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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.8.0)
E49672-02
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9 リモートSatellite Serverのインストール手順

Satellite Serverのリモート・インスタンスをインストールする場合、それらをサポートされている任意のアプリケーション・サーバーにインストールできます(アプリケーション・マトリックスを参照)。Satellite Serverのリモート・インスタンスのインストールおよび構成は、反復プロセスです。最初に1つのリモートSatellite Serverでインストール、構成およびテストを行い、次に、他のリモートSatellite Serverインストールをインストール、構成およびテストします。Satellite Serverソフトウェアのインストールおよび初期構成が完了したら、ハードウェアおよびソフトウェア・スタックを最大限利用するために構成を調節できます。

Satellite Serverのリモート・インスタンスをインストールおよび構成するには、次の手順を完了します。

9.1 ステップ1: 必須ハードウェアおよびソフトウェアのインストール

Satellite Serverをインストールする前に、必須ハードウェアおよびソフトウェアがあることを確認します。最新の情報は、Oracle WebCenter Sites動作保証マトリックスを参照してください。

この項の内容は、次のとおりです。

9.1.1 ネットワークに関する考慮事項

Satellite ServerホストとWebCenter Sitesホストの間の接続は、キャッシュされていないデータの提供のパフォーマンスを制限する要因です。リモート接続は、Satellite Serverキャッシュにないデータにアクセスする場合、帯域幅および待機時間に関するパフォーマンスが低下します。

9.1.2 ロード・バランサ要件

複数のリモートSatellite Serverを使用している場合は、ロード・バランサ(ハードウェアまたはソフトウェアベース)が必要です。Oracle製品は、使用可能なロード・バランサのブランドに制限はありませんが、セッション・アフィニティをサポートするロード・バランサを使用し、セッション・アフィニティを有効化することを強くお薦めします。

9.1.3 構成要件

Satellite Serverホストは、表9-1の最小要件を満たす必要があります。

表9-1 Satellite Serverの最小要件

要件 説明

オペレーティング・システム

Oracle WebCenter Sites動作保証マトリックスを参照してください。

アプリケーション・サーバー

Oracle WebCenter Sites動作保証マトリックスを参照してください。

CPU

デュアル・コア・システム(推奨: クワッド・コア・システム以上)

物理メモリー

4GB (12GB以上を推奨)

ディスク領域

2GB (4GB以上を推奨)

JVM

32ビット(64ビットを推奨)


9.1.4 アプリケーション・サーバーの要件

WebCenter Sitesで使用されるデフォルト・キャッシュ・フレームワークであるinCacheは、効率的に機能するために次のJVMパラメータを設定する必要があります。

-Dnet.sf.ehcache.enableShutdownHook=true
-DnumOfDiskStores=<will vary based on drive speed>

9.1.5 Satellite Serverのコンテンツ

Satellite Serverは、完全な機能を備えたサーブレット・コンテナおよびサーブレット・エンジンを必要とします。サポートされる環境については、Oracle WebCenter Sites動作保証マトリックスを参照してください。

9.2 ステップ2: インストール・ファイルの展開

インストール・ファイルの名前はSatelliteServer.zipです。このファイルをホスト・マシンに抽出します。

このzipファイルを抽出すると、SatelliteServerという名前のサブディレクトリが作成されます。そのサブディレクトリのいずれも名前を変更しないでください。アーカイブ済ディレクトリ構造を保持してください。そのようにしない場合、インストーラが失敗します。

9.3 ステップ3: Satellite Serverのインストール

Satellite Serverは、次のようにインストールできます。

9.3.1 GUIインストーラを使用したSatellite Serverのインストール

  1. 次のインストーラ・スクリプトを実行します。

    • Windowsの場合: ssInstall.bat

    • UNIXベースのシステムの場合: ssInstall.sh

  2. 初期画面(図9-1)で、「次へ」をクリックします。

  3. 「インストール・ディレクトリ」画面(図9-2)に、Satellite Serverのターゲット・インストール・パスを入力します。必要な権限を持っていることを確認します。指定したディレクトリが存在しない場合は、インストーラから、それを作成する権限を要求されます。

