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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.8.0)
E49672-02
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5 IBM WebSphere Application ServerにWebCenter Sitesをインストールするための準備

この章は、WebCenter Sites用にWebSphere Application Server (WAS)を構成する方法を示します。

この章の内容は、次のとおりです。


注意:

この章の手順を開始する前に、第2章「WebCenter Sitesをインストールするための前提条件」で説明した前提条件の手順を完了していることを確認してください。


5.1 WebSphere Application Serverのセットアップのクイック・リファレンス

この項の内容は、次のとおりです。

5.1.1 手順の概要

WebCenter Sitesをインストールする開発、コンテンツ管理、および配信の各環境に対して、次の手順を完了します。

ステップ1: WebSphere Application Serverの構成

  1. 第5.2.1項「必要なプロファイルの作成」の説明に従って、デプロイメント・マネージャおよびアプリケーション・サーバーのプロファイルを作成します。

  2. クラスタ環境を構成している場合は、第5.2.2項「クラスタの作成」の説明に従って、クラスタを作成します。

  3. 非クラスタ環境を構成している場合は、第5.2.3項「サーバーの作成」の説明に従って、アプリケーション・サーバーを作成します。

  4. 第5.2.4項「サーバーの構成」の説明に従って、アプリケーション・サーバーを構成します。

    この手順では、次のことを実行する必要があります。

    1. 第5.2.4.1項「Webコンテナ・プロパティの構成」の説明に従って、アプリケーション・サーバーのWebコンテナ・プロパティを構成します。

    2. 第5.2.4.2項「セッション管理の構成」の説明に従って、アプリケーション・サーバーのセッション管理を構成します。

    3. 第5.2.4.3項「クラスパスとJavaオプションの設定」の説明に従って、クラスパスおよびJavaオプションを設定します。

  5. 第5.2.5項「仮想ホストのホスト別名の作成」の説明に従って、新規サーバーの仮想ホストにホスト別名を追加します。

  6. 第5.2.6項「データベース通信のためのWAS環境の構成」の説明に従って、WebCenter Sitesデータベースに接続するようにWAS環境を構成します。

    この手順では、次のことを実行する必要があります。

    1. 第5.2.6.1項「J2C認証データの作成」の説明に従って、J2C認証データを作成します。

    2. 第5.2.6.2項「JDBCプロバイダの作成」の説明に従って、JDBCプロバイダを作成します。

    3. 第5.2.6.3項「データ・ソースの作成」の説明に従って、データ・ソースを作成します。

ステップ2: WebSphere Application ServerとサポートされているWebサーバーとの統合

ご使用の環境にWebサーバーが必要な場合、WebSphere Application ServerをIBM HTTP ServerまたはApache Webサーバーと統合することもできます。詳細は、第5.3項「ステップ2: WebSphere Application ServerとサポートされているWebサーバーとの統合」を参照してください。

5.1.2 WebSphere Application Serverの構成で使用されるパスとディレクトリ

表5-1はWebSphere Application Serverの構成に使用されるパスおよびディレクトリを示しています。

表5-1 WebSphere Application Serverの構成で使用されるパスとディレクトリ

名前 説明

<sites_install_dir>

WebCenter Sitesがインストールされているディレクトリのパス。パスには、ディレクトリの名前が含まれます。

<shared_dir>

WebCenter Sites共有ファイル・システム・ディレクトリのパス。パスには、共有ディレクトリの名前が含まれます。

<WAS_home>

WebSphere Application Serverがインストールされているディレクトリのパス。パスには、ディレクトリの名前が含まれます。

<dmgr_host>

デプロイメント・マネージャのホストのホスト名またはIPアドレス。

<dmgr_port>

デプロイメント・マネージャ・コンソールが接続をリスニングするポート番号。

<dmgr_profile>

デプロイメント・マネージャ・プロファイルの名前。

<dmgr_soap_port>

デプロイメント・マネージャのSimple Object Access Protocolポートの番号。

<server_name>

WASサーバーの名前。

<appsrv_profile>

アプリケーション・サーバー・プロファイルの名前。

<appsrv_node>

アプリケーション・サーバー・ノードの名前。

<ibm_http_home>

IBM HTTP Serverがインストールされているディレクトリのパス。パスには、ディレクトリの名前が含まれます。

<plugin_root>

Webサーバーのプラグイン・ディレクトリのパス。パスには、ディレクトリの名前が含まれます。


5.1.3 WebSphere Application Serverの起動/停止コマンド

この項では、WASコンポーネントの起動および停止のコマンドをリストします。

この項の内容は、次のとおりです。

5.1.3.1 デプロイメント・マネージャ


注意:

