLデータ・コントロール」ウィザード」の説明

  5. パスワード・フィールドで、接続パスワードを指定します。

    このフィールドは、データソースに接続するパスワードを知っているユーザーのみがデータ・コントロールを作成できるようにするために使用します。データ・コントロールを作成または編集するたびに、パスワードを指定する必要があります。

  6. 「SQL文」テキスト・ボックスにSQL問合せを入力します。たとえば、次のようになります。

    SELECT * FROM Persons WHERE City LIKE 'sa%'
    

    問合せの一部として、任意のバインド・パラメータを指定します。バインド・パラメータは、データ・コントロールに表示するデータの制御に役立ちます。次の例を検討してください。

    select ename, empno, mgr, deptno from emp where job in (:job) order by empno asc
    

    この問合せは、特定の呼称(セールス・マネージャなど)を持つ従業員全員の詳細を戻します。この問合せでは、:jobがパラメータjobを定義し、このパラメータがempデータベース表のjob列にマップします。問合せは、job値に基づいてデータを戻します(この指定方法は次の手順で説明します)。パラメータは必要な数だけ追加できます。文の中では、同じパラメータを複数回使用することもできます。


    注意:

    • バインド・パラメータ名にはSQL予約語およびキーワードは使用しないでください。詳細は、Oracle Databaseドキュメント・ライブラリのOracle Database SQL言語リファレンスOracle SQLの予約語およびキーワードに関する項を参照してください。

    • SQL Serverデータベースを使用している場合、問合せにNCHARまたはNVARCHARのデータ型の列が含まれると、エラーが戻る可能性があります。この制限を回避するため、次の例に示すように、convert関数を使用して問合せを修正する必要があります。

      select convert(varchar(20), col1) col1, convert(varchar(20), col2) col2 from table1
      

  7. SQL問合せにバインド変数を追加した場合は(たとえばjob)、「バインド・パラメータ値の入力」をクリックして、バインド変数の初期値を定義します。

  8. 「バインド・パラメータ値の入力」ダイアログで(図29-3)、パラメータの値を指定します。ダイアログに、SQL問合せの一部として定義したすべてのパラメータが一覧表示されます。

    図29-3 バインド・パラメータ値の設定ダイアログ

    図29-3の説明が続きます
    「図29-3 バインド・パラメータ値の設定ダイアログ」の説明

  9. 「OK」をクリックします。

  10. 「テスト」をクリックして、入力した問合せをテストします。

    バインド・パラメータを追加したが、パラメータの初期値を指定しなかった場合は、検証の例外が表示されます。

    問合せが正しい場合は、データソースから取得したデータを示す表が表示されます。表には、25行まで表示されます。

  11. 「OK」をクリックして、「新規データ・コントロールを作成します。」ダイアログに戻ります。

  12. 「OK」をクリックします。

新規データ・コントロールが「リソース」→「データ・コントロール」ページに一覧表示されます。ただし、データ・コントロールはデフォルトでは非表示です。アプリケーションで使用できるように作成されている場合のみ、ページまたはタスク・フローで使用できます。詳細は、第29.2.3.2項「リソース・カタログでのデータ・コントロールの表示または非表示」を参照してください。

このデータ・コントロールは、ページまたはタスク・フローに追加できるようになりました。詳細は、第29.4.1項「タスク・フローでのデータ・コントロールの使用」を参照してください。

29.2.2 Webサービス・データ・コントロールの作成

Webサービス・データ・コントロールを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「リソース」ページの「マッシュアップ」「データ・コントロール」を選択し、次に表示される「データ・コントロール」ページで「作成」をクリックします。

  2. 「新規データ・コントロールを作成します。」ダイアログの左側のペインで、「Webサービス」を選択します(図29-4)。

    図29-4 「新規Webサービス・データ・コントロール」ウィザード

    図29-4の説明が続きます
    「図29-4 「新規Webサービス・データ・コントロール」ウィザード」の説明

  3. ダイアログの下部にある「名前」および「説明」フィールドを使用して、Webサービス・データ・コントロールの名前と説明を入力します。

  4. 「WSDL URL」フィールドに、データ・コントロールのWSDLを入力します。例:

    http://ws.cdyne.com/delayedstockquote/delayedstockquote.asmx?wsdl
    
  5. 「プロキシ・ホスト名」および「プロキシ・ポート番号」フィールドを使用して、プロキシ認証を構成します。

    Webサービスに安全に接続するには、まず、プロキシ認証を使用するようにアプリケーションを構成する必要があります。


    注意:

    • セントラルWebCenter Portalプロキシ(またはRSSプロキシ)がすでに構成されている場合、プロキシのフィールドには、プロキシのホスト名とポート番号が自動的に入力されます。プロキシを構成しない場合、プロキシの詳細を変更したり、フィールドを選択解除したりすることができます。

      WebCenter Portalのセントラル・プロキシを変更しても、Webサービス・データ・コントロールに対するプロキシ設定は変更されません。しかし、Webサービス・データ・コントロールのプロキシ設定を変更すると、WebCenter Portalのセントラル・プロキシ設定が変更されます。

      RSSプロキシの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のRSSサービスのためのプロキシ・サーバーの設定に関する項を参照してください。

    • WebLogicドメイン・プロキシがすでに構成されている場合および、Webサービス・データ・コントロールの作成または編集時にプロキシを設定しないことを選択している場合は、WebLogicドメイン・プロキシはデフォルト設定で使用します。


  6. 保護されたWebサービスに接続する場合は、ユーザー名とパスワードを入力して、Webサービス・エンドポイントにアクセスします。

    WSDL自体へのアクセスが保護されている場合は、「新規データ・コントロールを作成します。」ダイアログからWebサービスに接続できません。この制限を回避するには、ブラウザでユーザー名とパスワードを指定してWSDLにアクセスして、WSDLページをダウンロードし、.wsdlドキュメントの形式でローカルに保存して、「新規データ・コントロールを作成します。」ダイアログの「WSDL URL」フィールドで、このドキュメントへのパスを指定します。

  7. 必要に応じて、「接続」をクリックして、WSDLを指定したプロデューサへの接続を確立します。

    正常に接続されると、「サービスの詳細」セクションに、Webサービスに存在するサービスおよびメソッドのカウントが表示されます。

    この段階で「接続」をクリックしない場合は、後で必要になってから接続を確立します。

  8. 必要に応じて、「XMLの表示」をクリックして、WSDLドキュメントのXMLコンテンツを表示します。

  9. 「次」をクリックします。

    「メソッド」ページに、選択したサービスで使用できるメソッドおよび、各メソッドに公開されるパラメータが表示されます(図29-5)。

    図29-5 Webサービス・データ・コントロールのメソッド

    図29-5の説明が続きます
    「図29-5 Webサービス・データ・コントロールのメソッド」の説明

    Webサービスは、データ・コントロールに表示されるデータを制御するスカラー・パラメータおよび複合パラメータを公開する場合があります。詳細は、第29.1.1.2項「Webサービス・データ・コントロール」を参照してください。

    公開されたパラメータのいずれにも、値を指定できます。ただし、値はタスク・フローまたはページでデータ・コントロールを使用する場合のみ指定できます。詳細は、「Webサービス・データ・コントロールのパラメータ値の編集」を参照してください。

  10. 「サービス」ドロップダウン・リストで、必要に応じて別のサービスを選択します。

  11. 「ポート」ドロップダウン・リストで、使用可能なポートの1つを選択します。

    そのポートのすべてのメソッドが、データ・コントロールに追加されます。これらのメソッドは、後からリソース・カタログで選択できます。

  12. 「次」をクリックします。

  13. OWSMを使用してWebサービスが保護されている場合は、「OWSMセキュリティ」パネルを使用し、表29-1の説明に従って、使用するポリシーを指定します。

    表29-1 OWSMセキュリティ情報

    名前 説明

    MTOM

    MTOM (メッセージ伝送最適化メカニズム)ポリシーです。

    信頼性

    信頼性ポリシーです。

    アドレス指定

    アドレス指定ポリシーです。

    セキュリティ

    必要に応じてセキュリティ・ポリシーを追加適用します。


    たとえば、mycompany/wss_username_token_service_policyという名前のポリシーを使用してWebサービスを保護している場合は、「セキュリティ」フィールドにクライアント・ポリシーmycompany/wss_username_token_client_policyを移入します。


    関連項目:

    セキュリティ・ポリシーの詳細は、Oracle Fusion Middleware Webサービスのセキュリティおよび管理者ガイドを参照してください。


  14. 前の手順で指定したセキュリティ・ポリシーのプロパティはオーバーライドできます。「プロパティの追加」および「プロパティの削除」ボタンを使用して、「OWSMポリシー・プロパティのオーバーライド」セクションにエントリを追加または削除します。


    注意:

    オーバーライドするプロパティは、ポリシーで定義されます。したがって、この手順を実行するには、使用されるポリシーおよびオーバーライドできるプロパティを把握しておく必要があります。


    たとえば、セキュリティ・ポリシーmycompany/wss_username_token_client_policyを指定し、そのポリシーにcsf-keyプロパティがある場合、図29-6のように「オーバーライド」セクションで「プロパティの追加」をクリックして、csf-keyの値を追加します。このキーが、構成済のキーストアに存在する必要があることに注意してください。


    関連項目:

    csf-keyの資格証明ストアへの追加の詳細は、Oracle Fusion Middleware Webサービスのセキュリティおよび管理者ガイドの資格証明ストアへのキーおよびユーザー資格証明の追加に関する項を参照してください。


    図29-6 「新規Webサービス・データ・コントロール」→「OWSMセキュリティ」

    図29-6の説明が続きます
    「図29-6 「新規Webサービス・データ・コントロール」→「OWSMセキュリティ」」の説明

  15. 「OK」をクリックします。

    新規データ・コントロールが「リソース」→「データ・コントロール」ページに一覧表示されます。ただし、データ・コントロールはデフォルトでは非表示です。アプリケーションで使用できるように作成した場合のみ、ページまたはタスク・フローで使用できます。詳細は、第29.2.3.2項「リソース・カタログでのデータ・コントロールの表示または非表示」を参照してください。

このデータ・コントロールは、ページまたはタスク・フローに追加できるようになりました。詳細は、第29.4.1項「タスク・フローでのデータ・コントロールの使用」を参照してください。

29.2.3 データ・コントロールの管理

データ・コントロールの作成に加えて、「リソース」→「データ・コントロール」ページでデータ・コントロールを編集、コピー、公開および削除できます。この項では、これらのタスクについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.2.3.1 データ・コントロールの編集または削除の基本

作成するデータ・コントロールは、ページまたはタスク・フローで使用されます。その結果、データ・コントロールを編集または削除すると、ページまたはタスク・フローのこのデータ・コントロールへの参照が壊れる場合があります。したがって、データ・コントロールの「編集」および「削除」オプションは、使用しているページおよびタスクへの影響を考慮したのち、慎重に使用してください。

タスク・フロー内にデータ・コントロールを追加して、後から削除した場合、タスク・フローのソース・ファイルからデータ・コントロールへの参照を削除することにより、タスク・フローを修復できます。データ・コントロールへの参照が壊れたタスク・フローを修復するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・マネージャで(第11.1.4項「リソースへのアクセス」参照)、修復が必要なタスク・フローを選択します。

  2. 「編集」メニューで「ソースの編集」を選択します。

  3. 「タスクフロー定義」、「フラグメント」および「ページ定義」の3つのタブをそれぞれクリックして、データ・コントロールへのすべての参照をソース・ファイルから削除します。


