パート I Oracle VM Server for SPARC 3.1 ソフトウェア
第 1 章 Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアの概要
Oracle VM Server for SPARC と Oracle Solaris OS のバージョンについて
Oracle VM Server for SPARC 物理から仮想への変換ツール
Oracle VM Server for SPARC Configuration Assistant
Oracle VM Server for SPARC 管理情報ベース
必須の Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアコンポーネント
新しいシステムへの Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアのインストール
Logical Domains Manager のダウンロード
Logical Domains Manager ソフトウェアをダウンロードする方法 (Oracle Solaris 10)
Logical Domains Manager のインストール
Logical Domains Manager ソフトウェアの自動的なインストール (Oracle Solaris 10)
Logical Domains Manager ソフトウェアの手動によるインストール
Oracle VM Server for SPARC 3.1 ソフトウェアを手動でインストールする方法 (Oracle Solaris 10)
Logical Domains Manager デーモンの有効化
Logical Domains Manager デーモンを有効にする方法
Oracle VM Server for SPARC をすでに使用しているシステムのアップグレード
Logical Domains の制約データベースファイルの保存および復元
Oracle Solaris 10 Live Upgrade 機能を使用する場合の Logical Domains の制約データベースファイルの保持
Logical Domains Manager およびシステムファームウェアのアップグレード
プラットフォーム上で動作している制御ドメイン以外のすべてのドメインを停止する方法
Oracle VM Server for SPARC 3.1 ソフトウェアへのアップグレード
Oracle VM Server for SPARC 3.1 ソフトウェアにアップグレードする方法 (Oracle Solaris 10)
Oracle VM Server for SPARC 3.1 ソフトウェアにアップグレードする方法 (Oracle Solaris 11)
Logical Domains Manager を無効にする方法
Logical Domains Manager を削除する方法
第 3 章 Oracle VM Server for SPARC のセキュリティー
Logical Domains Manager 権利プロファイルの内容
役割を使用してすべてのドメインコンソールへのアクセスを制御する方法
権利プロファイルを使用してすべてのドメインコンソールへのアクセスを制御する方法
役割を使用して 1 つのコンソールへのアクセスを制御する方法
権利プロファイルを使用して 1 つのコンソールへのアクセスを制御する方法
制御ドメインまたはサービスドメインとその他のドメイン間のネットワークの有効化
ゲストドメインへの Oracle Solaris OS のインストール
DVD からゲストドメインに Oracle Solaris OS をインストールする方法
Oracle Solaris ISO ファイルからゲストドメインに Oracle Solaris OS をインストールする方法
Oracle Solaris 10 ゲストドメインで Oracle Solaris JumpStart 機能を使用する方法
PCIe バスの割り当てによってルートドメインを作成する方法
PCIe バスの割り当てによって I/O ドメインを作成する方法
PCIe エンドポイントデバイスの割り当てによる I/O ドメインの作成
PCIe エンドポイントデバイスを割り当てることによって I/O ドメインを作成する方法
PCIe SR-IOV 仮想機能の割り当てによる I/O ドメインの作成
Ethernet デバイス固有のプロパティーとネットワーク固有のプロパティー
I/O ドメイン上の Ethernet SR-IOV 仮想機能の追加と削除
Ethernet SR-IOV 仮想機能を I/O ドメインに追加する方法
Ethernet 仮想 SR-IOV 機能を I/O ドメインから削除する方法
高度な SR-IOV のトピック: Ethernet SR-IOV
SR-IOV 仮想機能の使用による I/O ドメインのブート
I/O ドメインを作成するための SR-IOV 仮想機能の使用
SR-IOV 仮想機能を割り当てることによって I/O ドメインを作成する方法
I/O ドメイン上の InfiniBand 仮想機能の追加および削除
InfiniBand 仮想機能を I/O ドメインに追加する方法
InfiniBand 仮想機能を I/O ドメインから削除する方法
ルートドメインへの InfiniBand 仮想機能の追加および削除
InfiniBand 仮想機能をルートドメインに追加する方法
InfiniBand 仮想機能をルートドメインから削除する方法
高度な SR-IOV のトピック: InfiniBand SR-IOV
ファイバチャネル仮想機能の World-Wide Name の割り当て
I/O ドメイン上のファイバチャネル SR-IOV 仮想機能の追加と削除
ファイバチャネル SR-IOV 仮想機能を I/O ドメインに追加する方法
ファイバチャネル SR-IOV 仮想機能を I/O ドメインから削除する方法
primary 以外のルートドメインでの直接 I/O デバイスの管理
primary 以外のルートドメインでの SR-IOV 仮想機能の管理
物理ディスクスライスを仮想ディスクとしてエクスポートする方法