デフォルト・デプロイメント・マネージャ・プロファイル名はDmgr01です。


起動および停止のコマンドは次のとおりです。

  • 起動:

    • Windowsの場合:

      <WAS_home>\bin\startManager.bat -profileName <dmgr_profile>
      
    • UNIXの場合:

      <WAS_home>/bin/startManager.sh -profileName <dmgr_profile>
      
  • 停止:

    • Windowsの場合:

      <WAS_home>\bin\stopManager.bat -profileName <dmgr_profile>
      
    • UNIXの場合:

      <WAS_home>/bin/stopManager.sh -profileName <dmgr_profile>
      

5.1.3.2 ノード・エージェント


注意:

最初に作成されたアプリケーション・サーバー・プロファイルのデフォルト名はAppSrv01です。


起動および停止のコマンドは次のとおりです。

  • 起動:

    • Windowsの場合

      <WAS_home>\bin\startNode.bat –profileName <appsrv_profile>
      
    • UNIXの場合

      <WAS_home>/bin/startNode.sh –profileName <appsrv_profile>
      
  • 停止:

    • Windowsの場合:

      <WAS_home>\bin\stopNode.bat –profileName <appsrv_profile>
      
    • UNIXの場合:

      <WAS_home>/bin/stopNode.sh –profileName <appsrv_profile>
      

5.1.3.3 アプリケーション・サーバー


注意:

デフォルトのサーバー名はserver1です。

最初に作成されたアプリケーション・サーバー・プロファイルのデフォルト名はAppSrv01です。


起動および停止のコマンドは次のとおりです。

  • 起動:

    • Windowsの場合:

      <WAS_home>\bin\startServer.bat <server_name> -profileName <appsrv_profile>
      
    • UNIXの場合:

      <WAS_home>/bin/startServer.sh <server_name> -profileName <appsrv_profile>
      
  • 停止:

    • Windowsの場合:

      <WAS_home>\bin\stopServer.bat <server_name> -profileName <appsrv_profile>
      
    • UNIXの場合:

      <WAS_home>/bin/stopServer.sh <server_name> -profileName <appsrv_profile>
      

5.2 ステップ1: WebSphere Application Serverの構成

この項では、コマンドラインを使用してWASインスタンスを作成する方法を示します。


注意:

Windowsでは、この項で使用するコマンドライン・ツールの名前は、.shのかわりに.batで終わります。Windowsシステムでコマンドを実行するときは、必要な置換を行うことを忘れないでください。


この項の内容は、次のとおりです。

5.2.1 必要なプロファイルの作成

この項に示す手順に従って、環境での必要に応じて、デプロイメント・マネージャおよびアプリケーション・サーバーのプロファイルを作成します。複数サーバー非クラスタ化環境では、単一のデプロイメント・マネージャを使用して1つの管理コンソールからローカルおよびリモートのすべてのサーバーを管理するか、物理サーバーごとに1つのデプロイメント・マネージャを使用できます。クラスタ化された環境では、プライマリ・クラスタ・メンバー上でのみデプロイメント・マネージャを使用します。


注意:

各プロファイルのノードにリモートにアクセスできるように、システムに対してホスト名が構成されていることを確認します。


  1. 使用されていないプロファイルを削除します。

    今後使用されないプロファイルをクリーンアップする場合は、次の手順を完了します。

    1. 既存のプロファイルをリストします。

      チェックするWASインストールの<WAS_home>/binディレクトリから、次のコマンドを実行します。

      ./manageprofiles.sh -listProfiles
      

      デフォルトでは、デプロイメント・マネージャ・プロファイルは先頭にDmgrが付いており、アプリケーション・サーバー・プロファイルは先頭にAppSrvが付いています。

    2. 削除するプロファイルをリストから選択し、ステップcに進みます。

    3. プロファイルを削除します。

      ステップbで選択した各プロファイルに、次のコマンドを実行します。

      ./manageprofiles.sh -delete -profileName <profile_name>
      
    4. 残されたプロファイル・ディレクトリ<WAS_home>/profiles/<profile_name>を削除します。

  2. 次のようにデプロイメント・マネージャ・プロファイルを作成します。

    インストーラによって作成されたデプロイメント・マネージャを使用していない場合、ここで1つ作成します。次のコマンドは、環境用のセル(<dmgr_host>Cell#)またはトップレベルの組織単位、およびデプロイメント・マネージャ・プロファイル用のノード(<dmgr_host>CellManager#)またはミドルレベルの組織単位を作成します。プライマリ・サーバーの<WAS_home>/binディレクトリから、次のコマンドを実行します。

