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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49682-01
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64 イベント通知の構成

この章では、イベント通知を構成する手順について説明します。イベント通知を使用すると、Content Integration Platform管理者は、ソース・システムまたはターゲット・システムのいずれかに変更が行われたときに、これらのシステムの同期状態について常に通知を受信できます。

この章は、次の項で構成されています。

64.1 イベント通知の概要

イベントドリブン通知はシンプルなワークフロー・プロセスでCIP管理者に配信されます。このワークフロー・プロセスは、グローバルに有効化することも、特定のイベント(アイテムの作成など)および特定のタイプのアイテムに対して選択的に有効化することもできます。


注意:

CIPでイベント通知を構成する場合は、WebCenter Sitesにオブジェクトをパブリッシュする前、またはDocumentumにアセットをアーカイブする前に行ってください。手順については、第64.2項「WebCenter Sitesのイベント通知ワークフローの構成」および第64.3項「EMC Documentumのイベント通知ワークフローの構成」を参照してください。


64.2 WebCenter Sitesのイベント通知ワークフローの構成

CIPパブリッシュ・モデルのイベント通知とは、Documentum上の監視対象ワークスペース(キャビネットまたはフォルダ)に変更が行われたときに、WebCenter Sites上で発生するアクションについてCIP管理者に通知するプロセスです。

ワークスペースの監視は、ワークスペースのメタデータおよび関連付けられたオブジェクトがcipcommander publishコマンドを介して最初にWebCenter Sitesにパブリッシュされたときに開始されます。同期エンジンがワークスペースでコンテンツに対する変更をリスニングして、それらを自動的にWebCenter Sitesにレプリケートします。WebCenter Sitesではそれらはイベントとして処理されます。イベント通知が構成されると、イベントはWebCenter Sitesワークフローを呼び出して、イベントを確認する通知を送信します。関連するワークフローが構成されている場合は、失敗したイベントについても通知がトリガーされます。表64-1「WebCenter Sitesのデフォルトのワークフロー」に、サポートされるイベントとデフォルトのワークフローのリストを示しています。

表64-1 WebCenter Sitesのデフォルトのワークフロー

WebCenter Sitesのイベント ワークフロー・プロセス

アセットの作成

CIPAssetCreated。オブジェクトが監視対象キャビネットまたはフォルダで作成され、その対応するアセットがWebCenter Sitesで作成されたときに呼び出されます。

アセットの削除

CIPAssetDeleted。オブジェクトが監視対象キャビネットまたはフォルダから削除され、その対応するアセットがWebCenter Sitesから削除されたときに呼び出されます。

アセットの削除の失敗

CIPAssetDeletionFailed。次の場合に呼び出されます。

  • 監視対象キャビネットまたはフォルダから削除されたオブジェクトがWebCenter Sitesシステムでチェックアウトされている。

  • 監視対象キャビネットまたはフォルダから削除されたオブジェクトに、対応するアセットが削除されるとWebCenter Sitesシステムで未解決となる依存性がある。

アセットの変更

CIPAssetModified。監視対象キャビネットまたはフォルダ内のオブジェクトが変更され、その対応するアセットがWebCenter Sitesで作成されたときに呼び出されます。

アセットの変更の失敗

CIPAssetModificationFailed。監視対象キャビネットまたはフォルダ内のオブジェクトが変更されたが、その対応するアセットがWebCenter Sitesでチェックアウトされているときに呼び出されます。


デフォルトのワークフローには次のプロパティがあります。


注意:

パブリッシュ・プロセスに関連したワークフローを作成することは可能ですが、一般に、CIPで提供されるワークフローを使用する方が便利です。独自のワークフローを作成する場合は、第10章「ワークフロー・プロセスの作成と管理」を参照してください。


この項は、次のトピックで構成されています。

64.2.1 WebCenter Sitesへのデフォルトのワークフローのインストール

デフォルトのワークフローをインストールするには:

  1. WebCenter Sitesのインストール・ディレクトリからcatalogmover.bat(Linuxの場合はcatalogmover.sh)を実行します。

  2. 「Catalog」「Auto Import Catalog(s)」の順に移動します。

    1. workflows.zipを選択します(すべてのcs_*_schema.zipファイルと同じディレクトリまたはレベルにあります)。

    2. インポート・ダイアログで、次のようにフィールドに値を入力します。

      Catalog Data Directory: デフォルト値のままにします

      Catalog ACL List: Browser, SiteGod, xceleditor, xceladmin

  3. 次のURLを呼び出して、デフォルトのワークフローを作成します。

    http://<host>:<port>/<context_path>/ContentServer?pagename=OpenMarket/Xcelerate/Installation/CIPCreateWorkflows&username=<username>&password=<password>

    ここで、

    • <host>はWebCenter Sitesインストールのアドレスです。

    • <port>はWebCenter Sitesインストールのポート番号です。

    • <context_path>はWebCenter Sites Webアプリケーションがデプロイされているコンテキスト・パスです。

    • <username>はWebCenter Sites管理者のユーザー名です。

    • <password>はWebCenter Sites管理者のパスワードです。

    たとえば、デフォルトの構成のURLは次のとおりです。

    http://localhost:8080/cs/ContentServer?pagename=OpenMarket/Xcelerate/Installation/CIPCreateWorkflows& username=fwadmin&password=xceladmin

