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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49682-01
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16 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ・プロセス

この章では、サーバーへのミラーリングのパブリッシュ操作方法と構成方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。


注意:

WebCenter Sites 11gリリース1 (11.1.1.8.0)では、ミラー・パブリッシュおよび静的パブリッシュ機能は非推奨になっています。ミラー・パブリッシュは、リアルタイム・パブリッシュに置き換えられました。


16.1 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ操作方法

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法では、承認システム、パブリッシュのスケジュールおよび宛先構成から情報を収集し、データを宛先へコピーし、そのデータを宛先システムで解凍した後、CacheManagerサーブレットを起動して新コンテンツの利用のために再生成が必要な任意のページをリフレッシュします。

図16-1 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ

図16-1の説明が続きます
「図16-1 サーバーへのミラーリングのパブリッシュ」の説明

Sites配信システムがコンテンツを動的に配信するかどうかに関係なく、多くの場合、サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法を使用して、開発システムから管理システムへデータを移動します。このプロセスの詳細は、第18.16項「トラブルシューティング」を参照してください。

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ・セッションが実行されると、次のようになります。

図16-2 ミラーリングのパブリッシュ・プロセス

図16-2の説明が続きます
「図16-2 ミラーリングのパブリッシュ・プロセス」の説明

  1. ソース・システムでは、サーバーへのミラーリングのパブリッシュは、宛先に対するミラーリング・キューを作成するために、パブリッシュ・システムによって渡された承認済アセット一覧を使用します。

    ベーシック・アセット用のミラーリング・キュー

    ベーシック・アセットの場合、次の情報がキューに追加されます。

    • アセットのメイン表の行。たとえば、ページ・アセットの場合は、Page表のアセットの行です。

    • AssetPublication表の該当する行。これらの行はサイトおよびサイトに属するアセットを一覧表示します。

    • パブリッシュされているアセットと関連付けられている任意のアセットを参照するAssetRelationTree表の行。

    • AssetRelationTree表の行が参照する、関連付けられたアセット。アセット表の行、AssetPublicationの行および任意の依存アセットの関連付けられたアセットも、承認済でパブリッシュされていない場合はミラーリングされます。

    フレックス・アセットおよびコンプレックス・アセット用のミラーリング・キュー

    フレックス・アセット・タイプとその他の複数表のアセット・タイプ(テンプレートとCSElementなど)の場合、それらすべての表の該当する行情報が、1つのオブジェクトにシリアライズされ、そのアセット・タイプの_Publish表に格納されます。

    たとえば、テンプレートがパブリッシュされると、Template表、SiteCatalog表およびElementCatalog表が1つのオブジェクトにシリアライズされ、Template_Publish表に格納されます。

    _Publish表の各アイテムはミラーリング・キューに追加されます。

  2. WebCenter SitesがAssetPublishList表を使用し、ミラーリング・キューにあるすべてのアセットのリストを作成します。

  3. ミラーリング処理が開始されます。

    最初に、AssetPublishListがソースから宛先へミラーリングされます。

  4. ミラーリング・キューが配信され、パブリッシュ・システムは、キューにあるアセットを解凍します。

    フレックス・アセットの場合、サーバーへのミラーリングのパブリッシュによって、_Publish表のオブジェクトがデシリアライズされ、該当する表に結果が挿入されます。

    ベーシック・アセットの場合、キューの各行がコピーされます。

  5. ミラーリング・キューのアイテムが解凍されると、パブリッシュ・システムは、ミラー・パブリッシュが正常に完了したというメッセージを送信します。宛先システムは、次のように応答します。

    • 新たにパブリッシュされたアセットが宛先システムで変更済とマークされます。これは、そのシステムから別の宛先へのパブリッシュが可能になるには、承認される必要があることを意味しています。この機能はデフォルトで有効になっていることに注意してください。必要があれば無効にできます。詳細は、第16.3.12項「配信システムでのアセットの無効化の解除」を参照してください。

    • 宛先のCacheManagerサーブレットは、今パブリッシュされたアセットを参照するすべてのページが更新されるように、キャッシュ内の適切なページを再生成します。不明な構成依存性を持つどのページも再構築します。