    ./manageprofiles.sh -create -profileName <dmgr_profile> -profilePath <WAS_home>/profiles/<dmgr_profile> -templatePath <WAS_home>/profileTemplates/dmgr -isDefault -defaultPorts
    

    注意:

    Adminセキュリティを有効にする場合は、次のオプションを追加します。

    -enableAdminSecurity true -adminUserName <username> -adminPassword <password>
    

  3. デプロイメント・マネージャを起動します。

    <WAS_home>/bin/startManager.sh -profileName <dmgr_profile>
    
  4. アプリケーション・サーバー・プロファイルを作成します。

    各物理サーバーに対して、管理対象またはスタンドアロンのいずれかのアプリケーション・サーバー・プロファイルを作成します。アプリケーション・サーバー・プロファイルがデプロイメント・マネージャに対してローカルになる場合、それは管理対象になります。それがリモートである場合、それはスタンドアロンになります。次の手順のコマンドは、プロファイルごとに1つのノード(<appsrv_host>Node#)を作成します。

    1. 管理対象アプリケーション・サーバー・プロファイルを作成します。

      プロファイルを格納するサーバーの<WAS_home>/binディレクトリから、次のコマンドを実行します。

      ./manageprofiles.sh -create -profileName <appsrv_profile> -profilePath <WAS_home>/profiles/<appsrv_profile> -templatePath <WAS_home>/profileTemplates/managed -isDefault
      
    2. スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・プロファイルを作成します。

      ./manageprofiles.sh -create -profileName <appsrv_profile> -profilePath <WAS_home>/profiles/<appsrv_profile> -templatePath <WAS_home>/profileTemplates/default -isDefault
      

    注意:

    これらのプロファイルに使用されるポートは、サーバー上の既存のアプリケーション・サーバー・プロファイルに基づいた、次に使用可能なポートのセットになります。


  5. デプロイメント・マネージャでアプリケーション・サーバー・プロファイルをフェデレートします。

    次のコマンドは、アプリケーション・サーバー・プロファイルのノードを、デプロイメント・マネージャによって管理されているセルと関連付けます。ステップ3で作成したアプリケーション・サーバー・プロファイルごとに、プロファイルが格納されるサーバーの<WAS_home>/binディレクトリから次のコマンドを実行します。

    ./addNode.sh <dmgr_host> <dmgr_soap_port> -profileName <appsrv_profile>
    

    注意:

    <dmgr_soap_port>のデフォルト値は8879です。


  6. ノード・エージェントを起動します。

    アプリケーション・サーバー・プロファイルごとに、このプロファイルが配置されているサーバーから次のコマンドを実行します。

    <WAS_home>/bin/startNode.sh -profileName <appsrv_profile>
    

5.2.2 クラスタの作成

クラスタ環境では、すべてのWebSphereサーバーはクラスタに属しており、サーバー間の通信はアプリケーション・サーバーによって管理されます。

  1. WebSphere Integrated Solutions管理コンソールにログインします。

    http://<dmgr_host>:<dmgr_port>/admin
    

    デフォルト・デプロイメント・マネージャ・ポートは9060です。

  2. 左側のツリーで、「Servers」「Clusters」を開き、「WebSphere」アプリケーション・サーバー・クラスタをクリックします。

  3. クラスタを作成します。

    1. 「新規」をクリックします。

    2. クラスタ名を入力します。

    3. セッション永続性を使用する環境の場合は、「Configure HTTP session memory-to-memory replication」を選択します。