    ワークフローが作成されると、次のメッセージが表示されます。

    "Workflows for Content Integration Platform were created successfully"

64.2.2 デフォルトのワークフローのインストールの検証

デフォルトのワークフローが作成されると、関連付けられたアイテム(ロールや電子メール・オブジェクトなど)もWebCenter Sites内に作成されます。

デフォルトのワークフローおよび関連付けられたアイテムを検証するには:

  1. 一般管理者としてWebCenter Sites Advancedインタフェースにログインします(デフォルトの資格証明: fwadmin / xceladmin)。

  2. 次のアイテムが作成されていることを確認します。

    • CIPAdminロール。すべてのCIPワークフローの管理ロールとして使用されます。CIPAdminロールを持つすべてのユーザーは、デフォルトのワークフローのすべてのCIPイベントについて通知されます。

    • ワークフロー・プロセス:

      CIP Asset Created、CIP Asset Deleted、CIP Asset Deletion Failed、CIP Asset ModifiedおよびCIP Asset Modification Failed

    • ワークフロー状態:

      CIP Asset Created、CIP Asset Deleted、CIP Asset Deletion Failed、CIP Asset ModifiedおよびCIP Asset Modification Failed

    • ワークフロー・ステップ・アクション:

      CIP Asset Deleted(CIP管理者に電子メール通知が送信されます)

    • 電子メール・オブジェクト: CIP Asset Event

64.2.3 デフォルトのワークフローの有効化

デフォルトのワークフローは、デフォルトのmappings.xmlファイルで事前構成されています。リストされている各アセット・タイプには、コメント化されたワークフロー構成セクションが含まれます。

CIPワークフローを有効にするには:

  1. mappings.xml (Content Integration Agentホスト上にあります)を開き、<mapping id= "documentum2cs">セクションに移動して、イベント通知で有効にする各アセット・タイプに必要な(次の)ワークフローを非コメント化します。

    <param name="assetCreatedProcess">CIPAssetCreated</param>
    <param name="assetModifiedProcess">CIPAssetModified</param>
    <param name="assetDeletedProcess">CIPAssetDeleted</param>
    <param name="assetDeletionFailedProcess">CIPAssetDeletionFailed</param>
    <param name="assetModificationFailedProcess">CIPAssetModification Failed</param>
    
  2. CIPAdminロールをCIP管理者に割り当てます。CIP管理者が電子メールを受信できることを確認します。手順は、第5.5.1項「ユーザー・プロファイルの作成および編集」を参照してください。

  3. ソース・システムで発生するイベント数が比較的多い場合は、ワークフロー・グループを使用して、それらのタスクを一度に解決することをお薦めします。ワークフロー・グループはデフォルトでは同梱されていません。手動で作成する必要があります。手順については、第10章「ワークフロー・プロセスの作成と管理」を参照してください。


注意:

呼び出されたワークフロー・プロセスの名前がワークフロー・グループに含まれる場合、そのワークフロー・プロセスは自動的にグループに追加されます。


64.3 EMC Documentumのイベント通知ワークフローの構成

アーカイブ・モデルのイベント通知とは、監視対象CS DataStoreに変更が行われたときに、Documentumフォルダで発生するアクションについてCIP管理者に通知するプロセスです。

CS DataStoreの監視は、DataStoreのメタデータおよび関連付けられたファイルがcipcommander publishコマンドを介して最初にDocumentumにアーカイブされたときに開始されます。同期エンジンがCS DataStoreのコンテンツに対する変更をリスニングして、それらを自動的にDocumentumのターゲット・フォルダにレプリケートします。Documentumのターゲット・フォルダではそれらはイベントとして処理されます。イベント通知が構成されると、イベントはDocumentumワークフローを呼び出して、イベントを確認する通知を送信します。表64-2「アーカイブ・プロセスのイベント通知ワークフロー」に、サポートされるイベントのリストを示しています。

表64-2 アーカイブ・プロセスのイベント通知ワークフロー

Documentumのイベント ワークフロー

オブジェクトの作成

CS DataStoreで新規アセットが作成され、その対応するオブジェクトがDocumentumで作成されたときに呼び出されます。

オブジェクトの変更

CS DataStoreでアセットが変更され、その対応するオブジェクトがDocumentumで作成されたときに呼び出されます。



注意:

アーカイブ・プロセスに関連したイベント通知では、Documentumワークフローを作成または再利用する必要があります。


アーカイブ・イベントの通知ワークフローを有効化するには:

  1. Documentumで独自のワークフロー・プロセスを作成するか、ワークフロー・プロセスを再利用します。必要に応じてパッケージを定義します。

  2. mappings.xmlを開き、<mapping id= "csds2documentum">に移動します。

    1. イベント通知で有効にする各アセット・タイプに必要な(次の)ワークフロー・プロセスとパッケージを非コメント化します。

      <param name="objectCreatedProcess">ProcessName</param>
      <param name="objectModifiedProcess">ProcessName</param>
      <param name="objectCreatedPackage">PackageName</param>
      <param name="objectModifiedPackage">PackageName</param>
      
    2. ProcessNameを、自動的に開始する必要のあるワークフロー・プロセスの名前で置き換えます。

    3. PackageNameはオプションのパラメータです。PackageNameが指定されない場合、アセットは最初に利用可能なパッケージ内に配置されます。