    • 次に、CacheManagerは、宛先システム上のsatellite.iniファイルで指定される各Satellite Serverに対して、リフレッシュが必要なページに関するメッセージを伝えます。CacheManagerは、共存するSatellite Serverおよび、このSitesシステムに属すると識別されているすべてのリモートSatellite Serverと通信します。その後、Satellite Serverアプリケーションが、その情報を使用してSatellite Serverのページ・キャッシュをリフレッシュします。

    • AssetPublishList表が消去され、次のパブリッシュ・セッションに対して準備されます。

  6. ソース・システムで、パブリッシュ・システムは、パブリッシュ・ログ・ファイルを更新します。各アセットがエクスポートされた後にパブリッシュ・ログへ書き込む、ディスクへのエクスポートのパブリッシュ方法とは異なり、サーバーへのミラーリングのパブリッシュは、ミラーリング・キュー全体が正常にミラーリングされるまで待機してからパブリッシュ・ログへ結果を書き込みます。

  7. パブリッシュ・セッションが正常に完了すると、WebCenter Sitesは、パブリッシュした参照に関する情報をPubKey表とPublishedAssets表に書き込み、ソース・システムでAssetPublishList表を消去することで、そのセッションを終了します。

  8. WebCenter Sitesはさらに、次回アセットが承認されるときに承認システムが適切に依存性を計算できるように、パブリッシュされたアセットに関する情報を、ApprovedAssets表とApprovedAssetDeps表に書き込みます。

16.2 サーバーへのミラーリングのパブリッシュを構成する前に

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ・プロセスを構成する前に、この項で提示されるトピックを考慮してください。事前に次の情報について知っておくと、円滑に構成プロセス行うために役立ちます。

16.2.1 ユーザーとサーバーへのミラーリングのパブリッシュ

パブリッシュ・イベントがパブリッシュ・セッションの処理に使用するソース・システム上のバッチ・ユーザー・アカウントに加えて、サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法では、別のユーザー・アカウント(宛先サーバーにあるミラー・ユーザー・アカウント)が必要となります。これは、パブリッシュ・システムが宛先システムでミラーリング・キューの解凍に使用するユーザー・アカウントです。

サーバーへのミラーリングのパブリッシュの宛先を設定する際に、宛先が示す宛先システム上にミラー・ユーザー・アカウントを作成する必要があります。

16.2.2 CacheManager

CacheManagerは、管理システムを含む、動的Sitesシステム上のページ・キャッシュを保持するWebCenter Sitesのサーブレットです。

CacheManagerがパブリッシュ・システムにとって重要なのは、ミラー・パブリッシュの際に宛先で適切なアセットをロックし、ミラー・パブリッシュ・セッションの前後のページ・キャッシュの整合性を保証するからです。

CacheManagerの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』を参照してください。

16.2.3 ミラーリング先の構成

サーバーへのミラーリングのパブリッシュ方法では、承認済アセットに関する情報が、Sitesデータベースから別のSitesデータベースへコピーされます。この情報を、ミラーリング先に対して構成する必要があります。ミラーリング先の構成には、宛先の初期化および宛先に対するデータの構成の2つの手順があります。

新しいミラーリング先を作成するときは必ず、ミラーリング先を初期化してからそこにパブリッシュする必要があります。ミラーリング先を初期化するには、次の情報を指定します。

  • サイト。選択するサイトに基づいて、Publication表、SitePlanTree表およびPublicationTree表の該当する行が宛先へミラーリングされます。

  • アセット・タイプをサポートするか、直接アセット・タイプに関連する任意のカスタム表。つまり、AssetMakerまたはフレックス・ファミリ・メーカーのいずれによっても作成されなかったアセットの表です。これらの例として、SourceMimetypeがあげられます。これらの表は、補助表と呼ばれます。

ミラーリング先の構成とは、ターゲット宛先にミラーリングされるデータ(アセット・タイプ、アソシエーションおよびスタート・メニュー・アイテムなど)を示すプロセスのことです。ミラーリング先を構成すると、補助表(アセットの動的表示に使用されるアセット以外のデータベース表)の構成データと行が、Sitesデータベースから別のSitesデータベースへ移動します。

16.2.4 ミラーリング先の構成を使用する場合

次のようないくつかの状況でミラーリング先の構成機能を使用します。

  • 新しいミラーリング先を設定する場合。

  • アセット・タイプ(スタート・メニュー・アイテム、アソシエーションなど)をサポートする構成アイテムを、開発システムから管理システムまたは配信システムへ移動する場合。