フルディスクとしてエクスポートされるファイルまたはボリューム
1 つのスライスディスクとしてエクスポートされるファイルまたはボリューム
ZFS ボリュームを 1 つのスライスディスクとしてエクスポートする方法
ファイルおよびディスクスライスを仮想ディスクとしてエクスポートする場合のガイドライン
CD または DVD をサービスドメインからゲストドメインにエクスポートする方法
制御ドメインから ISO イメージをエクスポートしてゲストドメインをインストールする方法
未構成システムのディスクイメージのスナップショットを作成する方法
Oracle VM Server for SPARC 環境でのボリュームマネージャーの使用
Solaris ボリュームマネージャーによる仮想ディスクの使用
仮想ディスクでの Solaris ボリュームマネージャーの使用
仮想ネットワークのパフォーマンスを最大にするためのドメインの構成
仮想ネットワークデバイスで消費される物理ネットワーク帯域幅の量の制御
Oracle Solaris OS ネットワークインタフェース名を検索する方法
ネットワークアダプタが GLDv3 準拠かどうかを判別する方法 (Oracle Solaris 10)
NAT およびルーティング用の仮想スイッチおよびサービスドメインの構成
Oracle Solaris 10 システムでの NAT の構成
ドメインが外部に接続できるように仮想スイッチを設定する方法 (Oracle Solaris 10)
Oracle Solaris 11 システムでの NAT の構成
ドメインが外部に接続できるように仮想スイッチを設定する方法 (Oracle Solaris 11)
Oracle VM Server for SPARC 環境での IPMP の構成
ドメインの IPMP グループへの仮想ネットワークデバイスの構成
Oracle VM Server for SPARC 仮想ネットワークでのリンクベースの IPMP の使用
Logical Domains 1.3 以前のリリースの IPMP の構成および使用
VLAN を仮想スイッチおよび仮想ネットワークデバイスに割り当てる方法
インストールサーバーが VLAN に存在する場合にゲストドメインをインストールする方法
ジャンボフレームを使用するように仮想ネットワークおよび仮想スイッチデバイスを構成する方法
ジャンボフレームに対応していない旧バージョンの vnet および vsw ドライバとの互換性 (Oracle Solaris 10)
Oracle Solaris 11 のネットワーク固有の機能の相違点
アクティブなドメインで電源管理のエラスティックポリシーが有効にされている場合のマイグレーション
OpenBoot PROM からまたはカーネルデバッガで実行中のドメインの移行
その他の Oracle VM Server for SPARC 機能とハードパーティション化されたシステムとの相互作用
XML ファイルからのドメイン構成の復元方法 (ldm add-domain)
XML ファイルからのドメイン構成の復元方法 (ldm init-system)
FMA を使用した障害のあるリソースのブラックリスト登録または構成解除
障害のあるリソースまたは見つからないリソースを検出したあとのドメイン復旧
Oracle VM Server for SPARC による Oracle Solaris OS の運用
Oracle Solaris OS の起動後には OpenBoot ファームウェアを使用できない
サービスプロセッサでの Oracle VM Server for SPARC の使用
CPU およびメモリーアドレスのマッピングによるエラー発生箇所の確認
Oracle VM Server for SPARC 3.1.1 リリース以降では、SR-IOV ファイバチャネルがサポートされています。SR-IOV ファイバチャネルホストバスアダプタ (HBA) には、1 つ以上のポートが搭載されている場合があり、それぞれが SR-IOV 物理機能として表示されます。ファイバチャネル物理機能は、そのデバイス名内の IOVFC 文字列で識別できます。
ファイバチャネル物理機能ごとに、カードの製造元から提供された一意のポート WWN (World Wide Name) およびノード WWN の値が割り当てられています。ファイバチャネル物理機能から仮想機能を作成すると、仮想機能はファイバチャネル HBA デバイスのように動作します。仮想機能ごとに、SAN ファブリックのポート WWN およびノード WWN で指定された一意の識別情報が割り当てられている必要があります。Logical Domains Manager を使用すると、ポート WWN およびノード WWN を自動または手動で割り当てることができます。独自の値を割り当てれば、どの仮想機能の識別情報でも完全に制御できます。
ファイバチャネル HBA 仮想機能では、SAN ファブリックにログインする際に、N_Port ID 仮想化 (NPIV) 方法が使用されます。この NPIV 要件のために、ファイバチャネル HBA ポートを NPIV 対応のファイバチャネルスイッチに接続する必要があります。仮想機能は、SR-IOV カードのハードウェアまたはファームウェアで完全に管理されます。これらの例外を除いて、ファイバチャネル仮想機能は SR-IOV ファイバ HBA 以外のデバイスと同じように動作します。SR-IOV 仮想機能は、SR-IOV 以外のデバイスと同じ機能を持っているため、どちらの構成でも、すべてのタイプの SAN ストレージデバイスがサポートされます。
仮想機能の一意のポート WWN およびノード WWN の値を使用すると、SAN 管理者は SR-IOV ファイバチャネル HBA ポート以外の場合と同じ方法で、仮想機能にストレージを割り当てることができます。この管理には、ゾーニング、LUN マスキング、および QoS (Quality of Service) が含まれます。ルートドメイン内の物理機能に表示させずに、特定の論理ドメインに排他的にアクセスできるようにストレージを構成できます。
静的 SR-IOV 方法と動的 SR-IOV 方法の両方を使用すると、ファイバチャネル SR-IOV デバイスを管理できます。