    注意:

    適切にレンダリングしない無効のタスク・フローを作成しないよう、細心の注意を払ってソース・コードを編集してください。


  4. 「OK」をクリックします。

29.2.3.2 リソース・カタログでのデータ・コントロールの表示または非表示

「リソース」→「データ・コントロール」ページで作成したデータ・コントロールは、アプリケーションのページまたはタスク・フローで使用できるように、リソース・カタログで使用できる必要があります。「リソース」→「データ・コントロール」ページの「編集」メニューで「表示」および「非表示」オプションを使用することにより、選択したデータ・コントロールをリソース・カタログに含めるかどうかを制御できます。表示されたとおりにデータ・コントロールをマークすると、アプリケーションまたは現在のスペースのデフォルト・リソース・カタログに自動的に含められます。さらに、アプリケーション・レベルで作成したデータ・コントロールは、アプリケーション内の任意、すべてまたは選択したスペースのいずれかで使用できるように制御できます。

リソースの表示および非表示に関する一般情報については、第11.4.3項「リソースの表示および非表示」を参照してください。

スペース内でのリソースの可用性に関する一般情報については、第11.4.2.5項「アプリケーションレベルのリソースの他のスペースにおける可用性の設定」を参照してください。

29.2.3.3 データ・コントロールのコピー

データ・コントロールを選択し、「編集」メニューの「コピー」を選択することにより、データ・コントロールのコピーを作成できます。データ・コントロールのコピー手順は、その他のリソースのコピー手順と同様です。一般的な手順については、第11.4.1項「リソースのコピー」を参照してください。


注意:

継承済のWebサービス・データ・コントロールはコピーしないでください。そうしたコピーを実行または編集すると、内部エラーが表示される可能性があります。


29.2.3.4 データ・コントロールの編集

データ・コントロールを選択して、「編集」メニューの「編集」を選択することにより、データ・コントロールを変更できます。「編集」ダイアログでは、データ・コントロールの作成時に指定した値を変更できます。各フィールドの詳細は、第29.2.1項「SQLデータ・コントロールの作成」および第29.2.2項「Webサービス・データ・コントロールの作成」の手順を参照してください。

29.2.3.5 データ・コントロールのバインド変数の編集

データ・コントロールで使用されるSQL問合せを編集することにより、既存のSQLデータ・コントロールのバインド変数を追加または名前の変更をすることができます。SQL問合せは、「作成」または「データ・コントロールの編集」ダイアログで変更します。手順の詳細は、第29.2.1.3項「データ・コントロールの作成」を参照してください。


注意:

Webサービス・データ・コントロールのパラメータは作成または編集できません。Webサービス・データ・コントロールでは、メソッドにより公開されたパラメータの値の指定のみ実行できます。


データ・コントロールを使用する際、データ・コントロールのバインド変数またはパラメータに適切な値を指定することで、視覚化のデータの表示を制御できます。詳細は、第29.4.6.1項「データ・コントロールの視覚化のパラメータ値の編集」を参照してください。

29.2.3.6 データ・コントロールのプロパティの設定

各データ・コントロールは、特定のプロパティが関連づけられており、このプロパティでアプリケーションまたはスペースでの表示方法を制御します。これらのプロパティは、「プロパティの編集」ダイアログで編集できます。一般的な手順については、第11.4.2項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。

29.2.3.7 データ・コントロールのセキュリティの設定

データ・コントロールは作成時に、デフォルトのアプリケーションレベルまたはスペースレベルのセキュリティ設定が適用されます。「編集」メニューで「セキュリティ設定」を選択して、次の方法でデフォルト設定を変更できます。

  • ユーザーおよびロールに付与されたデフォルト権限を変更します。

  • ユーザーまたはロールのすべての権限を取り消します。

  • Edit権限およびManage権限を追加ユーザーおよびロールに付与します。

手順の詳細は、第11.4.4項「リソースのセキュリティ設定」を参照してください。

29.2.3.8 データ・コントロールの削除

データ・コントロールを選択して、「編集」メニューの「削除」を選択することにより、データ・コントロールを削除できます。一般的な手順の詳細は、第11.4.5項「リソースの削除」を参照してください。

29.2.4 デザインタイム・データ・コントロールの使用

Oracle WebCenter Portal: Frameworkでは、大量のサービス・データ・コントロールを公開します。このデータ・コントロールはアプリケーション・ページおよびタスク・フローに追加できます。デザインタイム・データ・コントロールは、デフォルトではSpacesのリソース・カタログで使用できませんが、リソース・レジストリでは使用できます。これらのデータ・コントロールは、カスタム・カタログにリソース・レジストリから追加できます。これにより、データ・コントロールをSpacesインスタンスのページおよびタスク・フローに追加できるようになります。


注意:

「デザインタイム・データコントロール」フォルダには、WebCenter Portalサービスのすべてのデータ・コントロールがリストされます。ただし、データ・コントロールのConnectionsNetworkDCおよびKudosServiceDCを実行時に追加することはサポートされていません。これらのデータ・コントロールは、ページまたはタスク・フローに追加しないでください。


デザインタイム・データ・コントロールは、JDeveloperのカスタム・カタログにも追加できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の設計時に作成するデータ・コントロールの公開方法に関する項を参照してください。

29.2.5 Spaces間でのデータ・コントロールのエクスポートおよびインポート

WebCenter Portal: Spacesを使用すると、スペースのエクスポートおよびインポートの一部としてランタイム・データ・コントロールをエクスポートおよびインポートできます。スペースをエクスポートする際は、スペース内で使用できるデータ・コントロールもエクスポートされます。実行時に作成されたデータ・コントロールをエクスポートできるのは、この方法のみです。

スペースのエクスポートおよびインポートの手順の詳細は、第55.5項「スペースおよびスペース・テンプレートのインポートおよびエクスポート」を参照してください。


注意:

  • 他のポータル・リソースとは異なり、ランタイム・データ・コントロールはJDeveloperでは編集できません。リソース・マネージャの「データ・コントロール」ページには、「アップロード」および「ダウンロード」オプションはありません。

  • Webサービス・データ・コントロールを含むスペースをインポートまたはエクスポートしている間、Webサービスは稼働中でアクセス可能である必要があります。そうでない場合、インポートまたはエクスポート操作で例外が返されます。


29.2.5.1 インポート後に実行する必要がある手順

データ・コントロールのエクスポートおよびインポート中は、注意が必要です。スペース内でアプリケーションレベルのデータ・コントロールを使用すると、エラーが発生する場合があります。たとえば、アプリケーションレベルのデータ・コントロールを作成してスペース内で使用し、スペースをエクスポートして、それを別のインスタンスにインポートすると、アプリケーションレベルのデータ・コントロールを含むページまたはタスク・フローが壊れる可能性があります。

正常にインポートされると、ターゲット・インスタンスの次のファイルに、異なるページ、ページ・テンプレートおよびタスク・フローで使用されているデータ・コントロールがリストされます。

  • oracle/webcenter/webcenterapp/bindings/DataBindings.cpx

  • oracle/webcenter/sitetemplate/view/DataBindings.cpx

インポートされたデータ・コントロールが正常に動作することを確認するため、ターゲット・インスタンスにスペースをインポートした後、次のタスクを実行する必要があります。

  • インポートされたスペースでページを開き、データ・コントロールが正常に表示されていることを確認します。ページでデータ・コントロールを使用できるが、データが表示されない場合、ページを編集して、そのデータ・コントロールを再度ページに追加する必要があります。データ・コントロールの追加の手順の詳細は、第29.4.1項「タスク・フローでのデータ・コントロールの使用」を参照してください。

    次の問題が原因で、インポートされたデータ・コントロールにデータが表示されない場合があります。

    • ターゲットSpacesインスタンスとインポートされたスペースが、別のデータ・バインディングCPXファイルを使用しています。

    • ページで使用されるCPXファイルに、そのデータ・コントロールの使用状況のエントリが含まれていません。

  • SQLデータ・コントロールの場合、ターゲット・インスタンスのWLS管理コンソールで、ソース・インスタンスで使用されている接続と同じ名前でJDBCデータソース接続を作成します。手順の詳細は、第29.2.1.2項「データベース接続の作成」を参照してください。

    SQLデータ・コントロールを使用するインポート済のページまたはタスクは、同じ名前のJDBC接続が作成されるまで、新規スペースでは動作しません。

  • Webサービス・データ・コントロールの場合

    • リソース・マネージャで(第11.1.4項「リソースへのアクセス」参照)、データ・コントロールを編集し、再度資格証明を指定します。資格証明は、アプリケーションではエクスポートまたはインポートされません。手順の詳細は、第29.2.3.4項「データ・コントロールの編集」を参照してください。

      セキュリティ・ポリシーは、アプリケーションとともにインポートおよびエクスポートされるので、再度指定する必要はありません。

    • インポートされたEARでDCConnections.xmlファイルを開き、ターゲット・インスタンスを指し示すプロキシ・ホスト名およびポート番号を変更します。DCConnections.xmlファイルは、/META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/ディレクトリにあります。

      Webサービスに安全に接続するには、ターゲット・インスタンスでプロキシ・サーバーを設定します。

29.3 タスク・フローの作成および管理

これまでの項では、データ・コントロールを作成して、異なるデータソースからデータを取得する方法について説明しました。これらのデータ・コントロールをページまたはタスク・フローに追加して、収集したデータを視覚化することができます。ページと同様にタスク・フローもコンテナであり、ポートレット、コンテンツおよび他のタスク・フローなどのコンポーネントを追加できます。ただし、タスク・フローには、コンポーネントの結付けを使用して選択内容のマッシュアップを作成できる利点があります。データ・コントロールをページに追加する際は、データ・コントロールに表示されるデータを変更または制御できません。柔軟な設定を希望する場合、データ・コントロールをタスク・フロー内に追加することができます。

データ・コントロールに表示するデータは、タスク・フロー内に追加し、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータまたは入力テキスト・コンポーネントに結び付けることにより、制御できます。たとえば、従業員データベースからデータを取得するバインド・パラメータDeptNoを持つSQLデータ・コントロールがある場合、このデータ・コントロールをタスク・フロー内に追加し、タスク・フロー・パラメータをDeptNoパラメータに結び付けることができます。これで、データ・コントロールはタスク・フロー・パラメータに指定された値に基づいてデータを表示します。タスク・フロー・パラメータの値をOracle WebCenter PortalのComposerで変更して、データ・コントロール内の対応するデータを表示できます。

この項では、リソース・マネージャでタスク・フローを作成および管理する方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.3.1 タスク・フローの作成

タスク・フローを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「リソース」ページの「マッシュアップ」「タスク・フロー」を選択し、次に表示される「タスク・フロー」ページで「作成」をクリックします。

  2. 「新規タスクフローを作成します。」ダイアログで、「名前」フィールドに、タスク・フローの名前を入力します。

  3. 「説明」フィールドに、タスク・フローのわかりやすい説明を入力します(図29-7)。

    図29-7 新規タスク・フロー

    図29-7の説明が続きます
    「図29-7 新規タスク・フロー」の説明

  4. タスク・フローのスタイルを選択します。詳細は、第29.3.4.1項「すぐに使用できるマッシュアップ・スタイル」を参照してください。

  5. 「OK」をクリックします。

    新規タスク・フローが「リソース」→「タスク・フロー」ページに一覧表示されます。ただし、デフォルトではタスク・フローは非表示です。アプリケーションで使用できるようにしないかぎり、使用できません。詳細は、第29.3.2.1項「リソース・カタログでのタスク・フローの表示または非表示」を参照してください。