  • ワークフロー構成データを開発システムから管理システムに移動する場合。

  • 管理者または開発者が、別のサイト、アセット・タイプまたは補助表をシステムに追加する場合。

  • 管理者または開発者が、既存のアセット・タイプにカテゴリまたはサブタイプを追加する場合。

  • 構成をトラブルシューティングする必要がある場合。ミラーリング先を正常に初期化できれば、ソース・システムと宛先システム間での通信が行われています。

16.3 サーバーへのミラーリングのパブリッシュに対するシステム構成

サーバーへのミラーリングのパブリッシュを使用するようにシステムを構成する主な手順は次のとおりです。

16.3.1 バッチ・ユーザー・アカウントの作成(存在しない場合)


注意:

構成しているパブリッシュの宛先の数やタイプに関係なく、この手順はソース・システムごとに1回のみ実行する必要があります。

ソース・システムにバッチ・ユーザー・アカウントがすでに存在する場合は、第16.3.2項「宛先システムの設定」に進みます。


16.3.2 宛先システムの設定

Sitesシステムから別のSitesシステムへアセットをミラー・パブリッシュするためには、サイトとアセット・タイプが、ソース・システムと宛先システムの両方で同じであることを確認する必要があります。さらに、宛先システムで、ミラー・ユーザー(ソースに存在するバッチ・ユーザーとは異なります)という、別のユーザーを作成する必要もあります。このユーザーが、宛先システムでミラー・パブリッシュのデータベース・トランザクションを実行します。


注意:

ソース・システムと宛先システムのデータベース・プロパティは、完全には一致していなくても、特にデータベース・スキーマ・オプション(futuretense.iniで設定)は互換性がある必要があります。futuretense.ini.に変更を加えた場合は、必ずアプリケーション・サーバーを再起動してください。


宛先システムを設定するには:

  1. アセット・タイプのフィールドの参照表など、カスタム・サポート表が存在する場合は、宛先システムにそれらの表を作成します。

  2. 宛先システム上で、ミラー・ユーザーを作成し、次のことに注意してください。


    注意:

    ミラー・ユーザーは、リアルタイム・パブリッシュ用に構成されたリアルタイム・ユーザーと同じ権限を持ちます。リアルタイム・ユーザーがリアルタイム・パブリッシュ用に構成されている場合、同じユーザーをミラー・ユーザーとして使用できます。


    • このユーザーは、次のACLを保持する必要があります。

      • Browser

      • ElementEditor

      • PageEditor

      • TableEditor

      • Visitor

      • VisitorAdmin

      • xceladmin

      • xceleditor

    • ミラー・ユーザー・アカウントは、CacheManagerによってパブリッシュ・セッションの後にページ・キャッシュを再生成するために使用されるため、ミラー・ユーザーには、キャッシュ内のすべてのページを再生成するのに十分な権限が与えられる必要があります。したがって、ミラー・ユーザー・アカウントには、SiteCatalog表またはレンダリングされるデータを保持するデータベース表内のページ・エントリに割り当てられるすべてのACLが割り当てられる必要があります。


      注意:

      任意のサンプル・サイトが宛先システムにインストールされている場合は、mirroruserというユーザーがすでに存在しています。セキュリティ上の理由から、ミラー・ユーザーとしてこのユーザーを保持する場合、必ずこのユーザーのパスワードを変更してください。また別のミラー・ユーザーを作成する場合は、必ず、このサンプル・サイトのmirroruserを削除してください。


    • ミラー・ユーザーの作成の詳細は、第5.4.1項「新しいユーザーの作成」を参照してください。

16.3.3 ソース・システムでのミラー・ユーザーの識別

次に、ソース・システムでfuturetense.iniファイルのプロパティ値を設定することで、宛先システムのミラー・ユーザーの名前とパスワードをソース・システムに指定します。


注意:

プロキシ・サーバーはサーバーへのミラーリングとリアルタイム・パブリッシュの両方で使用されるため、プロキシ・サーバーがリアルタイム・パブリッシュ用に設定されている可能性があります。このような場合、次の手順にあるプロパティを確認し、適切に設定されていることを確認します。


ミラー・ユーザーをソース・システムで識別するには:

  1. プロパティ・エディタを起動し、ソースのWebCenter Sitesシステムでfuturetense.iniファイルを開きます。この手順についてサポートが必要な場合は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。