    4. 「次へ」をクリックします。

    5. クラスタ・メンバー・サーバーを作成します。

      アプリケーション・サーバー・クラスタ・メンバーごとに次の手順を繰り返します。

      1. クラスタ・メンバーの名前を入力します。

      2. クラスタ・メンバーが配置されるノードを選択します。

      3. 最初のクラスタ・メンバーの場合は「Next」を、それ以外の場合は「Add Member」をクリックします。

      4. 「次へ」をクリックします。

    6. 「終了」をクリックします。

  4. 変更を保存します。

5.2.3 サーバーの作成

クラスタ化されていない環境では、次の手順でサーバーを作成します。

  1. 管理コンソールから、「Servers」「Server Types」を開き、「WebSphere application servers」をクリックします。

  2. サーバーを作成します。

    環境内のアプリケーション・サーバーごとに次の手順を繰り返します。

    1. 「新規」をクリックします。

    2. サーバーが配置されるノードを選択します。

    3. サーバー名を入力します。

    4. 「次へ」をクリックします。

    5. デフォルト・テンプレートを選択し、「Next」をクリックします。

    6. 「Generate Unique Ports」を選択し、「Next」をクリックします。

    7. 「終了」をクリックします。

    8. 新規作成したサーバーをクリックします。

    9. 「Communications」の下の「Ports」を開きます。

    10. 次のポートを書き留めます(それらは、後で仮想ホストに追加されます)。

      • WC_defaulthost

      • WC_defaulthost_secure

      • SIP_DEFAULTHOST

      • SIP_DEFAULTHOST_SECURE

  3. 変更を保存します。

5.2.4 サーバーの構成

この項では、次の手順を完了します。

5.2.4.1 Webコンテナ・プロパティの構成

この項では、WebCenter Sitesに必要なWebコンテナ・プロパティの構成方法を説明します。

  1. 管理コンソールから、「Servers」「Server Types」を開き、「WebSphere application servers」をクリックします。

  2. Webコンテナ・プロパティを追加します。

    アプリケーション・サーバーごとに、次の手順を完了します。

    1. サーバーを選択し、「Web Container Settings」ノードを開きます。

    2. 左側のペインで、「Servers」「Server Types」を開き、「Application Servers」をクリックします。

      構成されているサーバーのリストが表示されます。

    3. WebCenter Sitesのために作成したアプリケーション・サーバー・インスタンスを選択し(たとえば、server1を選択)、「Web Container Settings」ノードを開きます(図5-1)。

      図5-1 「Web Container Settings」ノード

      図5-1の説明が続きます
      「図5-1 「Web Container Settings」ノード」の説明

    4. 「Web Container Settings」ノードの下で、「Web container」をクリックします。

    5. 「Web container」ノードの下で、「Custom Properties」「New」をクリックします(図5-2)。

      • 「Name」フィールドに、NoAdditionalSessionInfoと入力します。

      • 「値」フィールドに、trueと入力します。

      図5-2 カスタム・プロパティ

      図5-2の説明が続きます
      「図5-2 カスタム・プロパティ」の説明

    6. 「Save」をクリックします。すべてのノードに変更を同期します(図5-3)。

    7. 次のステップeおよびfによって、次の2つのプロパティが追加されます。

      com.ibm.ws.webcontainer.initFilterBeforeInitServlet=true
      com.ibm.ws.webcontainer.invokeFilterInitAtStartup=true
      

      Webコンテナ・プロパティは、図5-3に似たものになります。

      図5-3 Webコンテナ・プロパティ

      図5-3の説明が続きます
      「図5-3 Webコンテナ・プロパティ」の説明

5.2.4.2 セッション管理の構成

この項では、WebCenter Sitesに必要なセッション管理プロパティの構成方法を説明します。

  1. 管理コンソールから、「Servers」「Server Types」を開き、「WebSphere application servers」をクリックします。

  2. セッション管理プロパティを構成します。

    アプリケーション・サーバーごとに、次の手順を完了します。

    1. サーバーをクリックし、「Container Settings」の下で「Session management」をクリックします。

    2. 「General Properties」の下の「Enable cookies」をクリックします(図5-4)。

      図5-4 セッション・トラッキング・メカニズム: Cookieの有効化

      図5-4の説明が続きます
      「図5-4 セッション・トラッキング・メカニズム: Cookieの有効化」の説明

    3. 「Set session cookies to HTTPOnly to help prevent cross-sites scripting」チェック・ボックスを選択解除します(図5-5)。

      これは、WebCenter Sites管理インタフェースでツリー・アプレットを実行するために必要です。

      図5-5 Cookie設定の指定

      図5-5の説明が続きます
      「図5-5 Cookie設定の指定」の説明

    4. 「Cookie path」に対して、「Use the context root」を選択します(図5-6)。

      図5-6 Cookieパスの設定

      図5-6の説明が続きます
      「図5-6 Cookieパスの設定」の説明

    5. 「Apply」「OK」をクリックし、変更を保存します。

    6. 「Additional Properties」の下の「Custom properties」をクリックします。

    7. 「新規」をクリックします。

    8. 「Name」フィールドにHttpSessionCloneIdと入力します。

    9. 「Value」フィールドに、8または9個の英数字IDを入力します(図5-7)。クラスタ環境では、このIDは、セッションが存在しているクラスタ・メンバーの識別に使用されます。このIDは、すべてのクラスタ・メンバーで一意であることが必要です。