これで、新しいタスク・フローを編集し、リソース・カタログで使用できる別のリソース(データ・コントロールなど)に移入できるようになりました。詳細は、第29.3.2.3項「タスク・フローの編集」を参照してください。

29.3.2 タスク・フローの管理

この項の内容は次のとおりです。

29.3.2.1 リソース・カタログでのタスク・フローの表示または非表示

「リソース」→「タスク・フロー」ページで作成したタスク・フローは、ページで使用できるように、リソース・カタログで使用できる必要があります。「リソース」→「タスク・フロー」ページの「編集」メニューで「表示」および「非表示」オプションを使用することにより、選択したタスク・フローをリソース・カタログに含めるかどうかを制御できます。表示されたとおりにタスク・フローをマークすると、アプリケーションまたはスペースのデフォルト・リソース・カタログに自動的に含められます。デフォルトのカタログでは、タスク・フローはMash-Upsフォルダ内にネストされているTask Flowsフォルダ内にあります。

リソースの表示および非表示に関する一般情報については、第11.4.3項「リソースの表示および非表示」を参照してください。

タスク・フローの表示または非表示に加えて、アプリケーションレベルのタスク・フローが、アプリケーション内の任意、すべてまたは選択済のスペースで使用できるかどうかを制御できます。スペース内でのリソースの可用性に関する一般情報については、第11.4.2.5項「アプリケーションレベルのリソースの他のスペースにおける可用性の設定」を参照してください。

29.3.2.2 タスク・フローのコピー

タスク・フローのコピーを作成するには、タスク・フローを選択して、「リソース」→「タスク・フロー」ページの「編集」メニューから「コピー」を選択します。「コピー」機能により、実行時環境のローカル・タスク・フローを、実際にタスク・フローをエクスポートおよびアップロードすることなく、レプリケートできます。

一般的な手順については、第11.4.1項「リソースのコピー」を参照してください。

29.3.2.3 タスク・フローの編集

次の理由で、タスク・フローを編集する必要がある場合があります。

  • タスク・フローの表示フラグメントを設計します。

  • タスク・フロー・パラメータを作成または変更します。

リソース・マネージャには、タスク・フローの編集用に次の2つのオプションが用意されています。

  • タスク・フローの表示フラグメントをComposerで編集します。

  • タスク・フローの定義ファイル、タスク・フローの表示フラグメントおよびフラグメントのページ定義ファイルのソース・コードを、テキスト・エディタで編集します。


注意:

一定の拡張編集タスクを実行するには、JDeveloperにタスク・フローをダウンロードしてから編集し、Spacesインスタンスにアップロードしなおすことが必要な場合もあります。詳細は、第29.3.2.8項「JDeveloperを使用したタスク・フローの変更」を参照してください。


この項では、これらの編集タスクの両方について説明します。内容は次のとおりです。

29.3.2.3.1 Composerでのタスク・フローの編集

タスク・フローを変更するには、タスク・フローを選択して、「リソース」→「タスク・フロー」ページの「編集」メニューから「編集」を選択します。タスク・フローの表示フラグメントがComposerで開かれます。リソース・カタログの様々なリソースを表示フラグメントに追加できます。

この章では、異なるデータソースのデータを使用してマッシュアップを作成する方法について重点的に説明します。タスク・フローにデータ・コントロールを移入し、タスク・フロー・パラメータをデータ・コントロール・パラメータにバインドする方法を知っておくと役に立ちます。詳細は、第29.4.1項「タスク・フローでのデータ・コントロールの使用」を参照してください。

Composerでページまたはタスク・フローにコンテンツを追加する方法の一般情報については、第IX部「コラボレーションおよびソーシャル・ネットワーキング環境の編成」を参照してください。

29.3.2.3.2 テキスト・エディタでのタスク・フローのソース・ファイルの編集

リソース・マネージャには「ソースの編集」オプションがあり、タスク・フロー・フラグメント、そのページ定義およびタスク・フロー定義ファイルのソース・コードを編集できます。次の理由で、タスク・フローのソース・ファイルを編集する必要がある場合があります。

  • データ・コントロールなどの参照されるコンポーネントを削除する際、ページ・フラグメントおよびそのページ定義をクリーン・アップします。

    データ・コントロールをタスク・フローに含めた後で削除すると、タスク・フローに壊れたリンクが残ります。ソース・エディタを使用すると、データ・コントロールへの参照を検索して、フラグメントおよびそのページ定義ファイルから削除できます。

  • タスク・フローのコードを、ダウンロードしてJDeveloperで編集し、Spacesにアップロードしなおすことなく、調整します。

タスク・フローのソース・ファイルを編集するには、次の手順を実行します。


注意:

タスク・フローのソース・ファイルは、どうしても必要な場合にのみ編集します。適切にレンダリングしない無効のタスク・フローを作成しないよう、細心の注意を払ってソース・コードを編集してください。


  1. リソース・マネージャ(第11.1.4項「リソースへのアクセス」を参照)でタスク・フローを選択し、「編集」メニューから「ソースの編集」を選択します。

    シンプルな「ソースの編集」ダイアログ(図29-8)には、「タスクフロー定義」(タスク・フロー定義XMLファイル)、「フラグメント」(ページ・フラグメントJSFFファイル)および「ページ定義」(フラグメントのページ定義XMLファイル)の3つのタブが表示されます。

    図29-8 タスク・フローの「ソースの編集」ダイアログ

    図29-8の説明が続きます
    「図29-8 タスク・フローの「ソースの編集」ダイアログ」の説明

  2. タブをクリックして、そのファイルのソース・コードを編集します。

    コードの形式が検証され、タグが欠落しているか、不適切に追加された場合はエラー・メッセージが表示されます。

  3. 「OK」をクリックします。

29.3.2.4 タスク・フローのプレビュー

「プレビュー」オプションを使用して、ページまたは別のタスク・フローで使用される際のタスク・フローの表示方法を確認します。プレビュー・モードでは、タスク・フローに「編集」ボタンと「閉じる」ボタンが表示されます。「閉じる」をクリックすると、プレビュー・モードを終了します。タスク・フローをComposerで変更する場合は、「編集」をクリックします。詳細は、第29.3.2.3項「タスク・フローの編集」を参照してください。

29.3.2.5 タスク・フローのプロパティの設定

各タスク・フローには、特定のプロパティが関連づけられており、このプロパティでアプリケーションまたはスペースでの表示方法を制御します。これらのプロパティは、「プロパティの編集」ダイアログで編集できます。一般的な手順については、第11.4.2項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。

29.3.2.6 タスク・フローのセキュリティの設定

タスク・フローは作成時に、デフォルトのアプリケーションレベルまたはスペースレベルのセキュリティ設定が適用されます。「編集」メニューで「セキュリティ設定」を選択して、次の方法でデフォルト設定を変更できます。

  • ユーザーおよびロールに付与されたデフォルト権限を変更します。

  • ユーザーまたはロールのすべての権限を取り消します。

  • Edit権限およびManage権限を追加ユーザーおよびロールに付与します。

手順の詳細は、第11.4.4項「リソースのセキュリティ設定」を参照してください。

29.3.2.7 タスク・フローの削除

タスク・フローを削除するには、タスク・フローを選択して、「リソース」→「タスク・フロー」ページの「編集」メニューから「削除」を選択します。一般的な手順の詳細は、第11.4.5項「リソースの削除」を参照してください。

29.3.2.8 JDeveloperを使用したタスク・フローの変更

ランタイム・タスク・フローをJDeveloperで編集することもできます。これを行うには、いくつかの方法があります。

  • 「ソースの編集」オプションを使用して、タスク・フローのソース・ファイルのソース・コードを表示します。ダイアログの内容を編集用にJDeveloperにコピーし、編集済のコードをダイアログにコピーしなおすことができます。詳細は、第29.3.4.4項「マッシュアップ・スタイルの編集」を参照してください。

  • 既存のSpacesのタスク・フローをダウンロードしてJDeveloperにインポートし、編集してから、Spacesにアップロードしなおします。


注意:

通常、タスク・フローには複数のファイルが含まれるため、タスク・フローのJDeveloperでの作成、ポータル・リソースとしての公開、およびすべてのファイルおよびメタデータの正しいエクスポートを実行しようとすると、エラーが発生する可能性があります。デプロイされたタスク・フローは、壊れて正常に動作しなくなる場合があります。したがって、JDeveloperはランタイム・タスク・フローの変更のみに使用することをお薦めします。デザインタイム・タスク・フローをポータル・リソースとしてエクスポートしないでください。

Spacesでのデザインタイム・タスク・フローの使用方法の詳細は、第29.3.3項「デザインタイムに作成されたタスク・フローの使用」を参照してください。


Spacesからリソースをアップロードおよびダウンロードする一般的な手順は、第11.5.2項「リソースのダウンロード」および第11.5.3項「リソースのアップロード」を参照してください。

JDeveloperでのタスク・フローのインポート、編集およびエクスポート方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のマッシュアップ・スタイルの使用に関する項を参照してください。


注意:

タスク・フローとマッシュアップ・スタイルは類似したリソースで、JDeveloperで同じように編集できます。


実行時に作成されたタスク・フローには、データ・コントロールにバインドされたコンポーネントが含まれている可能性があることに注意してください。このようなタスク・フローをダウンロードする際、参照されるデータ・コントロールはダウンロードされません。このようなタスク・フローをJDeveloperで開くと、関連付けられたデータ・コントロールがJDeveloperでは使用できないため、タスク・フローが正常に実行された状態では表示されません。タスク・フローは、Spacesインスタンスに戻されたときのみ正常に実行されます。

29.3.3 デザインタイムに作成されたタスク・フローの使用

Oracle JDeveloperでカスタム・タスク・フローを作成し、Spacesで使用する場合は、そのタスク・フローをリソース・カタログで使用できるようにする必要があります。それにより、ユーザーはそのタスク・フローを自分のページおよびタスク・フローで使用できるようになります。JDeveloperで作成したカスタム・タスク・フローを公開するには、タスク・フローを含むアプリケーションを、共有ライブラリとしてSpacesインスタンスにデプロイする必要があります。これで、このタスク・フローはリソース・レジストリに自動的に含められます。このタスク・フローは、カスタム・カタログにリソース・レジストリから追加できます。

Oracle WebCenter Portal: Frameworkには、Spaces共有ライブラリ拡張機能のデプロイおよびアンデプロイ専用のワークスペースがあります。タスク・フローをSpacesにデプロイするには、このワークスペースを使用する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の共有ライブラリでの独自のカスタム・コードおよびタスク・フローのデプロイに関する項を参照してください。

デザインタイム・データ・コントロールは、JDeveloperのカスタム・カタログにも追加できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のリソース・カタログのコンテンツの管理方法に関する項を参照してください。

29.3.4 マッシュアップ・スタイルの管理

マッシュアップ・スタイルとは、アプリケーションに新規タスク・フローを作成するために使用するテンプレートです。アプリケーション内の異なるタスク・フローでカスタム視覚化を再利用する場合に役立ちます。「リソース」→「マッシュアップ・スタイル」ページから起動する「タスク・フローの作成」ダイアログには、使用可能なマッシュアップ・スタイルがすべて表示されます。リソース・マネージャ(「リソース」ページ)には、「タスク・フローの作成」ダイアログに表示されるマッシュアップ・スタイルを管理するオプションが用意されています。マッシュアップ・スタイルのより幅広い選択肢をユーザーに提供したり、管理者が意図するタイプのタスク・フローのみをユーザーが作成するようにマッシュアップ・スタイルを制限したりすることができます。