  2. 「エクスポート/ミラー」タブで、次のプロパティの値を指定します。

    • cs.mirroruser

      このプロパティを、前述の手順にある宛先システムで作成したユーザーの名前に設定します。

    • cs.mirrorpassword

      このプロパティを、前述の手順にある宛先システムで作成したユーザーのパスワードに設定します。

  3. プロパティ・ファイルを保存します。

  4. 次のいずれかを行います。

16.3.4 ソース・システムでのローカル・プロキシ・サーバーの識別(存在する場合)


注意:

構成しているパブリッシュの宛先の数やタイプに関係なく、この手順はソース・システムごとに1回のみ実行する必要があります。ローカル・プロキシがすでにソース・システムで識別されているか、プロキシ・サーバーが使用されていない場合は、第16.3.5項「ミラーリング先の作成」にスキップします。


ローカル・プロキシをソース・システムで識別するには:

  1. ソース・システムのプロパティ・エディタでfuturetense.iniを開き、「エクスポート/ミラー」タブで、次のプロパティの値を指定します。

    • cs.mirrorproxyserver

      このプロパティを、ローカル・プロキシ・サーバーの名前かIPアドレスに設定します。

    • cs.mirrorproxyserverport

      このプロパティをローカル・プロキシ・サーバーのポート番号に設定します。

  2. プロパティ・ファイルを保存し、プロパティ・エディタを閉じます。

  3. アプリケーション・サーバーを再起動します。

16.3.5 ミラーリング先の作成

ミラーリング先を作成するには:

  1. ソースWebCenter Sitesシステムの管理者インタフェースにログインします。

  2. 「管理」タブで、「パブリッシュ」「宛先」の順に開きます。

  3. 「宛先」で、「新規追加」をダブルクリックします。

    「新規宛先の追加」フォームが表示されます。

    図16-3 「新規宛先の追加」フォーム

    図16-3の説明が続きます
    「図16-3 「新規宛先の追加」フォーム」の説明

  4. このフォームで次のようにフィールドを構成します。

    • 名前: 一意の宛先の名前を入力します。

    • 配信タイプ: 「サーバーへのミラーリング: データベースの行をリモート・サーバーへコピー」を選択します。

    • 宛先アドレス: 表示された形式でリモート・サーバーのURLを入力します。<targetserver:port>には、ターゲット・システムのホスト名またはIPアドレスおよび宛先で使用されるポートを入力します。URLは、動的に付加されるため、URLの末尾にはスラッシュが必要です。

    • リモート・ユーザー: 第16.3.2項「宛先システムの設定」で作成されるミラー・ユーザーの名前を入力します。このユーザーは、パブリッシュ・システムによって呼び出され、宛先システムでミラーリング・キューを解凍します。

    • リモート・パスワード: ミラー・ユーザーのパスワードを入力します。

    • 失敗時の電子メールの送信: パブリッシュに失敗し、電子メールでその影響を通知する必要がある場合、このチェック・ボックスを選択します。

      • 電子メール・アドレス: 受信者の電子メール・アドレスを入力します。(このフィールドは、「失敗時の電子メールの送信」を選択した場合にのみ使用可能になります。)

    • 詳細出力: パブリッシュ・プロセス中に詳細エラー・ロギングを有効にするには、このオプションを選択します。これを選択した場合、エラー・メッセージの追加のメッセージがPubMessage表に書き込まれます。追加情報によりパブリッシュ・プロセスが長くなるため、このパラメータはトラブルシューティングの場合にのみ選択してください。

    • 他の引数: このパラメータは将来使用するために予約されています。この時点で指定できる追加の引数はありません。

    • サイト: アセットを承認し、この宛先に対してパブリッシュすることが可能なサイトを選択します。

    • ロール(パブリッシュの承認): 承認権限を割り当てるロールを選択します。このロールが割り当てられたすべてのユーザーは、アセットを承認できるようになります。

    • ロール(パブリッシュ): パブリッシュ権限を割り当てるロールを選択します。これらのロールが割り当てられるすべてのユーザーがパブリッシュできます。

  5. 「新規宛先の追加」をクリックします。

    「パブリッシュの宛先」フォームが表示されます。

    図16-4 「パブリッシュの宛先」フォーム

    図16-4の説明が続きます
    「図16-4 「パブリッシュの宛先」フォーム」の説明

  6. この宛先システムを初期化する準備ができたら(宛先システムへのパブリッシュを可能にするには初期化する必要があります)、「パブリッシュの宛先」フォームの「ミラーリング先の初期化」ボタンをクリックします。手順の詳細は、第16.3.6項「宛先の初期化」を参照してください(その手順の手順4から始めてください)。

