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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sitesアップグレード・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.8.0)
E49674-02
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8 サイト・キャプチャのアップグレード

この章では、サイト・キャプチャ1.1またはサイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.6.x)のテスト環境を、サイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.8.0)にアップグレードしてテスト環境を検証し、アクティブな環境をアップグレードするための手順について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

8.1 テスト環境のアップグレード

この項では、万一に備えてアクティブな環境をバックアップします。テスト環境の作成を選択した場合は、このバックアップをリカバリすることによってテスト環境を作成します。

この項の内容は、次のとおりです。

8.1.1 FatWireサイト・キャプチャ1.1またはWebCenter Sites: サイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.6.x)環境のバックアップ

  1. ガイドラインと固有の手順については、第9章「参照: サイト・キャプチャのバックアップおよびリカバリ」を参照してください。

  2. 第9章「参照: サイト・キャプチャのバックアップおよびリカバリ」の説明に従い、サイト・キャプチャをアクティブな環境でバックアップします。

  3. アプリケーション・サーバー構成やデータベース構成など、既存のインストールに関するすべての情報を確認します。これらの情報はアップグレード時に変更されませんが、他の場所で変更が必要な場合、既存の設定を参照する必要があります。

8.1.2 テスト環境の作成


注意:

アクティブな環境をアップグレードする前に、テスト環境で試行アップグレードを完了します。テスト環境を利用できない場合、アクティブなサイト・キャプチャ環境をアップグレードして開始し、停止時間の延長を予測します。テスト環境を使用することを強くお薦めします。


  1. テスト環境の作成準備が整ったら、前述の手順で作成したバックアップをリカバリします。ガイドラインについては、第9章「参照: サイト・キャプチャのバックアップおよびリカバリ」を参照してください。

  2. 次のガイドラインを使用して、テスト環境の作成を継続します。

    1. サイト・キャプチャ:

      以前のホストの同じ場所にサイト・キャプチャをコピーします。

    2. アプリケーション・サーバー:

      1. 以前のホストで使用したのと同じパスを使用してアプリケーション・サーバーをインストールします。

      2. 以前のホストで使用された同じJNDI名でデータソースを作成します。リストアされたデータベースにデータベース情報を使用します。

      3. アプリケーション・サーバーで必要なとおりに、サイト・キャプチャ・アプリケーションをデプロイします。


        注意:

        WAS環境で、サイト・キャプチャのROOT.warファイルをデプロイする間に、デプロイメント画面でmetadata-complete = trueを選択します。


8.1.3 バージョン11gR1 (11.1.1.8.0)へのサイト・キャプチャ・インスタンスのアップグレード

この項では、サイト・キャプチャ1.1またはサイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.6.x)の各インスタンスで、サイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.8.0)のアップグレード・インストーラを推奨方法(インタラクティブまたはサイレント)で実行します。

8.1.3.1 インタラクティブ・アップグレード

  1. サイト・キャプチャ・インストーラのアーカイブを一時ディレクトリに抽出し、インストーラ・スクリプトを実行します。

    • Windowsの場合:   scinstall.bat

    • UNIXの場合:      /scInstall.sh


    注意:

    アップグレード後のテストでインストーラ・ログ(install_log.log)を監視します。エラーが発生した場合は、ログを参照してその原因を探ることができます。


    アップグレードの実行時には、次の点に注意してください。

    • インストーラのほとんどのフィールドには、インストーラが元のインストールから検出した値があらかじめ設定されています。あらかじめ設定されている値を確認してください。それらの値が古い場合は、新しい値を設定する必要があります。(パスワードなどの情報は手動で入力する必要があります。)

    • 変更できない値が設定されているフィールドは、入力できないようになっています(灰色になっています)。

  2. サイト・キャプチャ・アプリケーションに関する『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド』に進み、サイト・キャプチャのインストールの手順に従います。インストールが完了したら、このガイドに戻って作業を続行します。


    注意:

    この時点で、サイト・キャプチャのアップグレードが完了し、有効なサイト・キャプチャ・インストールが実行されていることが前提になります。アップグレードが失敗した場合は、前述の手順およびログを確認して、問題を解決してください。


  3. インストーラ・プロセスが正常に終了し、コマンド・プロンプトが再度表示されるまで待機します。ROOTフォルダとROOT.warファイルが、omii.iniファイルで指定されたインストール・ディレクトリのwebappsフォルダに作成されます。

