管理者および開発者は、この章のこれまでの項で説明した構成手順に加えて、必要なときにいつでもこの章で説明されているパブリッシュ手順を実行できます。
この章は、次の項で構成されています。
注意: WebCenter Sites 11gリリース1 (11.1.1.8.0)では、ミラー・パブリッシュ機能は非推奨になっています。この機能は、リアルタイム・パブリッシュに置き換えられました。 |
サイトの開発フェーズでは、サイト・デザイナおよび開発者は、サイトおよびアセット・タイプとそれをサポートするすべての構成(サブタイプ、アソシエーション、スタート・メニュー・アイテムなど)を開発し、テンプレートをコード化し、管理者が必要に応じてワークフローのエレメントを記述するなどしてユーザー・インタフェースをカスタマイズできるよう支援します。この作業には、開発システムを使用します。
コンテンツ・プロバイダの準備が完了したサイトは、ミラーリング先構成機能を使用して、管理システムおよび配信システムに移行できます。
この項は、次のトピックで構成されています。
次の手順を1回実行します。
管理(宛先)システムのWebCenter Sitesインタフェースにfwadminユーザーとしてログインします。
アセット・タイプのフィールドの参照表など、カスタム・サポート表が存在する場合は、管理(宛先)システムにそれらの表を作成します。
管理システムで、すべてのユーザーを作成します。
ソース・システムで、WebCenter Sitesインタフェースにログインします。
パブリッシュ方法としてリアルタイムを使用する宛先システムのパブリッシュの宛先を作成します。
この手順および次の2つの手順の詳細は、第20.2項「リアルタイム・パブリッシュに対するシステムの構成」を参照してください。
パブリッシュの宛先を初期化します。
パブリッシュの宛先を構成します。
宛先(管理)システムで、サイトのユーザーを構成します。この手順の詳細は、第8.2.1項「ユーザーへのサイトのアクセス権限の付与(ユーザーへのロールの割当て)」を参照してください。
フレックス・ファミリを作成した場合は、再度ソース・システムにログインします。データ構造のフレックス・アセットをすべて承認し、管理(宛先)システムにパブリッシュします。
アセットごとに承認するか、「管理」タブの「複数アセットの承認」機能を使用することができます。この機能の詳細は、第18.2項「複数アセットの承認」を参照してください。
宛先システムの他の適切なアセット(テンプレート、ページ、コレクション、問合せ、CSElementおよびSiteEntryなどの各アセット)をすべて承認し、パブリッシュします。
CSElementアセットやSiteEntryアセットではないSiteCatalog
表にページ・エントリがある場合は、CatalogMoverを使用して、これらのアイテムを管理システムにミラーリングします。CatalogMoverの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』を参照してください。
配信システムにサイトを移動する際、スタート・メニュー・アイテム、ワークフロー、保存済の検索などをミラーリングする必要はありません。
次の手順を実行します。
配信(宛先)システムのWebCenter Sitesインタフェースにfwadminユーザーとしてログインします。
アセット・タイプのフィールドの参照表など、カスタム・サポート表が存在する場合は、配信(宛先)システムにそれらの表を作成します。
ソース・システムで、WebCenter Sitesインタフェースにログインします。
パブリッシュ方法としてサーバーへのミラーリングを使用する宛先システムのパブリッシュの宛先を作成します。
この手順の詳細は、第16.3.5項「ミラーリング先の作成」を参照してください。
ミラーリング先を初期化します。
この手順の詳細は、第16.3.6項「宛先の初期化」を参照してください。
ミラーリング先を構成します。
この手順の詳細は、第16.3.7項「ミラーリング先の構成」を参照してください。
スタート・メニュー・アイテム、保存済の検索またはどのワークフロー・オプションも選択しないでください。
フレックス・ファミリを作成した場合は、再度ソース・システムにログインします。データ構造のフレックス・アセットをすべて承認し、管理(宛先)システムにパブリッシュします。
アセットごとに承認するか、「管理」タブの「複数アセットの承認」機能を使用することができます。この機能の詳細は、第18.2項「複数アセットの承認」を参照してください。
宛先(配信)システムの他の適切なアセット(テンプレート、ページ、コレクション、問合せ、CSElementおよびSiteEntryなどの各アセット)をすべて承認し、パブリッシュします。
CSElementアセットやSiteEntryアセットではないSiteCatalog
表にページ・エントリがある場合は、CatalogMoverを使用して、これらのアイテムを管理システムにミラーリングします。CatalogMoverの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』を参照してください。