必要な PCIe ファイバチャネル SR-IOV ハードウェアについては、Oracle VM Server for SPARC 3.1.1.1、3.1.1 および 3.1 リリースノート のPCIe SR-IOV のハードウェアおよびソフトウェア要件を参照してください。
ファイバチャネル SR-IOV のサポートのため、ルートドメインで Oracle Solaris 11.1.17.0.0 以上の OS が実行している必要があります。I/O ドメインで Oracle Solaris 11.1.17.0.0 以上の OS が実行されている必要があります。
ファイバチャネル SR-IOV 機能には、次のような推奨事項と制限事項があります。
SR-IOV カードでは、SR-IOV 機能がサポートされている最新バージョンのファームウェアが実行されている必要があります。
ファイバチャネル PCIe カードは、NPIV がサポートされていて、PCIe カードとの互換性のあるファイバチャネルスイッチに接続されている必要があります。
Logical Domains Manager では、すべてのシステムの制御ドメインを同じ SAN ファブリックに接続し、同じマルチキャストドメインの一部にすることで、一意の port-wwn および node-wwn プロパティー値が適切に自動生成されます。
この環境を構成できない場合は、仮想機能を作成するときに、node-wwn および port-wwn の値を手動で指定する必要があります。この動作によって、命名競合は発生しなくなります。ファイバチャネル仮想機能の World-Wide Name の割り当てを参照してください。
ldm create-vf または ldm set-io コマンドを使用すると、次のファイバチャネル仮想機能のプロパティーを設定できます。
ファイバチャネル仮想機能に割り当てられる帯域幅の割合を指定します。有効な値は、0 から 100 までです。ファイバチャネル物理機能の仮想機能に割り当てられた帯域幅の合計値が 100 を超えることはできません。その仮想機能が、同じ物理機能を共有するほかの仮想機能によってまだ予約されていない帯域幅の正当な割当量を受け取れるように、デフォルト値は 0 になっています。
ファイバチャネル仮想機能のノードの World Wide Name (WWN) を指定します。ゼロ以外の値が有効です。デフォルトでは、この値は自動的に割り当てられます。この値を手動で指定する場合は、port-wwn プロパティーの値も指定する必要があります。詳細については、ファイバチャネル仮想機能の World-Wide Name の割り当てを参照してください。
ファイバチャネル仮想機能のポートの WWN を指定します。ゼロ以外の値が有効です。デフォルトでは、この値は自動的に割り当てられます。この値を手動で指定する場合は、node-wwn プロパティーの値も指定する必要があります。詳細については、ファイバチャネル仮想機能の World-Wide Name の割り当てを参照してください。
node-wwn または port-wwn プロパティー値は、ファイバチャネル仮想機能が使用中のときには変更できません。ただし、bw-percent プロパティー値は、ファイバチャネル仮想機能が使用中のときでも動的に変更できます。
Logical Domains Manager では、ファイバチャネル仮想機能の World-Wide Name の自動割り当てと手動割り当ての両方がサポートされています。
Logical Domains Manager は、自動 MAC アドレス割り当てプールから一意の MAC アドレスを割り当て、IEEE 形式の node-wwn および port-wwn プロパティー値を作成します。
port-wwn = 10:00:XX:XX:XX:XX:XX:XX node-wwn = 20:00:XX:XX:XX:XX:XX:XX
XX:XX:XX:XX:XX:XX は、自動的に割り当てられた MAC アドレスです。
同じファイバチャネルファブリックに接続されているすべてのシステムの制御ドメインが Ethernet でも接続されていて、同じマルチキャストドメインの一部になっている場合、この自動割り当て方法で一意の WWN が生成されます。この要件を満たすことができない場合は、一意の WWN を手動で割り当てる必要があります。これは、SAN で必須です。
一意の WWN は、任意の方法を使用して構築できます。このセクションでは、Logical Domains Manager の手動 MAC アドレス割り当てプールから WWN を作成する方法について説明します。割り当てられた WWN の一意性を保証する必要があります。
Logical Domains Manager には、00:14:4F:FC:00:00 - 00:14:4F:FF:FF:FF の範囲で手動で割り当てられる 256,000 個の MAC アドレスのプールがあります。
次の例は、MAC アドレス 00:14:4F:FC:00:01 に基づいた port-wwn および node-wwn プロパティー値を示しています。
port-wwn = 10:00:00:14:4F:FC:00:01 node-wwn = 20:00:00:14:4F:FC:00:01
00:14:4F:FC:00:01 は、手動で割り当てられた MAC アドレスです。MAC アドレスの自動割り当てについては、自動または手動による MAC アドレスの割り当てを参照してください。
すべてのシステムが Ethernet で同じマルチキャストドメインに接続されていない場合は、WWN の手動割り当て方法を使用する必要があります。この方法を使用すれば、ファイバチャネル仮想機能が破棄され、再作成されたときに、同じ WWN が使用されることを保証することもできます。
このセクションでは、仮想機能を動的に作成および破棄する方法を説明します。これらのアクションを実行するために動的方法を使用できない場合は、仮想機能を作成または破棄する前に、ルートドメインで遅延再構成を開始します。
この動的方法を使用できない場合は、代わりに静的方法を使用してください。静的 SR-IOV を参照してください。
