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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.8.0)
E49672-02
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27 Analyticsのインストール手順

この章では、スクリプトを使用してWebCenter Sites WebアプリケーションにAnalyticsをインストールする手順について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

27.1 Analyticsサイレント・インストーラの概要

サイレント・インストーラは、Antで開発されたJavaベースのスクリプトです。このスクリプトでは、Analyticsがローカルに(それが実行されているコンピュータ上に)対話なしでインストールされます。

この章では、より一般的なインストール・シナリオについて説明します。それらを次に示します。

サイレント・インスールには、インストール・フォルダの準備およびデータベースのセットアップから、Webアプリケーションおよびユーティリティ・プログラムのデプロイまでのすべての手順が含まれています。この章の「インストール手順」から始まる残りの項では、サイレント・インストーラを実行するために完了する必要がある手順について説明します。次に概要を示します。

27.1.1 インストールの概要

簡単に言えば、前提条件(第26章「Analyticsをインストールするための前提条件」に示す)が満たされていることを確認した後、次のように実行してAnalyticsをインストールします。

  1. Analyticsを解凍します。

    1. マスター・ノード上でAnalyticsを解凍します。(分散インストールでは、SQL Plusをホストするサーバーなど、他の関連するノード上でAnalyticsを解凍します。)


      注意:

      次の点を考慮してください。

      • サイレント・インストーラは、Analytics製品に同梱されています。

      • サイレント・インストーラは、Analytics固有のスキーマでOracle Databaseを更新するためにSQL Plusホスト上で実行する必要があります。


    2. WebCenter Sitesホスト上でAnalyticsを解凍します。


      注意:

      サイレント・インストーラは、WebCenter SitesをAnalyticsに対して初期化するためにWebCenter Sitesホスト上で実行する必要があります。WebCenter Sites futuretense_xcel.iniプロパティ・ファイルの場所を指定すると、サイレント・インストーラがAnalytics固有の設定でそれを変更できるようになり、初期化に役立ちます。

      WebCenter Sitesを初期化すると、AddAnalyticsImgTagがサイト・ビジターに関するデータを取得できるようになります。AddAnalyticsImgTagの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites: Analytics開発者ガイド』の「様々なタイプのレポートに対するデータ取得の有効化」の章を参照してください。


  2. Analytics向けにanalytics-build.propertiesファイルをカスタマイズします。Analytics製品を解凍したすべてのサーバー上でそのファイルをカスタマイズし、ご使用の環境にAnalytics製品を適切にデプロイするためにサイレント・インストーラが必要とする情報を宣言し、AnalyticsをWebCenter Sitesに対して(前述の注意で説明したように)初期化します。

  3. 環境変数およびクラスパスを調べて、それらが適切に設定されていることを確認することで、インストーラを実行する準備をします。

  4. Analytics製品を解凍したすべてのサーバー上でサイレント・インストーラを実行することで、Analyticsをインストールおよびデプロイします。

  5. Analyticsを有効化するようにWebCenter Sitesを構成します。この手順では、WebCenter Sitesホスト上のanalytics-build.propertiesファイルをカスタマイズします。

27.1.2 サイレント・インストーラのアクション

サイレント・インストーラの実行を開始すると、それによって次の手順が実行されます。

  1. インストールされるコンポーネントをすべて格納し、使用できるようにするためのAnalytics製品フォルダを準備します。

  2. Analytics/Hadoopジョブ・スケジューリング・システム用の別のサブディレクトリを準備します。

  3. sensor.war Webアプリケーションによって必要とされるhdfsagentユーティリティ用の別のサブディレクトリをセットアップおよび準備します。

  4. analytics-build.propertiesファイルに指定した値を使用して、各種構成ファイルをカスタマイズします(第28章「Analytics構成パラメータの調整」に示す)。

    • global.xml-distの名前をglobal.xmlに変更し、それのプロパティを、analytics-build.propertiesで指定した値に設定します。

    • log4j.properties-distの名前をlog4j.propertiesに変更し、それのプロパティを、analytics-build.propertiesで指定した値に設定します。