    さらにミラーリング先を作成する必要がある場合、ソース・システムで作成する必要があるミラーリング先を追加するたびに、手順1から5を繰り返します。

16.3.6 宛先の初期化

宛先システムへパブリッシュする前に、宛先システムを初期化する必要があります。これにより、宛先システムに基本的なサイト情報が作成されます。具体的に言うと、Publication表とPublicationTree表が、ターゲットにパブリッシュされたサイト名とアセット・タイプで更新されます。

宛先システムを初期化するには:

  1. 「管理」タブで、「パブリッシュ」「宛先」の順に開きます。

  2. 「宛先」で、初期化する宛先をダブルクリックします。

  3. 「パブリッシュの宛先」フォームで、「ミラーリング先の初期化」をクリックします。

    「ミラーリング先の初期化」フォームが表示されます。

    図16-5 「ミラーリング先の初期化」フォーム

    図16-5の説明が続きます
    「図16-5 「ミラーリング先の初期化」フォーム」の説明

  4. この宛先にパブリッシュするアセットを持つサイトを選択します。

  5. 「補助表」フィールドで、次の表の名前を入力します。

    • Source: いずれかのアセット・タイプに対してソース機能を使用している場合。

    • MimeType: サイトDocLink、フレックス・フィルタ・アセット、ImageFileアセット・タイプを使用している場合、またはいずれかのカスタム・アセット・タイプに対してこの表を使用している場合。

    • Filters: サイトでフレックス・フィルタを使用している場合。(Filters表には、フレックス・フィルタで使用するクラスがリストされます。jarファイルとクラスを手動でコピーする必要があります。)

    • アセット・タイプのその他の補助表(参照表など)。


      注意:

      表名に指定するフィールドは5つのみです。6つ以上の表名を入力する必要がある場合、最初の5つの表に対してこの手順の6までを行い、次に残っている表に対して手順3から6を繰り返します。


  6. 「ミラー」をクリックします。

    初期化に成功した場合は、WebCenter Sitesに確認メッセージが表示されます。不成功の場合はエラー・メッセージが表示されます。

    手順4で選択したサイトに基づき、PublicationSitePlanTreeおよびAssetTypeの各表の対応する行が宛先にコピーされます。

    さらに、補助表として指定した表のすべての行が、宛先にコピーされます。


    注意:

    また、「パブリッシュ・コンソール」からターゲット宛先を初期化することもできます。ボタン・バーで、「パブリッシュ」をクリックします。

    1. 「パブリッシュ・コンソール」で、ドロップダウン・リストからミラーリング先を選択し、「宛先の選択」をクリックします。

    2. 「ターゲットでのサイトの作成」ボタンをクリックします。確認フォームが表示されたら、「はい」をクリックします。これにより、宛先システムに基本的なサイト情報が作成されます。


16.3.7 ミラーリング先の構成

ここで、ターゲット宛先に配置するデータを構成する必要があります。この構成は、ターゲット宛先の目的に応じて異なります。たとえば、ターゲット宛先が完全に配信マシンである場合、ミラーリング時はアセット・タイプのみを含めることが適切です。宛先構成を進める前に、第18.1項「あるシステムから別のシステムへのサイトの移行」を参照すると役立ちます。


注意:

リビジョン追跡がパブリッシュのターゲット宛先でElementCatalogまたはSiteCatalogのいずれかに対してオンになっている場合、テンプレートのパブリッシュは失敗し、テンプレートは壊れる可能性があります。