      図5-7 HttpSessionCloneId

      図5-7の説明が続きます
      「図5-7 HttpSessionCloneId」の説明

    10. 「OK」をクリックし、変更を保存します。

5.2.4.3 クラスパスとJavaオプションの設定

この項では、メモリー引数の設定およびWebCenter Sitesに必要なJavaオプションの追加方法について説明します。

  1. 管理コンソールから、「Servers」「Server Types」を開き、「WebSphere application servers」をクリックします。

  2. クラスパスとJavaオプションの設定

    アプリケーション・サーバーごとに、次の手順を完了します。

    1. サーバーをクリックし、「Server Infrastructure」の下の「Java and Process Management」を展開し、「Process definition」をクリックします(図5-8)。

      図5-8 Javaおよびプロセス管理 - プロセス定義

      図5-8の説明が続きます
      「図5-8 Javaおよびプロセス管理 - プロセス定義」の説明

    2. 「Additional Properties」の下の「Java Virtual Machine」をクリックします。

    3. クラスパスを設定します。

      「Classpath」の下のボックスに、次のパスを入力します。<sites_install_dir>/bin

    4. 「Memory Arguments」を設定します。

      • 「Initial heap size」の下のボックスに値を入力します。推奨値は512です。

      • 「Maximum heap size」の下のボックスに値を入力します。推奨値は2048です。

    5. Javaオプションを設定します。

      「Generic JVM arguments」の下のボックスに、空白で区切って、次のJavaオプションを追加します。

      • -Dfile.encoding=UTF-8

        このオプションによってUTF-8ファイル・エンコーディングが指定されます。

      • -Dclient.encoding.override=UTF-8

        このオプションによってUTF-8 URIエンコーディングが指定されます。

      • -Dnet.sf.ehcache.enableShutdownHook=true

        このオプションによって、Ehcache停止フックが有効化されます。

      • -Djava.net.preferIPv4Stack=true

        このオプションで、IPv4アドレスの使用が指定されます。

      • -Duser.timezone=UTC

        このオプションは、JVMのタイムゾーンの設定に使用されます。すべてのWebCenter Sitesインストールで、この値をUTCに設定することをお薦めします。ただし、この値がすべてのWebCenter Sitesインストールで同一であるかぎり、任意のタイムゾーンを使用できます。

      • -Djava.io.tmpdir=<path_to_sites_tmpdir>

        このオプションは、JVMがどの一時ディレクトリを使用するのかを指定します。この値(図5-9) は、第2.1項「始める前に」で作成したディレクトリのパスにする必要があります。


        注意:

        Shift-JIS文字を使用する場合は、-Dcs.useJavaURLDecoder=falseオプションを追加します。


        図5-9 汎用JVM引数

        図5-9の説明が続きます
        「図5-9 汎用JVM引数」の説明

    6. 「OK」をクリックし、変更を保存します。

5.2.5 仮想ホストのホスト別名の作成

この項では、作成した新規サーバーの仮想ホストにホスト別名を追加する方法を説明します。

  1. 管理コンソールから「Environment」を開き、「Virtual hosts」をクリックします。

  2. 「default_host」をクリックします。

  3. 「Additional Properties」の下の「Host Aliases」をクリックします。

  4. 第5.2.3項「サーバーの作成」のステップ2で書き留めたポートのリストと、既存のホスト別名を比較します。ホスト別名がない一意のポートそれぞれに、次のように実行します。

    1. 「新規」をクリックします。

    2. 「Host Name」に対して、*を入力します。

    3. 「Port」に対して、ポート番号を入力します。

    4. 「OK」をクリックします。

  5. 変更を保存します。

5.2.6 データベース通信のためのWAS環境の構成

この項では、WebCenter Sitesのデータベースと通信するようにWAS環境を構成する方法を説明します。

5.2.6.1 J2C認証データの作成

J2C認証データは、JDBC接続などの接続を保護するために使用できるアイデンティティとパスワードのリストです。

  1. 管理コンソールから、「Security」を開き、「Global Security」をクリックします(図5-10)。

    図5-10 「Security」ノード

    図5-10の説明が続きます
    「図5-10 「Security」ノード」の説明

  2. 「Authentication」の下の「Java Authentication and Authorization」を展開し、「J2C authentication data」をクリックします。