    • futuretense_xcel.ini (WebCenter Sitesプロパティ・ファイルの1つ)のプロパティをカスタマイズします。

  5. SQL Plusを使用し、create_sys.sqlcreate_normal.sqlおよびregion.sql.のスクリプトを実行することで、Oracle DatabaseをAnalyticsデータベース・スキーマで更新します。

  6. reports.zipアーカイブを解凍し、それらのファイルを、レポート作成エンジンによって参照される(ローカル・ファイル・システム上の)サブディレクトリに配置します。

  7. Analytics Webアプリケーション(sensor.waranalytics.warおよびanalyticsadmin.war)が、指定されたアプリケーション・サーバーに自動的にデプロイされます。

  8. WebCenter Sitesホスト上のサイレント・インストーラによって、WebCenter Sitesシステムが更新され、Analyticsがインストールされていることをそれが判別できるようになります。この更新によって、WebCenter Sites管理インタフェースの左上隅に表示される「分析」リンクが有効化されます。

27.2 インストール手順


注意:

この項の手順を開始する前に、第26章「Analyticsをインストールするための前提条件」に記載されているすべての前提条件が満たされていることを確認します。


Analyticsをインストールする手順は次のとおりです。

ステップ1. Analyticsを解凍する

ステップ2. Analytics用にanalytics-build.propertiesをカスタマイズする

ステップ3. サイレント・インストーラの実行を準備する

ステップ4. Analyticsをインストールする

ステップ5. Analyticsを有効化するようにWebCenter Sitesを構成する

27.2.1 ステップ1. Analyticsを解凍する

Analytics製品analytics2.5.zipには、サイレント・インストーラが含まれています。

Analyticsを解凍する手順は次のとおりです。

  1. 作成予定のインストールタイプに応じて、次のいずれかの操作を行います。

    • 単一サーバーのインストール(図25-1)。このシナリオでは、Analyticsをそれ自体のサーバー(すべてのAnalyticsサポートソフトウェアがホストされている)にインストールします。サーバー上でanalytics2.5.zipを解凍します。

    • デュアル・サーバーのインストール(図25-2)。このシナリオでは、Analyticsおよびそのデータベースをそれら自体のサーバーにインストールします。

      • Analyticsサーバー上でanalytics2.5.zipを解凍します。

      • データベース・サーバーのホストにSQL Plusがインストールされている場合は、データベース・サーバーのホスト上でanalytics2.5.zipを解凍します。(SQL PlusとOracle Database間の通信を有効化するには、サイレント・インストーラを、SQL Plusをホストするサーバー上で実行する必要があります。)

    • エンタープライズレベルのインストール(図25-3)。このシナリオでは、完全な分散モードでAnalyticsをインストールします。マスター・ノードおよびAnalyticsコンポーネントをインストールする残りの各サーバー上でanalytics2.5.zipを解凍します。

      たとえば、自身のロード・バランシング・スキームで、複数のAnalytics Sensor(データ取得アプリケーション)を、異なるデータ取得ノードにデプロイする必要がある場合は、それらのデータ取得ノードすべてでanalytics2.5.zipを解凍します。


      注意:

      SQL PlusによってOracle DatabaseをAnalytics固有のスキーマで更新できるようにするには、analytics2.5.zipがSQL Plusをホストするサーバー上で解凍されていることを確認します。


  1. WebCenter Sitesホスト上でanalytics2.5.zipを解凍します。

  2. 「ステップ2. Analytics用にanalytics-build.propertiesをカスタマイズする」に続きます。

27.2.2 ステップ2. Analytics用にanalytics-build.propertiesをカスタマイズする

analytics-build.propertiesプロパティ・ファイルには、Analyticsサイレント・インストーラが必要とする環境固有の構成データがすべて含まれています。この手順では、サイレント・インストーラにインストールの仕様を提供するために、analytics-build.propertiesをカスタマイズします。(analytics-build.propertiesファイルは、複数のセクションに分かれています。各セクションは、自身の使用に応じてシステムを調整するために必要な特定の情報に固有です。)