primary# ldm list-io
仮想機能の名前には、PCIe SR-IOV カードまたはオンボードのデバイスの場所情報が含まれています。
この手順は、物理機能を持つバスに対して、I/O 仮想化がすでに有効にされていない場合にのみ実行します。
PCIe バスに対する I/O 仮想化を有効にする方法を参照してください。
1 つ以上の仮想機能を作成したあとに、それをゲストドメインに割り当てることができます。
primary# ldm create-vf -n number | max pf-name
該当する物理機能に対応するすべての仮想機能を一度に作成するには、ldm create-vf -n max コマンドを使用します。このコマンドは、仮想機能ごとにポート WWN とノード WWN を自動的に割り当て、bw-percent プロパティーをデフォルト値の 0 に設定します。この値は、すべての仮想機能に公正な帯域幅が割り当てられるように指定します。
パス名または仮名を使用して、仮想機能を指定することができます。ただし、推奨される方法は、仮名を使用することです。
primary# ldm create-vf [bw-percent=value] [port-wwn=value node-wwn=value] pf-name
ファイバチャネルクラス固有のプロパティー値を手動で指定することもできます。
primary# ldm start-reconf root-domain-name
仮想機能を動的に作成するには、上記で示したものと同じコマンドを使用します。
primary# ldm stop-domain -r root-domain
primary# shutdown -i6 -g0 -y
この例は、/SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 物理機能に関する情報を示しています。
この物理機能は、PCIE スロット PCIE7 の基板にあります。
文字列 IOVFC は、物理機能がファイバチャネル SR-IOV デバイスであることを示します。
primary# ldm list-io NAME TYPE BUS DOMAIN STATUS ---- ---- --- ------ ------ pci_0 BUS pci_0 primary IOV pci_1 BUS pci_1 rootdom1 IOV niu_0 NIU niu_0 primary niu_1 NIU niu_1 primary /SYS/MB/PCIE0 PCIE pci_0 primary OCC /SYS/MB/PCIE2 PCIE pci_0 primary OCC /SYS/MB/PCIE4 PCIE pci_0 primary OCC /SYS/MB/PCIE6 PCIE pci_0 primary EMP /SYS/MB/PCIE8 PCIE pci_0 primary EMP /SYS/MB/SASHBA PCIE pci_0 primary OCC /SYS/MB/NET0 PCIE pci_0 primary OCC /SYS/MB/PCIE1 PCIE pci_1 rootdom1 OCC /SYS/MB/PCIE3 PCIE pci_1 rootdom1 OCC /SYS/MB/PCIE5 PCIE pci_1 rootdom1 OCC /SYS/MB/PCIE7 PCIE pci_1 rootdom1 OCC /SYS/MB/PCIE9 PCIE pci_1 rootdom1 OCC /SYS/MB/NET2 PCIE pci_1 rootdom1 OCC /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF0 PF pci_0 primary /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1 PF pci_0 primary /SYS/MB/PCIE5/IOVNET.PF0 PF pci_1 rootdom1 /SYS/MB/PCIE5/IOVNET.PF1 PF pci_1 rootdom1 /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 PF pci_1 rootdom1 /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF1 PF pci_1 rootdom1 /SYS/MB/NET2/IOVNET.PF0 PF pci_1 rootdom1 /SYS/MB/NET2/IOVNET.PF1 PF pci_1 rootdom1
次のコマンドは、指定された物理機能についての詳細を表示します。値 maxvfs は、デバイスがサポートする仮想機能の最大数を示しています。
primary# ldm list-io -l /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 NAME TYPE BUS DOMAIN STATUS ---- ---- --- ------ ------ /SYS/MB/PCIE7/IOVNET.PF0 PF pci_0 rootdom1 [pci@400/pci@1/pci@0/pci@6/SUNW,fcdev@0] maxvfs = 8使用例 6-20 オプションのプロパティーを設定しないファイバチャネル仮想機能の動的な作成
次の例は、オプションのプロパティーを設定せずに仮想機能を動的に作成します。この場合、ldm create-vf コマンドは、デフォルトの帯域幅 (パーセント)、ポート WWN (World-Wide Name)、およびノード WWN の値を自動的に割り当てます。
pci_1 PCIe バスで、I/O 仮想化が有効にされていることを確認します。PCIe バスに対する I/O 仮想化を有効にする方法を参照してください。
ldm create-vf コマンドを使用すると、/SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 物理機能からすべての仮想機能を作成できます。