オンライン・サイトにアセットではないイメージが存在する場合、それらは配信システムにコピーしてください。
パブリッシュの宛先ごとに、複数アセットを承認できます。アップグレードの際、および宛先への最初のパブリッシュ・セッションで、特に役立ちます。
複数アセットの承認機能は、BulkApproverユーティリティではありません。BulkApproverユーティリティで承認するのは、BulkLoaderユーティリティを使用してWebCenter Sitesデータベースにインポートされたアセットのみです。BulkLoaderおよびBulkApproverの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』を参照してください。
複数アセットを承認するには:
「管理」タブで、「パブリッシュ」、「宛先」の順に開き、アセットを承認する宛先を開きます。
その宛先の「複数アセットの承認」オプションをダブルクリックします。
アセットの承認フォームが表示されます。
「アセット・タイプ」セクションの左側のリストで、承認するアセット・タイプを選択します。
右側の「サンプル問合せ」リストで、問合せを選択します。必要な問合せと完全に一致する問合せが存在しない場合は、最も似ている問合せを選択します。
選択したアイテムに基づいてSQL問合せが作成され、「問合せ」ボックスに表示されます。
(オプション)必要であれば、SQL問合せを編集します。
「次の単位で承認」フィールドをクリックし、数値を入力します。デフォルトは500に設定されています。
注意: 「パブリッシュの承認」ボタンをクリックすると、承認システムでアセットがバッチ単位で承認されます。バッチ当たりのアセットの数は、「次の単位で承認」フィールドの値によって決まります。承認プロセスはバックグラウンド・プロセスではないので、バッチの承認中にブラウザ・セッションがタイムアウトする可能性があります。 複数アセットの承認機能を使用する場合、セッションがタイムアウトしないようにするために、次の設定を調整します。
|
「以前に承認済のアセットの承認」オプションを次のように指定します。
WebCenter Sitesによって、以前の承認がすべて無視され、選択したアセットがすべて再承認されるようにする場合、「はい」を選択します。その宛先のデフォルト・テンプレートが変更されるなど、なんらかの変更により、以前の承認が無効になっている可能性がある場合は、このようにします。
WebCenter Sitesによって、未承認のアセットのみが承認されるようにする場合、「いいえ」を選択します。以前に承認されたアセットが今も有効であるという確信がある場合は、これが適切です。
「パブリッシュの承認」をクリックします。
宛先の作成手順は、前の項を参照してください。新しい宛先の作成の詳細は、必要に応じて次のリストのいずれかを参照してください。
エクスポート先を作成するには、第15.4.3項「エクスポート先の構成」を参照してください。
ミラーリング先を作成するには、第16.3.5項「ミラーリング先の作成」を参照してください。
アセットのエクスポートの宛先を作成するには、第17.2.3項「XMLへのアセットのエクスポートの宛先の構成」を参照してください。
宛先を編集するには:
「管理」タブで、「パブリッシュ」、「宛先」の順に開きます。
編集する宛先をダブルクリックします。
選択した宛先の「パブリッシュの宛先」フォームが表示されます。
「編集」アイコンをクリックし、必要に応じて変更します。
このフォームのフィールドに入力可能な値の詳細は、これまでの項の配信タイプ固有の手順を参照してください。
ディスクへのエクスポートの宛先の場合、第15.4.3項「エクスポート先の構成」を参照してください。
サーバーへのミラーリングの宛先の場合、第16.3.5項「ミラーリング先の作成」を参照してください。
XMLへのアセットのエクスポートの宛先の場合、第17.2.3項「XMLへのアセットのエクスポートの宛先の構成」を参照してください。
宛先を削除するには:
「管理」タブで、「パブリッシュ」、「宛先」の順に開きます。
削除する宛先をダブルクリックします。
「削除」アイコンをクリックします。
WebCenter Sitesに確認メッセージが表示されます。
「宛先の削除」をクリックします。
エクスポート開始ポイントの定義は、第15.3.5項「エクスポート開始ポイント」を参照してください。エクスポート開始ポイントの作成の詳細は、第15.4.5項「エクスポート開始ポイントの作成」を参照してください。
すべてのパブリッシュの宛先について、パブリッシュ・イベントを設定できます。パブリッシュ・イベントはバックグラウンド・プロセスとして実行され、パブリッシュ・キューは存在しないので、必要であれば、複数の宛先に対して同時に実行されるパブリッシュ・イベントを設定できます。
次の事項に注意してください。
宛先ごとにパブリッシュ・イベント・スケジュールを1つのみ設定できます。
ソースと宛先の両方として機能するシステムが存在する場合、受信パブリッシュ・セッションと送信パブリッシュ・セッションが重ならないようにします。たとえば、開発システムから管理システムにパブリッシュし、管理システムから配信システムにパブリッシュするとします。この場合、管理システムから配信システムにパブリッシュしている間に、開発システムから管理システムへのパブリッシュ・イベントはスケジュールできません。