Analytics(またはそのコンポーネント)をインストール予定の各サーバー上で次の手順を完了します。

Analytics用にanalytics-build.propertiesをカスタマイズする手順は、次のとおりです。

  1. analytics-build.properties (Analyticsキットのルートに配置されている)をバックアップします。

  2. 任意のテキスト・エディタでanalytics-build.propertiesを開き、次の項に示すようにプロパティを設定します。

27.2.2.1 全般的なインストール・プロパティ

このグループのプロパティは、インストール・プロセスの全般的な性質の情報を提供します。この項では、Analyticsディレクトリのパス、サード・パーティのコンポーネントの場所、パスワードのリセットおよびアカウントの作成を実行できる管理者の電子メール・アドレスを指定します。

表27-1 analytics-build.propertiesの全般的なインストール・プロパティ

プロパティ 説明

Analytics.installation.path

最終的なAnalyticsインストール・ディレクトリの絶対パス。

swchart.instdir

Swiff Chart製品がインストールされているディレクトリの絶対パス。

注意: パスはスラッシュ(UNIX上)または円記号(Windows上)で終了する必要があります。

forgotpassword.value

パスワードのリカバリを担当するAnalytics管理者の電子メール・アドレス。global.xmlファイルで、電子メール・アドレスを設定します。

noaccount.value

アカウントの作成を担当するAnalytics管理者の電子メール・アドレス。global.xmlファイルで、電子メール・アドレスを設定します。

href.help.value

Analyticsに関するヘルプを入手できるURL。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/webcenter/sites/overview/index.html


27.2.2.2 ビジター検出プロパティ

ビジターの検出は、Analytics Sensor(データ取得アプリケーション)によって行われます。デフォルトでは、analytics-build.propertiesファイルで、すべてのサイトにわたってビジターをトラッキングするSessionfingerprintメソッドがサポートされています。Sessionfingerprintメソッドは、IPアドレス、画面解像度およびエージェント文字列の組合せによって各ビジターを識別します。

表27-2を使用して、analytics-build.propertiesでビジター検出プロパティを確認または設定(示したとおりに)します。それらのプロパティは、オブジェクト・インプレッション(システムによって取得および処理される)に含める識別子をシステムがどのように生成するのかを指定します。識別子は、集計のためのオブジェクト・インプレッションの適切なグループ化を提供するために重要です。


注意:

オブジェクト・インプレッションは、sensorサーブレットの単一の呼出しです。詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites: Analytics管理者ガイド』のオブジェクト・インプレッションに関する項を参照してください。


表27-2 analytics-build.propertiesのビジター検出プロパティ

プロパティ 説明

sessionIdGenerator

セッションの識別に使用されるIDジェネレータを指定します。

注意: デフォルト値はAppServerIDです。この値は修正しないでください。それは、IDを生成するオブジェクトへの参照です。

visitorIdGenerator

サイトのビジターの識別に使用されるIDジェネレータを指定します。

注意: デフォルト値はSessionfingerprintIdです。このデフォルト値では、IPアドレス、画面サイズおよびエージェント(ブラウザ・タイプ)の組合せである識別子が生成されます。

デフォルト・ジェネレータでは不十分な場合は、ビジターを一意に識別する他の2つのオプションがあります。自己構成検出とCookieメソッドです。これらのオプションを実装するかSessionfingerprint構成を(選択したサイトのビジターを検出するために)調整する場合は、Analyticsのインストール後にglobal.xmlを直接変更することで、それを実行できます。(手順は、第29章「ビジター検出の構成」に記載しています。)


27.2.2.3 システム構成および処理のデフォルト

analytics-build.propertiesencodingプロパティがUTF-8に設定されており、アプリケーション・サーバーの設定が同じ値に設定されていることを確認します。サイレント・インストーラによって、global.xmlencodingパラメータが、analytics-build.propertiesに指定した値に設定されます。

必要に応じて、データ処理およびアーカイブに関連するプロパティ(表27-3に示す)を設定します。

表27-3 analytics-build.propertiesのデータ処理およびアーカイブのプロパティ

プロパティ 説明

midnight.offset

ファイル・ローテーションに使用される相対的な午前0時をシステムが導出できるようにします。相対的な午前0時およびsession.rotate.delayによって、セッション・データを取得するための毎日のサイクルがいつ終了するのかが決まります。(session.rotate.delayの詳細は、表28-1にあります。)