    図9-2 インストール・ディレクトリ

    図9-2の説明が続きます
    「図9-2 インストール・ディレクトリ」の説明

    「次へ」をクリックします。

  4. 望ましいプラットフォーム・タイプを選択します(図9-3)。

    図9-3 プラットフォーム・タイプ

    図9-3の説明が続きます
    「図9-3 プラットフォーム・タイプ」の説明

    「次へ」をクリックします。

  5. 目的のアプリケーション・サーバーを選択し、Satellite Serverのコンテキスト・ルート (図9-4)を入力します。

    図9-4 アプリケーション・サーバー

    図9-4の説明が続きます
    「図9-4 アプリケーション・サーバー」の説明

    「次へ」をクリックします。

  6. WebCenter Sites情報を入力します(図9-5)。

    • WebCenter Sitesを実行しているマシンのホスト名またはIPアドレス。

    • WebCenter Sitesが接続をリスニングするポート番号。

    • Satellite Serverが接続するアプリケーション・コンテキスト・ルート。

    • WebCenter Sitesがセキュア接続を介してインストールされたかどうか。

    「次へ」をクリックします。

  7. Satellite Server管理アカウント情報を入力します (図9-6)。

    • ユーザーの管理アカウントのユーザー名を入力します。デフォルトでは、このフィールドにはSatelliteServerが移入されています。

    • ユーザーのパスワードを入力します。

    図9-6 Satellite Serverの情報

    図9-6の説明が続きます
    「図9-6 Satellite Serverの情報」の説明

    「次へ」をクリックします。

  8. CASデプロイメントの情報を入力します(図9-7)。

    • 最初の2つのフィールド(サーバー・ホスト名とポート番号)に、CASがデプロイされているサーバーのホスト名とポート番号を入力します。

    • 内部からアクセス可能なCASのサーバー・ホスト名とポート番号の各フィールドは、それぞれCASHostNameLocalプロパティおよびCASPortNumberLocalプロパティにマップされます。これらのプロパティは、ロード・バランサではなく、CASが実際にデプロイされているサーバーを指している必要があります。ただし、クラスタ内では、ホストがロード・バランサを指す必要があります。次のように実行します。CASサーバーがファイアウォールの背後からアクセスできない場合、ファイアウォールの背後からアクセス可能なサーバーのホスト名およびポート番号を入力します。それ以外の場合、最初の2つのフィールドと同じ情報を入力します。

    図9-7 CASのデプロイメント情報

    図9-7の説明が続きます
    「図9-7 CASのデプロイメント情報」の説明

    「次へ」をクリックします。

  9. 「インストール」をクリックしてインストール処理を開始します(図9-8)。

    図9-8 インストールの進行状況

    図9-8の説明が続きます
    「図9-8 インストールの進行状況」の説明

  10. Satellite Serverをデプロイします(図9-9)。

    Satellite Serverのwarファイル(デフォルトではcs.warという名前)は、Satellite Serverのインストール・ディレクトリの下のominstallinfo/app/にあります。必要に応じて、cs.warファイルの名前を変更し、展開したWARファイルをサーバーにデプロイし、サーバーを起動(または再起動)し、「OK」をクリックして、インストールを完了します。

    図9-9 インストール・アクション

    Oracle WebCenter Sitesインストーラのインストール・アクション画面
    「図9-9 インストール・アクション」の説明

  11. デプロイメントに成功した場合、確認ダイアログ・ボックスが表示されます。「OK」をクリックしてインストール・ログを確認します(図9-10)。

    図9-10 インストールの進行状況

    図9-10の説明が続きます
    「図9-10 インストールの進行状況」の説明

  12. 「終了」をクリックしてインストーラを終了します。

9.3.2 Satellite Serverのサイレント・インストール

Satellite Serverのサイレント・インストールを行うには:

  1. omii.iniファイルを生成します。

    1. Satellite ServerのGUIインストーラを、第9.3.1項「GUIインストーラを使用したSatellite Serverのインストール」のステップ1から8の説明に従って実行します。

    2. 「インストールの進行状況」画面(図9-8)が表示されたら、GUIインストーラを停止します。

  2. <RSS_Home>\omiiから、GUIインストーラで入力したパラメータを含むomii.iniファイルをコピーします。

  3. 必要に応じてomii.iniファイルを編集し、このファイルをSatellite Serverのインストール・ディレクトリに貼り付けます。

  4. Satellite Serverのインストール・ディレクトリにあるinstall.iniファイルを次のように編集します。

    nodisplay=true
    loadfile=<path to the omii.ini file you just edited>
    
  5. ssInstall.sh -silentを実行します。

9.4 ステップ4: WebCenter SitesへのSatellite Serverの登録

このステップでは、リモートSatellite ServerをWebCenter Sitesに登録し、WebCenter SitesがリモートSatellite Serverキャッシュを適切に管理できるようにします。すべてのSatellite Serverインストールが、それぞれのWebCenter Sitesインストールに登録されている必要があります。


注意:

各リモートSatellite Serverは、単一のWebCenter Sitesインストールとのみ関連付けることができます。したがって、2つの個別のWebCenter Sitesインストールに同じリモートSatellite Serverを使用することはできません(管理や本番など)。