パブリッシュ・イベントをスケジュールするには:
「管理」タブで、「パブリッシュ」、「宛先」の順に開きます。
パブリッシュ・イベントをスケジュールする宛先をダブルクリックします。
「パブリッシュの宛先」フォームで、「パブリッシュ・イベントの設定」ボタンをクリックします。
WebCenter Sitesにパブリッシュ・イベントの編集フォームが表示されます。
ここで日、月、時および分を選択してスケジュールを設定します。
パブリッシュ・イベントを設定するためのフォームは、ワークフローの時間指定アクション・イベントを設定するフォームに似ています。詳細は、第10.3.4項「時間指定アクション・イベントの設定」を参照してください。
スケジュールの例
たとえば、日曜日を除くすべての曜日の午前7時、午後4時および午後8時に、WebCenter Sitesによりこの宛先の承認済のアセットがパブリッシュされるようにスケジュールを設定する場合、次の手順を実行します。
「繰返しパターン」の「曜日」タブで、「月曜日」をクリックして「土曜日」までドラッグし、日曜日を除くすべての曜日を選択します。選択された曜日はグレーでハイライトされます。
曜日を選択済なので、「月の日付」タブでは何もしません。
「月」タブで、「すべて」をクリックし、すべての月を選択します。すべての月がグレーでハイライトされます。
「繰返しの回数」セクションの「時間」セレクタで、「AM」の「7」および「PM」の「4」と「8」を選択します。
「分」セレクタで「0」をクリックします。
フォームの「有効な日時」セクションで、選択した日時を再確認します。
次のように表示されるはずです。
「有効な日時」セクションの「有効」をクリックします。
「保存」ボタンをクリックします。
「パブリッシュの宛先」フォームの「パブリッシュ・イベント」セクションに、スケジュールのサマリーが表示されます。
作成されたスケジュール済イベントは、WebCenter Sitesインタフェースに文字列形式で表示されます。
パブリッシュ・イベントの編集フォームでは、ページの一番上の「有効な日時」セクションに、読みやすい形式でスケジュールが表示されます。「パブリッシュの宛先」フォームでは、「パブリッシュ・イベント」フィールドに文字列としてスケジュールが表示されます。
スケジュール文字列のキーを次に示します。
hours:minutes:seconds weekdays/days of month/months of year
この情報は、次のように表示されます。
時間は、0 (午前0時)から23 (午後11時)までの数値として表示され、分との間はコロンで区切られます。
複数の時間が選択されている場合、選択されている時間はカンマで区切られて表示されます。
前の例(「スケジュールの例」を参照)では、パブリッシュする時間として、午前7時、午後4時および午後8時を設定しました。これは、7,16,20:と表示されます。
分は5分刻みで設定できるので、0から55までの5分刻みの数値として表示されます。秒との間はコロンで区切られます。
スケジュールで複数の分が選択されている場合、選択されている分はカンマで区切られて表示されます。
分が0と表示されている場合、正時にイベントが実行されることを意味します。
例の時間と分は、7,16,20:0:のように表示されます。
秒は常に0に設定されます。したがって、例の時間表示を完全に示すと、7,16,20:0:0となります。
時間と日は空白で区切られます。
曜日は、0 (日曜日)から6 (土曜日)までの数値として表現され、最後にスラッシュ(/)文字が付きます。
1つも曜日が選択されていない場合またはすべての曜日が選択されている場合、パブリッシュ・イベントはすべての曜日に実行されます。その場合、フィールドにはアスタリスク(*)文字が表示されます。
複数の曜日がスケジュールされている場合、選択されている曜日はカンマで区切られて表示されます。
例のスケジュールでは、日曜日を除くすべての曜日が選択されています。したがって、曜日が追加されて、7,16,20:0:0 1,2,3,4,5,6/のように表示されます。
日付も、数値(1から31まで)として表示され、最後にスラッシュ(/)文字が付きます。
日付のリストは、カンマで区切られます。
日付が1つも選択されていない場合、パブリッシュ・イベントはその月のすべての日に実行されます。その場合、フィールドにはアスタリスク(*)文字が表示されます。
曜日と日付の両方を指定した場合、その日がどちらかの設定と一致した場合にイベントが実行されます。
例のスケジュールでは、日付は指定されていません。したがって、このアイテムの値がアスタリスクとして追加されて、7,16,20:0:0 1,2,3,4,5,6/*/のように表示されます。
文字列の最後には、月が1 (1月)から12 (12月)までの数値として表示されます。
月のリストは、カンマで区切られます。
すべての月が選択されている場合は、毎月パブリッシュ・イベントが実行されます。その場合、フィールドにはアスタリスク(*)文字が表示されます。