書式: 分

デフォルト値: 0

cs_enabled

Analyticsインタフェースで、WebCenter Sitesインタフェースに移動するためのボタンを有効化するか無効化するかを指定します。

デフォルト値: true

archive.enabled

RAWデータ・ファイルのHDFSエージェントによるアーカイブを有効化するかどうかを指定します。

archive.enabledtrueまたはfalseに設定されている場合、data.txtファイルは、analyticsルート・フォルダから削除されます。

アーカイブを有効化するには、このプロパティをtrueに設定します。アーカイブを有効化すると、HDFSエージェントによって、data.txtがアーカイブ・フォルダに移動されることにより、RAW Analyticsデータのアーカイブが定期的に作成されるようになります。(アーカイブ・ディレクトリおよび開始時刻は、次のプロパティで指定されます。archive.output.dirおよびarchive.start.time)

デフォルト値: false

archive.output.dir

アーカイブ済データ・ファイルを格納するディレクトリのパスを指定します。有効なURIにする必要があります。

サンプル値:

  • Windows:

    archive.output.dir=file://d:/archive

  • Linux:

    archive.output.dir=/analytics/archive

書式: ディレクトリ・パス

archive.start.time

RAWデータのアーカイブの開示時刻(HH:mm)を指定します。HDFSエージェントが、このプロパティで指定した時刻に、毎日、アーカイブ・タスクを開始するようになります。

たとえば、毎日午後4時にアーカイブを開始するには、archive.start.time=16:00と設定します。

書式: HH:mmで表される24時間書式。HHの範囲は00–23mmの範囲は00–59です。

デフォルト値: 06:00

purgejobs.enabled

パージ・ジョブをいつ実行するのかを決定します。このプロパティをtrueに設定した場合、システムによって、サブフォルダおよびファイルをそれらが正常に処理された後に削除するクリーンアップ・ジョブが自動的にスケジュールされます。

デフォルト値: false

sensor.requestqueue 
  .maxsize

Analytics SensorのCRITICAL状態を指定します。

このプロパティは、記録する必要があるRAWデータの量に対して十分な速度でセンサーが反応できないCRITICAL (赤)状態をトリガーするしきい値を指定します。このしきい値に達するか超えた場合は、Analytics Sensorコンポーネントが赤く表示されます。

このプロパティのしきい値は、オブジェクト・インプレッションとして、つまり、sensorサーブレットの単一の呼出しとして表されます。

(Analytics Sensorコンポーネントは、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites: Analytics管理者ガイド』のHadoopジョブのプロセス・フローの図に示すように、Analytics管理インタフェースのパネルの「コンポーネント」タブの「概要」オプションに表されます。)

デフォルト値: 10000

sensor.requestqueue
  .warnsize

Analytics SensorのWARNING状態を指定します。

このプロパティは、記録する必要があるRAWデータの量に対して十分な速度でセンサーが反応できないWARNING (黄)状態をトリガーするしきい値を指定します。このしきい値に達するか超えた場合は、Analytics Sensorコンポーネントが黄色く表示されます。

このプロパティのしきい値は、オブジェクト・インプレッションとして、つまり、sensorサーブレットの単一の呼出しとして表されます。

(Analytics Sensorコンポーネントは、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites: Analytics管理者ガイド』のHadoopジョブのプロセス・フローの図に示すように、Analytics管理インタフェースのパネルの「コンポーネント」タブの「概要」オプションに表されます。)

デフォルト値: 3000


27.2.2.4 WebサーバーURLプロパティ

この項では、WebCenter Sites URL、および各Analytics Webアプリケーションがそのインストールの完了後に常駐する基本URL (http://<address>:<port>)を指定します。表27-4を参照してください。

表27-4 analytics-build.propertiesのWebサーバーURLプロパティ

プロパティ 説明
analytics.sensor.web.server 

センサーWebアプリケーションのURL。

analytics.report.web.server 

Analytics WebアプリケーションのURL。

analytics.admin.web.server 

Analytics管理WebアプリケーションのURL。


27.2.2.5 アプリケーション・サーバー・デプロイメント・プロパティ

この項では、Analytics Webアプリケーションをデプロイするためにインストーラによって使用されるアプリケーション・サーバーを指定します。使用されないアプリケーション・サーバーの無効化も行います。表27-5表27-6表27-7および表27-8を参照してください。