マッシュアップ・スタイルは、次の方法で管理できます。

  • すぐに使用できるマッシュアップ・スタイルをコピーし、プロパティを変更します。

  • Oracle JDeveloperで作成したマッシュアップ・スタイルをアップロードします。

  • カスタム・マッシュアップ・スタイルをダウンロードし、Oracle JDeveloperで編集して、ランタイム・アプリケーションにアップロードしなおします。

  • 「タスク・フローの作成」ダイアログでマッシュアップ・スタイルを表示または非表示にします。

  • カスタム・マッシュアップ・スタイルまたはそのプロパティを編集します。

  • カスタム・マッシュアップ・スタイルのセキュリティ設定を変更します。

  • カスタム・マッシュアップ・スタイルを削除します。


注意:

デフォルトでは、すぐに使用できるマッシュアップ・スタイルは編集または削除できません。これらのスタイルはコピーするか、「タスク・フローの作成」ダイアログで非表示にすることのみが可能です。


カスタム・マッシュアップ・スタイルの作成例は、第C.6項「事前定義されている列を持つカスタム・マッシュアップ・スタイルの構築と使用」を参照してください。

この項では、Spacesに含まれるすぐに使用できるマッシュアップ・スタイルに関する情報を提供し、リソース・マネージャでのマッシュアップ・スタイルの管理方法について説明します。内容は次のとおりです。

29.3.4.1 すぐに使用できるマッシュアップ・スタイル

表29-2は、デフォルトで使用できるマッシュアップ・スタイルについて説明しています。

表29-2 マッシュアップ・スタイル

名前 説明

空白

追加のレイアウト・コンポーネントを含めて、コンテンツを追加できるレイアウト・ボックスが1つ含まれている1列で構成されたタスク・フロー。

このタスク・フローは切替え可能です。

拡張

タスク・フローを最大化して、使用可能なスペースをすべて占有します。

「ストレッチ」スタイルに基づくページの例は、Spacesアプリケーションの「ドキュメント」ページまたは「お知らせ」ページを参照してください。

このスタイルに基づくタスク・フローは切り替えできません。

パラメータ・フォーム

ユーザーが値を指定できる入力テキスト・フィールドを提供します。デフォルトでは、入力テキストはpageFlowScope.bindVarIdに結び付けられます。このスタイルを使用すると、他のコンポーネントをタスク・フローに追加でき、入力テキストのpageFlowScope変数を別のコンポーネント(たとえばデータ・コントロール)の入力パラメータとして使用できます。

たとえば、このマッシュアップ・スタイルを使用して、検索フィールドと検索結果表を含むタスク・フローを作成できます。結果表にデータ・コントロールのデータが表示される場合は、検索フィールドで指定した条件に合うデータが表に表示されるように、検索フィールド・パラメータをデータ・コントロール・パラメータに結び付けることができます。


29.3.4.2 マッシュアップ・スタイルのコピー

既存のマッシュアップ・スタイルのコピーを作成するには、マッシュアップ・スタイルを選択して、「リソース」→「マッシュアップ・スタイル」ページの「編集」メニューから「コピー」を選択します。マッシュアップ・スタイルをコピーすると、実行時環境のローカル・スタイルを、実際にマッシュアップ・スタイルをエクスポートおよびアップロードすることなく、レプリケートできます。マッシュアップ・スタイルを一から作成するオプションはないため、デフォルト・スタイルのコピーを作成して、作成しようとするカスタム視覚化のコードに置き換えます。

一般的な手順については、第11.4.1項「リソースのコピー」を参照してください。

必要なUIコンポーネントを含むカスタム視覚化を作成して、ダミーのEL値#{dataPresenter.dummyData.collectionModel}を実際のデータのプレースホルダとして使用できます。このスタイルを使用して新規タスク・フローを作成する際、ダミーのEL値を実際のバインディングに置き換えることができます。 カスタム・マッシュアップ・スタイルの作成例は、第C.6項「事前定義されている列を持つカスタム・マッシュアップ・スタイルの構築と使用」を参照してください。

29.3.4.3項 「タスク・フローの作成」ダイアログでのマッシュアップ・スタイルの表示または非表示

「タスク・フローの作成」ダイアログには、タスク・フローの作成に使用できるマッシュアップ・スタイルがすべて表示されます。「タスク・フローの作成」ダイアログにマッシュアップ・スタイルを表示するかどうかは、表示または非表示とマークすることで制御できます。リソースの表示および非表示に関する一般情報については、第11.4.3項「リソースの表示および非表示」を参照してください。

さらに、アプリケーション・レベルで作成したマッシュアップ・スタイルは、アプリケーション内の任意、すべてまたは選択したスペースのいずれかで使用できるように制御できます。スペース内での可用性に関する一般情報については、第11.4.2.5項「アプリケーションレベルのリソースの他のスペースにおける可用性の設定」を参照してください。

29.3.4.4 マッシュアップ・スタイルの編集

マッシュアップ・スタイルのタスク・フロー定義ファイル、表示フラグメントおよびフラグメントのページ定義ファイルのソース・コードを編集するには、リソース・マネージャの「ソースの編集」オプションを使用します。カスタム・マッシュアップ・スタイルを編集して、レイアウトを変更する必要がある場合があります。必要なUIコンポーネントを含むカスタム視覚化を作成して、ダミーのEL値#{dataPresenter.dummyData.collectionModel}を実際のデータのプレースホルダとして使用できます。このスタイルを使用して新規タスク・フローを作成する際、ダミーのEL値を実際のバインディングに置き換えることができます。 カスタム・マッシュアップ・スタイルの作成例は、第C.6項「事前定義されている列を持つカスタム・マッシュアップ・スタイルの構築と使用」を参照してください。

マッシュアップ・スタイルのソース・ファイルを編集するには、次の手順を実行します。


注意:

マッシュアップ・スタイルのソース・ファイルは、どうしても必要な場合にのみ編集します。正常にレンダリングしない無効なスタイルを作成しないよう、細心の注意を払ってソース・コードを編集してください。


  1. リソース・マネージャ(第11.1.4項「リソースへのアクセス」を参照)でマッシュアップ・スタイルを選択し、「編集」メニューから「ソースの編集」を選択します。

    シンプルな「ソースの編集」ダイアログには、図29-9に示すように、「タスクフロー定義」、「フラグメント」および「ページ定義」の3つのタブが表示されます。

    図29-9 「ソースの編集」ダイアログ

    図29-9の説明が続きます
    「図29-9 「ソースの編集」ダイアログ」の説明

  2. タブをクリックして、そのファイルのソース・コードを編集します。

    コードの形式が検証され、タグが欠落しているか、不適切に追加された場合はエラー・メッセージが表示されます。

  3. 「OK」をクリックします。

一定の拡張編集タスクを実行するには、スタイルをダウンロードしてJDeveloperで編集し、Spacesインスタンスにアップロードしなおすことが必要な場合もあります。詳細は、第29.3.4.9項「JDeveloperを使用したマッシュアップ・スタイルの作成」を参照してください。

29.3.4.5 マッシュアップ・スタイルのプレビュー

スタイルがタスク・フローに適用されたとき、どのように表示されるかを確認するには、「プレビュー」オプションを使用します。プレビュー・モードでは、マッシュアップ・スタイルに「編集」ボタンと「閉じる」ボタンが表示されます。「閉じる」をクリックすると、プレビュー・モードを終了します。スタイルをComposerで変更する場合は、「編集」をクリックします。詳細は、第29.3.4.4項「マッシュアップ・スタイルの編集」を参照してください。

29.3.4.6 マッシュアップ・スタイルのプロパティの設定

デフォルトでは、すぐに使用できるマッシュアップ・スタイルにはランタイム・プロパティが関連付けられていません。ただし、カスタム・マッシュアップ・スタイルにはそれぞれ特定のプロパティが関連付けられています。これらのプロパティは、「プロパティの編集」ダイアログで編集できます。一般的な手順については、第11.4.2項「リソースのプロパティの設定」を参照してください。

29.3.4.7 マッシュアップ・スタイルのセキュリティの設定

マッシュアップ・スタイルはコピーまたはアップロード時に、デフォルトのアプリケーションレベルまたはスペースレベルのセキュリティ設定が適用されます。「編集」メニューで「セキュリティ設定」を選択して、次の方法でデフォルト設定を変更できます。

  • ユーザーおよびロールに付与されたデフォルト権限を変更します。

  • ユーザーまたはロールのすべての権限を取り消します。

  • Edit権限およびManage権限を追加ユーザーおよびロールに付与します。

一般的な手順については、第11.4.4項「リソースのセキュリティ設定」を参照してください。

29.3.4.8 マッシュアップ・スタイルの削除

カスタム・マッシュアップ・スタイルを削除するには、カスタム・マッシュアップ・スタイルを選択して、「リソース」→「マッシュアップ・スタイル」ページの「編集」メニューから「削除」を選択します。一般的な手順の詳細は、第11.4.5項「リソースの削除」を参照してください。

29.3.4.9 JDeveloperを使用したマッシュアップ・スタイルの作成

WebCenter Portal: Spacesの編集機能以外でマッシュアップ・スタイルを作成することが必要な場合や、JDeveloperでの作業が必要な場合があります。これを行うには、いくつかの方法があります。

  • 「ソースの編集」オプションを使用して、マッシュアップ・スタイルのソース・ファイルのソース・コードを編集します。ソース・コードは「ソースの編集」ダイアログで直接編集することもできれば、ダイアログのコンテンツをJDeveloperにコピーして編集し、編集済のコードをダイアログにコピーして戻すこともできます。詳細は、第29.3.4.4項「マッシュアップ・スタイルの編集」を参照してください。

  • 既存のSpacesのマッシュアップ・スタイルをダウンロードしてJDeveloperにインポートし、さらに編集してから、Spacesにアップロードしなおします。

  • JDeveloperでまったく新しいマッシュアップ・スタイルを作成し、Spacesにアップロードします。

Spacesからリソースをアップロードおよびダウンロードする一般的な手順は、第11.5.2項「リソースのダウンロード」および第11.5.3項「リソースのアップロード」を参照してください。

Oracleでは、マッシュアップ・スタイルなどのSpacesリソースを開発するために、特別なJDeveloperワークスペース(DesignWebCenterSpaces.jws)が用意されています。このワークスペースでは、マッシュアップ・スタイルを作成および編集するほか、テスト目的でSpacesにマッシュアップ・スタイルをアップロードできる設計環境が提供されています。詳細およびJDeveloperワークスペースのダウンロードは、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のSpacesリソースの開発に関する項を参照してください。

JDeveloperでのマッシュアップ・スタイルのインポート、編集およびエクスポート方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のマッシュアップ・スタイルの使用に関する項を参照してください。JDeveloperでのマッシュアップ・スタイルについての特別な考慮事項を参照することが必要な場合があります。

29.4 データ視覚化の作成

これまでは、データ・コントロールおよびタスク・フローの作成方法について説明してきました。「リソース」→「データ・コントロール」ページで作成したデータ・コントロールは、リソース・カタログで自動的に使用可能になり、タスク・フローおよびページにも追加できます。タスク・フローまたはページでデータ・コントロールを使用して、表、グラフおよびフォームなど様々な方法でデータ・コントロールをレンダリングし、役に立つマッシュアップを作成することができます。タスク・フローで使用する場合は、ユーザーがタスク・フロー・パラメータの値を指定し、その値に基づいてデータを表示できるように、データ・コントロールのパラメータを定義し、それらのパラメータをタスク・フロー・パラメータにバインドできます。

