ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7)
E59381-01
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

2 Oracle Enterprise Repositoryのカスタマイズ

この章では、Oracle Enterprise Repositoryホームページおよびその他のインタフェースを組織のためにカスタマイズする際に必要な情報を提供します。

この章には、次のセクションがあります。

2.1 概要

Oracle Enterprise Repositoryのルック・アンド・フィールを、それぞれの組織にあわせてカスタマイズできます。Oracle Enterprise Repositoryのカラー・パレットを変更できます。さらに、Oracle Enterprise Repositoryホームページを、ロールまたは部門ごとにカスタマイズできます。これによって組織はガバナンスを推進でき、Oracle Enterprise Repositoryユーザーのサブセットに対して特定のアセットの普及を促進できます。

Oracle Enterprise Repositoryホームページにアクセスし、会社のロゴおよび会社固有の情報を使用してカスタマイズできます。この項には次のトピックが含まれます:

2.1.1 Oracle Enterprise Repositoryホームページへのアクセス

Oracle Enterprise Repositoryホームページにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Enterprise Repositoryをインストールしているhttp://<host>:<port>/<oer_instance_name>にログインします。または、http://<host>:<port>:/<oer-app-name>にログインできます。

  2. ログイン画面で、「ユーザー名」ボックスと「パスワード」ボックスに適切な情報を入力します。


    注意:

    Oracle Enterprise Repositoryにログインするたびに組織でユーザー名とパスワードが必要な場合は、「自動ログインの有効化」ボックスが選択されていないことを確認します。


  3. 「ログイン」をクリックします。ログイン・ステータス・ダイアログに、ようこそメッセージが表示され、ログインの日時が示されます。

  4. ログイン・ステータス・ダイアログで、「閉じる」をクリックします。

    Oracle Enterprise Repositoryホームページが表示されます。


注意:

OERインストールがファイアウォールで保護されている場合は、ブラウザでプロキシ設定を行ってからOERホームページを開く必要があります。


2.1.2 Oracle Enterprise Repositoryホームページのカスタマイズ

Oracle Enterprise Repositoryホームページを、会社のロゴおよび会社固有の情報でカスタマイズするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Enterprise Repositoryホームページにログインします。

  2. cmee.enterprisetab.homepageを、選択したWebサイトにあわせて設定します。デフォルトでは、このシステム設定はhttp://localhost:8080/oer/custom/home.jspになっています。

  3. または、Webページを作成してOracle Enterprise RepositoryインストールのCustomディレクトリに追加できます。Customディレクトリのパスは、Oracle Enterprise Repositoryがインストールされているアプリケーション・サーバーによって変わります。

Oracle Enterprise Repositoryホームページの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryユーザーズ・ガイド』を参照してください。

2.2 Oracle Enterprise Repositoryの外観の変更

この項では、Oracle Enterprise Repositoryの外観の変更方法、およびOracle Enterprise Repositoryのスキンのカスタマイズ方法について説明します。内容は次のとおりです。

2.2.1 最初に行うCSSの変更

Oracle Enterprise Repositoryは、CSS (カスケード・スタイル・シート)を使用しています。これによりアプリケーションのカラーおよびその他の視覚的な要素を編集できます。Oracle Enterprise Repositoryはほぼニュートラルなカラー・パレットを使用して構築されており、単一カラーが特徴になっています。図Figure 2-1に示すように、CSSでカラーおよびタイプ・フェイスを編集できます。

図2-1 カスケード・スタイル・シート

図2-1の説明が続きます
「図2-1 カスケード・スタイル・シート」の説明

Oracle Enterprise Repositoryは次のスキンを装備しています。

  • 青 -- #0066CC

  • 緑 -- #669933

  • ニュートラル -- #999999

Oracle Enterprise RepositoryはOracleスキンをデフォルトとして装備しています。

このスキンには次のカラーも含まれます。

  • 白 -- #FFFFFF

  • 灰色 -- #EEEEEE

2.2.2 スキンのカスタマイズ

この項では、Oracle Enterprise Repositoryにおけるスキンのカスタマイズ方法について説明します。内容は次のとおりです。

2.2.2.1 スキンの選択

Oracle Enterprise RepositoryはOracleスキンをデフォルトとして装備していますが、アクティブなスキンは変更できます。スキンを制御するファイルは、WEB-INF/classes/skin.propertiesファイルです。skin.propertiesファイルでは、skin.name.orgプロパティを使用するスキンに応じて「green」、「blue」、または「neutral」のいずれかに変更できます。サーバーを再起動すると、アプリケーションに対して新しいカラー・パレットが表示されます。