注意:

次の点を確認してください。

  • 使用されるアプリケーション・サーバーに対して、そのinstallプロパティをtrueに設定します。他の関連するプロパティをすべて設定します。

  • 使用されないアプリケーション・サーバーそれぞれに対して、そのアプリケーション・サーバーに関連する文を削除しないでください。そのアプリケーション・サーバーのinstallプロパティがfalse (デフォルト)に設定されていることを確認します。そのようにしない場合、インストーラによってそのサーバーへのAnalytics Webアプリケーションのデプロイが試みられます。


表27-5 analytics-build.propertiesのWebLogicデプロイメント・プロパティ

プロパティ 説明

install.weblogic

WebLogicをデプロイするにはtrueに設定します。

weblogic.userid

WebLogic管理ユーザーID。

weblogic.password

前に指定したWebLogic管理ユーザーのパスワード。

weblogic.targets

サーバー名、クラスタ名または仮装ホスト名。

weblogic.admin.url

WebLogicの管理機能のURL。

weblogic.home.dir

WebLogicホーム・ディレクトリのパス。


表27-6 analytics-build.propertiesのJBossデプロイメント・プロパティ

プロパティ 説明

install.jboss

JBossをデプロイするにはtrueに設定します。

jboss.deploy.dir

JBossデプロイメント・ディレクトリのパス。


表27-7 analytics-build.propertiesのTomcatデプロイメント・プロパティ

プロパティ 説明

install.tomcat

Tomcatをデプロイするにはtrueに設定します。

tomcat.home.dir

Tomcatホーム・ディレクトリのパス。


表27-8 analytics-build.propertiesのWebSphereデプロイメント・プロパティ

プロパティ 説明

install.websphere

WebSphereをデプロイするにはtrueに設定します。

websphere.userid

WebSphere管理ユーザーID。

websphere.password

WebSphere管理パスワード。

websphere.home.dir

WebSphereホーム・ディレクトリ。

websphere.node.name

WebSphereノードの名前。

websphere.base.command

WebSphere wsadminコマンド。

websphere.save.command

WebSphere saveコマンド。

websphere.engine.instdir.value

Analytics reportingengineインストール・ディレクトリの場所。

websphere.cell.name

ソフトウェア・コンポーネントが配布および実行される単一ノード(マシン・インスタンス)または複数ノードを表すために定義されたネームスペース。

WebSphereアプリケーション・サーバー上にAnalyticsアプリケーションをインストールする場合は、そのアプリケーションがインストールおよび実行されるセルおよびノードの名前を指定することで、そのアプリケーションの配布方法を指定する必要があります。

websphere.server.name

アプリケーションがデプロイされているWebSphereインストール内のサーバーの名前。


27.2.2.6 データベース接続プロパティ

この項では、インストーラによってAnalyticsデータを格納するためにOracle Databaseへのアクセスに使用される情報を指定します。Analytics構成ファイルに配置されるJDBC/JNDI情報も指定します。JDBCデータとJNDIデータは、相互に排他です。それらのうち一方についてのみ、そのenabledプロパティをtrueに設定してください。表27-9表27-10および表27-11を参照してください。