この項では、データ・コントロールを使用し、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータにバインドする方法を説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.4.1 タスク・フローでのデータ・コントロールの使用

データ・コントロール、そのアクセッサまたはそのメソッドをタスク・フローに追加する場合は、データをレンダリングするための各種UIオプションを選択できます。選択したオブジェクトおよびそのオブジェクトがサポートする視覚化によっては、「追加」メニューに異なるオプションがリストされます。詳細は、第29.1.2項「サポートされる視覚化」を参照してください。

タスク・フローに、バインド・パラメータを使用するデータ・コントロールの別の要素を移入する場合は、すべてのオブジェクトに同じパラメータ値のデータが表示されます。同じデータ・コントロールの要素には、異なるパラメータ値を指定できません。

この項では、タスク・フロー内でデータ・コントロールを追加する様々な方法を説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.4.1.1 表としてのデータ・コントロールの追加

Tableオプションは、表の列に表示できるオブジェクトのコレクションを戻すデータ・コントロール・アクセッサのみに表示されます。データ・コントロールは、デフォルトでOutput Textコンポーネントを使用してデータを表示する読取り専用の表として、またはデフォルトでInput Textコンポーネントを使用してデータを表示する編集可能な表として追加できます。さらに、Output Formattedコンポーネントおよびハイパーリンクを使用してデータを表示することもできます。

この項では、サンプルのSQLデータ・コントロールを読取り専用の表と編集可能な表として追加する手順を説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.4.1.1.1 読取り専用表としてのデータ・コントロールの追加

読取り専用表には、Output Textコンポーネントのデータ・コントロールから取得したデータが表示されます。表のコンテンツは編集できません。

SQLデータ・コントロールを読取り専用表として追加するには、次の手順を実行します。

  1. データ・コントロールを追加するタスク・フローを選択し、「編集」メニューから「編集」を選択して、Composerでタスク・フローを開きます。

  2. データ・コントロールを追加するコンテナで、「コンテンツの追加」をクリックします。

  3. 「コンテンツの追加」ダイアログで、ランタイム・データ・コントロールが含まれるリソース・カタログのセクションに移動します。


    ヒント:

    データ・コントロールの場所は、ページの編集に使用するリソース・カタログによって異なります。たとえば、デフォルトのリソース・カタログでは、ランタイム・データ・コントロールはData Controlsサブフォルダにあります。このサブフォルダは、Web DevelopmentフォルダまたはMash Upsフォルダ内にネストされています。


  4. データ・コントロール(例: PageHits)の横にある「開く」リンクをクリックして、コンテンツを表示します。

  5. PageHitsアクセッサの横にある「追加」リンクをクリックします。図29-10に示すように、ドロップダウン・メニューで「表」を選択します。

    図29-10 「コンテンツの追加」ダイアログ→「表」オプション

    図29-10の説明が続きます
    「図29-10 「コンテンツの追加」ダイアログ→「表」オプション」の説明

  6. 「表の作成」→「タイプ」ページ(図29-11)で、「読取り専用表」を選択します。

    図29-11 「表の作成」→「タイプ」

    図29-11の説明が続きます
    「図29-11 「表の作成」→「タイプ」」の説明

  7. 必要に応じて、「動作」セクションで「行選択」、「フィルタリング」および「ソート」オプションを選択して、表をカスタマイズできるようにします。

    Row Selectionを選択すると、任意の操作を実行できる行を選択できます。


    注意:

    行選択からの値の使用

    表の行選択を有効にして行を選択すると、内部では、選択した行の列値が行選択Beanに追加されます。列値は次のEL形式で格納されます。

    #{dataComposerViewContext.dataSelection.COLUMN_NAME}
    

    この形式を使用して、タスク・フローの別の場所から表の列を参照できます。通常、これは視覚化がマスター/ディテール関係で結び付けられているマッシュアップで役立ちます。

    ただし、データ・コントロールにバインド・パラメータが含まれている場合は行選択がサポートされません。


    Filteringを選択すると、表の各列の上にテキスト・フィールドが表示されます。これらのテキスト・フィールドでフィルタ条件を指定して、条件に合う行のみを表示できます。

    Sortingを選択すると、列をソートできます。このオプションを選択すると、列ヘッダーに上下の矢印が表示されます。この矢印を使用して、列を昇順または降順にソートできます。

  8. 「次」をクリックします。

  9. 「表の作成」→「アイテム」ページで、表に表示するアクセッサ属性を選択し、「選択可能アイテム」リストから「選択済アイテム」リストに移動します(図29-12)。

    表には、このダイアログと同じ順序で属性の列が表示されます。「選択済アイテム」ボックスの右にある上下の矢印を使用して、属性(つまり表の列)の順序を変更できます。

    図29-12 「表の作成」→「アイテム」

    図29-12の説明が続きます
    「図29-12 「表の作成」→「アイテム」」の説明


    注意:

    アイテムにスカラー値が含まれている場合、データ・コントロールがデザインタイムに作成された場合にかぎり、最初の作成後に表にアイテムを追加できます。スカラー値を含むアイテムは、実行時に作成されたデータ・コントロールの表に追加することはできません。


  10. 「次」をクリックします。

  11. 「表の作成」→「列」ページ(図29-14)で、次のように表の表示属性の値を指定します。

    • 列ヘッダー: 選択した列のヘッダーとして使用される名前を指定します。

    • 表示形式: 列の出力形式を選択します。次のいずれかを選択します。

      • 出力テキスト

        データ・レコードを、スタイル指定された読取り専用テキストとして表示するために使用します。

      • 出力フォーマット済

        データ・レコードを、形式が限られた読取り専用テキストとして表示するために使用します。

      • ハイパーリンク

        選択された列のデータをリンクとして表示するために使用します。たとえば、従業員データベースに接続する際、従業員名をハイパーリンクで表示できます。ユーザーがリンクをクリックすると、その従業員のプロフィール・ページが表示されます。また、スペースWebサービスのデータ・コントロールを、スペースをリストする表として追加する場合、「URL」オプションを使用してスペース名をハイパーリンクとして表示し、スペース名をクリックするとスペースが開くようにすることもできます。

    • 位置合せ: 表のセル内のデータを、中央、端、左、右または始点に位置合わせする必要があるかどうかを選択します。

    • URL: このフィールドを使用して、データ・コントロールからの値に基づいて動的URLを作成します。URLは、URLに追加する必要のあるEL値とともに指定します。「URL」フィールドは、列の形式に「ハイパーリンク」を選択した場合にのみ使用できます。

      たとえば、スペースWebサービスのデータ・コントロールを、現在のユーザーがメンバーとなっているスペースをリストする表として追加する場合、図29-13に示すように、「URL」オプションを使用して、スペース名をハイパーリンクで表示できます。表のスペース名をクリックすると、スペースが別のウィンドウで開きます。

      図29-13 「表の作成」→「列」

      図29-13の説明が続きます
      「図29-13 「表の作成」→「列」」の説明

    • 新規ウィンドウで開く: 選択すると、URLを別のウィンドウで開きます。このフィールドは、列の形式に「ハイパーリンク」を選択した場合にのみ使用できます。


    注意:

    表タイプにTableを選択した場合、「表示形式」フィールドには、Input TextオプションとOutput Textオプションの両方がリストされます。


    図29-14 「表の作成」→「列」

    図29-14の説明が続きます
    「図29-14 「表の作成」→「列」」の説明

  12. 「次」をクリックします。

  13. 「表の作成」→「DCパラメータ」ページ(図29-15)で、公開されたデータ・コントロール・パラメータのデフォルト値を変更し、「作成」をクリックします。

    図29-15 「表の作成」→「DCパラメータ」

    図29-15の説明が続きます
    「図29-15 「表の作成」→「DCパラメータ」」の説明

    「DCパラメータ」ページは、追加されているアクセッサに関連パラメータがある場合にのみ使用できます。このページを使用して、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータにバインドできます。詳細は、第29.4.3項「データ・コントロール・パラメータのタスク・フロー・パラメータへのバインド」を参照してください。

    この手順をスキップすると、データ・コントロールの作成時に指定したパラメータ値が使用されます。

  14. 図29-16に示すように、選択したオプションに基づいて、タスク・フローで表が作成されます。

    図29-16 読取り専用表として追加されたデータ・コントロール

    図29-16の説明が続きます
    「図29-16 読取り専用表として追加されたデータ・コントロール」の説明

データのソート、列の並替えなどにより、表の形式を指定できます。詳細は、第29.4.6.2項「表のカスタマイズ」を参照してください。

データ・コントロールをタスク・フロー内の表として追加したので、タスク・フローのパラメータをデータ・コントロールのパラメータにバインドできます。これにより、ページでタスク・フローを使用すると、ユーザーはタスク・フロー・パラメータの値を指定して、対応するデータを表に表示できます。詳細は、第29.4.3項「データ・コントロール・パラメータのタスク・フロー・パラメータへのバインド」を参照してください。

29.4.1.1.2編集可能表としてのデータ・コントロールの追加

データソースでレコードの更新がサポートされている場合は、データ・コントロール・アクセッサまたは操作リターンを編集可能表として追加できます。編集可能表を作成する際は、表の情報を編集して、それらの変更内容をデータソースにコミットできます。編集可能表では、ほとんどの属性が、値の編集が可能なADF Input Textコンポーネントを使用して表されます。変更内容をデータ・コントロールに保存しなおすために、データ・レコードの変更が可能な操作を使用してコマンド・ボタンを作成し、そのボタンを表のツールバーに配置することができます。たとえば、Delete操作を使用して、現在の範囲からユーザーがレコードを削除できるボタンを作成できます。または、組込みのSubmitボタンを使用して、変更を送信できます。

編集可能表を追加し、基礎となるデータ・コントロールで更新がサポートされない場合、その表は読取り専用表として表示されます。


注意:

実行時に作成されたデータ・コントロールは、データの編集をサポートしません。現在、デザインタイムBC4JベースのSQLデータ・コントロールのみが、表でのデータの編集をサポートしています。


データ・コントロールを編集可能表として追加する手順は、読取り専用表の追加手順と同様です。この項では、編集可能表を追加し、表のCreateUpdateおよびDeleteオプションを含めるために必要なその他のタスクをリストします。

データ・コントロール・アクセッサを編集可能表として追加するには、次の手順を実行します。

  1. 第29.4.1.1.1項「読取り専用表としてのデータ・コントロールの追加」の手順を実行します。ただし、次の例外があります。

    1. 「表の作成」→「タイプ」ページで「表」を選択します。

    2. 「表の作成」→「列」ページで、編集可能にする各列の「表示形式」フィールドを「ラベル付入力テキスト」に設定します。


      注意:

      データ・コントロールがデータの更新をサポートしない場合、列には読取り専用フィールドが表示されます。


  2. 図29-17に示すように、選択したオプションに基づいて、タスク・フローで表が作成されます。

    図29-17 編集可能表としてのデータ・コントロール

    図29-17の説明が続きます
    「図29-17 編集可能表としてのデータ・コントロール」の説明

Webサービス・データ・コントロールを編集可能表として追加する際は、表のレコードを編集し、Webサービス・データ・ソースに変更を書込みなおすことができます。ただし、データを更新できるのは、Webサービスで更新のためのメソッドが公開されている場合のみです。詳細は、第29.4.7項「視覚化からのデータソースへの書込み」を参照してください。

