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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49682-01
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17 XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ・プロセス

この章では、XMLへのアセットのエクスポートの動作と構成方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

17.1 XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法は、ディスクへのエクスポート方法と動的パブリッシュ方法を混合したものです。アセットはファイルにレンダリングされますが、このパブリッシュ方法は、ディスクへのエクスポートのパブリッシュ方法ではなく、動的な依存性の計算方法を使用します。

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法は、真のデータ変換方法であるという点で他の2つとは異なります。ディスクへのエクスポートのパブリッシュがページごとにHTMLファイルを1つ作成する(複数のアセットが1つのファイルにレンダリングされる)のに対して、XMLへのアセットのエクスポートは、このパブリッシュ方法を使用するために構成された宛先に対して承認されたアセットごとにXMLファイルを1つ作成します。

ディスクへのエクスポートのパブリッシュは、ディスクへのエクスポートのSites配信システムから配信されるディスクへのエクスポート・ファイルを作成します。それに対して、XMLへのアセットのエクスポートは、データベースまたはSites以外のシステムに配信するためのXMLファイルを作成します。

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ・セッションが実行されると、次のようになります。

  1. ソース・システムでは、承認システムにより、この宛先に対して承認されたアセットのリストが、XMLへのアセットのエクスポートに提供されます。

  2. XMLへのアセットのエクスポートは、リストの各アセットをXMLファイルにレンダリングします。出力ファイルにはアセットが記述され、すべてのアセット・フィールドのすべての値が明示されます。

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法を使用する場合、通常、品質保証プロセスを設定し、外部(Sites以外の)システムに移動させる前に生成されたファイルをテストします。

この項は、次のトピックで構成されています。

17.1.1 XML出力

XMLへのアセットのエクスポートから出力されるのは、フィールド値に関してアセット・オブジェクトを記述する適格なXMLです。フィールドは属性と呼ばれます。

各アセット・フィールドには、名前/値のペアがあります。値のステートメントには、フィールドのデータ型が含まれます。たとえば、Nameフィールドには文字が入ります。つまり、アセットのNameフィールドの名前/値のペアは次のように出力されます。

<attribute name="Name">
   <string value="nameOfAsset"/> 
</attribute>

フレックス属性は、フレックス・アセットのフィールドとして使用されます。フレックス・アセットの出力XMLでは、フレックス属性値はAttribute_に付加されます。サンプル・サイトの製品アセット価格に対する属性値の例を次に示します。

<attribute name="Attribute_price">
   <decimal value="5.9"/> 
</attribute>

XML出力は、各フィールド/属性のフィールド名ではなく列名を使用し、列名とフィールド名は異なる可能性があることに注意します。

次は、このパブリッシュ方法で作成されたXMLファイルの記述で、疑似DTDファイルとして表されています。

<!-- ASSET: 
-- ASSET defines an asset object 
-- an asset is made up of attributes
-->
<!ELEMENT ASSET (ATTRIBUTE)*>
<!ATTLIST ASSET TYPE CDATA #REQUIRED>
<!ATTLIST ASSET ID CDATA #IMPLIED>
<!ATTLIST ASSET SUBTYPE CDATA #IMPLIED>

<!ELEMENT ATTRIBUTE (STRING | DATE | INTEGER | DECIMAL | BINARY | FILE | ASSETREFERENCE | ARRAY | STRUCT | LIST)>
<!ATTLIST ATTRIBUTE NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT STRING>
<!ATTLIST STRING VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT DATE>
<!ATTLIST DATE VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT INTEGER>
<!ATTLIST INTEGER VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT DECIMAL>
<!ATTLIST DECIMAL VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT BINARY>
<!ATTLIST BINARY VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT FILE (CDATA) >
<!ATTLIST FILE NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT FILE>
<!ATTLIST FILE NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT ASSETREFERENCE>
<!ATTLIST ASSETREFERENCE TYPE CDATA #REQUIRED>
<!ATTLIST ASSETREFERENCE VALUE CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT ARRAY (STRING | DATE | INTEGER | DECIMAL | BINARY | FILE | ASSETREFERENCE | ARRAY | STRUCT | LIST)+>

<!ELEMENT STRUCT (FIELD)+>

<!ELEMENT FIELD (STRING | DATE | INTEGER | DECIMAL | BINARY | FILE | ASSETREFERENCE | ARRAY | STRUCT | LIST)+>
<!ATTLIST FIELD NAME CDATA #REQUIRED>

<!ELEMENT LIST (ROW)+>

<!ELEMENT ROW (COLUMN)+>

<!ELEMENT COLUMN ( STRING | INTEGER | DECIMAL | DATE | ASSETREFERNCE)>
<!ATTLIST COLUMN NAME CDATA #REQUIRED>

17.1.2 XMLへのアセットのエクスポートに対するファイルの命名規則

エクスポートされるXMLファイルは次の規則に従って命名されます。

assetID.xml

たとえば、アセットIDが3344556677の場合、アセットのXMLファイルのファイル名は、3344556677.xmlになります。

XMLへのアセットのエクスポートのパブリッシュ方法では、アセットのPathまたはFilenameフィールドに入力された任意の情報は使用しません。

17.2 XMLへのアセットのエクスポートに対するシステムの構成

XMLへのアセットのエクスポートの配信タイプ用に構成する際の主な手順は次のとおりです。

17.2.1 バッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)