例のスケジュールでは、すべての月を指定しました。したがって、最終的な文字列は次のようになります。
7,16,20:0:0 1,2,3,4,5,6/*/*
パブリッシュ・イベントを編集するには:
「管理」タブで、「パブリッシュ」、「宛先」の順に開きます。
パブリッシュ・イベントをスケジュールする宛先をダブルクリックします。
「パブリッシュの宛先」フォームで、「パブリッシュ・イベントの設定」をクリックします。
「パブリッシュ・イベント」フォームが表示されます。フォームの一番上に、イベントの現在の構成内容を示すテキストが表示されます。
必要に応じてイベントを編集し、「スケジュール」をクリックします。選択を消去するには、「取消」をクリックします。
パブリッシュ・セッションをただちに開始するには、次の手順を実行します。
WebCenter Sitesインタフェースで、ツールバーの「パブリッシュ」ボタンをクリックします。
「パブリッシュ・コンソール」のドロップダウン・リストから、パブリッシュする宛先を選択します。
「宛先の選択」ボタンをクリックします。
WebCenter Sitesによって、選択した宛先にパブリッシュ可能なアセットが存在するかどうかが判断され、次のようなサマリー・フォームが表示されます。
選択した宛先にパブリッシュ可能なアセットが存在する場合、「パブリッシュ」ボタンが表示されます。パブリッシュするアセットが存在しない場合、「パブリッシュ」ボタンは表示されません。
「パブリッシュ」をクリックします。
WebCenter Sitesによって、パブリッシュ・セッションが開始されます。
この宛先のパブリッシュ・セッションがすでに実行されている場合、実行しようとしたパブリッシュ・イベントは失敗し、同じ宛先の別のセッションが実行中であることを示すステータス・メッセージが表示されます。それでも、このイベントを実行する必要がある場合は、現在のセッションが完了するまで待機して、前述の手順を繰り返します。
ディスクへのエクスポートのパブリッシュの宛先に対してアセットが承認されると、その依存性を判断するために、承認システムによりアセットに割り当てられているテンプレートが調査されます。
ただし、アセットがパブリッシュされる際、必ずしもアセットに割り当てられているテンプレートが使用されるわけではありません。なぜなら、別のエレメントのコードによって、特定のケースではそのアセットに別のテンプレートが使用されていると判断される可能性があるからです。
サンプル・サイトについて考えます。このサンプル・サイトの記事のアセットは、コンテキストに応じて、様々なテンプレートでレンダリングできます。
では、このサイトの記事のアセットを承認する場合、承認プロセスで記事の依存性を判断するためにどのテンプレートを使用する必要があるでしょうか。それは、すべてのテンプレートの依存性の最も代表的な組合せが含まれるテンプレートです。
依存性の最も代表的な組合せが含まれるテンプレートが、アセットに割り当てようとするテンプレートと異なる場合はどうなるでしょうか。これをそのタイプのアセットのデフォルト承認テンプレートとして設定します。
ミラーリング先にパブリッシュされるアセットにデフォルト・テンプレートを割り当てた場合、そのテンプレートは、依存性の計算では使用されませんが、「ステータス」フォームからアセットをプレビューする際は使用されます。
デフォルト・テンプレートを設定するには:
「管理」タブで、「パブリッシュ」を開き、さらに「宛先」を開きます。
デフォルト・テンプレートを構成する宛先を開き、「デフォルト・テンプレートの設定」アイテムを選択します。
WebCenter Sitesに「デフォルト・テンプレート」フォームが表示されます。
「構成の編集」をクリックします。
次のようなフォームが表示されます。
構成する必要があるアセット・タイプごとに、そのタイプのアセットの承認テンプレートまたはプレビュー・テンプレートとしてWebCenter Sitesによって使用されるテンプレートおよびラッパー・ページを選択します。アセット・タイプにサブタイプが構成されている場合、そのアセット・タイプのサブタイプごとにデフォルト・テンプレートを指定できます。
「保存」ボタンをクリックします。
その宛先の「デフォルト・テンプレート」フォームに戻ります。
「パブリッシュ・コンソール」を使用して、パブリッシュ・セッションを監視します。「パブリッシュ・コンソール」を開くには、WebCenter Sitesインタフェースの一番上にある「パブリッシュ」ボタンをクリックします。
コンソールに、現在実行中、スケジュール済または完了済のセッションを含むすべてのパブリッシュ・アクティビティのサマリーが表示されます。
パブリッシュ・セッションの準備が整っているか、または承認されていないアセットに問題がないかを判断するには:
「パブリッシュ・コンソール」で、ドロップダウン・リストから宛先を選択します。
「宛先の選択」ボタンをクリックします。
サマリー・フォームが表示されます。ここには、パブリッシュする必要があるけれどもまだ準備が整っていない(保留されている)アセットおよびパブリッシュ可能なアセットがリストされます。たとえば、次のように指定します。