ターゲット宛先でリビジョン追跡を有効にすることはお薦めできません。


  1. ソース・システムの「管理」タブで、「サイト」を開き、ターゲット宛先にデータをパブリッシュするサイトをダブルクリックします。

  2. 「パブリッシュの宛先」(フォームの下部近く)で、「ミラー・サイト構成」(動的)をクリックします。この宛先はターゲット宛先です。

    WebCenter Sitesに、「ミラー・サイト構成」フォームが表示されます。

    図16-6 「ミラー・サイト構成」フォーム

    図16-6の説明が続きます
    「図16-6 「ミラー・サイト構成」フォーム」の説明

    ターゲット宛先で使用可能にするデータを選択します。

    • アセット・タイプ: ターゲット宛先で使用可能にするアセット・タイプを選択します。

      アセット・タイプにサブタイプおよびカテゴリがある場合、「アセット・タイプ」セクションのリストから適切なオプションを選択し、対応するチェック・ボックスを選択します。たとえば、AssocNamed表には、アセット・タイプのアソシエーションに関する情報が含まれます。表は、「選択したアセット・タイプのアセットのアソシエーション」と関連するアセット・タイプを選択している場合にのみミラーリングされます。

      サイト・デスクトップやサイトDocLinkに対して選択したアセット・タイプを構成するには、サイト・デスクトップおよびサイトDocLinkの構成チェック・ボックスを選択します。

    • スタート・メニュー・アイテム: 管理者または開発者がコンテンツ・プロバイダで使用するために設計した任意のスタート・メニュー・アイテムを選択します。

    • ワークフロー・プロセス: アセット・タイプのワークフロー・プロセスがある場合、これらのプロセスおよび適切なワークフロー・アイテムを選択します。

    • ワークフロー・グループ: 管理者または開発者がコンテンツ・プロバイダで使用するために設計した任意のワークフロー・グループを選択します。

    • ツリー・タブ: ターゲット宛先で使用可能にするツリー・タブを選択します。


      注意:

      「サイト・プラン」、「管理」、「サイト管理者」、「ワークフロー」、「ブックマーク」のツリー・タブのうち、いずれかがターゲット宛先にすでに存在する場合、そのツリー・タブのミラーリングは失敗し、宛先でツリー・タブが破損する恐れがあります。

      ターゲット宛先にすでに存在するツリー・タブをミラーリングすることはお薦めしません。


    • 保存済検索: 管理者または開発者がコンテンツ・プロバイダで使用するために設計した任意の保存済検索を選択します。

    • ロール: ターゲット宛先に存在する必要があるロールを選択します。

  3. 「ミラー」をクリックします。

    手順1で選択したアセット・タイプの構成オプションを基に、AssocNamedAssocNamed_SubtypesおよびCategoryの各表の該当する行が宛先にコピーされます。

    「スタート・メニュー・アイテム」または「保存済検索」を選択した場合、これらの機能を実装する表の該当する行が、宛先にコピーされます。

    手順1で選択したワークフロー構成オプションを基に、ワークフロー表の該当する行が宛先にコピーされます。

  4. アセットをターゲット宛先でパブリッシュするサイトごとに手順1から3を繰り返します。

16.3.8 アセットの承認

パブリッシュされたサイトを真にテストするには、サイトのすべてのアセットを承認し、パブリッシュする必要があります。多数のアセットを一度に承認する方法の詳細は、第18.2項「複数アセットの承認」を参照してください。

構成の単純なテストを実行する場合は、依存が数個のみのホームページ・アセットを一時的に作成します。

16.3.9 アセットのパブリッシュ

宛先にパブリッシュできるアセットを承認したら、テスト・パブリッシュ・セッションを実行できます。

  1. ソース・システムのボタン・バーで「パブリッシュ」をクリックします。

  2. 「パブリッシュ・コンソール」で、ドロップダウン・リストからミラーリング先を選択し、「宛先の選択」をクリックします。

    WebCenter Sitesに、この宛先にパブリッシュする準備のできているアセットに関する情報が表示されます。

  3. なんらかの理由により、ターゲット宛先が初期化されていない場合は、すぐに初期化しないとパブリッシュ・セッションが失敗します。宛先を初期化するには、「パブリッシュ・コンソール」で、「ターゲットでのサイトの作成」をクリックします。これにより、宛先システムに基本的なサイト情報が作成されます。

  4. 「パブリッシュ」をクリックします。

    確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックしてパブリッシュを続行します。

    パブリッシュ・システムにより、この宛先に対して承認されたすべてのアセットが、その宛先システムのWebCenter Sitesデータベースにミラーリングされます。

  5. 「パブリッシュ・コンソール」の「アクティブ」タブで、セッションの動作を監視できます。

  6. セッションが完了したら、「履歴」タブをクリックすると、このセッションのセッション・サマリーを表示できます。

    セッション情報の上にマウス・ポインタを置いて、サマリー情報を表示します。「ログの表示」をクリックしてセッション・ログ・ファイルを表示します。ログを構成して宛先情報を表示する方法については、第16.5項「配信WebCenter Sitesシステムからのログの取得」を参照してください。

