Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイド 11g リリース1 (11.1.1.7) E59381-01 |
|
前 |
次 |
この章では、コンプライアンス・テンプレートの概要およびそのプリスクリプティブな再利用での役割について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
Oracle Enterprise Repositoryは、プロジェクトの評価に関連するステークホルダーと、プロジェクトの実装に関連する開発者の間の通信メカニズムとして機能します。ビジネス・アナリストや設計者は、プロジェクト要件の確認を担当します。このプロセスでは、これらのスタッフがプロジェクトの機能、および機能以外の要件を満たす既存のサービスや機能を特定します。
Oracle Enterprise Repositoryでは、このようなステークホルダーが、プロジェクトに関連すると考えられる既存のアセットのリストを含むコンプライアンス・テンプレートを構築します。このプロセスはプリスクリプティブな再利用と呼ばれ、請負組織にとっては特に大きな価値があります。請負組織はプロジェクトの仕様定義または入札を行いますが、入札が顧客から受諾されるのはそれから数か月後になる可能性があります。このような組織は、プロジェクト入札の際に前提を把握するための1つの方法としてコンプライアンス・テンプレートを使用できます。落札すると、関連するチームは再利用可能と想定されるアセットを把握できるようになります。
コンプライアンス・テンプレートという用語は、Oracle Enterprise Repositoryアーティファクトの特定のファミリを表します。具体的なコンプライアンス・テンプレート・タイプの例には、次のものがあります。
コンプライアンス・テンプレートは、アセット要件セットまたはアセット・ソリューション・セットを内部またはアウトソーシングされたプロジェクト・チームに示すために使用されます。プロジェクト・プロファイルは、通常、個々のプロジェクトに対して作成されますが、アーキテクチャ・ブループリントは複数のプロジェクトで使用できる再利用可能なソリューション・セットです。
コンプライアンス・テンプレートは通常、アセット・ポートフォリオおよびプロジェクト・ポートフォリオを担当する個人またはチームが生成します。
プロジェクトの計画担当者がポートフォリオの各プロジェクトのプロジェクト・プロファイルを生成し、計画と見通しの概要をまとめます。
プロジェクト設計者がプロジェクト・プロファイルを生成し、プロジェクトのビジネス要件を満たすアセットを特定します。
企業の設計者がアーキテクチャ・ブループリントを生成し、これによって新しいプロジェクトで使用する標準のフレームワークとサーバーを指定します。
サービス指向アーキテクチャの担当者がアーキテクチャ・ブループリントを生成し、特定のビジネス機能を編成するサービスを特定します。
製品ラインの設計者がアーキテクチャ・ブループリントを生成し、これによって特定の製品ラインで使用するアセットを指定します。
以前の製品バージョンからアップグレードする場合、コンプライアンス・テンプレートのサンプルは、ポリシー管理データパックでインポート/エクスポート・ツールを使用してインストールすると取得できます。インポート/エクスポート・ツールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryユーザーズ・ガイド』のインポート/エクスポート・ツールに関する項を参照してください。
この手順は、タイプ・マネージャで実行されます。この例では、プロジェクト・プロファイルのコンプライアンス・テンプレート・タイプの作成を示します。
注意: コンプライアンス・テンプレートを追加すると、Oracle Enterprise Repositoryシステムの構成が永続的に変更されます。 |
データベースの整合性を維持するため、アセットが現在関連付けられていないコンプライアンス・テンプレートのみを削除できます。
タイプ・マネージャでコンプライアンス・テンプレート・タイプが使用可能な場合は、次の手順を実行します。
「ファイル」メニューで「新規」を選択します。図11-1に示すように、「新しいタイプの作成」ダイアログが表示されます。
タイプ名テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。
デフォルトのタイプ・リストでは、リストからコンプライアンス・テンプレート・タイプを選択します。
「OK」をクリックします。図11-2に示すように、タイプ・マネージャのサイドバーのツリーに新しいタイプが表示されます。
タイプ・マネージャでコンプライアンス・テンプレート・タイプが使用可能でない場合は、次の手順を実行します。
コンプライアンス・テンプレートとサンプルは、Oracle Enterprise Repository Baseデータパックからインポート/エクスポート・ツールを使用して入手できます。
別の方法を使用する場合は、手動で新しいコンプライアンス・テンプレート・タイプを生成できます。
「ファイル」メニューで「新規」を選択します。「新しいタイプの作成」ダイアログが表示されます。
タイプ名テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。
デフォルトのタイプ・リストでは、リストから任意のタイプを選択します。
「OK」をクリックします。タイプ・マネージャのサイドバーのツリーに新しいタイプが表示されます。
タイプ・マネージャで新しいコンプライアンス・テンプレート・タイプを開きます。
新しいコンプライアンス・テンプレート・タイプの「エディタ」タブをクリックします。
図11-3に示すように、「エディタ」タブの「一般」セクションでアーキタイプ・リストからコンプライアンス・テンプレート・タイプを選択します。
「ファイル」メニューの「保存」をクリックします。
図11-4に示すように、「タブ」セクションにリストされているタブのいずれかを選択します。
そのタブに割り当てられている要素が「要素」セクションのリストに表示されます。
「要素」セクションで、「追加」ボタンをクリックします。図11-5に示すように、「追加する要素タイプの選択」ダイアログが表示されます。
「追加する要素タイプの選択」ダイアログで、リストからテンプレートを適用するプロジェクトを選択します。
「OK」をクリックします。追加する要素タイプの選択が閉じます。
図11-6に示すように、プロンプトに従って新しい要素のラベルを入力します。
「OK」をクリックします。「要素」セクションのリストに新しい要素が表示されます。
「ファイル」メニューの「保存」をクリックします。