詳細を表示するには、リンクをクリックします。
WebCenter Sitesに、承認済アセットまたは承認済だが依存性を理由に保留されているアセットのリストが表示されます。一方のタブは承認済アセットのリスト、もう一方のタブはオンデマンド・キューに存在するアセットです。
次に例を示します。
問題を解決する必要がある場合、アセットへのリンクをクリックし、必要な変更を(おそらく承認も)行います。
オンデマンド・キューにアセットを配置するには、アセットを選択し、「オンデマンド・キューへ追加」をクリックします。オンデマンド・キューから(「オンデマンド・キュー」タブから)アセットを除去するには、アセットを選択し、「オンデマンド・キューから除去」をクリックします。
オンデマンド・キューのアセットをパブリッシュするには、どちらかのタブで「オンデマンド・キューのパブリッシュ」をクリックします。
アセットが保留される可能性がある理由の詳細は、表13-4「承認システムにより割り当てられる承認状態」を参照してください。
アセットの使用方法を示す手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesユーザーズ・ガイド』を参照してください。
完了済のパブリッシュ・セッションは、「パブリッシュ・コンソール」の「パブリッシュ履歴」セクションにリストされます。「パブリッシュ・コンソール」を表示するには、「パブリッシュ」ボタンをクリックします。リストの各パブリッシュ・セッションには、「実行中」、「完了」または「失敗」のいずれかのステータスが表示されます。
リストの各アイテムには、次の2つのアイコンが表示されます。
調査アイコン(丸で囲まれたiの文字)。そのセッションのサマリーを表示します。サマリーの調査は、失敗したセッションをトラブルシューティングする際に最初に実行する手順です。
削除アイコン(ゴミ箱)。セッションを削除します。このアイコンをクリックすると、WebCenter Sitesによって、PubSession
表の該当する行、セッションのパブリッシュ・ログ・ファイル、およびPubMessage
表のこのセッションに関するメッセージが削除されます。
このセクションにリストされるパブリッシュ・セッションの数が増えるほど、WebCenter Sitesで「パブリッシュ・コンソール」を開く際にかかる時間が長くなります。
セッションのステータスが「失敗」と表示されたら、調査アイコンをクリックし、エラー・メッセージをメモして、第18.16項「トラブルシューティング」を参照します。
セッション履歴について
パブリッシュ履歴ログ・ファイルは、「パブリッシュ・コンソール」の「履歴」タブに、パブリッシュ・セッションのサマリーとして表示されます。
履歴ファイルのテキストは、そのセッション中にパブリッシュされたすべての参照のリストです。参照という用語の意味は、パブリッシュ方法ごとに多少異なります。
サーバーへのミラーリングのパブリッシュの場合、参照はアセットです。パブリッシュされた各アセットは、そのアセット・タイプとIDでリストされます。
ディスクへのエクスポートのパブリッシュおよびXMLへのアセットのエクスポートの場合、参照は生成されたファイルです。作成された各ファイルは、そのファイル名でリストされます。
パブリッシュ履歴ログを表示するには、「履歴」タブで特定のセッションを選択し、そのセッションの「ステータスのパブリッシュ」フォームを表示します。
「ログの表示」をクリックすると、履歴ログが表示されます。「ログのダウンロード」をクリックして、ログのダウンロードと表示を個別に行うこともできます。
セッションに問題があった場合、エラー・メッセージがPubMessage
表に書き込まれ、履歴として表示されます。パブリッシュ・セッションの履歴でエラー・メッセージを見つけた場合は、第18.16項「トラブルシューティング」を参照して、問題の解決を試みてください。
パブリッシュ・システムは、増分パブリッシュ・セッションを実施します。すなわち、セッション中にパブリッシュされるのは、同じ宛先に対する前回のセッションの後に承認されたアセットのみです。
ただし、サイト全体のすべての承認済アセットをパブリッシュする必要がある状況が生じる可能性があります。(たとえば、配信システムでデータが修復された後。)その場合は、「宛先の編集」フォームで、「次回すべてのアイテムを強制パブリッシュ」ボタンを使用します。
このボタンをクリックすることは、すべての承認済アセットのステータスを未パブリッシュに変更することと同じです。これは、同じ宛先への次回のパブリッシュ・セッションでは、すでにパブリッシュされていてその後変更されていないかどうかに関係なく、すべての承認済アセットがパブリッシュされることを意味します。
この項では、構成、システムまたはデータのエラーを示すエラー・メッセージまたは他のシステム・インジケータについて説明し、それぞれの修正措置を提示します。次のトピックがあります。
パブリッシュ・システムは、次の方法でパブリッシュ・セッションに関する情報を報告します。