表の形式の設定およびその後のカスタマイズの詳細は、第29.4.6.2項「表のカスタマイズ」を参照してください。

次の手順では、タスク・フロー・パラメータを作成し、タスク・フローのパラメータをデータ・コントロールのパラメータにバインドします。こうしたタスク・フローをページで使用すると、ユーザーはタスク・フロー・パラメータの値を指定して、対応するデータを表に表示できます。詳細は、第29.4.2項「タスク・フロー・パラメータの作成」および第29.4.3項「データ・コントロール・パラメータのタスク・フロー・パラメータへのバインド」を参照してください。

29.4.1.1.3 複合パラメータによるWebサービス・データ・コントロール・アクセッサの追加

第29.1.1.2項「Webサービス・データ・コントロール」で説明されているように、Webサービス・データ・コントロール・アクセッサはスカラー・パラメータまたは複合パラメータを公開する場合があります。Webサービス・データ・コントロール・アクセッサを表として追加すると、データ・コントロール・パラメータの値を、ウィザードの「DCパラメータ」ページで指定できます。スカラー・パラメータおよび複合パラメータの値は、次のように指定する必要があります。

  • スカラー・パラメータには、単純なELまたは静的な値を指定します。

  • 複合パラメータには、XMLの値を指定します。複合パラメータは、EL値を使用してスカラーのセットを公開できます。

単純なパラメータの値を指定する手順は、前の項で説明しており、すべてのデータ・コントロールで同様です。ただし、Webサービス・データ・コントロール・アクセッサが複合パラメータを公開する場合は、表作成ウィザードの「DCパラメータ」ページに、さらに「パラメータ構造」コンテキスト・メニュー・オプションが表示されます。「パラメータ構造」オプションにより「パラメータ」ダイアログが起動します。このダイアログでは、図29-18に示すように複合パラメータを展開して、複合パラメータ自体の値や、複合パラメータに含まれる単純なパラメータの値を指定できます。

図29-18 複合パラメータを表示する「パラメータ」ダイアログ

図29-18の説明が続きます
「図29-18 複合パラメータを表示する「パラメータ」ダイアログ」の説明

第C.5項「Siebelデータ・ソースからのデータを使用したマッシュアップの作成」では、「パラメータ」ダイアログを使用して複合パラメータの値を指定する例を示しています。

29.4.1.2 フォームとしてのデータ・コントロールの追加

Formオプションは、表の要素として表示できるオブジェクトのコレクションを戻すデータ・コントロール・アクセッサのみに表示されます。データ・コントロール・アクセッサは、Output Textコンポーネントを使用してデータを表示する読取り専用フォームとして、または通常はInput Textコンポーネントを使用してデータを表示する編集可能なフォームとして追加できます。さらに、Output FormattedコンポーネントおよびURLを使用してデータを表示することもできます。

Webサービス・データ・コントロールをフォームとして追加するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・マネージャで、データ・コントロールを追加するタスク・フローを選択し、「編集」メニューから「編集」を選択して、Composerでタスク・フローを開きます。

  2. タスク・フローを追加するコンテナで、「コンテンツの追加」をクリックします。

  3. 「コンテンツの追加」ダイアログで、ランタイム・データ・コントロールが含まれるリソース・カタログのセクションに移動します。


    ヒント:

    データ・コントロールの場所は、ページの編集に使用するリソース・カタログによって異なります。たとえば、デフォルトのリソース・カタログでは、ランタイム・データ・コントロールはData Controlsサブフォルダにあります。このサブフォルダは、Web DevelopmentフォルダおよびMash Upsフォルダ内にネストされています。


  4. データ・コントロール名(たとえばDelayedStockQuoteDC)の横にある「開く」リンクをクリックして、コンテンツを表示します。

  5. DelayedStockQuoteDCアクセッサの横にある「追加」リンクをクリックします。ドロップダウン・メニューで「フォーム」を選択し、「フォームの作成」ダイアログを表示します。

  6. 操作の横にある「追加」リンクをクリックし、「フォーム」を選択して「フォームの作成」ダイアログを表示します。

  7. 「フォームの作成」→「タイプ」ページで、目的のフォームのタイプを選択します。たとえば、図29-19に示すように「フォーム」を選択します。

    図29-19 「フォームの作成」→「タイプ」

    図29-19の説明が続きます
    「図29-19 「フォームの作成」→「タイプ」」の説明

  8. 「送信ボタンを含める」を選択すると、「送信」ボタンがフォームに表示されます。このオプションは、編集可能フォームを作成している場合にのみ使用できます。これは、ユーザーが値の指定やフォーム・データの編集を許可されている場合には、送信ボタンを表示する必要があるためです。

  9. 「ナビゲーション・コントロールを含める」を選択すると、フォームに「最初」、「前」、「次」および「最後」ボタンが表示されます。ナビゲーション・コントロールは、データソースから複数のレコードを取得する場合に役立ちます。


    注意:

    ナビゲーション・コントロールは、データ・コントロールでバインド・パラメータを使用すると正常に動作しない場合があります。


  10. 「フォームの作成」→「アイテム」ページの「選択可能アイテム」ボックスで、フォームに表示するアイテムを選択し、「次へ」をクリックします。


    注意:

    アイテムにスカラー値が含まれている場合、データ・コントロールがデザインタイムに作成された場合にかぎり、最初の作成後にフォームにアイテムを追加できます。スカラー値を含むアイテムは、実行時に作成されたデータ・コントロールのフォームに追加することはできません。


  11. 「フォームの作成」→「フィールド」ページで、各列のラベルおよびフォーム・コンポーネントを定義し(図29-20)、「次へ」をクリックします。

    図29-20 「フォームの作成」→「フィールド」

    図29-20の説明が続きます
    「図29-20 「フォームの作成」→「フィールド」」の説明

  12. 「フォームの作成」→「DCパラメータ」ページで、この値のデータを表示するパラメータ値を指定し、「作成」をクリックします。


    注意:

    パラメータ値は、必ずこの段階で指定してください。後で指定することはできません。

    表またはグラフと異なり、フォームの作成後は、Composerでフォームを編集する場合、「コンポーネント・プロパティ」ダイアログが「データ」パネルに表示されません。したがって、フォームのパラメータ値は、フォームの作成後に変更することができません。


    新規フォームは、図29-21のようになります。

    図29-21 タスク・フローの新規フォーム

    図29-21の説明が続きます
    「図29-21 タスク・フローの新規フォーム」の説明

Webサービス・データ・コントロールを編集可能フォームとして追加する際は、フォームのデータを編集し、「送信」ボタンをクリックして、Webサービス・データ・ソースに変更を書込みなおすことができます。ただし、データを更新できるのは、Webサービスでレコードの作成、更新および削除のためのメソッドを提供して、データの更新をサポートしている場合のみです。詳細は、第29.4.7項「視覚化からのデータソースへの書込み」を参照してください。

次の手順では、タスク・フロー・パラメータを作成し、タスク・フローのパラメータをデータ・コントロールのパラメータにバインドします。こうしたタスク・フローをページで使用すると、ユーザーはタスク・フロー・パラメータの値を指定して、対応するデータをフォームに表示できます。詳細は、第29.4.2項「タスク・フロー・パラメータの作成」および第29.4.3項「データ・コントロール・パラメータのタスク・フロー・パラメータへのバインド」を参照してください。

29.4.1.3 グラフとしてのデータ・コントロールの追加

データをグラフとして表示するには、次の手順を実行します。

  1. Composerでタスク・フローを編集します。

  2. 「コンテンツの追加」をクリックして、「コンテンツの追加」ダイアログを表示します。

  3. 「コンテンツの追加」ダイアログで、ランタイム・データ・コントロールが含まれるリソース・カタログのセクションに移動します。


    ヒント:

    データ・コントロールの場所は、ページの編集に使用するリソース・カタログによって異なります。たとえば、デフォルトのリソース・カタログでは、ランタイム・データ・コントロールはData Controlsサブフォルダにあります。このサブフォルダは、Web DevelopmentフォルダおよびMash Upsフォルダ内にネストされています。


  4. データ・コントロールの横にある「開く」リンクをクリックして、関連するアクセッサ、操作およびメソッドを表示します。

  5. データ・コントロール・アクセッサまたは操作リターンの横にある「追加」リンクをクリックします。ドロップダウン・メニューで「グラフ」(図29-10)を選択し、「グラフの作成」ダイアログを表示します。

  6. 「グラフの作成」→「タイプ」ページで目的のフォームのタイプ、たとえば図29-22に示すように「棒」を選択し、「次へ」をクリックします。

    図29-22 「グラフの作成」→「タイプ」

    図29-22の説明が続きます
    「図29-22 「グラフの作成」→「タイプ」」の説明

  7. 「グラフの作成」→「タイプ」ページでサブタイプを、たとえば図29-23に示すように「棒」と選択し、「次へ」をクリックします。

    図29-23 「グラフの作成」→「サブタイプ」

    図29-23の説明が続きます
    「図29-23 「グラフの作成」→「サブタイプ」」の説明

  8. 「グラフの作成」→「レイアウト」ページで、適切なレイアウトを選択し、「次へ」をクリックします。

  9. 「グラフの作成」→「アイテム」ページの「選択可能アイテム」ボックスで、グラフに表示するアイテムを選択し、「次へ」をクリックします。

  10. 「グラフの作成」→「配置」ページで、図29-24に示すように適切な配置を選択し、「次へ」をクリックします。

    図29-24 「グラフの作成」→「配置」

    図29-24の説明が続きます
    「図29-24 「グラフの作成」→「配置」」の説明

  11. 「グラフの作成」→「フォーマット」ページで、各グラフ・アイテムのタイトルとラベルを定義し、「次へ」をクリックします。

  12. 「グラフの作成」→「DCパラメータ」ページで、この値のデータを表示するパラメータ値を指定し、「作成」をクリックします。新規グラフは、図29-25のようになります。

    図29-25 タスク・フローの新規グラフ

    図29-25の説明が続きます
    「図29-25 タスク・フローの新規グラフ」の説明

グラフの形式の設定およびその後のカスタマイズの詳細は、第29.4.6.3項「グラフのカスタマイズ」を参照してください。

次の手順では、タスク・フロー・パラメータを作成し、タスク・フローのパラメータをデータ・コントロールのパラメータにバインドします。こうしたタスク・フローをページで使用すると、ユーザーはタスク・フロー・パラメータの値を指定して、対応するデータをグラフに表示できます。詳細は、第29.4.2項「タスク・フロー・パラメータの作成」および第29.4.3項「データ・コントロール・パラメータのタスク・フロー・パラメータへのバインド」を参照してください。

29.4.2 タスク・フロー・パラメータの作成

タスク・フロー・パラメータを使用すると、パラメータに異なる値を指定することにより、タスク・フローで特定のコンテンツを表示できます。タスク・フロー内にデータ・コントロールを追加する際、タスク・フロー・パラメータをデータ・コントロール・パラメータに結び付けて、指定したタスク・フロー・パラメータに基づくデータをデータ・コントロールに表示できます。たとえば、特定のスペースの上位5つのページ・ヒットを表示するデータ・コントロールがタスク・フローに含まれ、そのデータ・コントロールがspacenameバインド変数を指定する場合、対応するspacenameパラメータをタスク・フローに作成できます。ユーザーがタスク・フローを編集してスペース名を指定すると、データ・コントロールにより、そのスペースの上位5つのページ・ヒットが表示されます。

タスク・フロー・パラメータを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「リソース」→「タスク・フロー」ページでタスク・フローを選択し、「編集」メニューで「編集」を選択します。