primary# ldm create-vf -n max /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF1 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF2 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF3 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF4 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF5 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF6 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF7使用例 6-21 ファイバチャネル仮想機能の動的な作成とプロパティーの設定
この例では、bw-percent プロパティー値を 25 に設定したときに仮想機能を動的に作成し、ポート WWN とノード WWN を指定します。
primary# ldm create-vf port-wwn=10:00:00:14:4F:FC:00:01 \ node-wwn=20:00:00:14:4F:FC:00:01 bw-percent=25 /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0使用例 6-22 オプションのプロパティーを設定しないファイバチャネル仮想機能の静的な作成
次の例では、オプションのプロパティーを設定せずに仮想機能を静的に作成します。この場合、ldm create-vf コマンドは、デフォルトの帯域幅 (パーセント)、ポート WWN (World-Wide Name)、およびノード WWN の値を自動的に割り当てます。
まず、rootdom1 ドメインで遅延再構成を開始します。次に、pci_1 PCIe バスで I/O 仮想化を有効にします。pci_1 バスはすでに rootdom1 ルートドメインに割り当てられているため、ldm set-io コマンドを使用して、I/O 仮想化を有効にします。
primary# ldm start-reconf rootdom1 Initiating a delayed reconfiguration operation on the rootdom1 domain. All configuration changes for other domains are disabled until the rootdom1 domain reboots, at which time the new configuration for the rootdom1 domain will also take effect. primary# ldm set-io iov=on pci_1
ここで、ldm create-vf コマンドを使用すると、/SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 物理機能からすべての仮想機能を作成できます。
primary# ldm create-vf -n max /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 ------------------------------------------------------------------------------ Notice: The rootdom1 domain is in the process of a delayed reconfiguration. Any changes made to the rootdom1 domain will only take effect after it reboots. ------------------------------------------------------------------------------ Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF1 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF2 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF3 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF4 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF5 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF6 Created new vf: /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF7
最後に、次の方法のいずれかで、rootdom1 ルートドメインをリブートして、変更を有効にします。
rootdom1 は、primary 以外のルートドメインです。
primary# ldm stop-domain -r rootdom1
rootdom1 は、primary ドメインです
primary# shutdown -i6 -g0 -y
仮想機能が現在ドメインに割り当てられていない場合は、その仮想機能を破棄できます。仮想機能は作成した逆の順序でしか破棄できないため、破棄できるのは最後に作成した仮想機能だけです。結果として作成される構成は、物理機能ドライバによって検証されます。
この動的方法を使用できない場合は、代わりに静的方法を使用してください。静的 SR-IOV を参照してください。
primary# ldm list-io
primary# ldm destroy-vf -n number | max pf-name
パス名または仮名を使用して、仮想機能を指定することができます。ただし、推奨される方法は、仮名を使用することです。