新しいコンプライアンス・テンプレート・タイプの「ビューア」タブをクリックします。
図11-7に示すように、非表示要素のリストで新しい要素を検索し、選択します。
グループで表示ボタンをクリックします。図11-8に示すように、「要素の移動」ダイアログが表示されます。
「要素の移動」ダイアログ内のリストを使用して、新しい要素の場所を選択します。
「OK」をクリックします。「ビューア」タブの「要素」セクションのリストに新しい要素が表示されます。
「ファイル」メニューの「保存」をクリックします。
この手順はアセット・エディタで実行するものであり、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryユーザーズ・ガイド』で説明されている、高度なアセット発行に非常に類似しています。
「ファイル」メニューで「新規」を選択します。図11-10に示すように、「アセットの新規作成」ダイアログが表示されます。
「名前」テキスト・ボックスと「バージョン」テキスト・ボックスに適切な情報を入力します。
「タイプ」のリストから適切なテンプレートを選択します。
「OK」をクリックします。図11-11に示すように、新しいコンプライアンス・テンプレートがアセット・エディタに表示されます。
分類タブをクリックし、「リレーションシップ」のセクションで「追加」をクリックしてリレーションシップを追加します。
プロジェクトで使用する必要のあるアセットを選択します。
適切なリレーションシップ(規定のアセット、規定のプロセス、および規定の環境)をそれぞれ割り当てます。
アセット・エディタで「ファイル」メニューの「保存」をクリックします。
レビューと登録を行うアセットが発行されます。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryユーザーズ・ガイド』の登録プロセスに関する項を参照してください。
この手順を実行して、プロジェクト・プロファイル、アーキテクチャ・ブループリント、またはその他の種類のコンプライアンス・テンプレートを作成します。
この手順は、Oracle Enterprise Repositoryの「アセット」画面で開始されます。
「検索」または他の方法を使用して、プロジェクトに適用するコンプライアンス・テンプレートを特定します。(「検索」セクションの「タイプ」リストから目的のコンプライアンス・テンプレートを選択し、検索結果をフィルタ処理します。)
プロジェクトに適用をクリックします。図11-12に示すように、「プロジェクトに適用」ダイアログが表示されます。
すべてのプロジェクトをリストをクリックするか「検索」を使用して、プロファイルの適用先のプロジェクトを見つけます。使用可能なプロジェクト列にリストが表示されます。
プロファイルの適用先のプロジェクトを選択します。
右向き矢印ボタンをクリックし、使用可能なプロジェクト列から適用先プロジェクト列にプロジェクトを移動します。プロジェクトが使用可能なプロジェクトから適用先プロジェクトに移動します。
「保存」をクリックします。図11-13に示すように、確認ダイアログが表示されます。
「閉じる」をクリックします。
Oracle Enterprise Repositoryのメニュー・バーで「プロジェクト」リンクをクリックします。「プロジェクト」画面が表示されます。
「検索」または他の方法を使用して、プロジェクト・プロファイルを適用したコンプライアンス・テンプレートを特定します。
「プロジェクトの詳細」でコンプライアンス・テンプレート・タブをクリックします。適用したコンプライアンス・テンプレートがコンプライアンス・テンプレート・タブにリストされます。
注意: Eclipseまたは.Netのエンタープライズ・リポジトリ・プラグインがインストールされている場合、コンプライアンス・テンプレートで識別されたアセットも自動的にプロジェクトの開発環境に表示されます。 |
コンプライアンス・テンプレートは、そのコンプライアンス・テンプレートが適用されるプロジェクトに固有のアセットの規定に使用できます。この項では、規定アセットを使用するプロセスについて簡単に説明します。
この手順は、Oracle Enterprise Repositoryの「プロジェクト」画面で開始されます。
図11-14に示すように、「検索」または他の方法を使用してプロジェクトを見つけます。
プロジェクトに適用されるコンプライアンス・テンプレートは、図11-15に示すように、プロジェクト詳細のコンプライアンス・テンプレート・セクションにリストされます。
リストされているコンプライアンス・テンプレート名の右側にあるアセットの使用をクリックします。図11-16に示すように、「使用 - ダウンロード」ダイアログが表示されます。
注意: プロジェクトに割り当てられているユーザーにのみ「アセットの使用」ボタンが表示されます。 |
「使用」列のオプションを使用して、ダウンロードするアセットを選択します。
「次」ボタンをクリックします。図11-17に示すように、使用/ダウンロード・ダイアログでアセットの選択を確認します。
下向き矢印をクリックして、選択したアセットのペイロードをダウンロードします。
終了したら、「閉じる」をクリックします。ダウンロードしたアセットは、図11-18に示すように、プロジェクト詳細の使用されるアセット・セクションにリストされます。
規定アセットは、VS .NetおよびEclipseの環境でも使用されます。プロセスの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository統合ガイド』のVS .NETおよびEclipseに関する項を参照してください。
プロジェクト・コンプライアンス・レポートでは、コンプライアンス・テンプレートの使用に対して規定されているアセットへのプロジェクトの準拠を検証する手段を提供しています。
この手順は、Oracle Enterprise Repositoryの「レポート」画面で実行します。
図11-19に示すように、「レポート」サイドバーのプロジェクト・コンプライアンス・リンクをクリックします。
図11-20に示すように、プロジェクト・コンプライアンスのレポート・フォームがメイン・ペインで開きます。
「日付範囲」、「ソート順」、および「出力形式」リストを使用してレポート・パラメータを設定します。
注意: 「日付範囲」はプロジェクト作成日を基準とします。 |
「レポートの実行」ボタンをクリックします。レポートは選択した形式で表示され、図11-21に示すように、各プロジェクトをリストし、使用中のコンプライアンス・テンプレート、規定アセット、規定アセットの使用ステータス、およびプロジェクトで使用されるその他のアセットを示します。