「パブリッシュ・コンソール」の「パブリッシュ履歴」リストに、セッションごとのステータスを表示します。ステータスとして「失敗」、「見つかりません」または「false」が表示されている場合、パブリッシュ・セッションで問題が発生したことを示します。
パブリッシュされたアセットに関する情報を、そのパブリッシュ・セッションのログ・ファイルに書き込みます。「パブリッシュ・コンソール」でパブリッシュ・セッションの調査アイコンをクリックすると、そのセッションの履歴ログ・ファイルが表示されます。
パブリッシュ履歴ログ・ファイルの配置場所は、batch.ini
ファイルのrequest.folder
プロパティで定義されます。各ログ・ファイルの名前は、次のように決まります。
PubSession ID + Output.html
たとえば、注目するセッションのPubSession IDが9876544である場合、ログ・ファイルは9876544Output.html
という名前となり、request.folder
プロパティで指定されているディレクトリに配置されています。
パブリッシュ・セッションに関するエラー・メッセージをPubMessage
表に書き込みます。書き込まれたメッセージは、「パブリッシュ・コンソール」で特定のパブリッシュ・セッションのパブリッシュ履歴を調査したときに、「メッセージ」テキスト領域に表示されます。
PubSession IDを使用して、PubMessage
表で特定のパブリッシュ・セッションに関するメッセージを検索できます。宛先構成でVerboseパラメータを選択した場合、ステータス・メッセージはPubMessage
表にも書き込まれます。
セッションに関する他の情報をPubSession
表に書き込みます。たとえば、パブリッシュ・セッションの開始時刻を知るには、そのPubSession IDを使用してPubSession
表でセッションを検索します。
ソースと宛先(ターゲット)システムの両方で、futuretense.txt
ファイルにエラー・メッセージを書き込みます。
失敗したパブリッシュ・セッションに関するエラー・メッセージは、次の場所でも見つけることができます。
ソースと宛先システムの両方のアプリケーション・サーバー・ログ・ファイル。
ソースと宛先システムの両方のstdout
ログとstderr
ログ。
この項では、パブリッシュ・システムが前述のリストで説明したいずれかのログ・ファイルに報告する可能性のある数値エラー・メッセージについて説明し、修正措置を提示します。
注意: 次のリストには、WebCenter Sitesシステムが報告する可能性のあるすべてのエラー・メッセージが網羅されているわけではありません。すべてのエラー・メッセージの完全なリストは、Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites: タグ・リファレンスの「エラー条件」を参照してください。 |
この項は、次のトピックで構成されています。
このエラーは、ミラー・ユーザーの名前またはパスワードが正しく識別されないことを示します。ソースのパブリッシュ・システムはパブリッシュ・プロセスを開始しましたが、宛先システムはミラー・ユーザーとして指定されているユーザーを認証できませんでした。
修正措置
ミラー・ユーザー情報を修正します。詳細は、第16.3.3項「ソース・システムでのミラー・ユーザーの識別」の手順を参照してください。
このエラーは、宛先システムでWebCenter Sitesデータベースにアセットを保存するための適切な権限をミラー・ユーザーが持っていないことを示します。つまり、ソースでミラー・ユーザーとして識別されている宛先システム・ユーザーは、必要なACLをすべて持っているわけではありません。
修正措置
ミラー・ユーザーのアカウントを編集し、適切なACLを割り当てます。
ミラー・ユーザーに必要なACLのリストは、第16.3.2項「宛先システムの設定」を参照してください。
ミラー・ユーザーのアカウントに不足しているACLがまだ不明な場合は、宛先システムのfuturetense.txt
ファイルを調査します。ミラー・プロセスによる更新が失敗した表に関するエントリが見つかるはずです。その表の名前から不足しているACLを知ることができます。
たとえば、ミラー・セッションが訪問者表で失敗している場合、ミラー・ユーザーに割り当てられていないのは、おそらくVisitor ACLまたはVisitorAdmin ACLです。
このエラーは、データがミラー・パブリッシュされる表のいずれかが宛先システムに存在しないことを示します。このエラーは通常、宛先にまだ存在していないアセット・タイプがソースに存在する場合に発生します。また、サイト向けにカスタム設計された機能をサポートするために作成されたカスタム表が、宛先システムでまだ作成されていない可能性もあります。
修正措置
宛先システムのsites.logファイルを調査して、-103エラーがリストされている行を探します。メッセージ内のテキストに、欠落している表が示されています。
適切なツールを使用して、欠落している表を宛先システムで作成します。すなわち、ベーシック・アセット・タイプの場合はAssetMakerを使用します。フレックス・アセット・タイプの場合はフレックス・ファミリ・メーカーを使用します。カスタム表の場合はSites Explorerを使用します。