  3. 「新規」をクリックします。

  4. J2C認証データを作成します(図5-11)。

    1. 「Alias」に対して、このユーザーIDとパスワードのペアの一意の別名を入力します。

    2. 「User ID」および「Password」に対して、WebCenter Sitesデータベースへの接続に使用されるユーザーの情報を入力します。

      図5-11 JAAS – J2C認証データ

      図5-11の説明が続きます
      「図5-11 JAAS – J2C認証データ」の説明

    3. 「OK」をクリックし、変更を保存します。

5.2.6.2 JDBCプロバイダの作成

JDBCプロバイダは、特定のJDBCドライバ実装を使用するすべてのデータ・ソースをカプセル化します。クラスタ環境では、すべてのサーバーが同じJDBCプロバイダを共有します。クラスタ化されていない環境では、プロバイダをサーバーごとに作成する必要があります。

  1. データベース・タイプに対応するデータベース・ドライバJARファイルを<WAS_home>/universalDriver/libディレクトリにコピーします。

    • DB2の場合:

      • db2jcc.jar

      • db2jcc_license_cu.jar


        注意:

        db2jcc4.jarはサポートされていません。


    • Oracleの場合: ojdbc6.jar

    • MS SQL Serverの場合: jtds-1.2.5.jar

  2. 管理コンソールから、「Resources」「JDBC」を開き、「JDBC providers」をクリックします。

  3. プロバイダがクラスタ環境用である場合は、「Scope」の下で、ドロップダウン・メニューから「Cluster=<cluster_name>」を選択します。プロバイダが非クラスタ環境用である場合は、「Scope」の下で、「Node=<appsrv_node>, Server=<server_name>」を選択します。

  4. 「新規」をクリックします。

  5. 「Create a new JDBC provider」画面で、次のことを完了します(図5-12)。

    1. 「Database type」に対して、「DB2」、「Oracl」または「User-defined」(MS SQL Serverを使用する場合)を選択します。

    2. 「Provider type」に対して、「DB2 Universal JDBC Driver Provider」(DB2の場合)または「Oracle JDBC Driver」(Oracleの場合)を選択しますMS SQL Serverを使用する場合、このドロップダウンは表示されません。

    3. 「Implementation type」に対して、OracleまたはDB2を使用する場合は、「Connection pool data source」を選択します。MS SQL Serverを使用する場合は、net.sourceforge.jtds.jdbcx.JtdsDataSourceと入力します。

    4. 「Name」に対して、JDBCプロバイダの名前を入力します。

    5. 「次へ」をクリックします。

      図5-12 接続プール・データ・ソース

      図5-12の説明が続きます
      「図5-12 接続プール・データ・ソース」の説明

  6. 「Enter database class path information」画面(図5-13)で、次のうちの1つを実行します。

    Oracle:

    1. ${ORACLE_JDBC_DRIVER_PATH}の値に対して、ステップ1でコピーしたojdb6.jarファイルの場所を入力します。

    2. 「次へ」をクリックします。

    DB2:

    1. 「Class path」の下で、${UNIVERSAL_JDBC_DRIVER_PATH}${DB2UNIVERSAL_JDBC_DRIVER_PATH}に置き換え、db2jcc_license_cisuz.jarが含まれている行を削除します。

    2. 「Apply」をクリックします。

    3. ${DB2UNIVERSAL_JDBC_DRIVER_PATH}の値に対して、ステップ1でコピーしたdb2cc.jarおよびdb2jcc_license_cu.jarファイルの場所を入力します。

      図5-13 データベース・クラス・パス情報

      図5-13の説明が続きます
      「図5-13 データベース・クラス・パス情報」の説明

    4. 「次へ」をクリックします。

    MS SQL Server: 「Class path」の下で、既存の行を削除し、次のステップ1でコピーしたjtds-1.2.5.jarファイルのパスを追加します。<WAS_home>/universalDriver/lib/jtds-1.2.5.jar