16.3.10 結果のテスト

結果をテストするには、宛先システムでホームページ・アセットをブラウザからポイントし、サイトを確認します。

アセットのURLがまだ決定していない場合は、これを決定する必要があります。WebCenter SitesのURLは、次の値を連結して構成します。

  • 宛先システムのホスト名またはIPアドレス(ポート番号の場合もあります)。

  • CGIパス(futuretense.iniファイルのft.cgipathプロパティからシステムが取得します)。たとえば、サーブレット・アーキテクチャを持つWebLogicなどのアプリケーション・サーバーの場合、このデフォルトのパスは、/servlet/です。

  • 文字列ContentServer?pagename=

  • SiteCatalogエントリのページ名

  • WebCenter Sitesページの基準変数であるccidtidおよびpによって渡される追加情報(これらの変数の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』を参照してください)。

次の手順を実行し、ホームページのURLを決定して、サイトをテストします。

  1. プロパティ・エディタを起動し、宛先システムのfuturetense.iniファイルを開きます。(この手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)

  2. 「アプリケーション・サーバー」タブで、ft.cgipathプロパティを見つけて、値を書き取ります。

  3. 「互換性」タブで、ft.approotプロパティを見つけて、値を書き取ります。

  4. プロパティ・ファイルを保存し、プロパティ・エディタを閉じます。

  5. テキスト・エディタを開きます。サーバー名、スラッシュ(/)およびcgipathを入力します。次の例のように、適切なプロトコル(http://またはhttps://)をサーバー名の前に置きます。

    WebLogicおよびWebSphereの場合:

    http://bigfatsun.example.com:8080/servlet/

  6. 文字列の末尾に、スラッシュを入力してから次のテキストを追記します。

    ContentServer?pagename=your_home_page
    

    これで、URLが次の例のようになります。

    WebLogicおよびWebSphereの場合:

    http://bigfatsun.example.com:8080/servlet/
       ContentServer?pagename=ExampleSite/Page/Home
    
  7. ブラウザが構成したURLをポイントするようにします。

  8. エラーがないかページをスキャンし、すべてのリンクをテストしてこれらが機能することを確認します。


    注意:

    サイト全体を最初にミラーリングした後に、負荷がピークである条件で、またその後の標準的な時間帯で、システムの完全なテストを実施することをお薦めします。


16.3.11 スケジュールの設定

宛先が適切に構成されていることを確認後、ソース・システムで次の手順を完了することでパブリッシュ・システムの構成を終了できます。

  • 宛先に対してスケジュールされたパブリッシュ・イベントを作成します。この手順の詳細は、第18.7項「パブリッシュ・イベントのスケジュール」を参照してください。

  • サイトのデザインにアセットでないイメージを使用している場合(つまり、サイト・デザイナがすべてのイメージをアセットとして管理するのではなくWebサーバーに格納している場合)、管理システム用Webサーバーから配信システム用Webサーバーへイメージ・ファイルを移動する方法を計画してください。たとえば、定期的なFTP送信を設定できます。

  • CSElementアセットやSiteEntryアセットではないエレメントおよびSiteCatalogページを使用している場合、CatalogMoverツールを使用してこれらを宛先システムにミラーリングする必要があります。CatalogMoverの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』を参照してください。

16.3.12 配信システムでのアセットの無効化の解除

デフォルトでは、アセットがあるシステムから別のシステムへ(ソースから宛先へ)パブリッシュされると、パブリッシュ・システムがアセットを宛先システムで変更済とマークするように構成されています。その後、新しくパブリッシュされたアセットを他の宛先へパブリッシュできるようにするには、このアセットが宛先システムで承認される必要があります。

デフォルトの構成は、開発システムと管理システムに適しています。しかし、配信システムへパブリッシュする場合、パブリッシュ・システムがこの変更をマークするために時間をとられる必要はありません。アセットは配信システムへパブリッシュされますが、配信システムからではありません。

そのため、配信システムでは、次の手順を実行することでこのパブリッシュ機能をオフにします。

  1. プロパティ・エディタを起動し、futuretense_xcel.iniファイルを開きます。(この手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesプロパティ・ファイル・リファレンス』を参照してください。)