  4. サイト・キャプチャのホスト名とポート番号を更新する場合、AdminSiteからSiteCapture FW_ApplicationSiteCapture FW_Viewを削除します。

  5. サイト・キャプチャをカスタマイズするには、Javaコードの使用が唯一の方法になります。このコードは、class/jarファイルの形式でサイト・キャプチャWebアプリケーションに組み込むことができます。他のファイルを手動で構成しないでください。アップグレードが完了したら、インストーラで生成されたwarファイルにすべての変更を手動で保存する必要があります。第8.3項「カスタム実装のアップグレードおよびパブリッシュ・システムとの統合」を参照してください。

  6. 適用可能なアプリケーション・サーバーにサイト・キャプチャのROOT.warファイルをデプロイします。

  7. <Sites_install>/binディレクトリにあるcustombeans.xmlファイルで、サイト・キャプチャがWebCenter Sitesと一緒に機能するように次のサンプルURLを追加します。これを追加しない場合、サイト・キャプチャ・アプリケーションのアイコンはSitesインタフェースに表示されません。

    <value>http://<<hostname>>:<<port>>/__admin/*</value>
    

8.1.3.2 サイレント・アップグレード

  1. omii.iniファイルを、/fw-site-capture/ominstallinfoから外部のフォルダにコピーして、そのコピーの名前を必要に応じて変更します。サイレント・インストーラはアップグレード時にこのコピーを使用します。

  2. 目的のomii.iniファイルを開きます。

  3. isAlreadyInstalledプロパティを検索します。

  4. サイレント・インストールのアップグレードの場合は、isAlreadyInstalledプロパティをtrueに設定します。

  5. CSInstallAccountPasswordプロパティを検索します。

  6. 暗号化されていないパスワードをCSInstallAccountPasswordプロパティに指定します。

  7. プロパティ・ファイルを保存します。

  8. (抽出したフォルダのルート・レベルにある)Install.iniファイルを開き、行loadfile=を最初のセクションに追加してファイルを保存します。

  9. コマンド・プロンプトを開き、次のいずれかのコマンドを実行します。

    • Windows:   scInstall.bat -silent

    • Linux:     scInstall.sh -silent

    インストールが成功すると、「Installation Finished Successfully」というメッセージがコマンド・ウィンドウに表示されます。

  10. 『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド』に進み、サイト・キャプチャのインストールの手順に従います。インストールが完了したら、このガイドに戻って作業を続行します。

  11. インストーラ・プロセスが正常に終了し、コマンド・プロンプトが再度表示されるまで待機します。ROOTフォルダとROOT.warファイルが、omii.iniファイルで指定されたインストール・ディレクトリのwebappsフォルダに作成されます。

  12. サイト・キャプチャのホスト名とポート番号を更新する場合、AdminSiteからSiteCapture FW_ApplicationアセットとSiteCapture FW_Viewアセットを削除します。

  13. サイト・キャプチャをカスタマイズするには、Javaコードの使用が唯一の方法になります。このコードは、class/jarファイルの形式でサイト・キャプチャWebアプリケーションに組み込むことができます。他のファイルを手動で構成しないでください。アップグレードが完了したら、インストーラで生成されたwarファイルにすべての変更を手動で保存する必要があります。第8.3項「カスタム実装のアップグレードおよびパブリッシュ・システムとの統合」を参照してください。

  14. 適用可能なアプリケーション・サーバーにサイト・キャプチャのROOT.warファイルをデプロイします。

  15. <Sites_install>/binディレクトリにあるcustombeans.xmlファイルで、サイト・キャプチャがWebCenter Sitesと一緒に機能するように次のサンプルURLを追加します。これを追加しない場合、サイト・キャプチャ・アプリケーションのアイコンはSitesインタフェースに表示されません。

    <value>http://<<hostname>>:<<port>>/__admin/*</value>
    

8.1.4 アップグレードした環境の検証

クラスタを利用している場合は、プライマリ・クラスタ・メンバーから作業を開始し、次にそれぞれのセカンダリ・クラスタ・メンバーをテストします。最後に、ロード・バランサを通じてクラスタをテストします。