2.2.2.2 スキンの作成

Oracle Enterprise Repository向けに独自のカスタム・スキンを作成する場合は、そのスキン用に新しくフォルダを作成し、skinsフォルダに追加します。最初は既存のスキン・フォルダをコピーし、名前を変更して新しいフォルダを作成することをお薦めします。Oracle Enterprise Repositoryのインタフェースは単一カラーで設計されています。新しいスキンのカラー・パレット作成の際は、Oracle Enterprise Repositoryに用意されているデフォルトのカラー・パレットと同様の、中間的な諧調範囲のカラー・パレットを作成することを第一にお薦めします。

新しいカラーを使用してCSSを更新するには、置き換える色の十六進コードを検索して置き換えます。たとえば青のスキンをコピーした場合は、0066CCを新しい色で置き換えます。これをsettings.cssファイルおよびstyle.cssファイルに対して行います。次のCSSファイルが、<Oracle_home>/ user_projects\applications\base_domain\applications\oer_11.1.1.4.0\oer-web\skinsディレクトリにあります。

  • settings.css

  • style.css

  • tabs.css (このファイルは無視)

  • tree.css (このファイルは無視)

2.2.2.3 イメージ

デフォルトのイメージを更新して外観の変更を完了できます。イメージは2つの異なる場所に保存されますが、パスは同じように見えます。新しいイメージは置き換えるイメージと必ず同じサイズ(幅および高さ)で作成することをお薦めします。次のイメージが<Oracle_home>\user_projects\applications\base_domain\applications\oer_11.1.1.4.0\oer-web\skins\blue\images\menuディレクトリにあります。

  • smalllogo.gif (271 X 21)

  • wave.jpg (306 X 31)

  • oracleicon.gif (68 X 51)

  • logo.gif (414 X 28)

  • menuLogo.jpg (423 X 54)

  • login_splash.jpg (338 X 508)

    "skins"フォルダのこの場所には、デフォルトのoracleを含むすべてのカラー・スキンがあります。このフォルダには、すべての.cssおよびその他のフォルダも含まれます。

2.2.2.4 作成したカスタム・スキンのアクティブ化

前の手順を完了すると、skinsフォルダにはデフォルトのスキンと非常に類似したカスタム・スキンが作成されます。最後の手順は、新しいスキンに対するskin.propertiesファイルの作成です。既存のskin.propertiesファイルをコピーし、編集することでこれを行います。propertiesファイルでは、名前とカラーの値という2つのアイテムを編集する必要があります。

  • skin.name.org=blueでは、blueを新しいスキンの名前で置き換えます。

  • 十六進数のカラー値を新しいスキンのパレットのカラーの値で置き換えます。

これらの値を変更し、サーバーを再起動すると新しいスキンがアクティブ化されます。

2.2.2.5 Oracle提供のカスタム・スキンのOracle Enterprise Repositoryへのインストール

Oracle提供のカスタム・スキンは、次の手順でインストールします。

  1. カスタム・スキンのZIPファイルをOTNから入手します。

  2. 一時ディレクトリにZIPファイルの内容を抽出します。ZIPファイル内の各ファイルのディレクトリ・パスは保持するよう注意してください。

  3. 既存のOracle Enterprise Repositoryの<Oracle_home>\user_projects\applications\base_domain\applications\oer_11.1.1.4.0\oer-app\WEB-INF\classes\skin.propertiesファイルのバックアップ・コピーを取ります。

