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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1.7.0)
B72923-01
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26 ページとコンポーネントの保護

Edit Page権限も持っているページについては、そのページに誰がアクセスできるかを指定する権限が与えられています。ページにアクセスする権限を与えたユーザーの中では、ページを編集できるユーザーや、参照のみ可能なユーザーなど、様々なレベルのアクセス権を割り当てることができます。必要であれば、そのページのアクセス権の設定をアプリケーションから継承するように指定できます。

あるページを多数のユーザーに公開したいが、特定のページ・コンポーネントについては、その公開を、特定のユーザー、ユーザー・グループ、または特定のアプリケーション・ロールが割り当てられたユーザーに制限したい場合があります。これを実現するには、セキュリティに関するEL式を、コンポーネント・インスタンスに関連付けます。

この章では、ページとページ・コンポーネントの保護に関する情報を提供します。内容は次のとおりです。

対象読者

この章の対象となるのは、スペースのモデレータと参加者、および保護対象のコンポーネントを提供するページとサービスに対するcreate, edit, and delete権限を持つページ・エディタです。アプリケーション・ロールと権限の詳細は、第24.2項「アプリケーション・ロールと権限の管理」を参照してください。

26.1 ページ・プロパティによるページへのアクセスの設定

ページ・プロパティには、現在のページに対するアクセス権限を指定するためのコントロールを備えた「セキュリティ」タブが含まれます(図26-1)。

図26-1 「ホーム・スペース」ページ: 「ページ・プロパティ」ダイアログの「セキュリティ」タブ

「ページ・プロパティ」ダイアログの「セキュリティ」タブ

「セキュリティ」タブに表示されるオプションは、タブに対してスペースのページからアクセスするのか、ホーム・スペースのページからアクセスするのかによって変わります(図26-1に、ホーム・スペースのページの場合のオプションを示します)。

スペースのページにページ・セキュリティを設定する場合、追加のオプションとして、ページ・アクセス権限をアプリケーションから継承したり、カスタムのページ・アクセス権限を設定することができます。

この項では、ページ・プロパティを介してページ・アクセス権を設定する方法について説明します。第17.7項「ページへのユーザー・アクセスの制御」で説明するように、「ページのパーソナライズ」ページからでもページ・アクセス権を設定できます。


注意:

コンポーザの「ページ・プロパティ」ダイアログで設定されたページ・アクセス権限は、「ページ・プロパティ」ダイアログで「OK」をクリックした後にコミットされます。コンポーザを保存することなく終了しても、この変更内容は破棄されません。

「ページのパーソナライズ」ページで設定されたページ・アクセス権限は、「ページのアクセス権限の設定」ダイアログで「OK」をクリックした後に有効になります。


「ページ・プロパティ」ダイアログで「セキュリティ」タブにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. 保護するページに移動して、コンポーザでそのページを開きます。


    関連項目:

    ページを編集モード(コンポーザ)で開くには、[Ctrl]+[Shift]+[E]を押します。


  2. 「ページ・プロパティ」をクリックします(図26-2)。

    図26-2 ページ編集モードの「ページ・プロパティ」ボタン

    ページ編集モードの「ページ・プロパティ」ボタン
    「図26-2 ページ編集モードの「ページ・プロパティ」ボタン」の説明

  3. 「ページ・プロパティ」ダイアログで、「セキュリティ」タブをクリックします(図26-3)。

    図26-3 「ホーム・スペース」ページ: 「ページ・プロパティ」ダイアログの「セキュリティ」タブ

    「ページ・プロパティ」ダイアログの「セキュリティ」タブ
    「図26-3 「ホーム・スペース」ページ: 「ページ・プロパティ」ダイアログの「セキュリティ」タブ」の説明

  4. ページ・アクセス権の設定の一般的な手順は、第17.7項「ページへのユーザー・アクセスの制御」の手順3以降を参照してください。

26.2ページ・コンポーネントへのアクセスの設定

多数のユーザーに公開するページに含まれるコンポーネントを、選択した一部のユーザーにのみ—または他の1人のユーザーにのみ—表示したい場合があります。たとえば、すべての営業担当者向けのスペースを作成したとします。このスペースのホーム・ページには、2つのお知らせタスク・フローのインスタンスがあります。1つは全営業担当者用、もう1つは営業マネージャ専用です。カスタム・ロールのsales_managerが割り当てられたユーザーにのみ表示されるように、2つ目のお知らせインスタンスを保護することができます。

Show Componentプロパティと関連付けられた任意のコンポーネントを、この方法で保護できます。Show Componentプロパティと関連付けられていないコンポーネントは、関連付けられているコンポーネントの内部に置くことができ、この方法で保護できます。たとえば、Show Componentプロパティと関連付けられていないお知らせタスク・フローを、関連付けられているボックス・コンポーネントの内部に置くことができます。ボックスにプロパティを設定でき、この設定はお知らせの表示にも影響を与えます。


関連項目:

リソース・マネージャでインポートしたカスタム・コンポーネントにも、セキュリティを設定できます。詳細は、第11.4.4項「リソースのセキュリティ設定」を参照してください。


コンポーネントのインスタンスへのアクセス権を設定するには、次の手順を実行します。

  1. 保護するコンポーネント・インスタンスに移動し、その「表示オプション」プロパティにアクセスします。


    関連項目:

    コンポーネントのプロパティへのアクセスの詳細は、第18.6項「ページ・コンポーネントの変更」を参照してください。


  2. 式ビルダーを開くには、Show Componentプロパティの右の「編集」アイコンをクリックして、「式ビルダー」を選択します(図26-4)。

    図26-4 「コンポーネントの表示」の横の「式ビルダー」オプション

    「コンポーネントの表示」の横の「式ビルダー」オプション
    「図26-4「コンポーネントの表示」の横の「式ビルダー」オプション」の説明

  3. 「値または式の入力」の下に、次のEL式のいずれかを入力します。

    • 特定のスコープ内の特定のロールが割り当てられている、そのスコープのメンバーにのみコンポーネントを公開するには、次のように入力します。

      #{WCSecurityContext.userInScopedRole['role']}
      

      ここでroleは、 Moderatorなどのロールの名前です。

      スコープは、暗黙的に現在のスコープに解決されます。

      • このELをホーム・スペースで使用すると、ホーム・スペースのGUIDとアプリケーション・レベルで定義されたロールに解決されます。

      • このELをスペースのスコープで使用すると、そのスペースに対して定義されたロールに解決されます。

    • グループのメンバーにのみコンポーネントを公開するには、次のように入力します。

      #{WCSecurityContext.userInGroup['group_name']}
      

      group_nameのかわりに、Administratorsなどのグループ名を入力します。

    • 特定のユーザーにのみコンポーネントを公開するには、次のように入力します。

      #{WCSecurityContext.currentUser['user_name']}
      

      user_nameのかわりに、jdoeなどのユーザー名を入力します。


    関連項目:

    EL式の詳細は、付録B「式言語(EL)式」を参照してください。セキュリティに関連するEL式の詳細は、第B.4.3項「アプリケーション・セキュリティに関連したEL式」を参照してください。


  4. 「OK」をクリックして式ビルダーを終了し、「OK」をクリックし変更を保存して「コンポーネント・プロパティ」ダイアログを終了します。

  5. 「保存」「閉じる」の順にクリックして、Composerを終了します。

    保護されたコンポーネントは、指定した名前、ロールまたはグループを持つユーザーにのみ表示されます。