    Composerでタスク・フローが開きます。

  2. 「タスク・フロー・プロパティ」ボタンをクリックします。

  3. 「タスク・フロー・プロパティ」ダイアログで、「作成」をクリックしてパラメータ表を表示します(図29-26)。

    図29-26 「タスク・フロー・プロパティ」ダイアログ

    図29-26の説明が続きます
    「図29-26 「タスク・フロー・プロパティ」ダイアログ」の説明

  4. 新規パラメータの名前、タイプおよびストレージ値を入力します。

    ストレージ値は、パラメータの有効範囲を特定します。パラメータ値の格納場所を指定します。デフォルトでは、表29-3に示すように、4つのストレージ・オプションが用意されています。ただし、EL値を指定することにより、任意のカスタム・ストレージを指定できます。

    表29-3 ストレージ値

    名前 説明

    pageFlowScope

    この値は、ページのタスク・フローのすべてのインスタンスで使用できます。

    viewScope

    この値は、現在のユーザーに対して、選択したインスタンスのみで使用できます。

    applicationScope

    この値は、アプリケーション内またはアプリケーション間のタスク・フローのすべてのインスタンスで使用できます。

    sessionScope

    この値は、現在のセッションで、現在のユーザーのみで使用できます。


  5. 「OK」をクリックします。

29.4.3 データ・コントロール・パラメータのタスク・フロー・パラメータへのバインド

データ・コントロール・パラメータは、指定した条件に基づいてデータ・コントロールで表示するデータを制限するために使用します。たとえば、Spacesアプリケーションでページ・ヒットを表示するデータ・コントロールがある場合、spacenameバインド変数を作成して、データの取得先を特定のスペースのみに制限できます。さらに、タスク・フロー内にデータ・コントロールを追加して、データ・コントロール・パラメータをタスク・フロー・パラメータにバインドできます。タスク・フロー・パラメータは、データ・コントロールで表示されるデータの制御に使用できます。ページおよびタスク・フローの設計者はタスク・フロー・パラメータを編集できるので、管理者はデータ・コントロールの表示内容の制御を設計者に許可します。


注意:

タスク・フロー・パラメータを使用する必要がない場合、またはデータ・コントロールがページに直接追加される場合は、データ・コントロール・パラメータをページの入力テキスト・コンポーネントに結び付けることができます。このタイプの結付けは、ページとタスク・フローと類似しています。詳細は、第29.4.4項「パラメータ・フォーム・タスク・フローへのデータ・コントロールの結付け」を参照してください。


この項では、例をあげて、タスク・フロー・パラメータをデータ・コントロール・パラメータにバインドする方法を説明します。この項の手順を実行する前に必ず、データ・コントロールをタスク・フロー内に追加し、必要なタスク・フロー・パラメータを作成してください。詳細は、第29.4.1項「タスク・フローでのデータ・コントロールの使用」および第29.4.2項「タスク・フロー・パラメータの作成」を参照してください。

タスク・フロー・パラメータをデータ・コントロール・パラメータspacenameにバインドするには、次の手順を実行します。

  1. Composerのツールバーで「タスク・フロー・プロパティ」ボタンをクリックして、「タスク・フロー・プロパティ」ダイアログを開きます。

  2. データ・コントロール・パラメータにバインドするパラメータを選択し、ストレージ値をコピーして、ダイアログを閉じます。

  3. 表またはグラフの「編集」アイコンをクリックして、「コンポーネント・プロパティ」ダイアログを開きます。

  4. 図29-27に示すように、「データ」タブで、データ・コントロール・パラメータを選択し、パラメータ名(たとえば#{pageFlowScope.spacename})の横にあるフィールドにストレージ値を貼り付けます。

    図29-27 表の「コンポーネント・プロパティ」ダイアログの「データ」パネル

    図29-27の説明が続きます
    「図29-27 表の「コンポーネント・プロパティ」ダイアログの「データ」パネル」の説明

    データ・コントロールに、タスク・フロー・パラメータ値に固有のデータが表示されるようになりました。

    SQLデータ・コントロールで、タスク・フロー・パラメータに初期値が定義されていない場合、データ・コントロールはバインド・パラメータの初期値に固有のデータを取得します。

    ただし、パラメータ値が定義されていないWebサービス・データ・コントロールを使用する場合は、タスク・フロー・パラメータに初期値を設定する必要があります。そうでない場合、タスク・フローには空白の視覚化(表、フォームまたはグラフ)が表示されます。したがって、Webサービス・データ・コントロールの「データ」タブでは、次の例に示すように、タスク・フロー・パラメータの初期値を渡す必要があります。

    #{empty pageFlowScope.stock_Quote ? 'ORCL' : pageFlowScope.stock_Quote}
    
  5. 「OK」をクリックします。

  6. 「閉じる」をクリックして、コンポーザを終了します。

ページでこのタスク・フローを使用すると、データ・コントロールではタスク・フロー・パラメータ値に固有のデータが表示されます。詳細は、第29.4.5項「視覚化を含むタスク・フローの使用」を参照してください。

マッシュアップの作成についてさらに理解するには、付録C「ビジネス・マッシュアップの例」で別の例を参照してください。

29.4.4 パラメータ・フォーム・タスク・フローへのデータ・コントロールの結付け

データ・コントロールをタスク・フロー内の表として追加した場合および、タスク・フローが「パラメータ・フォーム」マッシュアップ・スタイルに基づいている場合は、パラメータ・フォーム・タスク・フローの入力テキスト・フィールドを、データ・コントロール・パラメータに結び付けて、入力テキスト・フィールドで指定された値に基づいて表にレコードが表示されるようにします。

入力テキスト・フィールドをデータ・コントロール・パラメータに結び付けるには、次の手順を実行します。

  1. Composerで「パラメータ・フォーム」タスク・フローを編集します。

  2. タスク・フローの「ソース」ビューに切り替えます。

  3. コンポーネント構造で「入力テキスト」を選択して、ツールバーの「編集」をクリックします。

  4. 必要に応じて、フィールドに適切なラベルを指定します。たとえば、タスク・フローに従業員詳細の表が含まれ、データ・コントロールに部署IDのバインド・パラメータが含まれている場合、Departmentを使用します。

  5. 「値」フィールドで、#{pageFlowScope.bindVarId}の値をコピーし(図29-28)、デザイン・ビューに戻ります。

    図29-28 「パラメータ・フォーム」の入力テキスト・フィールドの値

    図29-28の説明が続きます
    「図29-28 「パラメータ・フォーム」の入力テキスト・フィールドの値」の説明

  6. 表の「編集」アイコンをクリックします。

  7. 表の「コンポーネント・プロパティ」ダイアログで、「データ」タブをクリックします。

  8. 「パラメータ・フォーム」のInput Textコンポーネントにバインドするパラメータを選択して、そのパラメータの#{pageFlowScope.bindVarId}値を貼り付けます(図29-29)。

    図29-29 データ・コントロールのバインド変数

    図29-29の説明が続きます
    「図29-29 データ・コントロールのバインド変数」の説明

  9. 「OK」をクリックします。

結付けはただちに有効になります。入力テキスト・フィールドの値を指定して、表の対応するレコードを表示できます(図29-30)。

図29-30 パラメータ・フォーム・タスク・フローのデータ・コントロール

図29-30の説明が続きます
「図29-30 パラメータ・フォーム・タスク・フローのデータ・コントロール」の説明

別の例については、第C.2項「SQLデータ・コントロールからの従業員データを表示するマッシュアップの作成」を参照してください。

29.4.5 視覚化を含むタスク・フローの使用

タスク・フローを、ユーザーに視覚化が表示されるページに追加するには、次の手順を実行します。

  1. タスク・フローを追加するビジネス・ロール・ページを編集します。

  2. Composerで、マッシュアップを追加するコンテナの「コンテンツの追加」をクリックします。

  3. 「コンテンツの追加」ダイアログで、実行時に作成されたタスク・フローが含まれるリソース・カタログのセクションに移動します。


    ヒント:

    タスク・フローの場所は、ページの編集に使用するリソース・カタログによって異なります。たとえば、デフォルトのリソース・カタログでは、タスク・フローはMashupsフォルダにあります。


  4. タスク・フローを選択して「追加」をクリックします。

  5. 「閉じる」をクリックします。

    ページに、視覚化を含むマッシュアップが表示されます。データ・コントロール・パラメータがタスク・フロー・パラメータにバインドされている場合、表示されているデータをタスク・フロー・パラメータが実行します。

  6. 別のパラメータ値のデータを表示するには、次の手順を実行します。

    1. ページでマッシュアップを選択し、「編集」をクリックして、プロパティを表示します。

    2. 「タスク・フロー・プロパティ」ダイアログの「パラメータ」タブで、公開されているパラメータの値を変更し、「OK」をクリックします。

29.4.6 視覚化の編集

リソース・マネージャには、データ・コントロールのパラメータ値を変更するための様々なオプションが用意されています。さらに、データ・コントロールを表、グラフ、フォームまたはコマンド・ボタンやリンクとしてタスク・フローに追加することにより作成される、視覚化を変更できます。この項では、データの視覚化で実行できる、様々な編集タスクについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

29.4.6.1 データ・コントロールの視覚化のパラメータ値の編集

データ・コントロールでバインド変数またはパラメータが指定され、そのデータ・コントロールをページまたはタスク・フローで使用する場合は、パラメータ値を使用して、視覚化のデータの表示を制御できます。

データ・コントロールのパラメータの値は、データ・コントロールをページまたはタスク・フローで使用した後に変更できます。ただし、SQLデータ・コントロールについては、データ・コントロールの編集ウィザードでも値を変更できます。この項では、SQLデータ・コントロールおよびWebサービス・データ・コントロールのパラメータ値の編集方法を説明します。

SQLデータ・コントロールのパラメータ値の編集

SQLデータ・コントロールのパラメータは、次のいずれかの方法で編集できます。

  • リソース・マネージャの「データ・コントロール」ページでデータ・コントロールを選択して、直接編集します。

  • リソース・マネージャの「タスク・フロー」ページから、使用しているタスク・フローでデータ・コントロールを編集します。

データ・コントロールでパラメータを直接編集するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・マネージャで(第11.1.4項「リソースへのアクセス」参照)、パラメータの変更が必要なデータ・コントロールを選択します。

  2. 「編集」メニューから、「編集」を選択します。

  3. 「編集」ダイアログで、「バインド・パラメータ値の入力」をクリックします。

  4. 表示された「バインド・パラメータ値の入力」ダイアログで、リストされたいずれかのパラメータの値を変更します。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. 「OK」をクリックして「編集」ダイアログを終了します。

    これで、表、フォームまたはグラフに、指定したパラメータ値固有のデータが表示されるようになります。

使用しているタスク・フローで、データ・コントロールのパラメータを編集するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・マネージャで(第11.1.4項「リソースへのアクセス」参照)、編集が必要なデータ・コントロールが含まれるタスク・フローを選択します。

  2. 「編集」メニューから、「編集」を選択します。

  3. Composerで、視覚化(表またはグラフ)のヘッダーの「編集」アイコンをクリックします。

  4. タスク・フローに表示された「コンポーネント・プロパティ」ダイアログで、「データ」タブをクリックします。

  5. リストされたいずれかのデータ・コントロールのパラメータの値を変更します。

  6. 「OK」をクリックします。

  7. 「保存」「閉じる」の順にクリックして、Composerを終了します。

    これで、表またはグラフに、指定したパラメータ値固有のデータが表示されるようになります。

Webサービス・データ・コントロールのパラメータ値の編集

任意の数のバインド・パラメータを公開できるSQLデータ・コントロールとは異なり、Webサービス・データ・コントロールでは、Webサービス・メソッドですでに公開されているパラメータの値のみを指定できます。Webサービス・データ・コントロールの「編集」ダイアログには、パラメータ値を指定または変更するオプションは用意されていません。パラメータ値は、ページまたはタスク・フロー内にデータ・コントロールを追加した後でのみ、指定できます。