どのタイプのパブリッシュを実行する場合でも、あらかじめバッチ・ユーザー・アカウントの作成が必要です。作成しているパブリッシュの宛先の数やタイプに関係なく、この手順は1回のみ実行する必要があります。

17.2.2 ルート・エクスポート・ディレクトリの指定

この章ですでに説明しているように、WebCenter Sitesがファイルをエクスポートするディレクトリは、futuretense.iniファイルのcs.pgexportfolderプロパティによって決まります。

エクスポートされるファイルのルート・ディレクトリを設定するには:

  1. プロパティ・エディタを起動します。(この手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)

  2. ソースWebCenter Sitesシステムのfuturetense.iniファイルを開きます。

  3. 「エクスポート/ミラー」タブで、cs.pgexportfolderプロパティを選択し、その値をファイルのエクスポート先のディレクトリのフルパスに設定します。これは、システムのグローバル設定です。

    ファイルを保存し、プロパティ・エディタを閉じます。

  4. アプリケーション・サーバーを再起動します。


    注意:

    XMLへのエクスポートのパブリッシュ・セッションを実行する前に、この宛先ディレクトリが存在し、そこで作成されるXMLファイル用に十分な領域があることを確認します。


17.2.3 XMLへのアセットのエクスポートの宛先の構成

次に、次の手順を完了してXMLへのエクスポートの宛先を作成します。

  1. ソースWebCenter Sitesシステムの「管理」タブで、「パブリッシュ」を開き、次に「宛先」を開きます。

  2. 「新規追加」をダブルクリックします。

    「新規宛先の追加」フォームが表示されます。

    図17-1 「新規宛先の追加」フォーム

    図17-1の説明が続きます
    「図17-1 「新規宛先の追加」フォーム」の説明

    次のようにフィールドに入力します。

    • 名前: 一意の宛先の名前を入力します。

    • 配信タイプ: 「XMLへのアセットのエクスポート: アセットごとにXMLファイルをエクスポート」を選択します。

    • サイト: アセットを承認し、この宛先に対してパブリッシュすることが可能なサイトを選択します。

    • ロール(パブリッシュの承認): アセットの承認権限を割り当てるロールを選択します。これらのロールが割り当てられるすべてのユーザーがアセットを承認できます。

    • ロール(パブリッシュ): パブリッシュ権限を割り当てるロールを選択します。これらのロールが割り当てられるすべてのユーザーがパブリッシュできます。

  3. ソース・システムに対して構成する必要がある追加のエクスポート先ごとに手順1を繰り返します。

17.2.4 アセットの承認

構成の簡易テストを実行する場合は、アセットを選択し、そのアセットと依存アセットを承認します。

サイト全体のテスト・パブリッシュを実行する場合は、そのサイトのすべてのアセットを承認します。多数のアセットを一度に承認する方法の詳細は、第18.2項「複数アセットの承認」を参照してください。

17.2.5 結果のパブリッシュとテスト

宛先にパブリッシュできるアセットを承認したら、テスト・パブリッシュ・セッションを実行できます。

  1. ソースWebCenter Sitesシステムのボタン・バーで「パブリッシュ」をクリックします。

  2. 「パブリッシュ・コンソール」で、ドロップダウン・リストから宛先を選択し、「宛先の選択」をクリックします。

    WebCenter Sitesに、この宛先にパブリッシュする準備のできているアセットに関する情報が表示されます。

  3. 「パブリッシュ」をクリックします。

    確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックしてパブリッシュを続行します。

    WebCenter Sitesは、ファイルにこの宛先に対して承認されたすべてのアセットをエクスポートします。ファイルは以前に指定したディレクトリに保存されます。

  4. 「パブリッシュ・コンソール」の「アクティブ」タブで、セッションの動作を監視できます。

  5. セッションが完了したら、「履歴」タブをクリックすると、このセッションのセッション・サマリーを表示できます。

    セッション情報の上にマウス・ポインタを置いて、サマリー情報を表示します。「ログ」をクリックしてセッション・ログ・ファイルを表示します。

  6. ログ・ファイルに結果として生成されるすべてのXMLファイルのリストが表示されるので、ファイルが正しいことを確認します。

17.2.6 スケジュールの設定

宛先が正しく構成されていることと、ディレクトリ名が必要に応じて作成されていることを確認後、ソース・システムで次の手順を実行してパブリッシュ・システムの構成を終了できます。

  • 宛先に対してスケジュールされたパブリッシュ・イベントを作成します。この手順の詳細は、第18.7項「パブリッシュ・イベントのスケジュール」を参照してください。

  • 外部のSites以外のシステムに生成されたファイルを移動させる方法を計画します。たとえば、パブリッシュ・セッション完了後、ファイルを自動的にテスト領域に移動させる定期的なFTP送信を設定できます。