該当する物理機能に対応するすべての仮想機能を一度に破棄するには、ldm destroy-vf -n max コマンドを使用します。
–n オプションへの引数として number を指定した場合は、仮想機能の最後の number が破棄されます。この操作を実行しても 1 つの物理機能デバイスドライバの状態しか遷移しないため、この方法を使用してください。
primary# ldm destroy-vf vf-name
primary# ldm start-reconf root-domain-name
primary# ldm destroy-vf -n number | max pf-name
パス名または仮名を使用して、仮想機能を指定することができます。ただし、推奨される方法は、仮名を使用することです。
primary# ldm destroy-vf vf-name
primary# ldm stop-domain -r root-domain
primary# shutdown -i6 -g0 -y
この例は、/SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1 物理機能からすべての仮想機能を破棄した結果を示しています。ldm list-io の出力には、物理機能が 8 つの仮想機能を持っていることが示されています。ldm destroy-vf -n max コマンドは、すべての仮想機能を破棄します。最終的な ldm list-io の出力には、仮想機能が 1 つも残っていないことが示されています。
primary# ldm list-io ... /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1 PF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF0 VF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF1 VF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF2 VF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF3 VF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF4 VF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF5 VF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF6 VF pci_1 /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1.VF7 VF pci_1 primary# ldm destroy-vf -n max /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1 primary# ldm list-io ... /SYS/MB/PCIE5/IOVFC.PF1 PF pci_1使用例 6-24 ファイバチャネル仮想機能の破棄
この例は、/SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 物理機能から仮想機能を静的に破棄する方法を示しています。
primary# ldm start-reconf rootdom1 Initiating a delayed reconfiguration operation on the rootdom1 domain. All configuration changes for other domains are disabled until the rootdom1 domain reboots, at which time the new configuration for the rootdom1 domain will also take effect. primary# ldm destroy-vf -n max /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0 primary# ldm stop-domain -r rootdom1
ldm set-io コマンドは、プロパティー値を変更するか、新規プロパティーを設定することで、仮想機能の現在の構成を変更します。
この動的方法を使用できない場合は、静的方法を使用します。静的 SR-IOV を参照してください。
ldm set-io コマンドを使用すると、bw-percent、port-wwn、および node-wwn プロパティーを変更できます。
仮想機能がドメインに割り当てられているときは、bw-percent プロパティーのみを動的に変更できます。
primary# ldm list-io
仮想機能の名前には、PCIe SR-IOV カードまたはオンボードのデバイスの場所情報が含まれています。
primary# ldm set-io [bw-percent=value] [port-wwn=value node-wwn=value] pf-name
いつでも動的に変更できる bw-percent プロパティーとは異なり、port-wwn および node-wwn プロパティー値は、仮想機能がドメインに割り当てられていないときにのみ動的に変更できます。
この例では、帯域幅 (パーセント) およびポート WWN とノード WWN の値を指定するために、指定された仮想機能 /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 を変更します。
primary# ldm set-io port-wwn=10:00:00:14:4f:fb:f4:7c \ node-wwn=20:00:00:14:4f:fb:f4:7c bw-percent=25 /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0
仮想機能を動的に削除できない場合は、静的方法を使用してください。静的 SR-IOV を参照してください。