表27-9 analytics-build.propertiesのデータベース・プロパティ

プロパティ 説明

install.database

インストール・スキーマ問合せを実行するにはtrueに設定します。

db.home.dir

データベース・ホーム・ディレクトリ。

db.sys.user

システム・ユーザー名。

db.sys.password

システム・ユーザー・パスワード。

db.host

ホスト・アドレス。

db.port

ホスト・ポート番号。

db.sid

データベースSID。


表27-10 analytics-build.propertiesのJDBCデータベース・ライター・プロパティ

プロパティ 説明

jdbc.enabled

True | false

JDBC設定を構成するにはtrueに設定します。

jdbc.name.value

データベース接続の名前。

jdbc.default.value

default="true"でマークされる接続が1つのみ存在する必要があります。

jdbc.type.value

接続のタイプ: jdbc

jdbc.classname.value

JDBCドライバ・クラス。

jdbc.url.value

JDBC URL

jdbc.user.value

JDBC属性。データベース・ユーザー名

jdbc.password.value

JDBC属性、データベース・パスワード


表27-11 analytics-build.propertiesのJNDIプロパティ

プロパティ 説明

jndi.enabled

True | false

JNDI設定を構成するにはtrueに設定します。

jndi.name.value

データベース接続の名前。

jndi.default.value

default="true"でマークされる接続が1つのみ存在する必要があります。

jndi.type.value

接続のタイプ: resource

jndi.resource.value

JNDI属性。JNDI名


27.2.2.7 Hadoopプロパティ

この項では、Hadoop構成に関する情報を指定します(表27-12)。

  • Hadoopインストール・ディレクトリのベース・パス

  • RAWデータのパス。一方のパスは、ローカル・ファイル・システム上で、Analytics Sensor(データ取得アプリケーション)によってRAWデータが記録される場所を指定します。他方のパスは、Hadoop分散ファイル・システム上で、HDFSエージェントによってRAWデータが書き込まれる場所を指定します。

表27-12 analytics-build.propertiesのHadoopプロパティ

プロパティ 説明

hadoop.installation.path

Hadoopインストール・ディレクトリのパス。

hadoop.hdfs.defaultfs

Analytics RAWデータを書き込むためのHDFSのデフォルト・パス。

hadoop.tasktracker.url

Hadoopタスク・トラッカWebアプリケーションのURL。

hadoop.filesystem.url

Hadoopファイル・システムWebアプリケーションのURL。

logwriter.output.path

データ取得アプリケーションがRAWデータを記録するローカル・ファイル・システムのパス。


27.2.3 ステップ3. サイレント・インストーラの実行を準備する

サイレント・インストーラを実行する前に、サイレント・インストーラを解凍したすべてのサーバー上で次の手順を完了します。

  1. 環境内のJAVA_HOMEおよびANT_HOMEが、適切なパスに設定されていることを確認します。

  2. すべてのAnalyticsアプリケーション・サーバーを起動します(サイレント・インストーラが機能するには、それらが実行中であることが必要です)。

  3. UNIXを使用している場合は、次のコマンドを発行して(インストーラを実行するための)その後のコマンドを実行できるようにします。

    chmod +x analytics_install.sh
    
  4. WebLogicにインストールする場合は、次のコマンドの1つを実行し、クラスパスが適切に設定されていることを確認し、WebLogicデプロイメント・タスクが適切に実行されるようにしてください。

    • UNIX:

      <WL_HOME>/server/bin/setWLSEnv.sh
      
    • Windows:

      <WL_HOME>\setWLSEnv.bat
      

27.2.4 ステップ4. Analyticsをインストールする

この手順では、サイレント・インストーラを実行し、それによって、analytics-build.propertiesファイル(その中で次のものが指定されている)に対してAnalytics製品がインストールされます。

  • ファイル・システム上のAnalyticsがインストールされる場所。

  • 使用するアプリケーション・サーバーおよびそれが存在する場所。

  • データベースの場所。

  • WebCenter Sitesの場所。

  • システム上のその他の関連する製品またはソフトウェア・コンポーネントが配置されている場所。

この項には、次のインストール・シナリオが含まれています。

27.2.4.1 単一サーバーのAnalyticsのインストール

このシナリオでは、すべてのAnalyticsサポート・ソフトウェアを実行しているものと同じサーバー上にAnalytics製品全体をインストールします。

単一サーバーにAnalyticsをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. 次のようにサイレント・インストーラを実行します。

    • UNIX:

      ./analytics_install.sh
      
    • Windows:

      analytics_install.bat
      

      注意:

      インストールされるコンポーネントの説明は、表27-13を参照してください。サイレント・インストーラが実行されるときに発生するイベントの詳細は、この手順の次のステップを参照してください。


  2. analytics_installコマンドの実行が開始されると、インストール・プロセスが開始され、第27.1.2項「サイレント・インストーラのアクション」にリストされたステップがスクリプトによって実行されます。インストール・プロセスが正常に完了すると、次のメッセージが表示されます。

    The silent install has finished. 
    -------------------------------------------------------------- 
    Your installation of Analytics is complete. Please review your 
    application server documentation and make sure that it is 
    configured for UTF-8 encoding. 
    