  1. Windowsシステムの場合、Sites Explorerを開き、SiteGod権限を持つユーザー(たとえば、一般管理者またはContentServerユーザー)としてWebCenter Sitesにログインします。

  2. System Satelliteタブをクリックします。

  3. 開いた表には、具体的な値が移入されており、各行は一意のSatellite Serverシステムを表しています。推奨値については、次の表を参照してください。

    id

    このSatellite Serverを識別する数値(正の整数)。これは、この表の同じ列の他の行の他のどの値とも異なる必要があります。

    description

    このSatellite Serverをユーザーに識別させるテキストの記述。リファレンス目的にのみ使用されます。

    protocol

    Satellite Serverがリクエストを受信するプロトコル。これは通常、httpです。

    host

    Satellite Serverのホスト名またはIPアドレス。これは、ロード・バランサではなく実際のSatellite Serverエンジンのホストにする必要があります。

    port

    Satellite Serverがリクエストのリスニングを行うポート。

    satelliteservletpath

    ポート番号からSatelliteサーブレットの名前までを含むURLの部分です。これは通常、/servlet/Satelliteです。

    flushservletpath

    ポート番号からFlushServerサーブレットの名前までを含むURLの部分です。これは通常、/servlet/FlushServerです。

    inventoryservletpath

    ポート番号からインベントリ・サーブレットの名前までを含むURLの一部です。これは通常、/servlet/Inventoryです。

    pastramiservletpath

    ポート番号からインベントリ・サーブレットの名前までを含むURLの一部です。これは通常、/servlet/Pastramiです。

    username

    このSatellite Serverに割り当てられたユーザー名。

    password

    このSatellite Serverに割り当てられたパスワード。パスワードは、入力された後に、Sites Explorerによって自動的に暗号化されます。


  4. 「ファイル」メニューから「保存」 を選択して、変更を保存します。

  5. Sites Explorerを終了します。

9.5 ステップ5: CASに対する信頼できるURLの指定

ログインに成功すると、ユーザーは、CASによって、リクエストされたサービスにリダイレクトされます。セキュリティ目的で、リクエストされたサービスを、CASがそのユーザーをサービスにリダイレクトする前に検証できます。リクエストされるサービスのURLの指定の手順は、第7.2項「CASに対する信頼できるURLの指定」を参照してください。

9.6 ステップ6: Satellite Serverの起動

必要に応じて、アプリケーション・サーバーを再起動します。アプリケーション・サーバーの再起動(デプロイ)方法の詳細は、第I部「Oracle WebCenter Sitesのインストール」を参照してください。

9.7 ステップ7: 構成のテスト

Satellite Serverを他のマシンにインストールする前に、新規インストールしたSatellite Serverをテストし、それがWebCenter Sitesと適切に通信していることを確認します。Satellite Serverをテストするには、コンテキスト管理モードで実行されてるWebCenter Sitesシステムからコンテンツをパブリッシュする必要があります。

構成をテストする手順は、次のとおりです。

  1. ロード・バランサを構成し、すべてのWebCenter Sitesリクエストが、1つのSatellite Serverインスタンスに送信されるようにします。

  2. ブラウザを使用してSatellite Server URLに移動します。例:

    http://<server>:<port>/<URI>/Satellite?pagename=<MyPage> 
    

    ここで<MyPage>は、WebCenter Sitesシステム上の任意のページです。


    注意:

    入力するSatellite ServerのURLを見つける最も簡単な方法は、コンテンツ管理システムのページをプレビューしてそのURLをコピーし、リモートSatellite Serverを指定するように変更します。


  3. すべてが適切に構成されている場合、ブラウザに、選択したページが表示されます。

    選択したページがブラウザに表示されない場合は、次のことを確認してください。

    • ロード・バランサを適切にセットアップしましたか。このテストの場合、WebCenter Sitesに対するすべてのリクエストは、Satellite Serverマシンに送信する必要があることを忘れないでください。(他のマシンはまだ構成されておらず、したがつてこれらのリクエストを処理できません。)

    • Satellite Serverプロパティを適切に設定しましたか。特に、ホスト名およびポート番号を適切な値に設定したことを確認してください。

    • WebCenter Sitesに無効なページをリクエストしましたか。

9.8 ステップ8: 追加のリモート・サーバーでのSatellite Serverのインストール

最初のリモートSatellite Serverインスタンスをインストールおよびテストした後、この章の手順を反復することで、残りのSatellite Serverインスタンスをインストールおよび構成します。

9.9 次のステップ

第10章「Satellite Serverのインストール後の手順」に進み、キャッシュ条件を調整し、WebCenter Sitesシステムのパフォーマンスを最適化します。