アップグレードした環境の各サイト・キャプチャ・インスタンスで次の手順を実行します。

  1. WebCenter Sitesに一般管理者としてログインします。

  2. サイト・キャプチャ・アプリケーションに移動します。

  3. サイト・キャプチャ・アプリケーションと、通常の操作で定期的に使用されるすべての機能をテストします。

  4. 環境を検証する場合、次のいずれかを実行します。

    • テスト環境をアップグレードした場合、第8.2項「アクティブな環境のアップグレード」に進みます。

    • アクティブな環境をアップグレードした場合:

      1. 公開スケジュールを有効にします。

      2. イベントを有効にします。

      3. アップグレードした環境をバックアップします。

      4. クライアントのブラウザのキャッシュをクリアします(キャッシュされているコンテンツがあると問題が発生する可能性があります)。

      5. 作業を再開します。


注意:

パスワードがomii.iniファイルで正確に暗号化されているかどうかを検証する必要があります。


8.2 アクティブな環境のアップグレード

次の手順は、テスト環境をアップグレードした場合に適用されます。

  1. テスト環境を検証したら、アクティブな環境をアップグレードします。アクティブな環境で試行アップグレード時に操作を続行した場合、この章の前述の手順と、試行アップグレード時に作成した注意事項を参照してアクティブな環境をアップグレードします。

  2. 第8.1項「テスト環境のアップグレード」の説明に従い、アップグレードした環境を検証します。

  3. 作業を再開します。

8.3 カスタム実装のアップグレードおよびパブリッシュ・システムとの統合

この項の内容は、次のとおりです。

8.3.1 カスタム実装

サイト・キャプチャでは、ResourceRewriterLinkExtractorなどのカスタム実装がサポートされるため、目的のURLパターンに従ってWebサイトをクロールできます。開発者は、カスタマイズされたこれらの実装でクローラをカスタマイズして、必要なclass/jarファイルを作成できます。アップグレード・シナリオでは、アプリケーションを開始する前に、最新のアプリケーションwarファイルにカスタムclass/jarファイルを保存して再デプロイする必要があります。

8.3.2 パブリッシュ・システムとの統合

このシナリオでは、サイト・キャプチャをWebCenter Sitesのリアルタイム・パブリッシュ・プロセスに統合します。

  1. WebCenter Sitesソース・システム:

    1. 次のいずれかを実行します。

      • サイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.6.0)からのアップグレードの場合:

        fw-crawler-publish-listener-11.1.1.6.0.jarfw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0.jarに置き換えて/WEB-INF/libフォルダに置きます。

      • サイト・キャプチャ1.1からのアップグレードの場合:

        fw-crawler-publish-listener-1.1.jarfw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0.jarに置き換えて/WEB-INF/libフォルダに置きます。

      • サイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.6.1)バンドルされたパッチ1からのアップグレードの場合:

        fw-crawler-publish-listener-11.1.1.6.1.jarfw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0.jarに置き換えて/WEB-INF/libフォルダに置きます。

    2. fw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0-elements.zipファイルを解凍し、CatalogMoverを使用してFW_PublishingEventRegistry.htmlを再インポートします。

    3. WebCenter Sitesソース・システムを再起動します。

  2. WebCenter Sitesターゲット・システム:

    1. CatalogMoverを使用して、前述の手順1 (WebCenter Sitesソース・システム)で抽出された解凍済のfw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0-elements.zipファイルからElementCatalog.htmlSiteCatalog.htmlを再インポートします。

    2. crawler.propertiesファイルをコピーする必要はありません(既存のファイルをそのままの状態にしておきます)。サイト・キャプチャのホスト名とポート番号を更新する場合、それに応じてcrawler.propertiesファイルを更新します。

    3. 次のいずれかを実行します。

      • サイト・キャプチャ11gR1 (11.1.1.6.0)からのアップグレードの場合:

        fw-crawler-publish-listener-11.1.1.6.0.jarfw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0.jarファイルに置き換えて/WEB-INF/libフォルダに置きます。

      • サイト・キャプチャ1.1からのアップグレードの場合:

        fw-crawler-publish-listener-1.1.jarfw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0.jarファイルに置き換えて/WEB-INF/libフォルダに置きます。

      • サイト・キャプチャ11gR1バンドルされたパッチ1からのアップグレードの場合:

        fw-crawler-publish-listener-11.1.1.6.1.jarファイルをfw-crawler-publish-listener-11.1.1.8.0.jarファイルに置き換えて/WEB-INF/libフォルダに置きます。

    4. WebCenter Sitesターゲット・システムを再起動します。