  2. 「パブリッシュ」タブで、xcelerate.publishinvalidateプロパティを探し、その値をfalseに設定します。

  3. ファイルを保存し、プロパティ・エディタを閉じます。

16.4 パフォーマンス向上のための承認問合せ

特定の宛先に対してどのアセットがパブリッシュ可能であるかを計算する時間が必要となるため、何千ものアセットを動的にパブリッシュするには長い時間がかかります。問合せは2度実行されます。1度目はユーザーがパブリッシュ宛先を選択するときで、2度目はユーザーが「パブリッシュ」ボタンをクリックし、アセットをパブリッシュするときです。現在の問合せも、ミラー・パブリッシュと静的パブリッシュの両方に機能するよう書き込まれる場合、複雑となります。パブリッシュのパフォーマンスを向上させるために、ミラー・パブリッシュのみを考慮することで問合せを簡略化しました。同じ問合せがリアルタイム・パブリッシュのパフォーマンス向上に使用されます。簡略化された問合せ(コメントつき)は、次のようになります。

select pkt.localkey, pkt.urlkey from PubKeyTable pkt JOIN 
   ApprovedAssets aa ON pkt.assetid=aa.assetid -- match asset id's 
   WHERE aa.targetid=<targetid>
   AND pkt.targetid=<targetid> -- match target id's 
   AND aa.tstate='A' -- asset must be approved
   AND (aa.lastassetdate IS NULL OR aa.assetdate >   aa.lastassetdate) -- compare assetdate to lastassetdate

承認問合せを実行するには:

  1. ソースのWebCenter Sitesシステムで、ファイルShared/Storage/pubquery.txtを作成し、次の問合せに貼り付けます(前述の問合せと同じですがコメントはありません)。

    select pkt.localkey, pkt.urlkey from PubKeyTable pkt JOIN  
       ApprovedAssets aa ON pkt.assetid=aa.assetid
       WHERE aa.targetid=__TARGETID__ 
       AND pkt.targetid=__TARGETID__  
       AND aa.tstate='A' 
       AND (aa.lastassetdate IS NULL OR aa.assetdate > aa.lastassetdate)
    
  2. ソース・システムを再起動すると、データベースのデバッグで、ミラー・パブリッシュ・セッションとリアルタイム・パブリッシュ・セッションにおいて問合せが実行されることを確認できるようになります。(データベース・デバッグを有効にするには、「管理」タブに進み、「システム・ツール」を開き、「log4jの構成」をダブルクリックします。ここでの変更後、システムの再起動は必要ありません。)

  3. ログを調査し、問合せがパブリッシュの際に実行されたこと、およびすべてのパブリッシュ可能なアセットが適切にパブリッシュされたことを確認します。

  4. 通常の操作を再開します(com.fatwire.logging.cs.dbを通常の値に設定することでデータベースのデバッグを無効にし、システムを再起動します)。

16.5 配信WebCenter Sitesシステムからのログの取得

WebCenter Sitesは、パブリッシュ関連のログ情報を配信システムから取得し、「パブリッシュ」コンソールに表示する方法を提供します。このために、WebCenter Sitesは、パブリッシュのセッションIDを関連する各ログ・エントリに挿入します。管理インタフェースには、パブリッシュ・セッションに関連するエントリを取得する機能があり、そのセッションの「ログ」フォームにそのエントリが表示されます。

リモート・パブリッシュのロギングを有効にするには:

  1. ソースとターゲットの両方で、commons-logging.propertiesにある次のプロパティを設定し、ログ出力をアクティブにします。

    org.apache.commons.logging.LogFactory=com.fatwire.cs.core.logging.ContextAwareLogFactory 
    
  2. ターゲット・システムで、次の行をweb.xmlに追加します。

    <filter> 
       <filter-name>ContextHeaderFilter</filter-name> 
       <filter-class>
         com.fatwire.cs.core.logging.context.filter.ContextHeaderFilter
       </filter-class> 
    </filter> 
    <filter-mapping> 
       <filter-name>ContextHeaderFilter</filter-name> 
       <servlet-name>ContentServer</servlet-name> 
    </filter-mapping>
    
  3. ターゲット・システムで、futuretense.iniの次のプロパティを設定します。

    log.file.location=<path to Sites log file>