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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49682-01
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56 パブリッシュ

この章には、ファイル・システムおよびMicrosoft SharePointシステムからWebCenter Sitesへのパブリッシュに関する情報が含まれています。

この章は、次の項で構成されています。

56.1 概要

ソース・システムのスキーマがWebCenter Sitesにマップされると、そのスキーマに基づくすべてのオブジェクトがWebCenter Sitesにパブリッシュ可能になります。

この項は、次のトピックで構成されています。

56.1.1 同期

初期セッションの実行後は同期エンジンが処理を引き継ぐため、手動のパブリッシュは不要です。エンジンは(ソース・システム上の)パブリッシュされたフォルダを監視し、次のような変更を検出してミラーリングします。

  • パブリッシュされたオブジェクトへの変更

  • パブリッシュされたオブジェクトの削除

  • 監視対象フォルダへのオブジェクトの追加(それらのオブジェクト・タイプがマップされている場合)

  • 特殊な処理を必要とする属性(第58章「再マップ」を参照)

同期間隔はpublishコマンドで構成できます(第56.2項「WebCenter Sitesへのパブリッシュ」を参照)。

同期プロセスのイベント通知は、CIP関連のデフォルト・ワークフローをインストールするか、カスタム・ワークフローを特別に作成することで有効にできます。詳細は、第57章「イベント通知の構成」を参照してください。

56.1.2 アンパブリッシュ

unpublishコマンドは、パブリッシュされたオブジェクトに関連付けられたすべてのエントリのcatalog.xmlを消去するために使用されます。-deleteパラメータを含めると、WebCenter Sitesデータベースから同じエントリが削除されます。詳細は、第56.6項「アンパブリッシュ・コマンド」を参照してください。

56.2 WebCenter Sitesへのパブリッシュ

ソース・システムのスキーマがWebCenter Sitesにマップされると、そのスキーマに基づくオブジェクトを正しくパブリッシュできるようになります(そうしないと、スキーマを再マップしなければならなくなります。手順については、第58章「再マップ」を参照してください)。

WebCenter Sitesへパブリッシュするには:

  1. Content Integration Agentが実行されていることを確認します。


    注意:

    『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sitesインストレーション・ガイド』のContent Integration Agent実行可能ファイルの再起動に関する項でポートを変更した場合は、新しいポートがfacilities.xmlに設定されていることを確認し、(CIPCommanderを開始する)次の手順でコマンドに-p <port>を追加してください。


  2. CIPCommander実行可能ファイルを実行します(Content Integration Agentがインストールされているシステムのbinフォルダにあります)。

    cipcommander
    publish <source_providerid> <target_providerid>
    -source_repname <source_repname>
    -source_path <source_path>
    -target_repname <target_repname>
    -mapping <mapping_id>
    -replic_mode <full | ingestion>
    -bulk_resynch_interval <seconds>
    

    ここで、

    • <source_providerid>はソース・システムのプロバイダIDです。

      ファイル・システム:

      2023b849-688e-4009-af1f-903fe62d85b7

      Microsoft SharePoint:

      7137dd5d-9ed7-4327-b4fd-8caeebd5889a

    • <target_providerid>はWebCenter SitesのプロバイダIDです。

      70b1e307-26a1-499c-9295-cf0b6bd01342

    publishコマンドのパラメータと値は、表56-1「パブリッシュ・パラメータ」で定義されています。publishコマンドの使用例については、第56.3項「例」を参照してください。オブジェクトのパブリケーション・データに関する情報は、第56.4項「オブジェクトがパブリッシュされる場合」に記載されています。

    表56-1 パブリッシュ・パラメータ

    パブリッシュ・パラメータ

    -source_repname

    <source_repname>: コンテンツのパブリッシュ元になるソース・リポジトリの名前です。URLに表示されるとおりに名前を入力してください。

    有効な値:

    ファイル・システム: 空文字列("")。

    SharePoint: パブリッシュされるフォルダを含むドキュメント・ライブラリまたは画像ライブラリの名前。

    例: 第56.3項「例」を参照してください。

    -source_path

    <source_path>: パブリッシュするオブジェクトのパスです。

    有効な値:

    ファイル・システム: /<folder>/<folder>/ .../<folder>/(パス内の最後のフォルダをパブリッシュ)

    SharePoint: / (ライブラリ(ドキュメントまたは画像)およびそのコンテンツをパブリッシュ)

    /<folder>/<folder> .../<folder>/(パス内の最後のフォルダをパブリッシュ)

    -target_repname

    <target_repname>: このソース・システムのフレックス・ファミリが有効化されているコンテンツ管理サイト(WebCenter Sites内)の名前です。

    -mapping

    <mapping_id> : mappings.xml内のmapping idの値です。デフォルトのmappings.xmlを使用している場合、次のいずれかの値を入力してください。

    • sharepoint2cs

    • filesystem2cs

    -replic_mode

    full | ingestion

    • fullは完全なレプリケーションが実行されることを意味します(デフォルト)。

    • ingestionはアイテムの作成イベントのみが伝播されることを意味します。ソース側の変更および削除はターゲットに反映されません。

    -bulk_resynch_interval

    <seconds>: 2つの連続した同期イベント間の秒数を指定します。

    オプションのパブリッシュ・パラメータです。詳細は、第56.5項「同期」を参照してください。


56.3

この項は、次のトピックで構成されています。

56.3.1 ファイル・システムからのパブリッシュ

filesystem2csデフォルト・マッピングを使用して、C:\publishフォルダをCIPDemoコンテンツ管理サイトにパブリッシュする手順は次のとおりです。

cipcommander publish 2023b849-688e-4009-af1f-903fe62d85b7 70b1e307-26a1-499c-9295-cf0b6bd01342
-source_repname ""
-source_path c:\publish-mapping filesystem2cs-target_repname CIPDemo