  4. 新しいskin.propertiesファイルを、カスタム・スキンのZIPアーカイブからOracle Enterprise Repositoryの<Oracle_home>\user_projects\applications\base_domain\applications\oer_11.1.1.4.0\oer-app\WEB-INF\classesディレクトリにコピーします。

  5. 既存のOracle Enterprise Repositoryの<Oracle_home>\user_projects\applications\base_domain\applications\oer_11.1.1.4.0\oer-app\WEB-INF\classes\skin.propertiesファイルを新しいファイルで置き換えます。

  6. イメージおよびCSSファイルを含む、抽出されたカスタム・スキン・ディレクトリを<Oracle_home>/ user_projects\applications\base_domain\applications\oer_11.1.1.4.0\oer-web\skinsディレクトリに移動します。skin.propertiesファイルは、スキン・リソース検索のためこのディレクトリを指します。

  7. アプリケーション・サーバーを再起動し、変更を適用します。

2.2.2.6 ディレクトリ構造の使用

この項では、スキン作成のためのディレクトリ構造の使用方法について説明します。内容は次のとおりです。

スキンの新規作成

新しいスキンを作成するには、次の手順を実行します。

  1. /skinsの下に自身のスキンのフォルダを作成します。

  2. CSSおよびイメージを必要に応じて変更します。

  3. skins.propertiesファイルを編集し、エントリskins.org.nameに自身のスキンのフォルダ名を反映します。

  4. アプリケーション・サーバーを再起動します。

次の例に示す命名規則に従う必要があります。

/skins/your_skins/folder/style.css
/skins/your_skins/folder/images/logo.gif
/skins/your_skins/folder/buttons/all_the_buttons
/skins/your_skins/folder/icons/the_other_icons

カスタム・タグ・ライブラリの使用

skintagsカスタム・タグ・ライブラリは、本来の/skinsフォルダにCSSおよびイメージ参照を指定するために使用します。現在はcssおよびimageの2つのスキン・タグがあります。既存のJSPは更新されています。新規JSPはすべてskintagsライブラリを使用する必要があります。

Skintagsライブラリ・タグの使用

いずれかのスキン・タグを使用するには、次をJSPに追加します。

<%@ taglib uri="/skintags" prefix="skin" %>

(JSP内部のみでの参照のため、接頭辞は自由に指定できます。)

CSS

カスケード・スタイル・シートのタグは次に示す例のようになります。

<skin:css element='the_relative_path_to_the_style_sheet'/>

スタイルシート内で使用する場合は次のようになります。

<LINK HREF="" REL="stylesheet" TYPE="text/css">

イメージ

imageタグは次に示す例のようになります。

<skin:image element='the_relative_path_to_the_image'/>

次の例は、HTML IMGタグ内でのimageタグの使用方法を示しています。

<IMG SRC="" WIDTH="182" HEIGHT="32" BORDER="0" ALT="Geneva">

(ここで、relative_pathの起点は、(skin.propertiesファイルで定義された)スキンのフォルダです。

2.3 ロール/部門ベースのホームページ表示

この機能は、ユーザー・ロールおよび部門の割当てをベースにして特定のホームページを表示します。この節では、次のトピックについて説明します。

2.3.1 インストール

Oracle Enterprise Repositoryホームページをロールまたは部門ごとにカスタマイズできます。次のステップを実行します:

  1. homepages.xmlという名前のファイルを作成します。例2-1を参照してください。

  2. homepages.xmlファイルをアプリケーションのクラスパスに追加します。Oracle Enterprise RepositoryアプリケーションのWEB-INF/classesディレクトリをお薦めします。

  3. ホームページのプロパティcmee.enterprisetab.homepageにhttp://SERVER/APP/custom/autoselect.jspを設定します。ここで、SERVERはサーバー名、APPはOracle Enterprise RepositoryのWebアプリケーションのコンテキスト名です。

ホームページ選択はhomepages.xmlファイルの内容で定義されます。

例2-1 homepages.xmlファイルの例

homepages.xmlファイルの内容の例を次に示します。

1 <HomepageSelector>
2 <select criteria="roles">
3 <option value="Admin">http://www.oracle.com</option>
4 <option value="Architect">architect.jsp</option>
5 <option value="Developer">developer.jsp</option>
6 <option value="User">generaluser.jsp</option>
7 <defaultLocation>homepageDefault.jsp</defaultLocation>
8 </select>
9 </HomepageSelector>