  7. 「Summary」画面(図5-14)で、選択した設定を確認し、「Finish」をクリックします。

    図5-14 「Summary」

    図5-14の説明が続きます
    「図5-14 「Summary」」の説明

  8. 変更を保存します。

5.2.6.3 データ・ソースの作成

  1. 管理コンソールから、「Resources」「JDBC」を開き、「Data sources」をクリックします。

  2. データ・ソースがクラスタ環境用である場合は、「Scope」の下で、ドロップダウン・メニューから「Cluster=<cluster_name>」を選択します。データ・ソースが非クラスタ環境用である場合は、「Scope」の下で、「Node=<appsrv_node>, Server=<server_name>」を選択します。

  3. 「新規」をクリックします。

  4. 「Enter basic data source information」画面(図5-15)で、次のように実行します。

    1. 「Data source name」フィールドに、このデータ・ソースの一意の名前を入力します。

    2. 「JNDI name」フィールドに、このデータ・ソースのJNDI名を入力します。

    3. 「次へ」をクリックします。

      図5-15 基本データ・ソース情報

      図5-15の説明が続きます
      「図5-15 基本データ・ソース情報」の説明

    4. 「Select an existing JDBC provider」を選択します(図5-16)。

    5. ドロップダウン・リストで、第5.2.6.2項「JDBCプロバイダの作成」で作成したJDBCプロバイダを選択します。

    6. 「次へ」をクリックします。

      図5-16 既存のJDBCプロバイダ

      図5-16の説明が続きます
      「図5-16 既存のJDBCプロバイダ」の説明

  5. 「Enter database-specific properties for the data source」画面(図5-17)で、次のように実行します。

    • ステップeでDB2 JDBCプロバイダを選択した場合、次のように実行します。

      1. 「Database name」フィールドに、WebCenter Sitesによって使用されるデータベースの名前を入力します。

      2. 「Driver type」ドロップダウン・リストで、「4」を選択します。

      3. 「Server name」フィールドに、WebCenter Sitesデータベースを実行しているマシンのホスト名またはIPアドレスを入力します。

      4. 「Port number」フィールドに、WebCenter Sitesデータベースが接続をリスニングするポート番号を入力します。

      5. 「Use this data source in container managed persistence (CMP)」チェック・ボックスを選択します。

      6. 「次へ」をクリックします。

        図5-17 データ・ソースのデータベース固有のプロパティ

        図5-17の説明が続きます
        「図5-17 データ・ソースのデータベース固有のプロパティ」の説明

    • ステップeで、Oracle JDBCプロバイダを選択した場合、次のように実行します。

      1. 「URL」フィールドに、WebCenter Sitesによって使用されるデータベースのURLを入力します。URLは次の書式で入力する必要があります。

        jdbc:oracle:thin:@//<db_host>:<db_port>/<db_name>
        

        説明:

        - <db_host>は、WebCenter Sitesデータベースを実行しているマシンのホスト名またはIPアドレスです。

        - <db_port>は、WebCenter Sitesデータベースが接続をリスニングするポート番号です。

        - <db_name> は、WebCenter Sitesデータベースの名前です。

      2. 「Data store helper class name」ドロップダウン・リストで、「Oracle11g data store helper」を選択します。

      3. 「Use this data source in container managed persistence (CMP)」チェック・ボックスを選択します。

      4. 「次へ」をクリックします。

    • ステップeで、SQL Serverプロバイダを選択した場合、次のように実行します。

      1. 「Database name」フィールドに、WebCenter Sitesによって使用されるデータベースの名前を入力します。

      2. 「Server name」フィールドに、WebCenter Sitesデータベースを実行しているマシンのホスト名またはIPアドレスを入力します。

      3. 「Port number」フィールドに、WebCenter Sitesデータベースが接続をリスニングするポート番号を入力します。

      4. 「Use this data source in container managed persistence (CMP)」チェック・ボックスを選択します。

      5. 「次へ」をクリックします。

  6. 「Component-managed authentication alias」ドロップダウン・リスト(図5-18)で、第5.2.6.1項「J2C認証データの作成」で作成したJ2C認証を選択し、「Next」をクリックします。

    図5-18 「Component-Managed Authentication Alias」

    図5-18の説明が続きます
    「図5-18 「Component-Managed Authentication Alias」」の説明

    ステップeで、SQL Serverプロバイダを選択した場合、次のように実行します。

    1. 「Data store helper class name」は、デフォルト・クラスのままにします。

    2. 「Use this data source in container managed persistence (CMP)」チェック・ボックスを選択します。

    3. 「次へ」をクリックします。

  7. 変更を保存します。

  8. データ・ソースのリストで、直前に作成したデータ・ソースを選択します。

  9. 「Data source」画面の「Additional Properties」領域で、「Connection pool properties」をクリックします。