56.3.2 Microsoft SharePointからのパブリッシュ

  • sharepoint2csデフォルト・マッピングを使用して、Images画像ライブラリをCIPDemoコンテンツ管理サイトにパブリッシュする手順は次のとおりです。

    cipcommander publish 7137dd5d-9ed7-4327-b4fd-8caeebd5889a70b1e307-26a1-499c-9295-cf0b6bd01342-source_repname Images-source_path /-mapping sharepoint2cs-target_repname CIPDemo
    
  • sharepoint2csデフォルト・マッピングを使用して、Images画像ライブラリのCool/BrightフォルダをCIPDemoコンテンツ管理サイトにパブリッシュする手順は次のとおりです。

    cipcommander publish 7137dd5d-9ed7-4327-b4fd-8caeebd5889a70b1e307-26a1-499c-9295-cf0b6bd01342-source_repname Images-source_path /Cool/Bright-mapping sharepoint2cs-target_repname CIPDemo
    

56.4 オブジェクトがパブリッシュされる場合

オブジェクトがパブリッシュされると、(integration_agent/conf/にある)catalog.xmlが、ソース・システムとWebCenter Sitesシステムの両方を識別し(<workspace>タグ内)、パブリッシュされるオブジェクトのレプリケーション・データを指定する(<replication>タグ内)エントリで更新されます。次のコードは、ファイル・システムからパブリッシュされたオブジェクトのパブリケーション・エントリの例です。

<workspace id="8a55488d-97c9-4290-92e1-d7bb9e476dc7">
  <provider-ref refid="2023b849-688e-4009-af1f-903fe62d85b7" />
    <init-params>
      <param name="repname" />
      <param name="path">c:/temp/CIP_xml/test1/test3</param><param name="repid" />
  </init-params>
</workspace>
<workspace id="f917ddcb-1cbb-46c5-8840-fb194b693629">
  <provider-ref refid="70b1e307-26a1-499c-9295-cf0b6bd01342" />
    <init-params>
      <param name="repname">CIPTest</param>
      <param name="repid">39e1e988-f1a6-4913-a16d-45a1c5ad9976</param>
    </init-params>
</workspace>
<replication>
  <link id="04e4f0f2-8535-492b-8590-691a510884d4">
  <source-ref refid="8a55488d-97c9-4290-92e1-d7bb9e476dc7" />
  <target-ref refid="f917ddcb-1cbb-46c5-8840-fb194b693629" />
  <mapping-ref refid="filesystem2cs" />
    <init-params>
      <param name="BulkResynchInterval">600</param>
      <param name="ReplicMode">full</param>
    </init-params></link>
</replication>

56.5 同期

オブジェクトがパブリッシュされると、同期エンジンがオブジェクトのパブリッシュ元のフォルダのステータスを監視して、検出した変更をミラーリングします。最適なパフォーマンスのために、ソース・システムに対する更新の頻度に合わせて同期間隔を設定してください。同期間隔を設定するには、bulk_resynch_intervalパラメータをpublishコマンドに含めます(第56.2項「WebCenter Sitesへのパブリッシュ」)。

56.6 アンパブリッシュ・コマンド

要件に適したパラメータを指定してcipcommander unpublishコマンドを実行することで、catalog.xmlから(さらにWebCenter Sitesからも)オブジェクトをアンパブリッシュできます。


注意:

アンパブリッシュ・コマンドは、パブリッシュされたオブジェクトに関連付けられたすべてのエントリのcatalog.xmlを消去します(サンプルのパブリケーション・エントリについては、第56.4項「オブジェクトがパブリッシュされる場合」内のコードを参照してください)。同じエントリをWebCenter Sitesデータベースから削除するには、-deleteパラメータを含める必要があります。


unpublishコマンドは、次の形式とパラメータを使用します。

cipcommander unpublish <parameters>

表56-2 アンパブリッシュ・パラメータ

アンパブリッシュ・パラメータ 説明

-all

すべてのパブリケーション・エントリのcatalog.xmlを消去するには、このパラメータを使用します。

-linkid

選択したパブリケーション・エントリのcatalog.xmlを消去するには、このパラメータを使用します。

linkidは、パブリッシュされたオブジェクトのWebCenter Sitesシステムへのリンクを指定します。パブリッシュされたオブジェクトの<replication>タグ内にネストされる、オブジェクトの<link >タグ内の値を使用します(サンプル・コードについては、第56.4項「オブジェクトがパブリッシュされる場合」を参照)。

たとえば、catalog.xmlから単一のオブジェクトをアンパブリッシュするには、そのオブジェクトの<linkid>を取得して、次のコマンドを発行します。

cipcommander unpublish linkid 04e4f0f2-8535-492b-8590-691a510884d4

複数のオブジェクトをアンパブリッシュするには、それらのオブジェクトのlinkidをアンパブリッシュ・コマンドに追加します。

-delete

catalog.xmlからアンパブリッシュしたオブジェクトを、WebCenter Sitesデータベースから削除するにはこのパラメータを使用します。

有効な値: <true | false>

デフォルト値: true