次の行に注目してください。

  • 2行目:

    • 基準に対する値を設定します。有効な値は次のとおりです。

      • roles

      • departments

  • 3から6行目:

    • オプションの値は、選択で使用されるロール名または部門名を示します。

    • ノードの値は、ユーザーがリダイレクトされるページへの相対パスまたは絶対パスです。Oracle Enterprise Repositoryアプリケーション・サーバー上にホストされるホームページのパスは、custom/autoselect.jspファイルに対する相対パスです。前述の例では、architect.jspファイルがカスタム・ディレクトリにも置かれています。

    • 順序が重要です。複数ロールを持つユーザー、または複数部門のメンバーシップを持つユーザーは、最初に一致する選択に向けられます。

  • 7行目

    • 選択基準を満たさないユーザー向けのデフォルト・ホームページを指定します。


注意:

homepages.xmlの構成後、カスタムjspへのリダイレクト時に「404 Not found」エラーが発生した場合は、</servers/<server name>/tmpフォルダのキャッシュ・データをすべて削除し、再デプロイします。


2.4 Oracle Enterprise Repositoryソリューション・パックのインストール

この項では、ベース・データ・パックおよびハーベスタ・ソリューション・パックのインストール手順について説明します。

ベース・データ・パック

ベース・データ・パックはOracle Enterprise Repositoryデータベース・インストールの一部としてインストールされます。ベース・データは他の方法では使用できません。Oracle Enterprise Repositoryをあるバージョンから次のバージョンにアップグレードする場合にも提供されません。

ベース・データとして提供されるアセットのタイプは、ほぼテンプレートとみなされます。アセット・タイプを新しく作成する場合は、最初に既存のアセット・タイプのクローニングを行います。これらのアセット・タイプに関しては、次の2つの推奨事項を必ず確認してください。

  1. ベース・データ・アセット・タイプは、新しいOracle Enterprise Repositoryアプリケーションに固有のアセット・タイプが少なくとも1つ作成されるまで削除しないことをお薦めします。

  2. ベース・アセット・タイプの拡張が必要な場合は、そのベース・アセット・タイプの変更をお薦めします。Oracleが提供しているタイプは各種アセット・モデルで使用されており、将来のOracleモデルへの移行を確実に行うために必要です。

  3. ソリューション・パックで提供されるアセット・タイプの拡張が必要な場合は、ソリューション・パックで提供される要素がタイプから削除されないことが不可欠になります。次をお薦めします。

    • エディタの場合: Deprecationなどの名前のタブを新しく作成し、要素を新しいタブに移動します。

    • ビューアの場合: 要素はHidden Elementsというセクションに移動されます。

ハーベスタ・ソリューション・パック

ハーベスタは、Oracle Enterprise Repository 11gインストールにバンドルされている11.1.1.x.x-OER-Harvester-Solution-Pack.zipに含まれています。

ハーベスタ・ソリューション・パックのインストールには、インポート/エクスポート・ツールを使用する必要があります。このツールは、Oracle Enterprise Repositoryの「管理」タブの「インポート」オプションおよび「エクスポート」オプションで使用できます。ハーベスタ・ソリューション・パックの一部として提供されるアセット・タイプは、ハーベスタ・ツールで必要になります。インポート/エクスポート・ツールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryユーザーズ・ガイド』の「インポート/エクスポート・ツール」を参照してください。

契約管理ソリューション・パック

契約管理ソリューション・パックは、Oracle Enterprise Repository 11gインストールにバンドルされています。

契約管理ソリューション・パックのインストールには、インポート/エクスポート・ツールを使用する必要があります。このツールは、Oracle Enterprise Repositoryの「管理」タブの「インポート」オプションおよび「エクスポート」オプションで使用できます。インポート/エクスポート・ツールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryユーザーズ・ガイド』の「インポート/エクスポート・ツール」を参照してください。