  10. 「Connection pools」画面(図5-19)で、次のように実行します。

    1. 「Maximum connections」フィールドに、100 (または、自身の構成に適した値がわかっている場合はその値)を入力します。

    2. 「Minimum connections」フィールドに、10 (または、自身の構成に適した値がわかっている場合はその値)を入力します。

    3. 「OK」をクリックします。

      図5-19 「Connection Pools」

      図5-19の説明が続きます
      「図5-19 「Connection Pools」」の説明

  11. 変更を保存します。

  12. DB2を実行しているインストールの場合(図5-20):

    1. データ・ソースのリストで、直前に作成したデータ・ソースを選択します。

    2. 「Data source」画面の「Additional Properties」領域で、「Custom properties」をクリックします。

    3. 「Custom properties」画面で、「resultSetHoldability」をクリックします。

      図5-20 resultSetHoldability

      図5-20の説明が続きます
      「図5-20 resultSetHoldability」の説明

    4. 「Value」フィールドに、1を入力します(図5-21)。「OK」をクリックします。

      図5-21 resultSetHoldabilityの値

      図5-21の説明が続きます
      「図5-21 resultSetHoldabilityの値」の説明

    5. 「新規」をクリックします。

    6. 「Name」に「allowNextOnExhaustedResultSet」と入力し、「Value」に「1」と入力します。「OK」をクリックします。

    7. 「新規」をクリックします。

    8. 「Name」に「allowNullResultSetForExecuteQuery」と入力し、「Value」に「1」と入力します。「OK」をクリックします。

    9. 「Messages」ボックスで、「Review」をクリックします。

    10. 「Save」画面で、次のように実行します。

      1. 「Synchronize changes with nodes」チェック・ボックスを選択します。

      2. 「Save」をクリックします。

  13. 変更を保存します。

5.3 ステップ2: WebSphere Application ServerとサポートされているWebサーバーとの統合

この項では、IBM WebSphere Application Server用のWebサーバー・プラグインを使用してWASをIBM HTTP ServerまたはApache 2.2.x Webサーバーと統合する方法を説明します。WebサーバーおよびWebサーバー・プラグインがインストールされたら、次の手順を実行します。

  1. Webサーバー構成スクリプトをコピーして実行します。

    Webサーバー・プラグイン・インストーラによって構成スクリプト<plugin_home>/bin/configure<web_server_name>.shが作成され、それを使用してWebサーバーがデプロイメント・マネージャに追加され、管理コンソールで管理できるようになります。

    このファイルを、デプロイメント・マネージャが実行されている(すでに実行されていない場合は起動します)プライマリ・サーバーの<WAS_home>/binディレクトリにコピーし、そのスクリプトを実行します。

  2. プラグイン構成を生成し、伝播します。

    管理コンソールから、WAS環境に基づいてプラグイン構成ファイルを生成できます。

    1. 管理コンソールの左側で、「Server Types」を開き、「Web servers」をクリックします。

      スクリプトを使用して追加したWebサーバーが表示されます(図5-22)。

      図5-22 Webサーバー

      図5-22の説明が続きます
      「図5-22 Webサーバー」の説明

    2. Webサーバーをクリックし、「Plug-in properties」をクリックします。

      「Plug-in properties」画面が表示されます(図5-23)。

      図5-23 「Plug-In Properties」

      図5-23の説明が続きます
      「図5-23 「Plug-In Properties」」の説明

    3. プラグイン構成ファイルを表示するには、plugin-cfg.xmlの横にある「View」をクリックします(図5-23)。クラスタ環境では、ファイルは図5-24のようなものになります。

      「Plug-in properties」画面で、プラグイン構成ファイルの自動生成および伝播を無効化し、ログ・ファイル・レベルを変更します。

      WebCenter SitesおよびCAS Webアプリケーションをインストールおよびデプロイした後、プラグイン構成ファイルを再生成および再伝播します。

      図5-24 プラグイン構成ファイル

      図5-24の説明が続きます
      「図5-24 プラグイン構成ファイル」の説明

    4. プラグインを手動で生成および伝播するには、「Web servers」画面に移動し、構成するWebサーバーを選択し、「Generate Plug-in」をクリックします。

    5. プラグインの生成に成功したら、構成するWebサーバーを選択し、「Propagate Plug-in」をクリックします。