    -------------------------------------------------------------- 
    

    注意:

    エラーが発生した場合、インストール・プロセスは終了し、次のメッセージが表示されます。

    "The install script ended with error code nn. Please consult the log and check for errors."
    

    コンソールにエラーが報告された場合は、analytics-install.logを調べ、問題を特定します(analytics-install.logファイルは、サイレント・インストーラが常駐しているディレクトリに配置されています)。通常、問題は、1つ以上のプロパティが不適切に構成されている場合に発生します。プロパティを注意深く見直し、不適切なプロパティを修正して、サイレント・インストーラを再実行します。

    必須コンポーネントが見つからないためにエラーが発生した場合は、JAVA_HOMEまたはANT_HOME環境設定に適切な調整を行い、サイレント・インストーラを再実行します。


  3. インストーラがそのタスクを正常に完了したら、Analyticsに対してWebCenter Sitesを初期化します。「ステップ5. Analyticsを有効化するようにWebCenter Sitesを構成する」に進みます。

27.2.4.2 デュアル・サーバーのAnalyticsのインストール

このシナリオでは、データベースを除くAnalyticsサポート・ソフトウェアをホストしているサーバー上に、Analytics製品をインストールします。Analyticsデータベースは、それ自体のサーバーにインストールされます。

2つのサーバー上にAnalyticsをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. Analyticsをインストールするサーバー上でサイレント・インストーラを実行します。

    • UNIX:

      ./analytics_install.sh sensor hadoopjobs analytics analyticsadmin cs_integration verify_install
      
    • Windows:

      analytics_install.bat sensor hadoopjobs analytics
      analyticsadmin cs_integration verify_install
      

    analytics_installコマンドの実行が開始されると、インストール・プロセスが始まります。サイレント・インストーラが実行されるときに発生するイベントの詳細は、第27.2.4.1項「単一サーバーのAnalyticsのインストール」のステップ2を参照してください。

  2. SQL Plusがすでにインストールされているデータベース・サーバー上でサイレント・インストーラを実行します。(サイレント・インストーラを実行すると、表27-13に示すように、AnalyticsスキーマでOracle Databaseが初期化されます。Antターゲットのdatabaseを参照してください)。

    • UNIX:

      ./analytics_install.sh database
      
    • Windows:

      analytics_install.bat database
      
  3. インストーラがそのタスクを正常に完了したら、Analyticsに対してWebCenter Sitesを初期化します。「ステップ5. Analyticsを有効化するようにWebCenter Sitesを構成する」に進みます。

27.2.4.3 分散Analyticsインストール

分散インストールの場合、analytics2.5.zipを解凍したサーバーに、Analytics製品の様々な部分をインストールします。analytics_installコマンドを実行し、指定したサーバーにどの部分(つまり、Antターゲット)をインストールするのかを指定します。選択したターゲットに、サポート・システムに対する依存関係がある場合、サイレント・インストーラによって、そのサポート・システムがインストールされているかどうか(Analyticsデータベースの場合は実行されているかどうかも)が確認されます。表27-13は、サイレント・インストーラによって認識される各ターゲットおよびそれの他のシステムに対する依存関係を示しています。

分散モードでAnalyticsをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. AnalyticsコンポーネントをインストールするAnalyticsサーバーごとにインストーラを実行します。

    • UNIX:

      ./analytics_install.sh <Ant_target>
      
    • Windows:

      analytics_install.bat <Ant_target>
      

    注意:

    <Ant_target>パラメータは、表27-13で定義されている個々のAntターゲットまたは空白で区切ったターゲットのリストに設定できます。一度に1つずつターゲットをインストールするには、ターゲットごとにサイレント・インストーラを実行します。ターゲットを指定しない場合は、指定されたサーバーにすべてのAnalyticsコンポーネント(表27-13に定義されている)がインストールされます。