primary# ldm list-io
primary# ldm add-io vf-name domain-name
vf-name は、仮想機能の仮名またはパス名です。推奨される方法は、仮名を使用することです。domain-name は仮想機能を追加するドメインの名前を指定します。
ドメイン内の仮想機能のデバイスパス名は、list-io -l 出力に示されているパスです。
primary# ldm stop-domain domain-name primary# ldm add-io vf-name domain-name
vf-name は、仮想機能の仮名またはパス名です。推奨される方法は、仮名を使用することです。domain-name は仮想機能を追加するドメインの名前を指定します。指定されたゲストは、アクティブでないか停止している必要があります。
ドメイン内の仮想機能のデバイスパス名は、list-io -l 出力に示されているパスです。
primary# ldm start-domain domain-name
この例は、/SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 仮想機能を ldg2 ドメインに動的に追加する方法を示しています。
primary# ldm add-io /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 ldg2
仮想機能を動的に追加できない場合は、静的方法を使用します。
primary# ldm stop-domain ldg2 primary# ldm add-io /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 ldg2 primary# ldm start-domain ldg2
この動的方法を使用できない場合は、代わりに静的方法を使用してください。静的 SR-IOV を参照してください。
注意 - 仮想機能をドメインから削除する前に、そのドメインのブートが必須ではないことを確認してください。 |
primary# ldm list-io
primary# ldm rm-io vf-name domain-name
vf-name は、仮想機能の仮名またはパス名です。推奨される方法は、デバイスの仮名を使用することです。domain-name は仮想機能を削除するドメインの名前を指定します。
primary# ldm stop-domain domain-name
primary# ldm rm-io vf-name domain-name
vf-name は、仮想機能の仮名またはパス名です。推奨される方法は、デバイスの仮名を使用することです。domain-name は仮想機能を削除するドメインの名前を指定します。指定されたゲストは、アクティブでないか停止している必要があります。
primary# ldm start-domain domain-name
この例は、/SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 仮想機能を ldg2 ドメインから動的に削除する方法を示しています。
primary# ldm remove-io /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 ldg2
コマンドが正常に実行されると、仮想機能が ldg2 ドメインから削除されます。ldg2 が再起動されると、指定された仮想機能はそのドメインに表示されなくなります。
仮想機能を動的に削除できない場合は、静的方法を使用します。
primary# ldm stop-domain ldg2 primary# ldm remove-io /SYS/MB/PCIE7/IOVFC.PF0.VF0 ldg2 primary# ldm start-domain ldg2
このセクションでは、ファイバチャネル SR-IOV 仮想機能の使用に関するいくつかの高度なトピックについて説明します。
ldg2 コンソールログには、割り当てられたファイバチャネル仮想機能デバイスの動作が表示されます。ファイバチャネル仮想機能デバイスの表示およびアクセスを行うには、fcadm コマンドを使用します。
ldg2# fcadm hba-port HBA Port WWN: 100000144ffb8a99 Port Mode: Initiator Port ID: 13d02 OS Device Name: /dev/cfg/c3 Manufacturer: Emulex Model: 7101684 Firmware Version: 7101684 1.1.60.1 FCode/BIOS Version: Boot:1.1.60.1 Fcode:4.03a4 Serial Number: 4925382+133400002R Driver Name: emlxs Driver Version: 2.90.15.0 (2014.01.22.14.50) Type: N-port State: online Supported Speeds: 4Gb 8Gb 16Gb Current Speed: 16Gb Node WWN: 200000144ffb8a99 NPIV Not Supported
出力には、ファイバチャネルポートがファイバチャネルスイッチに接続されていることが示されます。表示可能な LUN を表示するには、format コマンドを使用します。
ldg2# format Searching for disks...done AVAILABLE DISK SELECTIONS: 0. c2d0 <Unknown-Unknown-0001-25.00GB> /virtual-devices@100/channel-devices@200/disk@0 1. c3t21000024FF4C4BF8d0 <SUN-COMSTAR-1.0-10.00GB> /pci@340/pci@1/pci@0/pci@6/SUNW,emlxs@0,2/fp@0,0/ssd@w21000024ff4c4bf8,0 Specify disk (enter its number): ^D ldg2#