このエラー・メッセージは、一般的な2つのミラー・パブリッシュ・エラー・メッセージのうちの1つです(もう1つは-12011)。通常は、-611は、パブリッシュ・システムが宛先システムにアクセスを試みたときに問題が発生したことを意味しており、他のエラー・メッセージも報告されているはずです。
修正措置
宛先システムでsites.logファイルとアプリケーション・サーバー・ログを調査して、他のメッセージを探します。
このエラー・メッセージは、ミラーリング先の定義のどこかが正しくないことを示します。おそらく、宛先アドレスの構文が正しくないか、またはなんらかの誤字があります。
修正措置
ソースでWebCenter Sitesインタフェースにログインし、宛先の定義を調査して、正しいかどうかを判断します。詳細は、第16.3.5項「ミラーリング先の作成」を参照してください。
このエラー・メッセージは、ミラー・プロセスが失敗したことを意味する一般的な2つのメッセージのうちの1つです(もう1つは-611)。他のエラー・メッセージが報告されずに、このメッセージが表示されることはまずありません。通常は、他のエラーで失敗に関する詳細な情報が示されます。
修正措置
ソースでPubMessage
表とsites.log
ファイルのメッセージを調査し、他のエラー・メッセージを探します。
このエラーは、パブリッシュ・システムがセッションを開始するために宛先に接続できなかったため、パブリッシュ・セッションを開始できなかったことを示します。つまり、宛先から応答がありませんでした。宛先システムの一部がオフラインです。
修正措置
まずWebサーバーとアプリケーション・サーバーが宛先システムで動作中であることを確認します。動作していない場合は、これを起動します。2つのシステムがネットワーク経由で相互接続可能であることを確認します(おそらくネットワークが、オフラインなどになっています)。
このエラーは、パブリッシュ・システムはセッションを開始できたが、その後どこかで失敗したことを示します。
修正措置
宛先システムのsites.log
ファイルを調査して、ログでエラー・メッセージと例外メッセージを探します。
このエラーは、パブリッシュ・システムがセッションごとに作成される一時表のクリーンアップを開始したときに、パブリッシュ・セッションの片側で問題が発生したことを示します。クリーンアップ・プロセスが始まったときに、宛先との接続に失敗しました。つまり、パブリッシュ・プロセスが一時表のクリーンアップを試みたときに、ソース・システムが宛先から応答を得られませんでした。
修正措置
宛先システムのWebサーバーとアプリケーション・サーバーが動作中かどうかを判断します。動作していない場合は、これを起動します。また、ネットワーク接続に問題がないか、チェックします。
このエラーは、パブリッシュ・システムはクリーンアップ・プロセスを開始できたが、その後処理中にどこかで失敗したことを示します。
修正措置
宛先のsites.log
ファイルを調査して、問題を示すエラー例外メッセージと例外を探します。
このエラーは、コンプレックス・アセットおよびフレックス・アセットの場合のみ発生します。この場合、パブリッシュ・システムはコンプレックス・アセットまたはフレックス・アセットのパブリッシュを開始しましたが、データは宛先に到達しませんでした。データ自体の破損またはHTTPリクエスト接続の失敗を意味する可能性もあります。
修正措置
ソース・システムでsites.log
ファイルをチェックします。データ自体に問題がある場合、問題の原因となったアセットの特定に役立つ可能性がある他のメッセージがこのログ・ファイルに存在します。ただし、宛先システムが応答する前にHTTPリクエストが破棄された場合、ログに他のメッセージは存在しません。
このエラーは、コンプレックス・アセットおよびフレックス・アセットの場合のみ発生します。この場合、フレックス・アセットまたはコンプレックス・アセットのデータは配信されましたが、宛先システムがそのWebCenter Sitesデータベースにアセットを保存できませんでした。
このメッセージは、データに問題があることを示します。たとえば、複数のソースから同じ宛先へのパブリッシュを試みている場合、このエラーの原因となるIDの競合およびデータ整合性に関する他の問題が発生している可能性があります。
修正措置
宛先システムでsites.logファイルとアプリケーション・サーバー・ログ・ファイルを調査します。多くの場合、stderr
ログに、発生した問題を示すスタック・トレース・メッセージが存在します。
この項では、パブリッシュ・システムが構成エラーまたはシステムの問題を検出したときに、Sitesシステムが示す可能性がある症状について説明します。
この項は、次のトピックで構成されています。
パブリッシュ・セッションが開始または終了できない場合、通常は、バッチ・ユーザーが正しく構成されていません。パブリッシュ・セッションの「ステータス」を調査します。「ステータス」が「見つかりません」または「false」である場合、バッチ・ホストが正しく構成されていないと考えられます。