    表27-13 Antターゲットおよびそれらの依存関係

    Antターゲット 説明 サイレント・インストーラを解凍したサーバー 依存関係

    sensor

    データ取得WebアプリケーションおよびHDFSエージェント(Oracle固有)をインストールします。

    データ取得

    なし

    hadoopjobs

    Oracle固有のAnalytics/Hadoopジョブ・スケジューラをインストールします。

    マスター・ノード

    Oracle

    database

    AnalyticsスキーマでOracle Databaseを更新します。

    database Antターゲットは、Analytics固有のデータベース定義をSQL Plusにロードします。その後、SQL Plusは、その定義でOracle Databaseを更新し、Analyticsによって必要とされるスキーマでデータベースを初期化します。

    SQL Plusがインストールされているサーバー

    Oracle

    analytics

    Analyticsレポート作成エンジンWebアプリケーションをインストールします。

    管理、レポート作成

    Oracle

    analyticsadmin

    Analytics管理Webアプリケーションをインストールします。

    管理、レポート作成

    Oracle

    cs_integration

    futuretense_xcel.iniを変更します(WebCenter Sitesシステム上にあります。WebCenter Sitesが実行中でなくても、futuretense_xcel.iniはインストーラによって変更されます)。

    サイレント・インストーラは、cs.localプロパティ(インストール・プロセス中に設定)に対してfuturetense_xcel.iniを見つけます。

    WebCenter Sitesホスト

    なし

    verify_install

    Hadoopジョブの検証に使用されるオブジェクト・インプレッションを提供します。

    注意: 第30章「Analyticsインストールの検証」でAnalyticsインストールを検証する場合は、このターゲットを使用します。

    データ取得

    なし


  2. analytics_installコマンドの実行が開始されると、インストール・プロセスが始まります。サイレント・インストーラが実行されるときに発生するイベントの詳細は、第27.2.4.1項「単一サーバーのAnalyticsのインストール」のステップ2を参照してください。

  3. インストーラによってそのタスクが正常に完了されたら、Analyticsを有効化するようにWebCenter Sitesを構成し、Analyticsサーバーの場所を指定します。「ステップ5. Analyticsを有効化するようにWebCenter Sitesを構成する」に進みます。

27.2.5 ステップ5. Analyticsを有効化するようにWebCenter Sitesを構成する

Analyticsが正常にインストールされたら、WebCenter Sitesホスト上で次の手順を完了します。


注意:

WebCenter Sitesが実行中でなくても、この項の手順は正常に完了します。


  1. WebCenter Sites futuretense_xcel.iniプロパティ・ファイルの場所を指定し、サイレント・インストーラがAnalytics固有の設定でそれを変更できるようにします。

    analytics-build.propertiesを開き、表27-14に示すプロパティを変更します。

    表27-14 futuretense_xcel.iniを更新するプロパティ

    プロパティ 説明

    cs.local

    WebCenter Sitesが(サイレント・インストーラに対して)ローカルであることを指定します。このプロパティがtrueに設定されていることを確認します。

    src.ini.file

    WebCenter Sites futuretense_xcel.iniプロパティ・ファイルの場所を指定します。

    サンプル値:

    • Windows:

    • C:/JSK_060809\RunTime\ContentServer/7.5.1/futuretense_xcel.ini 
      
    • Linux:

    • /home/fatwire/RunTime/contentServer/7.5.1/futuretense_xcel.ini 
      
      

    mod.ini.file

    WebCenter Sites futuretense_xcel.iniプロパティ・ファイルのパスを指定します。(このパスは、src.ini.fileプロパティ内のパスと同一です。)

    AnalyticsがインストールされていることをWebCenter Sitesに認識させます。このプロパティは(analytics-build.propertiesで指定した変更に従って)futuretense_xcel.iniを変更し、変更済のfuturetense_xcel.iniファイルを、指定した場所に書き込みます。元のfuturetense_xcel.iniファイル(src.ini.fileによって指定されたもの)は、自動的にバックアップされます。

    サンプル値: src.ini.fileで設定した値を使用します。


  2. WebCenter Sitesホストで、次のようにサイレント・インストーラを実行します。

    • UNIX:

      ./analytics_install.sh cs_integration
      
    • Windows:

      analytics_install.bat cs_integration
      
  3. サイレント・インストーラによってそのタスクが完了されたら、第27.3項「次のステップ」に進みます。

27.3 次のステップ