Webサービス・データ・コントロールのパラメータ値を指定するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・マネージャで(第11.1.4項「リソースへのアクセス」参照)、編集が必要なデータ・コントロールが含まれるタスク・フローを選択します。

  2. 「編集」メニューから、「編集」を選択します。

  3. Composerで、視覚化(表またはグラフ)のヘッダーの「編集」アイコンをクリックします。

  4. 「コンポーネント・プロパティ」ダイアログで、「データ」タブをクリックします。

    「データ」タブに、Webサービス・メソッドで公開されたすべてのパラメータがリストされます。

  5. リストされたいずれかのデータ・コントロールのパラメータの値を変更します。

  6. 「OK」をクリックします。

  7. 「保存」「閉じる」の順にクリックして、Composerを終了します。

    これで、表またはグラフに、指定したパラメータ値固有のデータが表示されるようになります。

29.4.6.2 表のカスタマイズ

次の方法で、表をカスタマイズできます。

  • Sort columns: 表の作成時に列のソートを有効にした場合、列のヘッダーに上下の矢印が表示されます。この矢印を使用して、コンテンツを昇順または降順のいずれかでソートできます。

  • 列の並替え: Composerでタスク・フローを編集します。表の「編集」アイコンをクリックして、「コンポーネント・プロパティ」ダイアログを開きます。「子コンポーネント」タブで、右側の上下の矢印を使用して、表の列を並べ替えます。

  • Hide or show columns: Composerでタスク・フローを編集します。表の「編集」アイコンをクリックして、「コンポーネント・プロパティ」ダイアログを開きます。「子コンポーネント」タブで、列名の左側のチェック・ボックスを選択解除すると、非表示になります。デフォルトでは、すべての列が表に表示されます。

表への列の追加

データ・コントロールを表として追加すると、表には「表の作成」ダイアログで選択したデータ列のみが表示されます。ただし、データ・コントロールは、SQL問合せで指定したすべての列を取得します。これらの列は、表でレンダリングされていないだけです。表にさらに列を表示するには、タスク・フローのソースを編集し、非表示の列を探して、そのrendered属性をtrueに設定するだけです。


注意:

  • タスク・フローまたは基礎となるマッシュアップ・スタイルが実行時に作成された場合のみ、ソースを編集できます。

  • 表がページに直接追加された場合は、ページのソースを編集できないため、追加の列を表示できません。

  • 列のデータにスカラー値が含まれる場合は、データ・コントロールがデザインタイムに作成された場合のみ、列を表に追加できます。スカラー値を含む列は、実行時に作成されたデータ・コントロールの表に追加することはできません。こうしたスカラー値を追加しても、何のアクションも発生しません。


表に追加の列を表示するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・マネージャの「タスク・フロー」ページで、表を含むタスク・フローを選択します。

  2. 「編集」メニューで「ソースの編集」を選択します。


    注意:

    適切にレンダリングしない無効のタスク・フローを作成しないよう、細心の注意を払ってソース・コードを編集してください。


  3. 「フラグメント」タブをクリックします。

  4. 表に表示する列を選択して、rendered属性をtrueに設定します。

    次の例は、表の列のソース・コードを示しています。

    <column sortProperty="MGR" filterable="true" sortable="true"
            headerText="#{bindings.accessor_gsrf2d136f7_d907_481d_ad3a_eb2b9dbe7c35.hints.MGR.label}" 
            id="column4" rendered="true">
      <af:inputText value="#{row.bindings.MGR.inputValue}"
                    label="#{bindings.accessor_gsrf2d136f7_d907_481d_ad3a_eb2b9dbe7c35.hints.MGR.label}"
                    required="#{bindings.accessor_gsrf2d136f7_d907_481d_ad3a_eb2b9dbe7c35.hints.MGR.mandatory}"
                    columns="#{bindings.accessor_gsrf2d136f7_d907_481d_ad3a_eb2b9dbe7c35.hints.MGR.displayWidth}"
                    maximumLength="#{bindings.accessor_gsrf2d136f7_d907_481d_ad3a_eb2b9dbe7c35.hints.MGR.precision}" 
                    shortDesc="#{bindings.accessor_gsrf2d136f7_d907_481d_ad3a_eb2b9dbe7c35.hints.MGR.tooltip}" 
                    id="inputText4">
        <f:validator binding="#{row.bindings.MGR.validator}"/>
        <af:convertNumber groupingUsed="false" pattern="#{bindings.accessor_gsrf2d136f7_d907_481d_ad3a_eb2b9dbe7c35.hints.MGR.format}"
                       id="convertNumber3"/>
      </af:inputText>
    </column>
    
  5. 「OK」をクリックして、変更を保存します。

表をさらにカスタマイズする必要がある場合は、表のプロパティを編集し、行選択、グリッド線、列グループ、編集可能セル、列の拡張、列の並替えなどの属性を変更できます。表形式の設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド』の表でのデータの表示に関する項を参照してください。

29.4.6.3 グラフのカスタマイズ

「コンポーネント・プロパティ」ダイアログで、グラフを編集し、表示属性を変更できます。グラフ形式の設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド』のADFグラフ・コンポーネントの使用に関する項を参照してください。

29.4.7 視覚化からのデータソースへの書込み

データ・コントロールを編集可能な表またはフォームとして追加すると、表またはフォームのレコードを更新して、その値をデータソースに書込みなおすことができます。ただし、レコードを更新できるのは、次の項目に該当する場合のみです。

  • データ・コントロールが、更新をサポートするWebサービス・データソース用に作成され、挿入または更新の操作が、公開済のWebサービスのエンドポイントを介して公開されています。

  • (編集可能な表のみ)データ・コントロールが、デザインタイムに作成されたBC4JベースのSQLデータ・コントロールであること。実行時に作成されたSQLデータ・コントロールは、表のデータの編集をサポートしていません。

    表に対する変更をデータソースに保存できるように、データ・コントロールのアクセッサをタスク・フロー内の表として追加し、更新メソッドを追加できます。

Webサービスで更新がサポートされている場合、Webサービス・データ・コントロールにレコードの問合せおよび更新を行うメソッドが用意されていることがあります。さらに、複数のレコードを同時に更新できるように、実行時に作成されたWebサービス・データ・コントロールには、配列パラメータが用意されています。配列パラメータをタスク・フローの複数の入力フィールドに結び付けて、フィールドで指定された値をデータソースに一度に渡すことができます。この項では、Webサービス・データ・コントロールの問合せおよび更新メソッドを使用する、高レベルの手順について説明します。内容は次のとおりです。

データソースの問合せおよび更新方法を示す具体的な例は、第C.5項「Siebelデータ・ソースからのデータを使用したマッシュアップの作成」を参照してください。

この項の手順を実行するには、データの問合せおよび更新のメソッドが用意されているWebサービス・データ・コントロールを作成済で、データ・コントロールのアクセッサをタスク・フロー内の表として使用済である必要があります。詳細な手順は、第29.2.2項「Webサービス・データ・コントロールの作成」および第29.4.1項「タスク・フローでのデータ・コントロールの使用」を参照してください。

29.4.7.1 データソースの問合せ

データベースのレコードを表示するタスク・フローに問合せオプションを追加するには、次の手順を実行します。

  1. リソース・マネージャの「タスク・フロー」ページで、Webサービス・データ・コントロールを含むタスク・フローを選択します。

  2. 「編集」メニューから、「編集」を選択します。

  3. 表が含まれるコンテナで「コンテンツの追加」をクリックします。

  4. 「コンテンツの追加」ダイアログで、Webサービス・データ・コントロールに移動し、「開く」をクリックします。

  5. データソースの問合せに使用できるメソッドを探し、「追加」をクリックします。メソッドは、ボタンまたはリンクのいずれかの形式を選んで追加できます。

    この例の問合せメソッドのパラメータは1つのみで、データ・コントロールのアクセッサをタスク・フローに追加する際にすでに定義済です。その結果、タスク・フローに追加される問合せオプションは、タスク・フロー・パラメータに自動的に結び付けられます。ただし、

    図29-31に示すように、タスク・フローに問合せオプションが表示されます。

    図29-31 パラメータ・フォーム・タスク・フロー内の「問合せ」ボタンと表

    図29-31の説明が続きます
    「図29-31 パラメータ・フォーム・タスク・フロー内の「問合せ」ボタンと表」の説明

    タスク・フロー・パラメータ値を指定して、対応するレコードの「問合せ」ボタンまたはリンクをクリックできます。

29.4.7.2 データソースのレコードの更新

データベースのレコードを表示するタスク・フローに更新オプションを追加するには、次の手順を実行します。

  1. データの視覚化を含むタスク・フローを開きます。

  2. リソース・カタログで、データソースの更新に使用できるメソッドを探し、タスク・フローに追加します。メソッドは、ボタンまたはリンクのいずれかの形式を選んで追加できます。


    注意:

    レコードを挿入または更新するメソッドを使用できるのは、Webサービスで更新がサポートされ、データ・コントロールが編集可能な表またはフォームとして追加されている場合のみです。


    通常、メソッドの挿入または更新では、操作をどこで実行するかに基づいて、公開済のパラメータの値が必要となります。したがって、次の手順では、パラメータの値を指定するUI要素を指定します。

  3. 入力テキスト・コンポーネントを追加して、メソッドのパラメータ値を指定します。


    ヒント:

    リソース・カタログには、デフォルトでInput TextなどのADF Facesコンポーネントが用意されていないので、タスク・フローのソース・ファイルを編集して、こうしたコンポーネントのためのコードを追加します。


  4. 更新メソッドのパラメータを、入力テキスト・コンポーネントのvalue属性に結び付けます。これには、次のことが含まれます。

    • 入力テキスト・コンポーネントのvalue属性を、#{pageFlowScope.COLUMN_NAME}の形式を使用して設定します。

    • 同じ場所、#{pageFlowScope.COLUMN_NAME}をメソッドのパラメータから参照します。これは、Composerのソース・ビューでボタンまたはリンクを選択し、「データ」タブで値を指定することにより設定できます。

    入力フィールドで値を指定し、更新メソッドのボタンまたはリンクをクリックすると、値がWebサービスのパラメータ値として返されます。

    データソースの問合せおよび更新方法を示す具体的な例は、第C.5項「Siebelデータ・ソースからのデータを使用したマッシュアップの作成」を参照してください。

29.5 ビジネス・マッシュアップの例

ビジネス・マッシュアップの作成に関するタスクについて理解を深めるため、付録C「ビジネス・マッシュアップの例」では、多くの使用例を取り上げて、様々な種類のマッシュアップの作成方法を説明しています。

さらに、様々なマッシュアップ作成機能を紹介するために開発されたサンプル・アプリケーションが、Oracle Technology Network (OTN)で公開されています。次のOTNに関するページでは、ビジネス・マッシュアップ独自のサンプルや、WebCenter Portal: Spacesの様々な機能を説明する、その他のサンプル・アプリケーションへのリンクが用意されています。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/webcenter/ps3-samples-176806.html

このページの各サンプルで使用可能なREADMEファイルは、アプリケーションが実際のユースケース用にアプリケーションを拡張またはカスタマイズするためのガイダンスを提供する内容について説明します。