ミラーリング先の初期化機能では、バッチ・ユーザーを使用しません。宛先を正しく初期化できたのにパブリッシュ・セッションでエラーが発生する場合、バッチ・ユーザーが正しく設定されていないと考えられます。
修正措置
第15.4.1項「バッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)」を参照し、バッチ・ユーザーを正しく構成していることを確認します。
xcelerate.batchuser
プロパティで指定されているバッチ・ユーザーには、適切な読取り/書込み権限が必要です。必要な権限は、前述の手順に記載されています。
xcelerate.batchuser
プロパティでバッチ・ユーザーの名前が正しいスペルで指定され、xcelerate.batchpass
プロパティで正しいパスワードが指定されている必要があります。
xcelerate.batchhost
プロパティで正しいサーバーが指定されている必要があります。このプロパティで指定する必要があるのは、ソース・システムがホストされているアプリケーション・サーバーであり、宛先およびロード・バランサを使用している場合のロード・バランサがホストされているサーバーではありません。80以外のポート番号を使用している場合、ポート番号も指定する必要があります。たとえば、myserver:7001
と指定します。
WebCenter Sites環境がクラスタ化されている場合、サポートされるバッチ・ホストは1つのみです。xcelerate.batchhost
プロパティは、クラスタ・メンバーごとに専用ホストを指定するように設定する必要があります。
パブリッシュ履歴に「パブリッシュ・セッションの出力を取得できません」というメッセージが書き込まれている場合、サーバー名が正しくないと考えられます。
バッチ・ホスト・サーバーのポート番号も正しく指定する必要があります。パブリッシュ履歴に「パブリッシュ・セッションの出力を取得できません」というメッセージが書き込まれている場合、ポート番号が正しくないか、またはポート番号が指定されていない場合はデフォルト・ポート(80)が正しくないと考えられます。
システムが単純に停止した場合、この動作は、パブリッシュ・システムが動作するための十分な空きディスク領域が存在していない可能性があることを示します。
修正措置
stdout
ファイルとstderr
ファイルをチェックします。Javaの書込みエラーが見つかった場合、ディスク領域が不足しています。
ディスクへのエクスポートのパブリッシュおよびXMLへのアセットのエクスポートの場合、生成されるすべてのファイルを格納するための十分なディスク領域がファイル・システムに存在する必要があります。
サーバーへのミラーリングのパブリッシュの場合、ミラーリングされるデータのサイズの4倍に等しい空き領域がソースおよび宛先システムの両方に存在する必要があり、存在しない場合はミラーリング操作が失敗します。
Java tempディレクトリに十分な容量が存在しない場合、パブリッシュ・プロセスも失敗します。
Satellite Server (管理システムまたは開発システムに共存するSatelliteまたは配信システムのリモートSatellite Serverのどちらか)を使用している状況で、キャッシュされたページの再生成がパブリッシュ・セッションの終了後から行われていないことが判明した場合、Satellite Serverが正しく構成されていないと考えられます。
修正措置
宛先システムのsites.log
ファイルを調査して、次のようなメッセージを探します。
Satellite Serverの数はユーザー名とパスワードの数と一致する必要があります。
このメッセージは、futuretense.ini
ファイルでcs.satellitehosts
、cs.satelliteuser
およびcs.satellitepassword
の各プロパティに指定されている値がどこか間違っていることを示します。
-100.FormPosterがURLのフラッシュに失敗しました。
このメッセージは、Satelliteサーブレットが動作していないか、または宛先システムが接続を試みているSatelliteサーブレットに接続できなかったことを示します。
futuretense.ini
ファイルを開き、「衛星」タブでプロパティを調査して、ユーザー名、パスワードおよびホスト名に設定されている値をメモします。共存するSatellite ServerおよびリモートのSatellite Serverアプリケーションのsatellite.ini
ファイルを開きます。futuretense.ini
ファイルのcs.satellitehosts
、cs.satelliteuser
およびcs.satellitepassword
の各プロパティで指定されている値を、satellite.ini
ファイルのusername
およびpassword
の各プロパティで設定されている値と比較します。両者は一致する必要があります。
futuretense.iniファイルでホスト名を指定する順序が、ユーザー名とパスワードを指定する順序と一致する必要があることを忘れないでください。